※本記事は、株式会社 ミスターマックス・ホールディングス の有価証券報告書(2026年2月期、2025年3月1日 ~ 2026年2月28日、2026年5月20日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ミスターマックス・ホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は95名、グループ連結従業員数は719名です。
同社グループは、連結子会社2社を中心に小売及びこれに付随する事業を展開しています。生活必需品を中心とした商品を毎日低価格で販売するディスカウントストア事業を主軸とし、サプライチェーンを支える物流事業も手掛けています。
主な国内グループ会社は、グループ会社の経営管理及びショッピングセンター運営事業、家庭用電器製品、日用雑貨、衣料品、食品等をセルフサービス方式で販売するディスカウントストア事業などです。
同社グループでは、2025年11月30日に上海最高先生商貿有限公司の清算を結了しました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
同社グループは、地域社会のインフラとしての役割を果たすべく、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを積極的に進めています。人材育成においては、従業員の持続的成長と発展を可能にする組織づくりを目指し、多様な働き方を支援する環境整備にも注力しています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、平均年齢が40代前半、平均勤続年数が14年を超える水準となっており、比較的長く勤める従業員が多い傾向が見られます。これは、安定した環境でキャリアを築きたいと考える方にとって、参考となる情報です。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,435,706円 |
| 平均勤続年数 | 14.6年 |
| 平均年齢 | 41.8歳 |
| 単体従業員数 | 95人 |
| 連結従業員数 | 719人 |
| 単体のグループ内比率 | 13.2% |
同社グループは、従業員の退職給付制度として、確定給付制度と確定拠出制度を採用しています。確定給付制度は給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度、確定拠出制度は会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。これらの制度は、同社及び連結子会社に適用されています。
退職一時金制度も採用されていますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
なお、確定給付制度における退職給付債務は8.1億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、従業員と会社の持続的成長・発展を可能にする組織づくりを目指し、スペシャリストの育成を重点課題としています。能力や成果を重視した人事評価制度を導入し、性別や国籍、学歴、採用区分に関わらず多様な人材を登用しています。
人材育成においては、ジョブローテーションによる教育配転や階層別研修、サクセッションプラン研修などを通じて、イノベーションを起こせる人材の育成を推進しています。また、自ら手を挙げ主体的に取り組む「手挙げ文化」の醸成にも力を入れており、ポジション公募や資格取得支援、社内外セミナーへの派遣を公募制で実施しています。
多様性の確保として、定年を65歳まで延長しシニア人材の活躍を支援するほか、障がい者雇用やキャリア採用、通年採用、国籍を限定しない採用・登用を進めています。ワークライフバランスの充実にも取り組み、妊娠・出産・育児に関する法を超えた制度整備や男性育児休業取得の推進、年間7日間の有給休暇取得義務日数設定、10時間の勤務インターバル、勤務地域を限定するコース制度などを導入しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。提出会社の数値には子会社への出向者を含めて算出されています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 6.1% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 88.9% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 84.3% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 108.8% |
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ 株式会社ミスターマックス
株式会社ミスターマックスは直接採用の従業員のみを集計しており、その従業員に管理職及び育児休業対象者はいません。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 86.4% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 81.2% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 109.2% |
多様性・登用
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率(2030年目標) | 20.0% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ミスターマックス・ホールディングスは、小売事業を主軸とする持株会社です。同社グループは、総合ディスカウントストアの運営を通じて、日々の暮らしを豊かにする商品やサービスを提供しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
ミスターマックス・ホールディングスは、小売事業を主軸とする持株会社です。同社グループは、総合ディスカウントストアの運営を通じて、生活必需品を中心とした商品を毎日低価格で提供するエブリデイ・ロープライス(EDLP)戦略を推進しています。これを支えるエブリデイ・ローコスト(EDLC)を徹底し、お客様の暮らしを豊かにする「暮らしのエンパワメント・カンパニー」を目指しています。
主力商品は食品、HBC(ヘルス&ビューティーケア)、家電、ライフスタイル関連、ホームリビング、アパレルなど多岐にわたります。特に食品部門が収益の大部分を占め、HBCや家電部門がこれに続いています。プライベートブランド(PB)商品の開発にも注力しており、家電製品や食品、キッチン用品、アパレルなどで売上を伸ばしています。
新規店舗の出店や既存店の改装も積極的に行い、店舗網の拡大と収益力向上を図っています。同社グループの収益は主に商品の販売から得ており、不動産賃貸収入なども含まれています。
| セグメント | 営業収益(2025年2月期) | 営業収益(2026年2月期) |
|---|---|---|
| 食品 | 498億円 | 564億円 |
| HBC | 265億円 | 277億円 |
| 家電 | 192億円 | 202億円 |
| ライフスタイル | 173億円 | 188億円 |
| ホームリビング | 120億円 | 125億円 |
| アパレル | 68.4億円 | 69.0億円 |
| その他 | 0百万円 | 0百万円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの営業収益は、過去5年間で増加傾向にあります。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、期間中に変動が見られますが、直近の当連結会計年度では前期に比べて増加となりました。これは売上高の伸長と売上総利益の増加が要因となっています。
| 項目 | 2022年2月期 | 2023年2月期 | 2024年2月期 | 2025年2月期 | 2026年2月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 営業収益 | 1,248億円 | 1,269億円 | 1,296億円 | 1,366億円 | 1,477億円 |
| 経常利益 | 43.5億円 | 45.2億円 | 29.1億円 | 37.8億円 | 45.0億円 |
| 経常利益率 | 3.5% | 3.6% | 2.2% | 2.8% | 3.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 28.5億円 | 34.3億円 | 24.4億円 | 24.8億円 | 27.1億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 85.97 | 103.19 | 73.53 | 74.45 | 81.51 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
従業員1人あたりの営業収益は前期から増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。従業員1人あたりの営業利益も前期に比べて増加しており、効率的な事業運営が進んでいることを示しています。これらの指標の改善は、同社グループが業務効率化や売上高の伸長に取り組んでいる結果と考えられます。
| 指標 | 2025年2月期 | 2026年2月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり営業収益(連結) | 198.2百万円 | 205.4百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 5.5百万円 | 6.2百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
ミスターマックス・ホールディングスは、本業で得た資金を将来の成長に向けた投資に充てている状況を示しています。財務基盤の健全性と資金の流れから、同社グループの安定性を確認できます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
ミスターマックス・ホールディングスの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の非製造業平均を上回る水準にあり、安定した経営基盤を示しています。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回っていますが、前期からは改善傾向にあります。手元資金である現金及び預金も増加しており、事業運営における流動性を確保している状況です。これらの財務状況は、事業の継続性や雇用環境の安定性につながる要素であると考えられます。
| 指標 | 2025年2月期(前期) | 2026年2月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 361億円 | 384億円 |
| 自己資本比率 | 43.3% | 44.2% |
| ROE(自己資本利益率) | 7.1% | 7.3% |
| 現金及び預金 | 17.5億円 | 21.1億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
ミスターマックス・ホールディングスの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益や減価償却費などにより資金が増加し、プラスとなっています。これは本業で安定的に資金を生み出している状況を示しています。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得や投資有価証券の取得による支出が大きく、マイナスとなっています。これは将来の成長に向けた積極的な投資が行われていることを示唆しています。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れや社債の発行による収入が増加したことでプラスに転じています。結果として、フリーキャッシュ・フローはマイナスとなっており、本業で得た資金を上回る投資を行っている成長投資フェーズにあることがうかがえます。このような資金の流れは、同社グループが事業拡大を目指し、将来の収益基盤を強化している状況であり、長期的な雇用安定性や給与水準の維持に貢献する可能性があります。
| 項目 | 2025年2月期(前期) | 2026年2月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 54.4億円 | 40.2億円 |
| 投資CF | △20.8億円 | △50.9億円 |
| 財務CF | △39.9億円 | 14.3億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 33.6億円 | △10.7億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、ディスカウントストア事業において、様々な業態の店舗との競合や新規出店による競争激化のリスクを認識しています。個人消費動向や地域経済の変化により、商品販売収入や賃貸収入が計画を下回る可能性も指摘されています。また、EC市場の拡大に伴う競争激化も、同社グループのECサービス提供や事業運営に影響を与える可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、今後の事業拡大に向けた新規出店に伴い、店舗運営やマネジメントを担う社員の確保が重要であると認識しています。労働市場の競争激化や社会情勢の変化により、必要な人材を確保できない場合、新規出店計画や既存店舗の運営に支障を来す可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ミスターマックス・ホールディングスは、ディスカウントストア事業を中心に、人々の暮らしを豊かにすることを目指す持株会社です。地域社会のインフラとしての役割を果たすことを重視し、持続可能な社会の実現に貢献しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「普段の暮らしをより豊かに、より便利に、より楽しく」を経営理念として掲げています。この理念に基づき、「明日はもっといい日になる」という希望と心のゆとりを感じられる日々を提供することを目指しています。
ディスカウントストアを中心とした事業を通じて、関わるすべての人に「より良い明日」を届け、「暮らしのエンパワメント(あと押し)・カンパニー」として、豊かで便利で楽しい未来の実現を目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、役員及び従業員一人ひとりが果たすべき行動指針をまとめた「ミスターマックス行動規範」を定めています。また、サステナビリティ基本方針として、経営理念のもと地域社会のインフラとしてステークホルダーとともにサステナブルな社会の実現に向けて行動し、公正な経営や事業運営を通じて企業価値向上を目指しています。
人材を資本と捉え、その価値を最大限に引き出すことに注力しており、多様な人材が活躍できる環境づくりを推進することで、イノベーションと新たな価値創出を目指す企業風土です。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、中長期的な成長を支える人材育成と持続可能な社会づくりへの貢献を優先的に対処すべき課題としています。市場の変化に対応するため、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、業務効率化と顧客利便性の向上を図っています。
また、持続可能な社会づくりへの貢献として、資源保護、地域社会のインフラとしての価値提供、多様な人材の採用と育成、働きやすい企業風土、リスクマネジメントの強化など、7つの重要課題(マテリアリティ)を特定し、取り組みを進めています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ミスターマックス・ホールディングスは、独立社外取締役を中心とした取締役会によるグループ全体の監督機能を発揮できる体制を目的に、監査等委員会を設置しています。戦略の議論に注力できるコンパクトな取締役会と子会社の業務執行体制を実現しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ミスターマックス・ホールディングスの筆頭株主はWaiz Holdingsであり、同社グループの経営に一定の影響力を持つと考えられます。また、ミスターマックス取引先持株会など、同社グループに関連する持株会が上位株主として名を連ねています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| Waiz Holdings | 34.05% |
| ミスターマックス取引先持株会 | 8.70% |
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 6.78% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は6名(男性4名・女性2名)で構成され、女性役員比率は33.3%です。代表取締役社長最高経営責任者(CEO)兼最高執行責任者(COO)は平野能章氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 平野 能章 | 代表取締役社長 最高経営責任者(CEO)兼 最高執行責任者(COO) | 1986年9月同社入社、1995年6月同社代表取締役社長に就任、2008年4月同社最高経営責任者兼最高執行責任者に就任より現職。 |
| 小田 康徳 | 取締役 執行役員 | 1977年4月同社入社、1995年6月同社取締役開発部長に就任、2022年3月同社取締役執行役員に就任より現職。 |
社外取締役は、家永由佳里氏(德永・松﨑・斉藤法律事務所パートナー弁護士・TOTO社外取締役監査等委員)、西村豊氏(元リシュモン・ジャパン社長リージョナルCEO・オルソリバース社外取締役)、岡部麻子氏(岡部麻子公認会計士事務所開業・平田機工社外取締役監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、独立社外取締役が取締役会の半数を構成しています。独立した立場から経営に対する提言を行い、企業の健全性の確保とコンプライアンス経営の推進、経営監督機能の充実を図っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
ミスターマックス・ホールディングスは、優秀な人材の確保と業績向上へのインセンティブ効果を発揮するため、職責と業績への貢献実績に応じて報酬を決定しています。固定の金銭報酬である基本報酬、業績連動報酬である賞与、非金銭報酬である譲渡制限付株式報酬を組み合わせた報酬体系です。業績目標を100%達成した際には、およそ70%:20%:10%の割合で支給される方針です。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 2名 | 1.3億円 | 63.0百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 15百万円 | 15.0百万円 |
| 社外役員 | 3名 | 21百万円 | 7.0百万円 |
取締役(監査等委員及び社外取締役を除く)の非金銭報酬等には、譲渡制限付株式報酬13百万円が含まれています。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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