※本記事は、株式会社ランド の有価証券報告書(2026年2月期、2025年3月1日 ~ 2026年2月28日、2026年5月28日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ランドは、不動産売買や不動産投資、これらに付随するコンサルティング業務や仲介業務を手がける企業です。太陽光発電所などの再生可能エネルギー関連投資も積極的に展開しています。
単体従業員数は11名、連結従業員数は11名です。セグメントは不動産事業、再生可能エネルギー関連投資事業の2つです。
主な国内グループ会社は、(連結子会社)TTSエナジー.4などです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ランドは、少数の専門スタッフを最大限に活用する組織構築を志向しており、個々の専門性と成長を重視する働き方が特徴です。人材育成に力を入れ、新しいことへの挑戦を奨励する企業文化の醸成を目指しています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、中長期的な視点での人材確保と育成に積極的に取り組む方針を示しています。平均勤続年数と平均年齢からは、比較的安定した人材の定着傾向が見られます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 7,784,000円 |
| 平均勤続年数 | 6.6年 |
| 平均年齢 | 41.2歳 |
| 単体従業員数 | 11人 |
| 連結従業員数 | 11人 |
| 単体のグループ内比率 | 100.0% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、高度な専門的知識、技能及び経験を有する多様な人材の確保と育成を成長戦略の実現に不可欠と考えています。組織の規模を追うことなく、少数の専門スタッフを最大限に活用する組織構築を念頭に、中長期的な視点での人材確保と育成、組織強化に積極的に取り組む方針です。
人材育成においては、新しいことにチャレンジする企業風土の醸成を図り、その成果を個人に還元することで、更なる成長へのモチベーションを育む好循環を目指しています。また、労働人口の減少を見据え、DX化の推進による生産性向上にも取り組む考えです。
具体的な取り組みとしては、外部講習会や研修受講支援、宅地建物取引士等の資格取得者への資格手当支給、業務に関連する資格取得費用の拠出を実施しています。優秀者や顕著な功績を上げた社員への表彰または褒賞制度も設けています。働き方については、有給休暇の1時間単位での取得推奨、育児休業や時短勤務、時間外労働の免除、各種祝い金などの子育て支援、介護休業や時短勤務、時間外労働の免除などの介護支援を提供しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社及び連結子会社は、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律及び育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ランドは、不動産事業と再生可能エネルギー関連投資事業を主軸に展開する同社グループです。不動産の売買や投資、再生可能エネルギー関連の投資を通じて収益を上げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、不動産売買および不動産投資、並びに不動産に付随するコンサルティング業務や仲介業務等による手数料獲得を目的とした事業を営んでいます。不動産事業と再生可能エネルギー関連投資事業を報告セグメントとして開示しています。
不動産事業
この事業では、住宅(区分所有マンション・戸建て)、オフィスビル、ホテル、商業施設、物流施設や宅地造成等の開発型不動産をはじめとした各種不動産の企画・開発・販売を行っています。共同事業形式による不動産投資も含まれます。
収益は、デベロッパー向け共同住宅用地や共同事業形式による事業用地の売却、および買取再販案件の引渡しなどから得ています。前期と比較すると売上高は減少しています。
再生可能エネルギー関連投資
この事業では、太陽光発電所やバイオマス発電所等の再生可能エネルギー案件の不動産開発をはじめとした投資事業を展開しています。共同事業形式による再生可能エネルギー関連投資も含まれます。
収益は、共同事業形式で展開している蓄電所の流動化プロジェクトによる収入や、太陽光発電所に係る売電収入の分配などから得ています。前期と比較すると売上高は大きく増加しています。
その他の事業セグメント
このセグメントには、報告セグメントに含まれない事業セグメントが含まれており、その他付帯事業や新規の事業準備費用等が計上されています。同社グループの新たな柱となる事業を構築するべく設立した連結子会社の事業収益・費用等が主な収益源です。前期と比較すると売上高は大きく増加しています。
同社グループは本邦以外の外部顧客への売上高がなく、海外事業は展開していません。また、株式会社プラットホームと株式会社ティーティーエス企画の2社が、当期の売上高の大部分を占めており、共同事業パートナーとの取引が収益に大きく影響しています。
| セグメント | 売上高(2025年2月期) | 売上高(2026年2月期) |
|---|---|---|
| 不動産事業 | 50.6億円 | 26.2億円 |
| 再生可能エネルギー関連投資 | 20百万円 | 3.3億円 |
| その他の事業セグメント | 10百万円 | 58百万円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期の業績を見ると、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は変動が見られます。直近の当期においては、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも前期から減少しています。
| 項目 | 2022年2月期 | 2023年2月期 | 2024年2月期 | 2025年2月期 | 2026年2月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 30.3億円 | 41.0億円 | 21.0億円 | 50.9億円 | 30.1億円 |
| 経常利益 | 15.9億円 | 13.6億円 | 2.5億円 | 9.7億円 | 4.8億円 |
| 経常利益率 | 52.6% | 33.1% | 12.0% | 19.1% | 15.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 16.7億円 | 12.8億円 | 2.4億円 | 8.7億円 | 4.4億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 1.16 | 0.89 | 0.17 | 0.58 | 0.29 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)および従業員1人あたり営業利益(連結)は、いずれも前期から当期にかけて減少しています。これは、組織全体の生産性を示す指標が前期と比較して低下していることを示しています。
| 指標 | 2025年2月期 | 2026年2月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 363.7百万円 | 273.4百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 69.8百万円 | 38.7百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務状況は、積極的な事業投資を行っている現在のフェーズを反映しています。資金の流れと財務基盤から、経営の安定性について見ていきます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、高い自己資本比率と手元資金の厚みによって特徴づけられます。自己資本比率は88.7%と、プライム市場の平均と比較しても非常に高い水準を維持しており、強固な財務体質を示しています。ROE(自己資本利益率)は4.9%となっており、前期の10.6%から減少しています。手元資金である現金及び預金は29.1億円を確保しており、事業運営における資金の安定性を示しています。これらの財務状況は、同社グループが安定した経営基盤の上で事業を展開していることを示しており、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素です。
| 指標 | 2025年2月期(前期) | 2026年2月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 89.0億円 | 91.9億円 |
| 自己資本比率 | 88.8% | 88.7% |
| ROE(自己資本利益率) | 10.6% | 4.9% |
| 現金及び預金 | 39.8億円 | 29.1億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュフローが前期の収入から△9.5億円の支出へと減少しました。これは主に、不動産事業及び再生可能エネルギー関連投資事業における新規事業投資を積極的に行ったことにより棚卸資産が増加したことによるものです。投資活動によるキャッシュフローは△0.1億円の支出となり、前期の支出額から減少しています。これは主に短期貸付金の増加によるものです。財務活動によるキャッシュフローは△1.0億円の支出となり、借入金弁済及び配当の実施が主な要因です。結果として、フリーキャッシュフローは△9.6億円のマイナスとなりました。本業での資金創出が一時的に投資を下回る状況は、積極的な事業展開フェーズにあることを示唆しており、今後の事業成長への期待と同時に、資金繰りの動向を注視する必要があることを示しています。
| 項目 | 2025年2月期(前期) | 2026年2月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 21.0億円 | △9.5億円 |
| 投資CF | △3.6億円 | △0.1億円 |
| 財務CF | △1.8億円 | △1.0億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 17.4億円 | △9.6億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、不動産市況の変動による影響を受けるリスクがあります。景気動向、金利動向、新規物件供給動向、不動産販売価格動向、住宅税制等の変化が、購買者の購入意欲を減退させ、業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、事業セグメントにおいて、国土利用計画法や宅地建物取引業法、再生可能エネルギーの固定価格買取制度など、様々な法的規制を受けています。これらの規制の改廃や新たな規制の導入、方針変更があった場合、同社グループの業績に影響を与える可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
人材・組織に関するリスクの記載はありません。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ランドは「豊かで快適な暮らしの創造」を企業理念とし、成長し続ける企業体の構築を目指しています。SDGsやESGを意識しながら、社会に貢献できる新たな事業機会の創出を通じて収益基盤を確立し、環境変化に強い高収益な企業体質の確立を目指しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
ランドは、「Life(暮らし)Affluence(豊かさ)Nice(快適な)Development(創造)」を組み合わせた「豊かで快適な暮らしの創造」を企業理念として掲げています。同社グループは、この理念に基づき、成長し続ける企業体の構築を目指しています。
SDGsやESGを意識し、社会に貢献できる新たな事業機会を創出することで、収益基盤を確立し、環境変化に強い高収益な企業体質の確立を目指す方針です。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
ランドは、高度な専門的知識、技能、経験を持つ多様な人材の確保と育成を不可欠と考えています。組織の規模を追わず、少数の専門スタッフを最大限に活用する組織構築を念頭に置いています。
特に人材育成においては、新しいことにチャレンジする企業風土の醸成を図り、その成果を個人に還元することで、成長へのモチベーションを育むことを目指しています。同社グループは、専門性の高い人材の確保と育成に注力する方針です。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
ランドは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向け、内部管理体制の強化を重点課題としています。コーポレートガバナンス・コードに沿って、経営の健全性と効率性を高める取り組みを進めています。
具体的には、「業務の適正を確保するための体制(同社グループにおける内部統制の基本方針)」を制定し、責任ある経営体制の構築、経営に対する監督機能の強化、透明性の向上に努めています。また、今後の業容拡大に向けて、専門性の高い人材の確保と育成にも注力しています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ランドは取締役会、監査等委員会、会計監査人を基本体制とする企業統治を採用しています。取締役会は社外取締役が過半数を占め、監査等委員会も全員が社外取締役で構成されています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ランドの筆頭株主は代表取締役社長である松谷昌樹氏です。また、同氏が設立し取締役も務める関連会社のランドコーポレーションも上位株主に名を連ねています。この資本構成は、創業者が同社グループの経営に深く関与していることを示しています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 松谷 昌樹 | 20.81% |
| ランドコーポレーション | 10.40% |
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 6.29% |
| BNYM AS AGT/CLTS NON TREATY JASDEC | 2.50% |
| 高畑 一貴 | 1.30% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は6名(男性6名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は松谷昌樹氏が務めています。社外取締役比率は66.7%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 松谷 昌樹 | 代表取締役 社長 | 1991年4月株式会社大京入社。1996年12月同社設立、代表取締役社長に就任。2000年2月有限会社ランドコーポレーション設立、代表取締役社長。2005年9月株式会社ランドコーポレーション取締役より現職。 |
| 佐瀬 雅昭 | 常務取締役 | 1988年4月株式会社大京入社。2001年2月同社入社、管理部長。2003年5月同社取締役管理部長。2007年5月同社常務取締役管理部長。2024年4月同社常務取締役より現職。 |
社外取締役は、齊藤守人氏(税理士・常勤監査等委員)、五十嵐啓二氏(弁護士・監査等委員)、平井清志氏(税理士・監査等委員)、福地誠司氏(公認会計士・税理士・合同会社SEGパートナーズ代表社員・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会および監査等委員会を通じて経営の意思決定プロセスと業務執行の適正性を確保しています。取締役6名のうち4名が監査等委員である社外取締役であり、客観的かつ中立的な経営監視体制が構築されています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
ランドの役員報酬は、主に職責に応じた堅実な職務執行を促すため、基本報酬(固定報酬)のみで構成されています。現時点では業績連動報酬や非金銭報酬は導入されていませんが、中長期的な企業価値向上への貢献意識を高めるため、これらの導入を継続的に検討する方針です。監査等委員である取締役の報酬は、株主総会で決議された限度額の範囲内で、監査等委員である取締役の協議により決定されます。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 2名 | 75百万円 | 37.5百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 19百万円 | 4.8百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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