※本記事は、株式会社エディア の有価証券報告書(2026年2月期、2025年3月1日 ~ 2026年2月28日、2026年5月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
エディアグループは、IP事業と出版事業を主軸とする総合エンターテインメント企業です。コンテンツIPを活用したゲーム、マンガ、アニメ、グッズ、オンラインくじなどのクロスメディア展開を国内外で行っています。
単体従業員数は88名、連結従業員数は99名です。セグメントはエンターテインメントサービス事業の1つです。
主な国内グループ会社は、ティームエンタテインメント、一二三書房、ゼロディブなどです。
同社グループは今期、ゲーム・グッズ・出版事業の成長を加速させるため、新たにアニメ事業を開始しました。製作委員会への出資を通じて、自社IPのアニメ化や新規IPの取得、国内外での展開を進めています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
エディアはエンターテインメントサービス事業を展開しており、その事業特性から、従業員の専門性や創造性が重視される環境であると考えられます。同社グループは、変化の激しい業界において、多様な人材の確保と育成を重要な戦略と位置付けています。
このような背景から、同社グループでは、従業員が能力を発揮し、持続的に成長できるような働き方を推進していると見られます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
エディアでは、平均勤続年数と平均年齢から、比較的若年層の従業員が多く、人材の流動性も一定程度ある傾向が見られます。エンターテインメント業界の特性上、新しい技術やトレンドへの適応が求められるため、常に新しい才能が加わりやすい環境であると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,792,000円 |
| 平均勤続年数 | 4年8ヶ月 |
| 平均年齢 | 36.2歳 |
| 単体従業員数 | 88人 |
| 連結従業員数 | 99人 |
| 単体のグループ内比率 | 88.9% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
エディアグループは、今後の持続的な成長のために優秀な人材の確保と、成長フェーズに沿った組織体制の強化が不可欠であると認識しています。多様な価値観を有する人材を確保・育成することは、変化の激しいエンターテインメント業界において、ユーザーニーズを捉えた新たなIPの創出や海外市場展開の加速といった機会を最大化するための重要戦略です。
この戦略に基づき、多様な人材が活躍できる雇用環境の整備や人事評価制度の構築を推進しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。男性労働者の育児休業取得率は公表されていません。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 35.7% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 77.3% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 82.3% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 92.6% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
エディアは、IP事業と出版事業を主軸に、総合エンターテインメント企業として事業を展開しています。多様なコンテンツを通じて顧客にエンターテインメントを提供し、収益を上げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
エディアグループは、IP事業と出版事業を営む総合エンターテインメント企業です。同社グループ全体で保有する豊富なサービスから生まれるコンテンツIPを活用し、ゲーム、マンガ、アニメ、グッズ、オンラインくじなど、多種多様なサービスラインナップでお客様に提供しています。国内外でクロスメディア展開を行い、様々なエンターテインメント分野で事業を展開しています。
IP事業では、コンシューマ向けゲームの企画・開発・販売、モバイル向け実用サービスコンテンツやアプリケーションの提供、ゲームやアニメ関連の音楽・ドラマCDの企画・制作・販売・配信を行っています。また、アニメやゲーム関連のグッズ・オンラインくじサービスの制作・販売、自社IPの国内外向けライセンスアウト・アニメ化、BtoB受託開発なども手掛けています。
出版事業では、ライトノベルやコミックを数多く制作し、紙書籍の出版や電子書籍の販売を通じて作品を提供しています。コミックブランドとして「ポルカコミックス」「コミックノヴァ」「ラワーレコミックス」「ビアンココミックス」、ノベルブランドとして「サーガフォレスト」「オルギスノベル」「ブレイブ文庫」「一二三文庫」などを展開しています。
同社グループはエンターテインメントサービス事業の単一セグメントであり、事業領域の拡大を図っています。当連結会計年度の販売実績を見ると、IP事業と出版事業の二つのサービス区分で収益を上げており、特にオンラインくじサービスや電子書籍が好調に推移しました。主要な顧客として株式会社メディアドゥへの販売実績があり、当連結会計年度の総販売実績に対する割合は一定の割合を占めています。なお、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、売上高の地域ごとの記載は省略されています。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
エディアグループの過去5期間の業績は、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも増加傾向を示しています。特に当連結会計年度は、売上高、各利益ともに大幅な増加となりました。
| 項目 | 2022年2月期 | 2023年2月期 | 2024年2月期 | 2025年2月期 | 2026年2月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 24.9億円 | 27.6億円 | 32.8億円 | 36.1億円 | 46.6億円 |
| 経常利益 | 1.1億円 | 1.5億円 | 1.6億円 | 2.4億円 | 4.2億円 |
| 経常利益率 | 4.6% | 5.3% | 4.8% | 6.6% | 8.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1.1億円 | 1.5億円 | 1.5億円 | 2.3億円 | 4.8億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 17.66 | 24.59 | 24.49 | 38.17 | 79.61 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
エディアグループの従業員1人あたりの売上高および営業利益は、前期と比較して当期に増加しています。これは、同社グループの事業活動における生産性が向上している傾向を示しています。従業員1人あたりの収益と利益の増加は、組織全体の効率化や事業規模の拡大が寄与していると考えられます。
| 指標 | 2025年2月期 | 2026年2月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 35.7百万円 | 47.1百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 2.6百万円 | 4.5百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
財務の安定性の観点から、同社グループは堅実な財務基盤を維持しています。本業で安定した資金を創出し、将来に向けた投資も行っています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率は58.0%となっており、プライム市場平均(製造業46.8%・非製造業24.2%)と比較して高い水準にあります。ROE(自己資本利益率)は31.9%を示しており、プライム市場平均(9.4%)を大きく上回る水準です。手元資金である現金及び預金は前期から減少していますが、引き続き13.4億円の厚みを維持しています。これらの財務指標は、同社グループが安定した経営基盤を持っていることを示しています。
| 指標 | 2025年2月期(前期) | 2026年2月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 13.7億円 | 16.2億円 |
| 自己資本比率 | 45.7% | 58.0% |
| ROE(自己資本利益率) | 18.6% | 31.9% |
| 現金及び預金 | 17.7億円 | 13.4億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは2.6億円の資金を獲得しています。これは税金等調整前当期純利益を計上したものの、契約負債の減少や前払費用の増加があったことによるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは△0.1億円の支出となっており、主に有形固定資産の取得と出資金の払込による支出がありました。
財務活動によるキャッシュ・フローは△6.8億円の支出となっており、短期借入金及び長期借入金の返済による支出が主な要因です。結果として、フリーキャッシュ・フローは2.5億円のプラスとなっており、本業で稼いだ資金で投資を賄い、さらに余剰資金を生み出している状況を示しています。この資金の流れは、同社グループが安定した事業運営を継続しながら、将来に向けた投資も着実に実行していることを示しています。
| 項目 | 2025年2月期(前期) | 2026年2月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 2.5億円 | 2.6億円 |
| 投資CF | △0.1億円 | △0.1億円 |
| 財務CF | 1.1億円 | △6.8億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 2.4億円 | 2.5億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループが展開するエンターテインメントサービス事業の市場環境は、技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が速い状況です。競合会社が提供するサービスとの差別化が図られない場合、顧客数の減少を招き、業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。また、プラットフォーム運営事業者等において不測の事態が発生した場合や、事業方針の変更により契約を解除された場合、サービス提供に支障が生じるリスクがあります。
③ 人材・組織に関するリスク
エンターテインメント市場では人材獲得競争が非常に激しい状況です。同社グループが必要とする人材を適時確保できない場合、業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。また、コンテンツIPの企画制作においてはノウハウや人脈の専門性が高く、代替人材の確保が困難な場合、事業の業績に影響を与える可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
エディアは、「SMART MEDIA COMPANY」を企業コンセプトに掲げ、モバイルインターネットサービスをはじめとした総合エンターテインメントを提供している会社です。同社グループがどのような価値観を持ち、どのような企業風土を目指しているのかを見ていきましょう。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
エディアグループは、『SMART MEDIA COMPANY』を企業コンセプトに掲げています。スマートフォンなどのモバイル向けコンテンツサービスを核とした総合エンターテインメントを提供し続けることを目指しています。
同社グループは、コンテンツ制作のノウハウや創出・取得したIP、スマートフォンや位置情報などの技術を駆使し、便利でエンターテインメント性のあるサービスを提供しています。これにより、人々の生活に笑顔をもたらす機会を生み出すことを目標としています。
中長期的には、総合エンターテインメント企業としての躍進を目指し、ゲーム、コミック、グッズ、アニメを中心としたクロスメディア展開を加速させ、事業の多角化と収益力向上を図ることを中期目標としています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
エディアグループは、コンテンツ制作のノウハウや創出・取得したIP、スマートフォンや位置情報などの技術を駆使し、便利でエンターテインメント性のあるサービスを提供することを重視しています。時代のニーズに即したサービスを通じて、人々の生活に笑顔をもたらすことを目指しています。
中長期的な企業価値向上のため、サステナビリティに関する課題への対応を経営の重要課題と認識しています。また、持続的な成長には優秀な人材の確保と組織体制の強化が不可欠であると考えています。
多様な価値観を持つ人材の確保と育成は、変化の激しいエンターテインメント業界において、新たなIP創出や海外市場展開を加速させるための重要戦略です。同社グループは、多様な人材が活躍できる雇用環境の整備や人事評価制度の構築を推進しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
エディアグループは、品質の高いサービスを提供し続けるため、優秀な人材の確保と育成を重要な課題としています。綿密な人員計画の策定、柔軟な雇用形態の実現、人事制度の刷新に取り組んでいます。
また、従業員の能力向上のため教育カリキュラムの充実を推進し、人材育成を通じて組織体制の強化とサービスのクオリティ向上を目指しています。変化の激しい業界に対応するため、優秀な技術者の確保や新しい技術の探求・採用も進めています。
インターネット市場の普及に伴い高まるコンテンツの安全性及び健全性に対する社会的な要請に対応するため、顧客が安心して利用できるウェブサイトの安全性・健全性強化にも取り組んでいます。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
エディアは、取締役会と監査等委員会を設置する体制で経営を監督しています。
社外取締役が経営の透明性と公正性を高める役割を担っています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
筆頭株主は原尾正紀氏であり、同社グループの創業者が上位株主として名を連ねています。
特定の個人株主が上位を占める資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 原尾 正紀 | 16.00% |
| 伊藤 明 | 5.30% |
| 小林 貫太 | 5.10% |
| ASG Japan | 4.70% |
| 賀島 義成 | 2.20% |
なお、単元未満株式欄には、同社所有の自己株式42株が含まれております。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
エディアの役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.0%です。代表取締役社長は賀島義成氏が務めています。社外取締役比率は57.1%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 賀島 義成 | 代表取締役 社長 | 2007年4月同社入社経理部長、2011年5月同社取締役、2019年5月同社代表取締役社長に就任し現職。 |
| 原尾 正紀 | 取締役 会長 | 1999年4月同社設立代表取締役に就任、2024年5月同社取締役会長に就任し現職。 |
| 奥村 理絵 | 取締役 管理部長 | 2011年9月同社入社、2024年5月同社取締役に就任し現職。 |
社外取締役は、坂本剛氏(QBキャピタル合同会社代表社員)、柏倉周郎氏(元シャネル株式会社経理部長・監査等委員)、藤池智則氏(堀総合法律事務所パートナー・監査等委員)、河野幸久氏(税理士法人フィールズ代表社員・監査等委員)です。
同社は2017年5月24日付けで監査等委員会設置会社に移行しています。社外取締役は、企業経営や会計、法律分野における豊富な経験と高い見識に基づき、監督の実効性を高める役割を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
社外取締役以外の取締役の報酬は、固定の基本報酬に加え、連結売上高と連結営業利益に連動する年次業績賞与、および株式報酬型ストックオプションや譲渡制限付株式報酬で構成されています。社外取締役の報酬は、独立性の観点から原則として定額・固定の基本報酬のみとなっています。報酬の決定プロセスは、社外取締役が過半数を占める取締役会での審議を経て、代表取締役社長が確定・決定します。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 3名 | 63百万円 | 20.9百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 14百万円 | 3.5百万円 |
報酬総額は76.8百万円であり、対象となる役員は7名です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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