【平均年収627万円】日宣 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年2月期)

【平均年収627万円】日宣 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年2月期)

日宣は、広告宣伝事業を展開し、顧客企業の経営課題に対し多様な広告ソリューションをワンストップで提供しています。直近の連結会計年度では、売上高・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益ともに大幅な増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社 日宣 の有価証券報告書(2026年2月期、2025年3月1日 ~ 2026年2月28日、2026年5月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


日宣グループは、日宣と都心の高級マンションを中心とした広告プロモーションを提供する株式会社アスティの2社で構成され、広告宣伝事業を展開しています。顧客企業の経営課題に対し、メディアニュートラルな視点から多様な広告ソリューションをワンストップで提供しています。

日宣の単体従業員数は126名、グループ連結従業員数は134名です。セグメントは広告宣伝事業、その他の2つです。

主な国内グループ会社は、アスティ(広告宣伝事業)などです。

日宣グループは、2026年2月24日付で株式会社日宣印刷の全株式を売却し、同社を連結の範囲から除外しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


日宣は、人財を成長の源泉と捉え、人件費を投資と位置付けることで、多様な人財が活躍できる環境づくりに注力しています。特定の市場にフォーカスした独自の事業戦略を展開しており、その実現に向けて高度で多様な人財の創出を目指しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、比較的若手から中堅層が中心となっており、一定の定着感がある組織構成となっています。

項目 数値
平均年間給与 6,273,000円
平均勤続年数 7.7年
平均年齢 37.8歳
単体従業員数 126人
連結従業員数 134人
単体のグループ内比率 94.0%


日宣グループでは、退職給付制度として確定給付型と確定拠出型の両方を採用しています。これらの制度は、同社および一部の連結子会社に適用されています。

退職一時金制度も存在しますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。2026年2月28日時点の退職給付に係る負債は1.4億円、当連結会計年度の確定拠出制度への要拠出額は1百万円です。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


日宣グループは、高度で多様な人財が集まり、創発することで価値を創造・提供することを目指しています。人財を成長の源泉と捉え、人件費をコストではなく投資と考え、様々な施策に注力しています。

具体的には、すべての人財が自分らしく活躍できる環境の整備、他社からの中途採用やシニア社員の積極的な登用、若年であっても優秀な人財の管理職への積極的な登用を基本方針としています。多様性(DE&I)の包摂を推進するため、人事部門によるヒアリングや経営層との1on1を実施し、人財のリテンションに努めています。

既にフレックス制度やリモートワークを導入しており、今後も人事制度の見直しや福利厚生のアップデートを通じて、多様な人財が働き続けられる会社を目指しています。中途採用では、CAO(Chief Administrative Officer)やCINO(Chief Innovation Officer)への登用実績もあります。若手人財の育成にも力を入れており、独自のサクセッションプランである「日宣Next Leaders Project(NLP)」を実施し、若手社員の管理職登用を推進しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 19.4%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 79.5%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 85.9%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 62.2%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社日宣は、広告宣伝事業を主軸に、多様な業界の顧客に対してマーケティングコミュニケーションや市場開発を支援するソリューションを提供しています。顧客企業の経営課題に対し、メディアニュートラルな視点から最適な広告ソリューションを企画・提供することで収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、主に広告宣伝事業を展開しており、顧客企業と直接取引を行い、経営課題に対するユニークな広告ソリューションを提供しています。メディアニュートラルな視点から、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネット、アウトドアメディアなど最適なメディアを選定し、グラフィック、映像、WEB、SNS、記事コンテンツといった多様なコミュニケーションコンテンツをワンストップで提供しています。

広告宣伝事業

この事業では、顧客企業のマーケティングコミュニケーションや市場開発を支援するコミュニケーションビジネスを展開しています。特に、放送・通信業界では全国のケーブルテレビ局向けテレビ番組情報誌「チャンネルガイド」事業が堅調に推移しており、生産性向上により利益率が向上しています。住まい・暮らし業界では、大手住宅メーカーのセールスプロモーションや、連結子会社の株式会社アスティによる都心高級マンションを中心とした広告プロモーションが好調です。医療・健康業界では製薬会社への啓蒙施策やイベント運営、その他業界では大手外食チェーンへのデジタルマーケティング支援など、幅広い顧客層にサービスを提供しています。

収益は、これらの広告プロモーションの企画・制作・実施、および各種ソリューションの提供から得ています。運営は、日宣と連結子会社の株式会社アスティが行っています。当連結会計年度の売上高は前期から大きく増加しました。

その他の事業セグメント

このセグメントでは、主に商業印刷事業を行っていました。

収益は、各種商業印刷物の提供から得ていました。運営は、株式会社日宣印刷が行っていましたが、当連結会計年度末に同社の全株式が売却され、連結の範囲から除外されています。当連結会計年度の売上高は前期から増加しましたが、セグメント利益は減少しました。

同社グループの売上高は、特定の顧客に集中する傾向が見られます。当連結会計年度においては、旭化成ホームズ株式会社への売上高が全体の一定割合を占めています。また、本邦以外の外部顧客への売上高はないため、海外比率はなく、為替リスクは発生していません。なお、当連結会計年度においては、過年度に出資したファンドからの投資事業組合運用益を営業外収益として計上しています。

セグメント 売上高(2025年2月期) 売上高(2026年2月期)
広告宣伝事業 53.8億円 63.1億円
その他の事業セグメント 1.5億円 1.7億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5期間にわたり継続的に増加傾向にあり、特に直近の当連結会計年度では大幅な増収となりました。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も同様に増加傾向を示しており、当連結会計年度は過去最高を更新する大幅な増益となっています。これは、投資事業組合運用益の計上も影響しています。

項目 2022年2月期 2023年2月期 2024年2月期 2025年2月期 2026年2月期
売上高 48.4億円 50.6億円 52.2億円 55.3億円 64.8億円
経常利益 3.7億円 3.5億円 2.9億円 4.1億円 10.8億円
経常利益率 7.7% 6.8% 5.5% 7.4% 16.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 2.5億円 2.4億円 2.0億円 2.5億円 6.6億円
1株当たり当期純利益(円) 68.14 65.53 52.24 65.56 172.06

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から増加しており、組織全体の生産性が向上している傾向が見られます。また、従業員1人あたり営業利益も同様に増加しており、収益を創出する力が強化されていることがうかがえます。これらの指標の改善は、入社を検討する方にとって、同社グループが効率的な経営体制を構築し、持続的な成長を目指していることを示唆しています。

指標 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 39.0百万円 48.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.8百万円 3.6百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、事業活動で得た資金を元手に投資も行い、手元資金を厚くしている状況を示しています。これにより、経営基盤の安定性がうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は、非製造業のプライム市場平均と比較して高い水準を維持しています。ROE(自己資本利益率)も当期はプライム市場平均を上回る水準を示しており、収益性を高めていることがうかがえます。手元資金である現金及び預金も増加傾向にあり、安定した財務基盤を構築している状況です。

指標 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
純資産 34.4億円 40.0億円
自己資本比率 69.9% 69.6%
ROE(自己資本利益率) 7.4% 17.8%
現金及び預金 17.4億円 25.9億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当期の営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益の計上などにより収入となりましたが、前期と比較すると減少しています。投資活動によるキャッシュフローは、投資事業組合からの分配金収入が主な要因となり、前期の支出から当期は収入へと転換しました。財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払いや長期借入金の返済があったものの、ストックオプションの行使による収入もあり、前期と比較して支出が減少しています。これらの結果、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは前期から増加しており、事業活動で得た資金を元手に投資も行いながら、手元資金を厚くしている状況です。

項目 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
営業CF 5.6億円 4.4億円
投資CF △1.1億円 6.1億円
財務CF △2.0億円 △1.8億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 4.5億円 10.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、特定の取引先である旭化成ホームズ株式会社グループへの売上高依存がある状況です。取引関係に問題が生じた場合や広告宣伝政策の変更があった場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、広告業界は大手広告会社への集中傾向が高く、常に既存の大手広告会社や新規参入企業との競争に直面しています。競争の激化に伴い報酬が低下した場合、同社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、事業拡大や企業運営を円滑に進める上で、優秀な人材の確保が重要であると認識しています。必要な人材を適切な時期に確保できない場合や、社内の有能な人材が流出した場合には、経常的な業務運営や事業展開に支障が生じる可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


日宣グループは、独自の「コミュニティ発想」を基盤とし、社会や地域の幸福と活性化に貢献することを目指す企業です。既存の枠にとらわれず、新しい価値創造を通じてステークホルダーとのパートナーシップを築くことを重視しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


日宣グループは、「私たちは、“コミュニティ発想”をもとに、あらゆるステークホルダーの価値創造パートナーとなる」という経営理念を掲げています。既存の媒体に頼らないユニークな事業やサービス、マーケティングを通じて顧客の新市場を共に開拓し、社会・地域の幸福や活性化に寄与することを目指しています。

同社グループは、広告の影響力衰退や人口減少に伴うマーケティング戦略の変化といった市場環境を捉え、独自の“コミュニティ発想”を軸とした成長戦略を推進しています。広告やメディアに依存しない独自の強みを持ち、メディアではなく「コミュニティ」をベースにブランドや事業の成長を支援する、ユニークなマーケティング支援会社として進化していくことを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


日宣グループは、経営理念を実現するため、事業、人財、環境の3つを重要なサステナビリティ項目と位置付けています。特に人財については、高度なだけでなく多様な人財が集まり、創発することで価値を創造・提供することを重視しています。

同社グループでは、すべての社員が自分らしく活躍できる環境の整備(DE&Iの推進)に努めています。また、他社からの中途採用やシニア社員の登用を積極的に行い、若年であっても優秀な人財を管理職へ登用するなど、すべての社員に公平な評価と登用の機会を提供しています。市場の変化に対応しつつも、他社とは異なる「独自の視座」「逆張りの視点」を持つユニークな企業であることを大切にしています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


日宣グループは、持続的な成長のためにいくつかの経営課題に取り組んでいます。一つは、需要が見込まれる事業領域への戦略的な経営資源の投入と、PDCAサイクルを通じた経営資源の最適化です。

また、優秀な人材の確保と育成を重要な課題と認識しており、デジタル領域を含むプランニングやクリエイティブ、ソリューション開発を担う人材の強化に注力しています。中途採用の強化や新卒採用に加え、企業ビジョンの明確化や社員が能力を発揮できる環境づくりを通じて、人材の定着化と組織体制の強化を図っています。さらに、デジタル化への対応として、イノベーション&エキスパート本部を中心にデジタル技術の活用を推進し、デジタル領域での事業拡大に取り組んでいます。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


日宣グループは、監査役会設置会社として、社外取締役2名と社外監査役3名を含む体制で経営の透明性と効率性の向上に取り組んでいます。取締役会および監査役会の監督機能と内部統制システムを通じて、持続的な企業価値の最大化を目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


日宣の株主構成を見ると、筆頭株主は有限会社オオツコーポレーションであり、創業家や関連会社が上位株主として名を連ねています。これにより、特定の株主グループが同社グループの経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。

株主名 持株比率
有限会社オオツコーポレーション 35.87%
大津 裕司 8.95%
村井 敏裕 4.48%
光通信KK投資事業有限責任組合 4.01%
本間 祐史 2.36%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性6名・女性2名)で構成され、女性役員比率は25.0%です。代表取締役社長CEOは飛川亮氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。

氏名 役職 主な経歴
飛川 亮 取締役社長 (代表取締役) CEO 1997年4月 株式会社読売広告社入社。2011年6月 同社入社 クリエイティブ部長。2026年3月 代表取締役社長 CEOより現職。
大津 裕司 取締役会長 (代表取締役) 1994年4月 株式会社富士アドシステム(現株式会社クオラス)入社。1998年1月 同社入社。2026年3月 代表取締役会長より現職。
村井 敏裕 専務取締役 COO 1992年2月 同社入社。2000年3月 営業2部長。2023年5月 専務取締役 COOより現職。


社外取締役は、川田篤氏(オロ代表取締役)、大川容子氏(大川総合法律事務所代表兼弁護士)です。

同社は監査役会設置型の経営機構を採用しており、社外取締役2名と社外監査役3名が選任されています。社外役員は独立した立場から取締役会に出席し、専門的な知見に基づき意見や提言を行うことで、経営の監視機能を強化しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


日宣の役員報酬は、基本報酬、賞与、株式報酬で構成されています。取締役の基本報酬は役位や職責、在任年数などを考慮した固定報酬であり、監査役および社外取締役・監査役には固定報酬のみが支給されます。賞与は連結営業利益額と経営課題への取り組み成果を総合的に評価して決定され、株式報酬は企業価値の持続的な向上と株主との価値共有を目的とした譲渡制限付株式報酬です。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 1.2億円 28.8百万円
社外取締役 2名 8百万円 3.9百万円
社外監査役 3名 8百万円 2.7百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。