【平均年収833万円】NIPPON EXPRESSホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収833万円】NIPPON EXPRESSホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

NIPPON EXPRESSホールディングスは、日本通運、NX商事などを傘下に持つ純粋持株会社です。グループ連結従業員数は7万人を超え、グローバルに事業を展開しています。直近期は売上収益がわずかに減少し、親会社の所有者に帰属する当期利益は大幅に減少しましたが、営業利益は増加しました。


目次

※本記事は、NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社 の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。

1. 企業概要:どんな会社?


NIPPON EXPRESSホールディングスは純粋持株会社であり、単体従業員数は296名、グループ連結従業員数は77,925名です。

同社グループは、国内・海外各地域で貨物自動車運送業、鉄道利用運送業、航空利用運送業、海上運送業、港湾運送業、倉庫業などを手掛けるロジスティクス事業を主軸としています。さらに、警備輸送事業、重量品建設事業、および物流サポート事業を展開しており、連結子会社570社以上を中心にグローバルな事業運営を行っています。

主な国内グループ会社は、日本通運(日本・(ロジスティクス))、NX商事(物流サポート)、NXキャッシュ・ロジスティクス(警備輸送)、NXエンジニアリング(重量品建設)などです。

同社グループは、グローバル事業強化のためM&Aを推進しており、2025年2月にはドイツを拠点とする医療機器ロジスティクスサービスに強みを持つSimon Hegele社を買収しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


同社グループは、グローバルな物流事業を展開する持株会社として、グループ全体の人材マネジメントに力を入れています。社員を「人財」と位置づけ、持続的な成長を支えるための多様な働き方や育成方針を重視する企業文化が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、長年にわたり培われた経験を持つ社員が多く、安定した環境でキャリアを築ける傾向が見られます。平均年齢も高く、組織全体として熟練した人材が活躍していることがうかがえます。

なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 8,331,000円
平均勤続年数 22.2年
平均年齢 47.5歳
単体従業員数 296人
連結従業員数 77,925人
単体のグループ内比率 0.4%


同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を採用しています。これらの制度は、同社および国内連結子会社に適用されています。退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

退職給付債務は1,656億円、年金資産は1,259億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、社員を財産である「人財」と位置づけ、社員と会社双方の持続的な成長を目指す「NXグループ人財ポリシー」を制定しています。このポリシーに基づき、グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニーを目指すため、次世代を担う人財の育成に注力しています。

NXグループ経営計画2028では、経営戦略に基づく人財戦略として、「優秀な人財の確保・育成」、「Well-beingの充実」、「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンの推進」を重点テーマとしています。多様で優秀な人財一人ひとりが最大のパフォーマンスを発揮できるインクルーシブな職場風土を醸成することで、人財の「総合力」を高め、企業価値向上に繋げていく方針です。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

「労働者の男女の賃金の差異」について、人事・賃金制度上において性別による差異はありません。男女の賃金の差異は、主に管理職層で女性社員の割合が少ないこと等が挙げられます。なお、役職による男女の賃金差はほとんど発生しておりません。

▼ 日本通運㈱

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 4.1%
男性労働者の育児休業取得率 62.5%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 63.7%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 69.1%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) 47.9%


▼ NX商事㈱

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 5.3%
男性労働者の育児休業取得率 23.9%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 64.1%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 70.4%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) 73.1%


▼ NXキャッシュ・ロジスティクス㈱

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 2.5%
男性労働者の育児休業取得率 40.6%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 53.6%
労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) 66.3%
労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) 66.2%

成果指標


(注)実績はNXグループ主要16社を対象として集計しています。(海外会社を含む)

指標 2023年度実績 2024年度実績 2025年度実績 2026年度目標
NXコアエンゲージメントスコア向上 71P 72P 73P 74P

優秀な人財の確保・育成


(注)実績は国内主要7社を対象として集計しています。

指標 2023年度実績 2024年度実績 2025年度実績 2026年度目標
グローバル人財育成関連研修の参加者数 883名 1,033名 1,223名 1,000名

Well-beingの充実


(注)実績は国内主要7社を対象として集計しています。

指標 2023年度実績 2024年度実績 2025年度実績 2026年度目標
年次有給休暇取得率 60.2% 61.2% 63.2% 72.0%
男性育休取得率 34.6% 46.8% 57.1% 60.0%

DE&Iの実現


(注)実績は国内主要7社を対象として集計しています。障がい者雇用率は特例子会社の6月実績となります。

指標 2023年度実績 2024年度実績 2025年度実績 2026年度目標
女性管理職比率 3.1% 3.8% 4.8% 6.0%
障がい者雇用率 2.4% 2.5% 2.4% 2.7%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


NIPPON EXPRESSホールディングスは、ロジスティクス事業を主軸に、警備輸送、重量品建設、物流サポートといった多岐にわたる事業を展開する持株会社です。同社グループは、国内外で幅広い物流サービスと関連事業を提供することで収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、国内・海外各地域で貨物自動車運送業、鉄道利用運送業、航空利用運送業、海上運送業、港湾運送業、倉庫業などを手掛ける「ロジスティクス事業」を中核としています。これに加え、専門事業である「警備輸送事業」や「重量品建設事業」、そして各事業に関連する販売業・不動産業などの「物流サポート事業」を展開し、グループ会社の経営管理を行っています。収益は、これらの多様な物流ソリューションと関連サービスの提供から得られています。

同社グループの事業はグローバルに展開されており、海外での売上収益も大きな割合を占めています。世界経済の不透明感や地政学リスク、為替変動などが事業環境に影響を与える傾向があります。

日本(ロジスティクス)

鉄道取扱、自動車運送、積合せ貨物、航空運送、海運、引越・移転、倉庫・流通加工、工場内作業、情報資産管理、不動産賃貸、美術品、重量品建設など、国内における幅広い物流サービスを提供しています。収益は、これらの多様なサービス提供から得ています。運営は、日本通運などが行っています。当期は売上収益が微減となりましたが、セグメント利益は増加しています。

米州(ロジスティクス)

米州地域において、航空運送、海運、倉庫・流通加工、引越・移転、自動車運送などの物流サービスを展開しています。収益は、米州地域における国際・国内物流サービスの提供から得ています。運営は、NXアメリカなどが行っています。当期は売上収益が減少しましたが、セグメント利益は増加しています。

欧州(ロジスティクス)

欧州地域で、鉄道取扱、航空運送、海運、倉庫・流通加工、引越・移転、自動車運送などの物流サービスを提供しています。収益は、欧州地域における国際・国内物流サービスの提供から得ており、M&Aによる増収要因もありました。当期は売上収益が増加しましたが、セグメント利益は減少しています。

東アジア(ロジスティクス)

東アジア地域において、鉄道取扱、航空運送、海運、倉庫・流通加工、引越・移転、自動車運送などの物流サービスを展開しています。収益は、東アジア地域における国際・国内物流サービスの提供から得ています。当期は売上収益が減少しましたが、セグメント利益は増加しています。

南アジア・オセアニア(ロジスティクス)

南アジア・オセアニア地域で、鉄道取扱、航空運送、海運、倉庫・流通加工、引越・移転、自動車運送、重量品建設などの物流サービスを提供しています。収益は、これらの地域における国際・国内物流サービスの提供から得ています。当期は売上収益、セグメント利益ともに減少しています。

警備輸送

現金や貴重品などの警備輸送サービスを提供しています。収益は、料金改定の効果などから得ています。運営は、NXキャッシュ・ロジスティクスが行っています。当期は売上収益が増加し、セグメント利益は前期並みとなっています。

重量品建設

重量品の運搬架設設置工事などを手掛けています。収益は、シャットダウンメンテナンス工事などの取扱いから得ています。運営は、NXエンジニアリングなどが行っています。当期は売上収益が減少しましたが、セグメント利益は前期並みとなっています。

物流サポート

物流機器・包装資材・梱包資材・車両・石油・LPガス等の販売業、車両整備、保険代理店業、不動産の仲介・設計・監理・管理業、調査・研究業、ロジスティクスファイナンス事業、労働者派遣業など、幅広い物流関連サポート事業を展開しています。収益は、物流商品部門、整備製作部門、不動産部門の取扱い増加から得ています。運営は、NX商事などが行っています。当期は売上収益、セグメント利益ともに増加しています。

セグメント 売上収益(2024年12月期) 売上収益(2025年12月期) セグメント利益(2024年12月期) セグメント利益(2025年12月期) 利益率
日本 1兆2,620億円 1兆2,604億円 405億円 445億円 3.5%
欧州 5,018億円 5,279億円 112億円 48.0億円 0.9%
物流サポート 4,205億円 4,467億円 122億円 161億円 3.6%
東アジア 1,739億円 1,658億円 45.3億円 57.1億円 3.4%
南アジア・オセアニア 1,577億円 1,554億円 54.7億円 32.6億円 2.1%
米州 1,531億円 1,380億円 53.6億円 57.7億円 4.2%
警備輸送 685億円 695億円 24.1億円 24.9億円 3.6%
重量品建設 501億円 486億円 53.0億円 53.1億円 10.9%

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上収益は、直近5年間で2兆円台後半で推移しています。当期は前期に比べて売上収益がわずかに減少しました。税引前利益と親会社の所有者に帰属する当期利益は、直近2期で減少傾向にあり、特に当期は親会社の所有者に帰属する当期利益が大幅に減少しています。これは為替の影響などが要因として挙げられています。一方で、営業利益は当期に増加しています。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上収益 - 2兆6,187億円 2兆2,390億円 2兆5,776億円 2兆5,748億円
税引前利益 - 1,602億円 612億円 519億円 418億円
税引前利益率 - 6.1% 2.7% 2.0% 1.6%
親会社の所有者に帰属する当期利益 - 1,083億円 370億円 317億円 26.9億円
1株当たり当期純利益(円) - 400.78 139.53 121.47 10.79

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上収益(連結)は、前期から当期にかけてわずかに減少する傾向が見られます。一方で、従業員1人あたり営業利益(連結)は、前期から当期にかけて増加しています。これは、売上収益がほぼ横ばいの中で、営業利益が増加したことによるものと考えられます。同社グループの連結従業員数は増加傾向にあり、組織全体の規模が拡大している中で、従業員一人あたりの営業利益が向上していることは、組織の効率化や収益構造の改善が進んでいる可能性を示唆しています。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
従業員1人あたり売上収益(連結) 33.7百万円 33.0百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.6百万円 0.7百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、強固な財務基盤と安定したキャッシュフローを維持しており、事業活動を通じて着実に資金を生み出しています。将来に向けた投資も継続しており、持続的な成長を目指す姿勢がうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の非製造業平均を上回っており、安定した状態を示しています。手元資金も潤沢に確保されており、不測の事態にも対応できる耐性があると考えられます。ただし、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回っており、資本の効率的な活用が今後の課題となる可能性があります。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
自己資本 8,539億円 8,295億円
自己資本比率 37.2% 34.3%
ROE(自己資本利益率) 3.8% 0.3%
現金及び現金同等物 2,513億円 2,834億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの営業活動によるキャッシュ・フローは2,087億円の収入となり、本業で安定的に資金を稼ぎ出している状況です。前年同期に比べると192億円の減少となりましたが、これは法人所得税の支払額が増加したことなどが主な要因となっています。

投資活動によるキャッシュ・フローは△32億円の支出となり、前年同期の△1,407億円の支出から大幅に減少しました。これは有形固定資産の売却による収入が増加したことなどが主な要因です。財務活動によるキャッシュ・フローは△1,739億円の支出となり、短期借入金の返済による支出が増加したことなどにより、前年同期に比べ98億円支出が増加しています。

これらの結果、自由に使える資金を示すフリーキャッシュ・フローは2,054億円の収入となり、本業で得た資金が投資を上回る優良な状態を示しています。この資金状況は、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来の成長に向けた柔軟な対応が可能であることを示唆しています。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 2,279億円 2,087億円
投資CF △1,407億円 △32億円
財務CF △1,641億円 △1,739億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 871億円 2,054億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、市場環境の変化によるリスクを認識しています。世界経済の後退や米中経済の鈍化が顧客企業の輸送需要に影響を与え、ロジスティクス事業セグメントに悪影響を及ぼす可能性があります。また、日本国内市場においても、少子高齢化による需要低下やeコマースの進展による物流の変化、B to Bの貨物輸送需要の減少が想定されています。

デジタル技術の急速な発展もリスク要因として挙げられています。AI技術の進化により、異業種や新規参入企業の台頭によって競争優位性が低下し、市場シェア縮小や価格競争激化のリスクが高まる可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、優秀な人材の確保と育成を重要な課題としています。必要となる人材を確保することが困難となった場合、企業価値が十分に高められず、事業運営や経営計画の遂行に支障をきたす可能性があります。特に、実運送を主体とする日本国内のグループ会社では、労働力人口の減少に対応するための人材確保が課題となっています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


NIPPON EXPRESSホールディングスは、創業以来、物流を通じて人、企業、地域を結び、社会の発展を支えてきた企業です。世界を舞台に新たな価値創造に挑戦し、社会から信頼される存在であり続けることを目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、ものを運ぶことを通して人、企業、地域を結び、社会の発展を支えることを企業理念としています。安全に徹し、環境に配慮しながら、物流から新たな価値を創造することに挑戦しています。創立100周年となる2037年には「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」に成長することを長期ビジョンに掲げています。このビジョン実現のため、ロジスティクスを通じて持続可能な社会の実現に貢献し、同社グループ自らが持続的な成長を果たす企業であり続けることを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、「安全・コンプライアンス・品質」に対するこだわりを基本とした現場力を大切にしています。企業メッセージ「We Find the Way」に表現されるお客様第一の姿勢も、重視する価値観の一つです。グローバル市場での成長を加速するため、社員一人ひとりの意識と行動を変容させ、自律的で挑戦的な価値観を醸成する企業風土への変革を進めています。

また、同社グループは社員を「人財」と位置づけ、社員と会社が持続的に成長する関係を重視する「NXグループ人財ポリシー」を2023年に制定しました。このポリシーに基づき、「優秀な人財の確保・育成」「Well-beingの充実」「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンの推進」に関する施策を進めています。多様な人財が最大のパフォーマンスを発揮できるインクルーシブな職場風土を醸成し、人財の「総合力」を高めることを目指しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、長期ビジョン実現に向けた経営計画において、いくつかの重点テーマに取り組んでいます。サステナビリティ経営の推進では、お客様のサステナビリティ課題解決に貢献できるよう、サステナブル・ソリューションの開発を強化しています。人的資本経営を通じては、Well-beingの充実やインクルーシブな職場風土の構築を進め、イノベーションを生む人財力の向上に引き続き取り組んでいます。

また、非財務情報の開示充実にも取り組んでおり、重要課題への取組内容を適切に開示することで、ESG評価の向上を図り、グループ全体でサステナビリティ経営の深化を進めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


NIPPON EXPRESSホールディングスは、監査等委員会設置会社として、取締役会による監督機能の強化と意思決定の迅速化を図っています。独立社外取締役の意見を経営に反映させるため、報酬・指名諮問委員会も設置されています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の株主構成を見ると、機関投資家や信託銀行が上位を占める傾向があります。筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(信託口)であり、安定的な資本構成が特徴です。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 14.70%
朝日生命保険相互会社 6.90%
日本カストディ銀行(信託口) 5.40%
NX持株会 4.80%
損害保険ジャパン 2.70%


なお、2025年9月19日付の大量保有報告書の変更報告書において、三井住友トラスト・アセットマネジメント及びその共同保有者が2025年9月15日現在で11,010千株(4.2%)を所有している旨の記載があります。また、2025年11月10日付の大量保有報告書の変更報告書において、野村證券及びその共同保有者が2025年10月31日現在で17,350千株(6.7%)を所有している旨の記載がありますが、同社として事業年度末における実質所有株式数の確認ができないため、上記大株主の状況には含められていません。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性7名・女性4名)で構成され、女性役員比率は36.0%です。代表取締役社長 社長執行役員 CEOは堀切智氏が務めています。社外取締役比率は54.5%です。

氏名 役職 主な経歴
齋藤 充 代表取締役会長 1978年4月日本通運入社、2017年5月同社代表取締役社長、2024年1月同社代表取締役会長より現職。
堀切 智 代表取締役社長 社長執行役員 CEO 1983年4月日本通運入社、2020年6月同社代表取締役副社長、2024年3月同社代表取締役社長 社長執行役員より現職。
赤石 衛 取締役 常務執行役員 1993年4月日本通運入社、2023年3月同社取締役執行役員、2026年1月同社取締役常務執行役員より現職。
阿部 幸子 取締役 執行役員 1988年4月日本通運入社、2018年5月日通東京流通サービス代表取締役社長、2024年3月同社取締役執行役員より現職。


社外取締役は、柴洋二郎氏(元アミューズ代表取締役社長執行役員)、伊藤ゆみ子氏(イトウ法律事務所代表・神戸製鋼所社外取締役・日本大学理事)、塚原月子氏(株式会社カレイディスト代表取締役)、青木良夫氏(公認会計士 青木良夫事務所所長)、讃井暢子氏(元日本経済団体連合会常務理事)、桝野龍二氏(弁護士・公益社団法人全日本トラック協会理事長)です。

同社は監査等委員会設置会社です。取締役会は、社外取締役6名を含む11名で構成され、社外取締役比率は54.5%となっています。これにより、経営の客観性と監督機能の強化を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、固定報酬である基本報酬と、目標達成度に応じて変動する業績連動報酬(賞与、株式報酬)で構成されています。中長期的な企業価値向上への貢献を促すため、業績連動報酬の割合が適切に設定されており、役位が高いほどその割合が高くなる仕組みです。社外取締役の報酬は、その役割と独立性の観点から基本報酬のみで構成されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 4名 4.0億円 1.00億円
監査等委員(社外除く) 1名 34百万円 34.0百万円
社外役員 6名 1.0億円 16.7百万円


なお、取締役(社外取締役、監査等委員である取締役を除く。)の報酬等のうち株式報酬については、業績連動型株式報酬制度に基づくものであり、上記株式報酬は当該制度に基づき当事業年度に計上した引当金の額であり、実際の支給額とは異なります。その他につきましては、役員に提供している社宅の会社負担額等であります。

個人別報酬が開示されている役員は、齋藤充氏(1.66億円)、堀切智氏(1.49億円)です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。