ピックルスホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年2月期)

ピックルスホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年2月期)

ピックルスホールディングスは、ピックルスコーポレーション、八幡屋などを傘下に持つ純粋持株会社です。浅漬・惣菜などの製造・販売を主たる業務とし、グループ連結従業員数は411名です。直近期は売上高が減少したものの、利益は大幅な増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社ピックルスホールディングス の有価証券報告書(2026年2月期、2025年3月1日 ~ 2026年2月28日、2026年5月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ピックルスホールディングスは純粋持株会社であり、グループ連結従業員数は411名です。

同社グループは、浅漬・惣菜などの製造・販売、および漬物などの販売を主たる業務としています。連結子会社14社を中心に事業を展開しています。

主な国内グループ会社は、ピックルスコーポレーション(浅漬製造)、八幡屋(漬物製造)、フードレーベル(漬物等開発・仕入)、フードレーベルセールス(漬物等販売)、OH(外食及び小売)などです。

ピックルスホールディングスは、2022年9月1日に単独株式移転により株式会社ピックルスコーポレーションの持株会社として設立されました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社ピックルスホールディングスは純粋持株会社として、グループ全体の経営戦略を担っています。同社グループは、従業員の成長を企業の成長の源泉と捉え、個性や能力を最大限に発揮できる職場環境の提供に注力しています。働きがいのある環境づくりを通じて、持続可能な企業価値向上を目指す方針です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社グループは、従業員の成長を重視し、働きやすい環境の整備に取り組んでいます。具体的な制度としては、自己啓発支援や資格取得報奨金制度、リフレッシュ休暇などが導入されています。

なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
連結従業員数 411人


連結子会社(一部を除く)は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)の退職給付制度を採用しています。この制度は国内グループ会社を対象としています。退職一時金制度があり、給与と勤務期間に基づいて一時金が支給されます。

なお、退職給付債務は7.2億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、経営上かけがえのない存在である従業員の成長が企業の成長を実現すると考えています。そのため、従業員が自身の個性や能力を発揮できる場を積極的に提供することを重要な役割と位置付けています。また、従業員の能力向上を目指し、自ら学ぶ姿勢の醸成に努めています。

この方針に基づき、自己啓発支援制度、資格取得報奨金制度、資格手当支給制度、教育研修制度などを導入し、職場での人材育成に注力しています。従業員が働きやすく、仕事と子育てを両立させることができる職場環境作りも重要な経営課題です。リフレッシュ休暇、ノー残業デー、短時間勤務制度、出産・子育てのため退職した者の再雇用制度などを導入し、継続して職場環境作りに取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社は純粋持株会社であるため、法定開示の公表義務の対象外であり、提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
管理職に占める女性労働者の割合は2026年3月31日時点、男性労働者の育児休業取得率の対象期間は2025年4月1日から2026年3月31日、労働者の男女の賃金の差異の対象期間は2025年3月1日から2026年2月28日です。正規雇用労働者の賃金差異では、役職者に占める男性比率が高いため、相対的に男性労働者の平均賃金が高くなっています。非正規雇用労働者の賃金差異では、社会保険や所得税の扶養範囲内で就労を調整する女性労働者が一定数いるため、相対的に男性労働者の平均賃金が高くなっています。

▼ 株式会社ピックルスコーポレーション

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 6.6%
男性労働者の育児休業取得率 66.6%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 80.5%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 83.5%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 95.3%


▼ 株式会社ピックルスコーポレーション関西

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 0.0%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 76.9%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 65.2%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 96.0%

人材育成・エンゲージメント


これらの数値は、同社グループの主要な事業を営む株式会社ピックルスコーポレーション、株式会社ピックルスコーポレーション関西を記載しています。

▼ 株式会社ピックルスコーポレーション

指標 目標 実績
女性年間平均賃金 2031年3月までに男性の85% 80.5%
女性の平均勤続年数 2031年3月までに男性の85% 81.6%


▼ 株式会社ピックルスコーポレーション関西

指標 目標 実績
女性の管理職 2031年3月までに1名 0名

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ピックルスホールディングスは、浅漬・惣菜などの製造販売を主軸とする食品事業を展開する持株会社です。全国に広がる製造・販売ネットワークを通じて、食卓に「おいしい」を届けています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


ピックルスホールディングスは、2022年9月に純粋持株会社として設立され、子会社等の経営管理を担っています。同社グループは、浅漬や惣菜などの製造・販売、および漬物などの販売を主な事業としています。主力製品である「ご飯がススムキムチ」シリーズをはじめ、多様な漬物や惣菜製品を提供し、消費者の食生活を豊かにしています。

収益は、製品の製造販売と商品の仕入れ販売から得ています。販売促進活動として、製品価格の改定や増量キャンペーン、スポーツイベントへの協賛、公式ファンコミュニティサイトを通じた消費者とのコミュニケーションに力を入れています。製品開発では、人気のキムチを組み合わせた新商品や、手軽に楽しめる浅漬け、燻製技術を用いた漬物など、幅広いニーズに応える商品を展開しています。

新規事業として、外食・小売事業「OH!!!~発酵、健康、食の魔法!!!~」や、さつまいも商品の販売、冷凍食品の開発にも取り組んでいます。同社グループの事業は単一セグメントであるため、セグメント別の詳細な記載は省略されています。海外での売上高はなく、事業は国内に集中しています。主要な顧客として、株式会社セブン-イレブン・ジャパンへの売上が全体の約17.1%を占めています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は横ばいから微減傾向にありますが、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は変動しながらも直近で大きく増加しています。特に当期は、売上高が前期から減少した一方で、利益は大幅な増益を達成しました。これは、原料野菜の仕入価格の安定、製品価格改定や販売条件の適正化、原材料費・労務費・物流費の抑制が寄与したためです。

項目 2022年2月期 2023年2月期 2024年2月期 2025年2月期 2026年2月期
売上高 - 411億円 430億円 415億円 409億円
経常利益 - 16.5億円 17.7億円 13.4億円 21.5億円
経常利益率 - 4.0% 4.1% 3.2% 5.2%
親会社株主に帰属する当期純利益 - 11.4億円 11.8億円 9.6億円 13.8億円
1株当たり当期純利益(円) - 88.80 94.29 77.09 110.70

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期から微減しているものの、従業員1人あたりの営業利益は大きく増加しています。これは、売上高の減少があった中でも、利益率の改善が進んだことを示しています。組織全体の効率化やコスト管理の強化が、従業員1人あたりの利益創出能力の向上に貢献していると考えられます。

指標 2025年2月期 2026年2月期
従業員1人あたり売上高(連結) 100.3百万円 99.6百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 3.1百万円 5.1百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


株式会社ピックルスホールディングスは、堅実な財務基盤と安定したキャッシュフローを維持しています。本業で着実に資金を生み出し、将来に向けた投資余力も確保している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の平均を上回っており、安定した経営状態を示しています。純資産は前期から増加し、手元資金である現金及び預金も増加傾向にあります。これにより、不況時にも耐えうる財務的な余裕があることがうかがえ、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素です。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回っていますが、前期からは改善しています。

指標 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
純資産 189億円 201億円
自己資本比率 61.0% 65.1%
ROE(自己資本利益率) 5.3% 7.3%
現金及び預金 49.7億円 62.1億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、前期の8.3億円の増加から当期は42.0億円の増加へと大きく改善しています。これは、税金等調整前当期純利益の増加や減価償却費の計上が主な要因です。投資活動によるキャッシュフローは、前期の△46.9億円の減少から当期は△4.3億円の減少へと、投資支出が大幅に抑制されました。有形固定資産の取得による支出が主な要因です。

その結果、営業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは、前期の△38.6億円のマイナスから当期は37.7億円のプラスに転じています。これは、本業で生み出した資金で投資を賄い、なお余剰資金がある状態を示しています。財務活動によるキャッシュフローは、前期の10.8億円の増加から当期は△25.3億円の減少となりました。長期借入金の返済や短期借入金の減少が主な要因です。

これらのキャッシュフローの状況から、同社グループは本業で安定的に資金を生み出し、財務的な健全性を保ちながら事業を運営していることがうかがえます。資金繰りに余裕があるため、入社後の雇用や給与の安定性にも良い影響を与える可能性があります。

項目 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
営業CF 8.3億円 42.0億円
投資CF △46.9億円 △4.3億円
財務CF 10.8億円 △25.3億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △38.6億円 37.7億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、主要製品の原材料である国産野菜の調達において、異常気象による生育不良や価格高騰のリスクを認識しています。仕入価格の高騰や歩留まりの悪化による製造コスト増加の可能性があります。

また、株式会社セブン-イレブン・ジャパンへの売上高の全体に対する割合が高いことをリスクとして挙げています。当該取引先の経営施策や取引方針の変更が、売上に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ピックルスホールディングスは、「おいしくて安全、安心な商品を消費者にお届けし、同時に地球環境に配慮した企業経営を目指します」という経営理念のもと、豊かな食文化の創造と社会貢献を目指しています。持続可能な社会の実現に向けた取り組みを重視し、従業員の成長と働きがいのある職場づくりにも力を入れている企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループの経営理念は「おいしくて安全、安心な商品を消費者にお届けし、同時に地球環境に配慮した企業経営を目指します」です。この理念に基づき、安全でおいしい製品を作るための品質管理、地球環境に配慮した企業経営、従業員のモラルアップと安全・健康を第一とした職場づくりを経営方針としています。今後もこの方針を基に企業活動を行うことで、安全・安心な食品の提供という基本姿勢を貫き、消費者からの信頼獲得と社会への貢献を果たすことを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


ピックルスホールディングスは、安全・安心でおいしい製品とサービスを提供し、消費者の健康的な生活の実現に貢献することを経営方針に定めています。お子様からお年寄りまで、様々な人々に「おいしい」と言っていただける高品質な製品づくりを通じ、豊かな食文化を育んでいくことを重視しています。企業の成長は従業員の成長があって初めて実現されるものと考え、多様性があり個性や能力を十二分に発揮できる働きがいのある職場を提供することを重要な役割と認識しています。

同社では、環境問題や社会問題を解決し、企業価値向上を図るため、サステナビリティ委員会を設置しています。委員会の下に「環境」「安全・安心」「従業員」の3つの分科会を設置し、サステナビリティ経営を推進しています。従業員が働きやすく、仕事と子育てを両立させることができる職場環境作りを重要な経営課題と認識し、自己啓発支援制度や短時間勤務制度などを導入しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、将来にわたって成長力、収益力のある企業体質を確立するために、優秀な人材の採用・育成が不可欠と考えています。そのため、目標管理制度、教育プログラムの活用、福利厚生制度や人事制度の充実、健康経営推進に向けた取り組みに努めています。健康経営については、同社及びピックルスコーポレーションが健康経営優良法人2025(大規模法人部門)を取得しています。

また、企業の持続的発展には、ESG(環境・社会・ガバナンス)やSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みが不可欠であると考えています。事業を通じてサステナブルな社会の実現に貢献していくことを重点テーマとしています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ピックルスホールディングスは監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会が経営を監督する体制を採用しています。社外取締役の意見を経営に反映させ、業務執行の監督を強化するガバナンス体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ピックルスホールディングスの筆頭株主は東海漬物であり、事業会社が主要な株主として同社グループを支えています。その他、信託銀行や個人株主、取引先持株会などが上位株主に名を連ねています。

株主名 持株比率
東海漬物 15.59%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 7.34%
荻野 芳隆 3.86%
ピックルスホールディングス取引先持株会 3.00%
埼玉りそな銀行 2.92%


なお、エフエムアール エルエルシーは2026年2月27日現在で925千株(7.19%)を保有している旨が大量保有報告書に記載されていますが、同社として実質所有株式数の確認ができないため、上記大株主の状況には含められていません。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性9名・女性1名)で構成され、女性役員比率は10.0%です。代表取締役社長は影山直司氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
宮本 雅弘 代表取締役会長 1984年4月東海漬物製造入社。2013年5月ピックルスコーポレーション代表取締役社長就任。2022年9月同社代表取締役会長就任より現職。
影山 直司 代表取締役社長 1983年4月東海漬物製造入社。2022年5月ピックルスコーポレーション代表取締役社長就任。2022年9月同社代表取締役社長就任より現職。
三品 徹 専務取締役 経理財務部長 1986年4月地産入社。2001年8月ピックルスコーポレーション入社。2025年5月同社専務取締役就任 経理財務部長より現職。
宮腰 建一郎 取締役 1987年4月東海漬物製造入社。2020年5月ピックルスコーポレーション取締役就任。2022年9月同社取締役就任より現職。


社外取締役は、萩野賴子氏(飯能製作所代表取締役社長)、田中德兵衞氏(セントラルインターナショナル代表取締役社長)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役と社外監査役による経営監督体制を構築しています。社外取締役は高い見識に基づき、業務執行の監督権限を強化する役割を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ピックルスホールディングスの役員報酬は、企業業績と企業価値の持続的な向上に資することを基本方針としています。業務執行取締役の報酬は、基本報酬、賞与、ストックオプションで構成されています。社外取締役には基本報酬のみが支払われます。

賞与は連結売上高や利益などの業績指標に連動し、ストックオプションは株主との価値共有と企業価値向上への貢献意欲を高めることを目的としています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 2.1億円 43.0百万円
監査役(社外除く) 1名 7百万円 7.0百万円
社外役員 6名 26百万円 4.3百万円


なお、取締役の支給額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。