【平均年収623万円】萩原工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年10月期)

【平均年収623万円】萩原工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年10月期)

萩原工業は、合成樹脂加工製品や機械製品の製造・販売を、グループ各社とともに展開しています。連結で多くの従業員を擁しています。直近の業績は減収減益となりましたが、特別利益の計上により純利益は増加しました。


目次

※本記事は、萩原工業株式会社 の有価証券報告書(2025年10月期、2024年11月1日 ~ 2025年10月31日、2026年1月28日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


萩原工業グループは、合成樹脂加工製品関連の原糸、クロス、ラミクロスなどの製造・販売と、スリッターやワインダーなどの機械製品の製造・販売を主な事業としています。子会社16社とともに事業を展開しています。

単体従業員数は545名、連結従業員数は1,292名です。セグメントは合成樹脂加工製品事業、機械製品事業の2つです。

主な国内グループ会社は、バルチップ(合成樹脂加工製品事業)、東洋平成ポリマー(同)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


萩原工業は、合成樹脂加工製品と機械製品を事業の柱とする企業です。同社グループでは、社員の成長を重視し、多様な働き方を支援する環境整備に力を入れています。給与水準や働き方の特徴について、具体的なデータから見ていきましょう。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


萩原工業では、従業員の平均勤続年数が長く、安定して働き続けられる環境がうかがえます。平均年齢も比較的落ち着いており、経験豊富な人材が多数在籍していることが示唆されます。

項目 数値
平均年間給与 6,226,702円
平均勤続年数 17.4年
平均年齢 41.5歳
単体従業員数 545人
連結従業員数 1,292人
単体のグループ内比率 42.2%


萩原工業及び連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、積立型および非積立型の確定給付制度を採用しています。確定給付型とは、給与や勤続年数に応じて将来受け取る給付額があらかじめ決まっている制度です。

退職一時金制度も採用されています。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

連結ベースの退職給付債務は36.8億円、年金資産は43.8億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


萩原工業グループは、「社員と会社の成長」を新中期経営計画「LINK THE LEAP」の基本戦略の一つに掲げています。立場や属性にかかわらず全ての社員が働きやすい職場を作り、多様な社員が能力を発揮することで、社員と会社の成長を目指す方針です。

人材育成においては、課長クラス以上の社員が経営会議に参画し、経営意識の醸成を図っています。若手社員を国内外の連結子会社へ異動させたり、展示会への派遣やプロジェクトチームへの編成を通じて、事業経営の経験値や見聞知識を高める機会を提供しています。

社内環境整備では、工場勤務時間の柔軟化や70歳まで働ける人事制度の整備を進めています。また、企業主導型保育所の運営、健康経営の推進、障がい者雇用の推進など、多様な働き方を支援し、社員が能力を最大限発揮できる環境づくりに注力しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 4.0%
男性労働者の育児休業取得率 54.5%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 71.6%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 74.8%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 41.5%

人材育成及び多様性確保への対応


提出会社単体のデータです。大卒採用に占める外国人比率は、2022年度岡山県内の大学学生数および留学生数に基づき同社が独自に算出したものです。

指標 2023年10月期 2024年10月期 2025年10月期 3ヶ年平均 目標値
大卒採用に占める外国人比率 8.3% 11.1% 0.0% 7.1% 5.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


萩原工業は、合成樹脂加工製品と機械製品の製造・販売を主軸に事業を展開している会社です。多様な製品と技術を通じて、幅広い産業分野に貢献しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、合成樹脂加工製品関連の原糸、クロス、ラミクロス、およびこれらの二次製品の製造・販売、ならびにスリッターやワインダーといった各種産業機械の製造・販売を主な事業としています。これらの製品や機械の提供を通じて、多岐にわたる顧客のニーズに応えています。

同社グループの事業は、「合成樹脂加工製品事業」と「機械製品事業」の二つの報告セグメントに分かれています。

合成樹脂加工製品事業

この事業では、フィルム、原糸、クロス、ラミクロス、そしてそれらを加工した二次製品の製造と販売を行っています。収益は、これらの合成樹脂加工製品の販売から得ています。運営は、萩原工業、ハギハラ・ウエストジャワ・インダストリーズ社、ハギハラ・インダストリーズ・マッカレン社(メルタック製造・販売)、バルチップ、バルチップ・アジア社他8社、ハギハラ・インダストリーズ・イグアス社、東洋平成ポリマーが行っています。

機械製品事業

この事業では、スリッター、ワインダー、押出関連機器など、各種産業機械の製造と販売を手掛けています。収益は、これらの産業機械の販売から得ています。運営は、萩原工業、萩華機械技術(上海)有限公司、ハギハラ・インダストリーズ(タイランド)社が行っています。

同社グループの売上高は日本が最も大きく、これにアジア、その他の地域が続いています。特定の外部顧客への売上高が連結損益計算書の10%以上を占めることはありません。

セグメント 売上高(2024年10月期) 売上高(2025年10月期)
合成樹脂加工製品事業 267億円 263億円
機械製品事業 63.7億円 56.4億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は2024年10月期まで増加傾向にありましたが、2025年10月期には減少に転じました。営業利益および経常利益も、直近の2025年10月期には前期から減少しています。

一方で、親会社株主に帰属する当期純利益は、2025年10月期に前期から増加しました。これは、笠岡工場建設に伴う補助金8億円を特別利益として計上したことによるものです。

項目 2021年10月期 2022年10月期 2023年10月期 2024年10月期 2025年10月期
売上高 277億円 300億円 312億円 331億円 319億円
経常利益 23.7億円 16.8億円 22.5億円 21.9億円 18.2億円
経常利益率 8.6% 5.6% 7.2% 6.6% 5.7%
親会社株主に帰属する当期純利益 16.2億円 9.4億円 31.2億円 15.2億円 17.9億円
1株当たり当期純利益(円) 111.88 65.86 223.09 110.63 128.49

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から減少しています。また、従業員1人あたり営業利益も前期から減少する結果となりました。

これらの指標は、売上高と営業利益が前期から減少した一方で、連結従業員数がほぼ横ばいで推移していることを示しています。生産性の変化は、会社の収益体質や組織の効率化の傾向を把握する上で重要な要素となります。

指標 2024年10月期(前期) 2025年10月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 25.5百万円 24.7百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.6百万円 1.1百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


萩原工業グループの財務状況は、安定した基盤を維持していることがうかがえます。本業で着実に資金を生み出し、将来に向けた投資も行いながら、手元資金を確保している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率が高く、手元資金も増加傾向にあります。自己資本比率はプライム市場の製造業平均と比較して高い水準にあり、安定した経営体質を示しています。一方で、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均と比較してやや低い水準となっています。

このような財務状況は、同社グループが安定した事業運営を継続できる基盤を持っていることを示しており、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素であると考えられます。

指標 2024年10月期(前期) 2025年10月期(当期)
純資産 291億円 310億円
自己資本比率 68.1% 72.3%
ROE(自己資本利益率) 5.3% 6.0%
現金及び預金 56.0億円 58.6億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当連結会計年度における同社グループの営業キャッシュフローはプラスであり、前期から増加しています。これは本業で安定的に資金を生み出していることを示しています。

投資キャッシュフローはマイナスですが、前期と比較して支出が減少しています。財務キャッシュフローもマイナスですが、前期と比較して支出が減少しています。

その結果、フリーキャッシュフローはプラスであり、前期から増加しています。同社グループは本業で安定的に資金を生み出し、投資活動を行いつつも、自由に使える資金を確保している状況です。このようなキャッシュフローの状況は、同社グループの事業活動が安定しており、将来に向けた投資余力も維持されていることを示しています。

項目 2024年10月期(前期) 2025年10月期(当期)
営業CF 44.2億円 44.9億円
投資CF △31.5億円 △27.7億円
財務CF △17.3億円 △16.8億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 12.6億円 17.1億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、プラスチックを巡る環境変化に関するリスクを認識しています。プラスチック製品の製造・販売における風評リスクや、将来的な使用制限の可能性に対応するため、生産ロスの再利用や水平リサイクルの拡大を目指す方針です。

また、原材料等の市況変動及び調達リスクも挙げられています。ポリエチレン・ポリプロピレン樹脂や電力料金の変動、半導体などの部品調達網の混乱が業績に影響を及ぼす可能性があります。同社グループは、特定の原材料等への依存を減らす技術開発や、製品の競争力向上による価格転嫁を通じてリスク抑制に努めています。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


萩原工業は、「フラットヤーン技術を大事にしながら 常に変革し続け 世のため人のために役立つ会社であろう」という経営理念を掲げています。この理念のもと、同社グループは持続可能な社会の実現と自社の成長を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


萩原工業グループは、「フラットヤーン技術を大事にしながら 常に変革し続け 世のため人のために役立つ会社であろう」を経営理念としています。フラットヤーン関連技術というコアコンピタンスを活かし、顧客のニーズに的確に応える製品やサービスを創造・提供することを通じて、社会的価値を創造し、自らも成長していくことを基本方針としています。

2025年12月には、新たな中期経営計画「LINK THE LEAP」を策定しました。この計画は「~ビジネスパートナーとつながる、社会とつながる、社員とつながる、そして未来とつながり飛躍する~」をスローガンに掲げています。多様なビジネスパートナーとのつながりを通じた事業強化、環境事業の拡大による社会とのつながりの深化、そして社員と会社が一体となった成長を目指し、未来への飛躍を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


萩原工業グループは、経営理念である「フラットヤーン技術を大事にしながら 常に変革し続け 世のため人のために役立つ会社であろう」のもと、持続可能な事業活動を続けています。製品開発から供給までの各段階で、すべてのステークホルダーに「役立つ」ことを目指しています。

新中期経営計画「LINK THE LEAP」では、「社員と会社の成長」を基本戦略の一つに掲げています。立場や属性にかかわらず全ての社員が働きやすい職場を作り、多様な社員が能力を発揮することで、社員と会社の成長を目指す方針です。

人材育成においては、課長クラス以上の社員が経営会議に参画し、経営意識の醸成に努めています。また、国内外の連結子会社への人事異動や、国内外の展示会への積極的な派遣を通じて、若手社員の経営能力向上や見聞知識・経験値の獲得を支援しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


萩原工業グループは、不透明な事業環境が続く中で、「『ありがとう』と言われる、『いい製品』を創ろう!」をスローガンに掲げています。製品の企画、開発、製造、営業それぞれの力を結集し、お客様のニーズに沿った「いい製品」を創り出すことで、事業の拡大を目指しています。

合成樹脂加工製品事業では、遮熱シートなどの高機能シート販売や、ブルーシート水平リサイクル「Re VALUE +」の販売・回収先拡大に注力しています。機械製品事業では、金属箔スリッターの受注拡大や、二次電池・プラスチックリサイクルに関連する新たな需要の取り込みを進めています。

サステナビリティに関する重要な課題として、「環境問題・気候変動への対応」と「人材育成及び多様性確保への対応」を挙げています。環境問題に対しては、プラスチックリサイクルの推進とリサイクル機器の開発・普及を重点課題としています。人材育成と多様性確保については、「社員と会社の成長」を方針に掲げ、その推進を図っています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


萩原工業では、取締役会と監査役会がコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。経営監督機能と業務執行機能を分離し、執行役員制度を導入することで、迅速かつ効率的な経営を目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の筆頭株主は萩原株式会社であり、そのほか日本マスタートラスト信託銀行や株式会社日本カストディ銀行といった信託銀行、従業員持株会、個人株主が上位に名を連ねています。

株主名 持株比率
萩原株式会社 10.14%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 8.05%
株式会社日本カストディ銀行(信託口) 3.56%


なお、2025年10月30日付にて、萩原邦章氏より、日本証券金融株式会社との間で締結済の株式の消費貸借契約に基づき、113,900株貸付を実施した旨の報告を受けています。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性10名・女性1名)で構成され、女性役員比率は9.1%です。代表取締役社長社長執行役員は浅野和志氏が務めています。社外取締役比率は25.0%です。

氏名 役職 主な経歴
浅野 和志 代表取締役社長 社長執行役員 1986年3月同社入社、2016年1月同社代表取締役社長社長執行役員、2017年11月同社代表取締役社長社長執行役員より現職。
飯山 辰彦 取締役 執行役員 エンジニアリング事業部門長 1982年3月同社入社、2020年1月同社取締役執行役員エンジニアリング事業部門長、2022年5月同社取締役執行役員エンジニアリング事業部門長より現職。
犬飼 正樹 取締役 執行役員 合成樹脂事業部門長 兼国際営業部長 1985年3月同社入社、2023年1月同社取締役執行役員合成樹脂事業部門長、2024年10月同社取締役執行役員合成樹脂事業部門長兼国際営業部長より現職。
藤田 学 取締役 執行役員 事業支援部門長 1989年4月同社入社、2023年1月同社取締役執行役員合成樹脂事業部門副部門長兼製品開発部長、2025年11月同社取締役執行役員事業支援部門長より現職。
笹木 真尚 取締役執行役員 1992年1月同社入社、2025年1月同社取締役執行役員より現職。
萩原 佳明 取締役執行役員 2015年5月同社入社、2025年1月同社取締役執行役員より現職。


社外取締役は、大原あかね氏(公益財団法人大原芸術財団代表理事・倉敷商工会議所会頭)、西田陽介氏(国立大学法人岡山大学学術研究院社会文化科学学域教授)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会がコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。社外取締役は、幅広いステークホルダーの視点や金融業界・経営学の専門的見識に基づき、独立した立場で経営監視や提言を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の取締役の報酬は、固定報酬である基本報酬と株式報酬で構成されています。業務執行取締役の報酬は基本報酬と株式報酬で構成され、その比率は基本報酬が8割、株式報酬が2割を目安としています。社外取締役および監査役の報酬は、業績に連動しない基本報酬のみとなっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 7名 1.1億円 15.6百万円
監査役(社外除く) 1名 12百万円 11.7百万円
社外役員 4名 19百万円 4.8百万円


連結報酬等の額が1億円以上の役員は存在しないため、個人別の報酬開示はありません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。