【平均年収602万円】エルテス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年2月期)

【平均年収602万円】エルテス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年2月期)

エルテスは、デジタルリスク事業をコアに、グループ各社とともにデジタル社会の安全とDX推進を支援しています。連結従業員数は504名で、直近期は売上高が継続的に増加し、経常利益も大幅に増加しました。純利益は損失を計上していますが、損失幅は縮小しました。


目次

※本記事は、株式会社エルテス の有価証券報告書(2026年2月期、2025年3月1日 ~ 2026年2月28日、2026年5月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


エルテスグループは、「安全なデジタル社会をつくり、日本を前進させ続ける。」をミッションに、デジタルリスク事業をコアに展開しています。テクノロジーの発展に伴うリスク対策、警備業界のDX支援、企業・自治体のDX推進、スマートシティ事業の4つの領域で事業を展開しています。

エルテスの単体従業員数は126名、連結従業員数は504名です。事業セグメントはデジタルリスク事業、AIセキュリティ事業、DX推進事業、スマートシティ事業の4つです。

主な国内グループ会社は、AIK(AIセキュリティ事業)、エルテスキャピタル(全社(共通))、JAPANDX(DX推進事業)、アクター(スマートシティ事業)などです。

エルテスグループは、事業ポートフォリオ戦略の見直しを進めており、2026年1月にはDX推進事業のカーブアウト検討開始を発表しました。これにより、デジタルリスク・セキュリティ領域への経営リソース集中を図っています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


エルテスは、デジタルリスク対策やAIセキュリティ、DX推進といった専門性の高い分野で事業を展開しています。そのため、社員には専門知識やスキルが求められ、それに応じた働き方が期待されます。同社グループは、人材を重要な経営資源と位置付け、育成にも力を入れています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、比較的若い年齢層の社員が多く、平均勤続年数も短めであることから、活発な組織であることがうかがえます。デジタル分野の成長企業として、新しい人材が継続的に加わり、組織が常に変化・発展している傾向が見られます。

項目 数値
平均年間給与 6,019,000円
平均勤続年数 4.3年
平均年齢 35.8歳
単体従業員数 126人
連結従業員数 504人
単体のグループ内比率 25.0%


同社は、従業員の退職給付に充てるため、確定拠出制度を採用しています。これは、会社が拠出した資金を従業員自身が運用する制度です。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


エルテスグループは、「安全なデジタル社会をつくり、日本を前進させ続ける。」というミッションを掲げ、サービスの持続的な発展と企業価値向上において、人材を最も重要な経営資源(人的資本)と位置付けています。多様性に富んだ優秀な人材を採用し、事業・サービスの前進に取り組める人材の育成及び社内環境整備に努めています。

人的資本の蓄積に向けた具体的な取り組みとして、2026年2月期にはマネージャー養成講座を開催し、次世代の管理職候補の育成を進めています。また、2027年2月期からは部長養成講座として、外部研修によるトヨタ式マネジメント研修を採り入れ、管理職から組織力強化を図る方針です。

そのほか、E-learningを活用した専門資格の取得支援、社内人材を活用した講座の開講、専門知識を学ぶ勉強会などを通じて、社員の知識・スキル向上および専門性の強化を図っています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


当社は、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律及び育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の規定による公表義務に基づく公表項目として選択しておらず公表していないため、記載を省略しております。

提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社エルテスは、「安全なデジタル社会をつくり、日本を前進させ続ける。」をミッションに掲げ、テクノロジーの発展に伴う新たなリスク対策を講じるデジタルリスク事業をコアとしています。加えて、AIセキュリティ事業、DX推進事業、スマートシティ事業の計4つの事業を展開し、多角的に収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、デジタルテクノロジーの発展によって生じる新たなリスクへの対策を講じることを主軸としています。SNS上のリスク対策や内部不正対策といったセキュリティ分野から、警備業界のDX、行政サービスのデジタル化支援、不動産ビジネスのデジタル化を通じたスマートシティ推進まで、幅広い領域で事業を展開しています。

同社グループの事業は、本邦以外の外部顧客への売上はなく、特定の主要な顧客に収益が集中している状況もありません。

デジタルリスク事業

デジタルリスク事業は、同社グループのコア事業であり、健全なデジタルテクノロジーの発展支援を目的としています。SNS炎上を未然に防ぐソリューションや危機発生時のコンサルティング、レピュテーション回復サービスなどのソーシャルリスク対策を提供しています。また、営業秘密の持ち出しなどの内部不正の予兆を解析するインターナルリスク対策も手掛けています。
収益は、これらのリスク対策サービスやコンサルティングの提供から得ています。運営は、同社が行っています。

AIセキュリティ事業

AIセキュリティ事業は、「警備DXで新時代の安全保障をつくること」をミッションに掲げ、フィジカルな警備保障サービスと、警備業界のDXプロダクトの開発・提供を行っています。警備受発注マッチングプラットフォーム「AIK order」や警備管制業務のデジタル化を支援する「AIK assign」などを運営しています。
収益は、警備保障サービスの提供やDXプロダクトの利用料から得ています。運営は、AIK、And Security、ISA、SSS、東和警備が行っています。

DX推進事業

DX推進事業は、「デジタルを活用した人にやさしい社会への変革」を目的に、自治体や事業会社のDX支援サービスを展開しています。住民サービスのデジタル上の総合窓口となるアプリの提供や、LINEを活用したスマート公共ラボの提供で行政サービスのデジタル化を支援しています。また、企業・団体のDXを支援するSESとラボ型開発のハイブリッドでの提供も行っています。
収益は、自治体や事業会社へのDX支援サービスの提供から得ています。運営は、JAPANDX、GloLing、プレイネクストラボ、JDXソリューションズ、SRIA Labが行っています。

スマートシティ事業

スマートシティ事業は、「スマートな街づくりで地方創生に貢献」することを目的に、プロパティ・マネジメント事業のデジタル化から着手しています。そのデジタル化の領域をビル・施設、そして地域に広げることを目指しており、地方企業や自治体のマーケティング支援サービスも展開しています。
収益は、プロパティ・マネジメント事業のデジタル化支援や不動産売買実績、マーケティング支援サービスの提供から得ています。運営は、アクター、イーリアルティが行っています。

当連結会計年度の売上高は、デジタルリスク事業が最も大きく、次いでAIセキュリティ事業、スマートシティ事業、DX推進事業の順となっています。全てのセグメントで前期から売上高が増加しました。

セグメント 売上高(2025年2月期) 売上高(2026年2月期)
デジタルリスク事業 25.1億円 27.3億円
AIセキュリティ事業 16.2億円 22.1億円
スマートシティ事業 14.8億円 20.5億円
DX推進事業 17.1億円 19.6億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5期間にわたり継続的に増加傾向を示しています。経常利益は変動が見られますが、当期は前期から大幅に増加しました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期および当期ともに損失を計上していますが、当期は前期に比べて損失幅が縮小しています。これは、一部事業における特別損失(減損損失)の計上が影響しています。

営業活動によるキャッシュ・フローは、当期は使用に転じましたが、前期は資金を獲得していました。

項目 2022年2月期 2023年2月期 2024年2月期 2025年2月期 2026年2月期
売上高 26.8億円 46.9億円 65.4億円 73.2億円 89.6億円
経常利益 94百万円 1.4億円 1.4億円 69百万円 3.5億円
経常利益率 3.5% 3.1% 2.2% 0.9% 3.9%
親会社株主に帰属する当期純利益 1.3億円 43百万円 2.6億円 △8.6億円 △1.7億円
1株当たり当期純利益(円) 24.46 7.28 42.65 △142.61 △27.47

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から増加しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から増加しており、生産性の向上の傾向が見られます。これは、事業規模の拡大と効率化が進んでいることを示唆しています。

指標 2025年2月期 2026年2月期
従業員1人あたり売上高(連結) 15.7百万円 17.8百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.2百万円 0.9百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、事業活動による資金の流れと投資活動のバランスから、現在の経営状態を把握できます。特にキャッシュフローの動向は、今後の成長に向けた投資の状況を示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率と手元資金の状況から確認できます。自己資本比率は前期からわずかに上昇し、プライム市場の非製造業平均と比較して同程度の水準を示しています。一方で、ROEはマイナスとなっており、収益性には課題がある状況です。手元資金は減少していますが、事業運営に必要な資金は確保されています。これらの財務状況は、今後の事業展開や雇用環境に影響を与える可能性があります。

指標 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
純資産 18.7億円 18.8億円
自己資本比率 24.7% 25.5%
ROE(自己資本利益率) - △9.0%
現金及び預金 25.2億円 18.3億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは当期にマイナスとなりました。これは主に売上債権の増加や販売用不動産の増加、未払金の減少などが影響しています。投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産や無形固定資産、投資有価証券の取得による支出が継続しており、将来に向けた投資が行われている状況です。財務活動によるキャッシュフローは、長期借入金の返済などによりマイナスとなっています。これらの資金の流れから、同社グループは事業ポートフォリオの見直しや成長投資を進める中で、資金の流動性を管理していることがうかがえます。

項目 2025年2月期(前期) 2026年2月期(当期)
営業CF 5.9億円 △15百万円
投資CF △5.7億円 △3.1億円
財務CF 9.4億円 △3.7億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 17百万円 △3.3億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

テクノロジーを活用したデジタル化・DX化市場や情報セキュリティ市場は成長が期待される一方で、競合の激化により価格の下落や受注を失うリスクがあります。また、生成AI等のIT関連技術の進歩が速く、研究開発の遅れや想定を上回る技術革新により、既存製品やサービスが陳腐化する可能性も指摘されています。

③ 人材・組織に関するリスク

事業拡大に伴い、優秀な人材の確保と育成が重要な課題となっています。特にデータアナリストやエンジニアなどの経験保有者が人材市場に少ないため、優秀な人材の確保が容易ではないと認識されています。採用や育成、雇用に支障をきたす事態が発生した場合、円滑な業務遂行や積極的な営業活動が阻害される可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


エルテスは「安全なデジタル社会をつくり、日本を前進させ続ける。」というビジョンを掲げ、デジタルセキュリティをコア事業とする企業です。デジタル化によって生じる新たなリスクの解決を通じて、社会インフラとなることを目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは「安全なデジタル社会をつくり、日本を前進させ続ける。」というビジョンを掲げています。デジタルセキュリティセグメントをコア事業とし、デジタル化によって生じる新たなリスクの解決を通じて、日本社会や日本企業の前進を支える社会インフラとなることを目指しています。

中長期的には、多角化して凡庸化した部分を再構築し、独自性・優位性のあるデジタルセキュリティ銘柄として企業価値向上を目指す方針です。量から質への転換をコンセプトに「Eltes Lean Transformation」を掲げ、経営に取り組んでいます。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、企業に迫るリスク対策サービスを提供しており、インテリジェンスを武器に日本のデジタルリスク対策を支援するプロフェッショナル集団を目指しています。市場価値の高いプロフェッショナル人材が長く活躍し続ける職場の整備が必要不可欠と考えています。

人材を最も重要な経営資源(人的資本)と位置付け、多様性に富んだ優秀な人材を採用し、事業・サービスの前進に取り組める人材の育成及び社内環境整備に努めています。デジタルリスクからクライアントの信頼を守る企業として、高品質かつ発展的なサービスの提供を目指すとともに、企業価値の向上、法令遵守と経営の透明性確保、サステナビリティ課題への取り組み推進を重視しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


中長期的な企業価値向上には、同社グループが一丸となり、各社の強みを発揮して価値の最大化を実現することが不可欠であると認識しています。対処すべき課題として、事業ポートフォリオの再構築に取り組んでいます。

市場成長性や同社グループの優位性、収益性などで各事業を評価し、経営資源を成長事業へ重点配分する方針です。成長性、収益性の高いデジタルセキュリティセグメントをコア事業と位置付け、その他事業のカーブアウトも選択肢として、企業価値最大化に努めています。また、サービスの優位性を高める多様な人材が長く活躍できる環境整備が必要不可欠と考え、人的資本強化によりプロフェッショナル人材の育成を強化しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


エルテスは、取締役会設置会社であり、監査役会設置会社として経営の効率化と健全性、透明性の向上を図っています。取締役会が重要事項を決定し、監査役が独立した立場から職務執行を監査する体制が構築されています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


エルテスの株主構成を見ると、筆頭株主はTSパートナーズであり、次いでラックが上位に名を連ねています。代表取締役社長である菅原貴弘氏も主要な株主の一人として名を連ねています。

株主名 持株比率
TSパートナーズ 16.39%
ラック 10.02%
菅原 貴弘 5.12%
三井住友信託銀行 2.69%
楽天証券共有口 1.60%


なお、ドリーム10号投資事業有限責任組合無限責任組合員モダンパス合同会社は、2025年6月6日現在で510,700株(7.76%)を所有している旨の報告がありますが、同社としては2026年2月28日時点での実質所有株式数の確認ができていないため、上記大株主の状況は株主名簿に従って記載されています。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


エルテスの役員は6名(男性4名・女性2名)で構成され、女性役員比率は33.0%です。代表取締役社長は菅原貴弘氏が務めています。社外取締役比率は100.0%です。

氏名 役職 主な経歴
菅原 貴弘 代表取締役社長 2004年4月旧エルテス設立代表取締役、2012年4月同社設立代表取締役社長、2018年5月エルテスキャピタル代表取締役、2026年3月GloLing取締役より現職。
伊藤 豊 取締役副社長 2000年4月日本アイ・ビー・エム入社、2005年10月スローガン設立代表取締役社長、2023年5月同社取締役、2025年5月同社取締役副社長、2025年6月同社経営戦略本部長より現職。


社外取締役は、篠地里百合氏(アセット・グロース代表取締役)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会が事業運営に関する重要事項を決定し、監査役が独立した立場から取締役の職務執行を監査する体制です。社外取締役は取締役会に出席し経営状況をモニタリングし、社外監査役は取締役会や監査役会に出席して業務執行の監査を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


エルテスの役員報酬は、持続的な成長と各職責に応じた適正な水準を基本方針としています。報酬は基本報酬としての月額報酬のみで構成され、すべて金銭で支払われる仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 3名 87百万円 28.9百万円
社外取締役 1名 2百万円 1.8百万円
監査役(社外除く) 1名 5百万円 4.8百万円
社外監査役 2名 7百万円 3.6百万円


報酬等の総額が1億円以上の役員は存在しないため、個人別の報酬開示はありません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。