※本記事は、シンメンテホールディングス株式会社 の有価証券報告書(2026年2月期、2025年3月1日 ~ 2026年2月28日、2026年5月21日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
シンメンテホールディングスは持株会社であり、グループ連結従業員数は326名です。
同社グループは、大手飲食業界や物販・小売業、介護業などを主要顧客とし、店舗・施設の設備・機器や内外装等のメンテナンスを顧客本部に代わって行うことを主たる業務としています。全国10,000社を超える協力業者(メンテキーパー)のネットワークを活用し、ワンストップでメンテナンスサービスを提供しており、3社の連結子会社を通じて事業を展開しています。
主な国内グループ会社は、シンプロメンテ(メンテナンス・サービス)、シンロボサービスなどです。
なお、2026年3月1日付で、連結子会社のテスコとシンロボサービスが吸収合併を実施し、テスコを存続会社としています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
同社グループは、人材を企業成長の重要な経営資本と位置づけ、多様性の確保と社内環境整備に注力しています。特に、女性社員の要職への積極的な登用を通じて、女性が活躍できるフィールドを広げる方針を示しています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社グループは、人材の多様性を重視し、雇用の拡大を通じて業界全体の成長にも貢献することを目指しています。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 連結従業員数 | 326人 |
同社グループは確定拠出型の退職給付制度を採用しています。これは、会社が拠出した資金を従業員が自ら運用する制度です。この制度は国内グループ会社に適用されています。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、人材を企業成長の最も大切な経営資本の一つであると認識し、多様性の確保を含む人材の育成と社内環境整備に努めています。特に、女性進出が少ない建築・設備関連業とサービス業種との関連を活かし、女性社員の要職への積極的な登用を図ることで、女性活躍のフィールドを広げていく方針です。
雇用の多様性を広げることは、同社グループだけでなく業界全体の成長にも寄与すると考えています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ シンプロメンテ株式会社
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 10.8% |
▼ 株式会社テスコ
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 13.0% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
シンメンテホールディングスは、大手飲食業界や物販・小売業、介護業などを主要顧客とし、店舗・施設の設備・機器や内外装のメンテナンスサービスをワンストップで提供する持株会社グループです。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループの事業は、主に「ワンストップメンテナンスサービス」と「メンテナンスアウトソーシングサービス」に大別されます。ワンストップメンテナンスサービスは、店舗・施設で発生する突発的な不具合に対応する「緊急メンテナンスサービス」と、設備・機器の点検・整備・清掃を定期的に行う「予防メンテナンスサービス」で構成されています。緊急メンテナンスサービスでは、24時間365日修理依頼を受け付け、全国10,000社を超える協力業者「メンテキーパー」から適切な業者を選定・手配し、迅速な原状復帰を支援しています。予防メンテナンスサービスでは、エアコンや冷凍冷蔵庫などの冷機器類、排水管などの定期的な点検・整備・洗浄を通じて、不具合の発生を未然に防ぎ、顧客の施設運営をサポートしています。
メンテナンスアウトソーシングサービスは、同社グループのメンテナンス体制を厨房機器メーカーなどに提供し、メーカーのメンテナンス対応力向上を支援するものです。同社グループは、顧客の店舗・施設運営におけるトータルコストの低減に貢献するため、メンテナンス管理業務のアウトソースや、メンテナンス道場を活用した教育、計画修繕サービス「Pメンテ」の提供、業務用エアコン洗浄ロボットの活用など、多角的な施策を展開しています。
収益は主にこれらのメンテナンスサービスから得られており、特に緊急メンテナンスサービスが同社グループの売上高の大半を占めています。特定の顧客への売上集中が見られ、株式会社すかいらーくへの販売高が一定の割合を占めています。海外の外部顧客への売上高はなく、事業は国内に集中しています。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの業績は、過去5期にわたり売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも着実に増加する傾向を示しています。特に直近の連結会計年度では、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益がいずれも前期から大きく伸びており、堅調な成長を続けていることがうかがえます。
| 項目 | 2022年2月期 | 2023年2月期 | 2024年2月期 | 2025年2月期 | 2026年2月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 164億円 | 194億円 | 224億円 | 257億円 | 299億円 |
| 経常利益 | 9.2億円 | 10.5億円 | 12.6億円 | 15.6億円 | 19.0億円 |
| 経常利益率 | 5.6% | 5.4% | 5.6% | 6.1% | 6.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 5.7億円 | 6.9億円 | 8.6億円 | 10.3億円 | 12.4億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 27.23 | 34.36 | 43.14 | 52.86 | 65.51 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から増加し、従業員1人あたり営業利益も同様に伸びています。これらの指標の向上は、同社グループが事業規模を拡大しながらも、従業員一人ひとりの生産性を高め、効率的な事業運営を進めている傾向を示していると言えるでしょう。
| 指標 | 2025年2月期 | 2026年2月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 87.1百万円 | 91.9百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 5.2百万円 | 5.7百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
シンメンテホールディングスは、安定した財務基盤を築き、事業活動を通じて着実に資金を生み出している状況です。将来に向けた投資も継続的に行っています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率とROE(自己資本利益率)からその健全性がうかがえます。自己資本比率はプライム市場の非製造業平均を上回る水準であり、ROEはプライム市場平均を大きく上回っています。手元資金も厚く、事業運営の安定性につながる要素となっています。
| 指標 | 2025年2月期(前期) | 2026年2月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 35.5億円 | 46.4億円 |
| 自己資本比率 | 39.2% | 41.8% |
| ROE(自己資本利益率) | 28.6% | 30.3% |
| 現金及び預金 | 41.4億円 | 46.6億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、本業で安定的に資金を生み出し、その資金を成長投資に充てながらも、最終的に手元資金を増やしている状況を示しています。
営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益の計上や仕入債務の増加などにより、前期と比較して増加しました。投資活動によるキャッシュフローは、投資有価証券の取得や有形固定資産の取得などにより、前期と比較して支出が増加しています。財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払い、自己株式の取得、長期借入金の返済などにより、前期と比較して支出が減少しました。これらの結果、フリーキャッシュフローはプラスを維持しており、事業の成長と安定性を両立していることがうかがえます。
| 項目 | 2025年2月期(前期) | 2026年2月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 14.3億円 | 18.5億円 |
| 投資CF | △3.6億円 | △5.8億円 |
| 財務CF | △10.7億円 | △7.7億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 10.8億円 | 12.7億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、売上高の71.6%を外食業界に依存しており、外食産業の業績悪化や競合による価格競争が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、売上高の46.8%を販売先上位10社に依存しているため、特定取引先との取引の失注や契約終了が生じた場合にも、業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループの経営陣は、メンテナンス業務に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針の策定や執行において重要な役割を担っています。組織体制の整備を進めていますが、特定の取締役が離職した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
シンメンテホールディングスは、店舗・施設メンテナンスサービスを中核事業とし、持続可能な社会の実現と人材の多様性を重視する企業グループです。顧客へのワンストップサービス提供と、内部体制の強化を通じて成長を目指しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、店舗・施設に対するトータルメンテナンスサービスを提供する事業を中心に展開しています。飲食店や小売店などからのあらゆるメンテナンス要求に対し、的確なサービスをワンストップで提供することを目指しています。また、「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のための新たな取り組みに率先して挑戦していく方針です。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、人材を企業成長の最も大切な経営資本の一つであると認識し、多様性の確保を含む人材の育成及び社内環境整備に努めています。特に、女性進出の少ない建築・設備関連業において、女性社員の要職への積極的な登用を図り、女性活躍のフィールドを広げることを目指しています。サステナビリティに関連する課題への具体的な取り組みを検討し、執行状況を管理監督する体制を構築しています。また、コンプライアンス・リスク管理規程を定め、コンプライアンス・リスク管理委員会を設置するなど、全社的なリスク管理体制を整備しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、今後の成長に向けた課題として、人材の育成及び確保を挙げています。多様化するメンテナンス依頼に対応するため、社員の知識・技術習得や問題解決能力、提案力の強化のための教育訓練等を実施していく方針です。
また、メンテナンス協力業者であるメンテキーパーの継続的なサービスレベルの向上も重要な経営課題です。顧客サイドに立ったサービスレベル向上の観点から、メンテキーパーの教育・研修や指導、管理により一層注力していくとしています。
さらに、コンプライアンス・リスク管理を念頭においた内部管理体制の強化・充実も不可欠な課題です。グループ各社及び社内各部署の業務手順の適合性や部門間の連携を再点検し、適正かつ効率的な内部牽制機能が備わった体制を構築していく方針です。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
シンメンテホールディングスは、社外取締役2名と社外監査役3名を設置し、外部からの客観的な視点を取り入れることで、経営に対する相互牽制機能を高めています。これにより、コーポレート・ガバナンス体制の強化と経営理念の推進を経営の最重要課題としています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
シンメンテホールディングスの株主構成を見ると、創業家が上位株主として名を連ねており、安定した資本基盤を形成していることがうかがえます。筆頭株主は内藤秀雄氏であり、第2位には内藤剛氏が続いています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 内藤 秀雄 | 23.24% |
| 内藤 剛 | 8.34% |
| LICHFIELD LP | 5.53% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は9名(男性9名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役会長兼社長は内藤秀雄氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 内藤 秀雄 | 代表取締役 会長兼社長 | 1966年4月㈱吉野組入社、1983年10月㈱タック設立代表取締役、1999年10月同社入社、2002年7月同社代表取締役、2016年3月同社代表取締役会長兼社長より現職。 |
| 内藤 剛 | 取締役副社長 | 1995年4月エレクトロニック・データ・システムズ入社、2016年11月同社入社、2017年5月同社取締役、2018年1月㈱ShuManagement代表取締役、2026年3月同社取締役副社長より現職。 |
| 村山 政昭 | 専務取締役 | 1987年4月㈱松英入社、1996年5月同社取締役、2005年7月同社入社、2006年7月同社取締役オペレーション部マネジャー、2017年9月同社専務取締役より現職。 |
| 大崎 秀文 | 専務取締役 | 1996年4月日本食研㈱入社、2003年6月同社入社、2006年7月同社取締役管理部マネジャー、2019年5月同社常務取締役CFO、2026年3月同社専務取締役より現職。 |
社外取締役は、脇本源一氏(フィリップ証券取締役常務執行役員投資銀行本部長)、山縣有徳氏(栃木産業代表取締役)です。
同社は監査役設置会社の形態を採用しており、社外監査役3名を含む3名体制の監査役会を設置しています。社外取締役は、社内取締役に対する監督や経営への助言を通じて取締役会の透明性を担い、社外監査役はリスクマネジメントの監査や経営に対する監視・監督機能を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
シンメンテホールディングスは、役員報酬の額や算定方法に関する役職ごとの方針は定めていません。取締役の報酬限度額は年額500百万円以内とされており、この中には社外取締役分50百万円以内が含まれます。また、企業価値向上を目的とした譲渡制限付株式報酬制度も導入されています。
監査役の報酬限度額は年額50百万円以内と定められています。取締役の個人別報酬の決定は、代表取締役会長兼社長の内藤秀雄氏に委任されており、監査役の報酬額は監査役会での協議によって決定されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 4名 | 3.2億円 | 79.6百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 27百万円 | 5.3百万円 |
個人別報酬が開示されている役員は、内藤秀雄氏(1.16億円)です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
💬キャリコネで会社の実態を確認する
決算資料で業績や財務の状況を把握することは、転職の準備として非常に有効です。数字は会社の今の実力と方向性を正直に示しています。
ただ、数字だけでは見えてこないこともあります。職場の雰囲気、上司との関係、実際の残業の実態、昇給のリアル——こうした情報は、現役社員やOB・OGの声から得られます。
企業口コミサイト「キャリコネ」では、社員のリアルな口コミや給与明細、求人情報をまとめて確認できます。決算データと合わせてチェックすることで、応募判断の精度が上がります。



上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。