※本記事は、株式会社グラファイトデザイン の有価証券報告書(2026年2月期、2025年3月1日 ~ 2026年2月28日、2026年5月28日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
グラファイトデザインは、スポーツ用品関係の専門メーカーとして、ゴルフシャフト等の製造販売とゴルフクラブ組立加工事業を展開しています。日本および米国市場を中心にグローバルな事業展開を行っており、特にカーボン製ゴルフシャフトの製造販売に特化しています。
単体従業員数は128名です。同社はスポーツ用品関連事業の単一セグメントで事業を展開しています。
グラファイトデザインは、スポーツ用品関係の専門メーカーとして、ゴルフシャフト等の製造販売を主軸とし、ゴルフクラブ組立加工事業も手掛けています。特にカーボン製ゴルフシャフトの製造販売に特化しており、日本および米国のゴルフクラブメーカー・代理店を主要な販売先としています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
グラファイトデザインは、従業員の定着を重視し、多様な働き方を支援する環境整備に力を入れている企業です。手作りの製品製造を主軸とする事業特性から、人財を重要な経営資源と位置づけ、長期的な視点での育成と働きがいのある職場づくりを目指しています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、従業員が長く働き続けられる環境が整っている傾向が見られます。平均勤続年数が比較的長く、平均年齢も中堅層が中心となっていることから、安定したキャリア形成が期待できる職場環境であると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,752,945円 |
| 平均勤続年数 | 15.0年 |
| 平均年齢 | 42歳10ヶ月 |
| 単体従業員数 | 128人 |
| 連結従業員数 | - |
当社は、従業員の退職給付に充てるため、積立型の確定給付制度を採用しています。この制度は、給与や勤続年数に応じて給付額が決まるタイプです。
退職給付債務は3.8億円、年金資産は2.5億円となっています。なお、退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
グラファイトデザインは、人財を企業価値向上の中心となる重要な経営資源と位置づけ、多様な人財の持続的な採用・育成を通じて組織機能の強化と企業競争力の向上を目指しています。変化の激しい労働市場環境に対応するため、女性、外国人、障がい者、再雇用者など多様な人財の確保に努めています。特に女性の活躍の場を広げる環境整備や、シニア層の労働機会の確保を重要な課題と認識しています。
確保した人財の成長を促すため、各種研修制度の充実や安全な職場環境の整備、過重労働・労働災害防止に努め、就業満足度の向上を図っています。具体的な取り組みとして、安全衛生委員会の活動活性化、季節ごとの制服無償支給、オフィスへの浄水器サーバー設置、休憩時間・業務時間後のスポーツ活動促進のための施設開放、有給の生理休暇付与、食事補助制度の実施など、福利厚生の整備を進めています。
また、子育て支援策として、子の看護休暇制度の対象を中学校就学前の子まで拡大し、子が3人以上の場合は年間15日を限度として有給取得を可能にするなど、会社独自の制度拡充を行っています。育児を行う従業員に対しては、所定外労働の制限の対象を3歳未満から5歳未満に拡充し、育児と両立しやすい環境整備を推進しています。介護休暇制度も整備されており、対象家族1名に対し年間5日、2名以上の場合は10日を限度として有給で取得できます。
従業員が働きやすく、ライフワークバランスを考えた組織作りによる離職率低減にも注力しており、住宅利子補給制度による持ち家推進も行っています。女性の更なる活躍に向けた取り組みとして、女性リーダーの拡充を目指したリーダーシップトレーニングやメンタリングプログラム、心理的安全性を高める管理職向けの研修などを実施し、多様な意見を気兼ねなく話し合える風土醸成を図っています。社員一人ひとりが心身ともに健康で、情熱をもって挑戦し続けられるよう、健康診断やストレスチェック、特定保健指導、ヘルスケアサービスの社内活用、長時間労働の是正、有給休暇の取得促進など、健康経営に関する取り組みも推進しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。管理職に占める女性労働者の割合は開示されていません。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 62.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 65.6% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 42.9% |
多様性・登用
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 課長職以上の女性管理職の抜擢を目指す |
| 入社3年目までの離職率 | 0% |
育児・介護支援
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 男性育児休業取得率 | 100.0% |
健康・安全
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 健康診断受診率 | 100.0% |
| ストレスチェック受検率 | 100.0% |
| インフルエンザ予防接種率 | 向上 |
| 特定保健指導実施率 | 向上 |
人材育成・エンゲージメント
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| メンタルヘルス・マネジメント検定の受検 | 受検推奨 |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
株式会社グラファイトデザインは、スポーツ用品の専門メーカーとして、ゴルフシャフトの製造販売を主軸に事業を展開しています。ゴルフクラブの組立加工も手掛けており、グローバルな市場でビジネスを行っています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社は、ゴルフシャフト等の製造販売とゴルフクラブ組立加工事業を主な事業内容としています。スポーツ用品関連事業の単一セグメントで事業を展開しており、経営の多角化を示すような事業の種類は開示されていません。
ゴルフシャフトの製造販売においては、日本および米国のゴルフクラブメーカーや代理店を主要な販売先として、カーボン製のゴルフシャフトを提供しています。同社のゴルフシャフトは、比較的高価格で高付加価値のゴルフクラブに採用される傾向があります。ゴルフクラブメーカーの新製品開発において、企画段階から提案やアドバイスを行う「デザインイン」を特徴としており、ゴルフクラブのコンセプトやヘッドの性能に合わせて最適なシャフトを開発しています。また、日本および米国では、小売店を通じて交換用ゴルフシャフトの販売も開始しています。
ゴルフクラブの組立加工事業では、特注製品加工の受託に特化しています。この事業は、ゴルフクラブメーカーとの関係強化に加え、自社ブランドゴルフシャフトの動向調査としても活用されています。販売実績を見ると、ゴルフシャフト製造販売が主要な収益源であり、ゴルフクラブ組立加工やその他の事業部門も収益に貢献しています。海外市場、特に米国市場をターゲットとした販売戦略を採っており、特定の相手先への販売集中も見られます。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
直近の事業年度において、同社の業績は売上高および各段階利益ともに減少となりました。これは、自社ブランドシャフトのカスタム受注が想定よりも減少したことによる原価率の上昇が売上総利益率の低下につながったためです。また、物価高による諸経費の上昇も業績に影響を与えました。
ゴルフ業界全体では、消費動向の多様化により趣味嗜好品の購入が分散化する傾向が続いています。ゴルフクラブ等の販売数量は前期と比較してほぼ横ばいで推移しており、各クラブメーカーが在庫管理を一層強化する動きも見られることから、引き続き厳しい事業環境にあると考えられます。
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社の財務基盤は、自己資本と手元資金の状況から、現在の経営状態を把握することができます。特に、積極的な投資活動を行っているため、資金の流れに注目することが重要です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社の自己資本比率は71.6%となっており、前期の74.3%からやや減少しています。これはプライム市場の製造業平均(46.8%)と比較して高い水準を示しています。
純資産は50.2億円、現金及び預金は31.6億円となっています。前期と比較すると、純資産はわずかに減少し、現金及び預金は減少しています。
| 指標 | 2025年2月期(前期) | 2026年2月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 50.4億円 | 50.2億円 |
| 自己資本比率 | 74.3% | 71.6% |
| ROE(自己資本利益率) | - | - |
| 現金及び預金 | 39.7億円 | 31.6億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社の当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、1.9億円の純支出となりました。これは前期の6.6億円の純収入から支出に転じています。税引前当期純利益は獲得したものの、棚卸資産の使用や法人税等の支払いが主な要因です。
投資活動によるキャッシュ・フローは8.2億円の純支出となり、前期の4.5億円の純支出から増加しています。新工場建設に伴う有形固定資産の取得による支出が主な要因です。財務活動によるキャッシュ・フローは1.8億円の純収入となり、長期借入れによる収入が主な要因となっています。
これらの結果、フリーキャッシュ・フローは10.1億円の純支出となりました。前期は2.1億円の純収入でしたが、当期は積極的な投資活動により支出が上回る状況です。
| 項目 | 2025年2月期(前期) | 2026年2月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 6.6億円 | △1.9億円 |
| 投資CF | △4.5億円 | △8.2億円 |
| 財務CF | 1.4億円 | 1.8億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 2.1億円 | △10.1億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社は、日本及び米国のゴルフクラブメーカー・代理店を主要な販売先としており、特定販売先への販売依存度が高い状況です。また、ゴルフ市場ではゴルフクラブメーカー間の競合が激しく、市場ニーズへの対応が経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社は、感染症の拡大防止対策を行っていますが、役員・従業員に感染者が多く発生した場合、工場等の閉鎖や事業停止により経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
グラファイトデザインは、「世界の人々を笑顔にする “もの創り” 」を企業理念に掲げ、ゴルフシャフト製造販売を主力事業とする会社です。人財を重要な経営資源と捉え、多様な人財の確保と成長を支援する企業風土を醸成しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
グラファイトデザインは、「世界の人々を笑顔にする “もの創り” 」を企業理念としています。この理念には、“開拓精神”“貢献”“笑顔”を最も大切にするテーマとし、同社製品を通じて人々を笑顔にしたいという思いが込められています。
経営理念としては、「価値ある製品の提供」「開拓精神を持ち続けるチャレンジ」「もの創りを通じた創造力豊かな人材育成」「持続可能な企業活動による社会・株主への貢献」を掲げています。これらの理念に基づき、営業基盤の拡充や収益力の向上を通じて、すべての利害関係者の信頼に応えることを目指しています。
中長期的には、新たな事業展開を推進し、経営基盤の確立に邁進する方針です。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
グラファイトデザインは、企業理念に「開拓精神」「貢献」「笑顔」を最も大切なテーマとして掲げています。経営理念では「常に開拓精神を持ち続けチャレンジする」ことや「もの創りを通して創造力豊かな人材を育てる」ことを重視しています。
同社は、機械による自動化が困難な製品を手作りで生産しており、「人財」に宿る技能を企業価値向上の中心となる重要な経営資源と位置づけています。そのため、多様な人財の採用・育成を通じて、組織機能の強化と企業競争力向上を目指すカルチャーがあります。
社員一人ひとりの個性や知識、経験に基づいた多様な意見を引き出し、立場に関わらず率直に話し合える心理的安全性の高い風土醸成にも取り組んでいます。従業員が働きやすく、ライフワークバランスを考えた組織作りを常に目指しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
グラファイトデザインは、サステナビリティへの対応を重要な経営課題と認識し、人財確保と労働環境整備に努めています。雇用環境の変化に伴う人財確保や労働管理上のリスクに対し、リクルート活動強化や福利厚生充実で定着率向上を促進しています。
また、適正な人事制度の確立と維持、社内コンプライアンス体制の整備にも取り組んでいます。
今後の重点テーマとして、女性管理職の養成研修推進、男性の育児休業取得促進、入社3年目までの離職率0%目標を掲げています。健康経営の推進にも注力しています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
同社は監査役会設置会社であり、社外取締役が取締役会の意思決定と職務執行の監督機能を強化しています。監査役会も社外監査役を含めて構成され、経営の監視機能を担っています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の筆頭株主は代表取締役社長の山田拓郎氏であり、経営陣が主要な株主として会社を支える資本構成となっています。その他、東レやTNNアドバイザーズといった法人株主のほか、複数の個人株主が上位に名を連ねています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 山田拓郎 | 14.56% |
| 東レ | 5.55% |
| TNNアドバイザーズ | 5.35% |
| 高野宗紀 | 5.04% |
| 山田園子 | 4.00% |
上記の他、自己株式が460,175株あります。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は10名(男性10名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は山田拓郎氏が務めています。社外取締役比率は28.6%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 山田 拓郎 | 取締役社長 (代表取締役) 営業本部管掌 | 2000年東レインターナショナル株式会社入社後、2002年同社入社。営業部、国際事業部を経て、2010年5月取締役就任。2016年5月代表取締役社長に就任し、2024年5月より営業本部管掌として現職。 |
| 木本 裕二 | 取締役副社長 (代表取締役) 企画本部 本部長 | 1983年株式会社オリムピック入社後、1989年同社入社。営業部長、営業本部長を経て2007年5月取締役就任。代表取締役専務、代表取締役副社長を歴任し、2022年4月より企画本部本部長として現職。 |
| 松田 喜良 | 専務取締役 開発部 部長 | 1985年株式会社オリムピック入社後、1991年同社入社。開発部部長、製造部長を経て2005年5月取締役就任。代表取締役専務を歴任し、2022年5月より専務取締役開発部部長として現職。 |
| 窪田 悟 | 常務取締役 管理部担当 | 1981年鈴茂器工株式会社入社後、公認会計士・税理士事務所を経て1997年同社入社。経理部長、管理本部長を経て2008年5月取締役就任。2018年5月常務取締役に就任し、2023年4月より管理部担当として現職。 |
| 松本 敬三 | 取締役 製造部担当・ 品質管理室兼基礎研究室室長 | 1984年株式会社オリムピック入社後、株式会社本田技術研究所を経て2012年同社入社。生産技術部長、品質管理室長を経て2014年5月取締役就任。2023年4月より製造部担当・品質管理室兼基礎研究室室長として現職。 |
社外取締役は、和田壮司氏(ProAttend株式会社代表取締役)、徳山秀明氏(徳山秀明公認会計士事務所開設)です。
同社は監査役会設置会社を採用しており、取締役会は常勤取締役5名と社外取締役2名で構成されています。社外取締役は第三者的立場で審議に参加し、経営判断に対する監督機能を強化しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社は、株主利益との連動や企業価値創造へのインセンティブとして、役員報酬を構成しています。取締役の報酬は基本報酬、役員賞与、譲渡制限付株式報酬、役員退職慰労金で構成され、監査役の報酬は基本報酬、譲渡制限付株式報酬、役員退職慰労金で構成されています。業績連動報酬制度は導入していませんが、当期の実績に応じて役員賞与の検討が行われています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 5名 | 1.7億円 | 34.4百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 11百万円 | 10.7百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 10百万円 | 2.5百万円 |
取締役の支給額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれておりません。非金銭報酬等は、当事業年度に譲渡制限付株式報酬として費用処理した金額であります。役員退職慰労金は、当事業年度に役員退職慰労引当金繰入額として費用処理した金額であります。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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