※本記事は、株式会社ジェネレーションパス の有価証券報告書(2025年10月期、2024年11月1日 ~ 2025年10月31日、2026年1月29日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ジェネレーションパスは、ECマーケティング事業を主軸に、商品企画関連事業、ソフトウェア開発、メディア事業を展開しています。インターネット上の店舗で商品販売を行い、マーケティングデータを活用した事業が特徴です。
単体従業員数は102名、連結従業員数は273名です。セグメントはECマーケティング事業、商品企画関連事業の2つです。
主な国内グループ会社は、トリプルダブル、カンナート、フォージなどです。
2024年4月より、自社ECサイト群を基礎としたプラットフォーム事業「Unique Stores Platform 事業(USP事業)」の構築を開始し、従来のメディア事業もこれに統合しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
株式会社ジェネレーションパスは、ECマーケティング事業と商品企画関連事業を展開する企業です。東京証券取引所グロース市場に上場しており、事業特性から見ても、比較的若い年齢層の従業員が活躍している傾向が見られます。平均勤続年数も一定の水準を保っており、人材の定着も進んでいることがうかがえます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、ECマーケティング事業と商品企画関連事業を展開しており、比較的若い年齢層の従業員が活躍している傾向が見られます。平均勤続年数も一定の水準を保っており、人材の定着も進んでいることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,600,000円 |
| 平均勤続年数 | 5.01年 |
| 平均年齢 | 31.5歳 |
| 単体従業員数 | 102人 |
| 連結従業員数 | 273人 |
| 単体のグループ内比率 | 37.4% |
同社グループは、確定拠出年金制度を採用しています(会社が拠出した資金を従業員が運用する制度)。この制度は同社および一部の子会社に適用されています。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。当連結会計年度における確定拠出制度の要拠出額は9百万円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、中長期的な企業価値向上に向け、人的資本への投資を経営の重要課題と認識しています。サステナビリティに関する取り組みの一環として、人材の育成と社内環境整備に注力しています。
待遇や業務内容において男女の区別なく機会の平等を確保し、能力や職責に基づいた適切な評価を行っています。また、働きがいのある職場環境づくりを強化し、社内美化の徹底やストレスチェックの実施を通じて、社員の心身の健康維持に努めています。
社員の能力開発と研鑽のため、各種資格取得の奨励や外部研修への参加支援、適材適所の配属といった具体的な取り組みを進めています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データを示します。男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異は、公表義務の対象ではない項目として記載を省略しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 0.0% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ジェネレーションパスグループは、インターネット上の店舗で商品を販売するECマーケティング事業を主軸に、マーケティングデータを活用した商品企画関連事業を展開しています。優良な商材を消費者へと伝える橋渡し役を担うことを企業理念としています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、継続的なマーケティングデータの収集と分析、およびオペレーションのシステム化を背景に、ECマーケティング事業を主要な事業として展開しています。ECサイトやECモールから得られるビッグデータを活用し、消費者の購買につながる可能性の高い条件を設定して商品を販売するビジネスモデルです。また、このデータを基にメーカーと共同で商品を企画開発する事業も手掛けています。
ECマーケティング事業
この事業では、同社グループが運営するECサイトや楽天市場、Yahoo!ショッピング、AmazonなどのECモールからビッグデータを収集・分析します。そのデータに基づき、メーカーや卸売事業者から提案された商品について、消費者の購買につながる可能性の高いキーワード、商品画像、価格などを設定し、同社グループのECサイトで販売を行っています。収益は、これらの商品の販売から得ています。運営は、ジェネレーションパス、フォージ、カンナートが行っており、当連結会計年度においては増収となりましたが、利益面では減益となっています。
商品企画関連事業
この事業は、同社グループのECマーケティング事業で獲得した商品データを活用し、主にメーカーと共同で商品の企画開発を行うものです。具体的には、売れ筋データ分析による共同商品開発の推進、海外工場との直接提携による生産管理体制の構築、自社ECマーケティング事業及びインターネット市場全体の分析による実店舗への情報提供及び商品提供を行っています。収益は、商品の企画開発や製造、提供から得ています。運営は、ジェネレーションパス、青島新綻紡貿易有限会社、Genepa Vietnam Co.,Ltd.、青島新嘉程家紡有限会社、NEW FIBER LAO SOLE CO.,LTD.、青島康繊紡績科技有限会社が行っており、当連結会計年度において売上高、利益ともに大幅な増加を達成しました。
その他の事業セグメント
この事業では、ソフトウエアの受託開発及びシステム開発事業、並びにメディア事業を展開しています。収益は、主に大学や企業の研究所との共同研究を通じたシステム、アプリケーションの受託開発や技術支援、およびECマーケティングデータを活用したメディア関連・情報発信業務から得ています。運営は、ジェネレーションパス、トリプルダブルが行っています。
| セグメント | 売上高(2024年10月期) | 売上高(2025年10月期) |
|---|---|---|
| ECマーケティング事業 | 133億円 | 133億円 |
| 商品企画関連事業 | 28.9億円 | 32.1億円 |
| その他の事業セグメント | 82百万円 | 65百万円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は概ね増加傾向にあります。経常利益は変動が見られますが、当連結会計年度は前期から大きく増加しました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期は損失を計上していましたが、当連結会計年度には利益に転換しています。営業活動によるキャッシュ・フローは、当連結会計年度において使用した資金が増加する結果となりました。
| 項目 | 2021年10月期 | 2022年10月期 | 2023年10月期 | 2024年10月期 | 2025年10月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 132億円 | 160億円 | 152億円 | 162億円 | 166億円 |
| 経常利益 | 1.4億円 | 4.0億円 | 72百万円 | 22百万円 | 1.8億円 |
| 経常利益率 | 1.1% | 2.5% | 0.5% | 0.1% | 1.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △90百万円 | 3.4億円 | △23百万円 | △1.4億円 | 1.6億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | △11.09 | 42.34 | △2.87 | △17.10 | 19.88 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から増加しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から増加しており、生産性の向上がうかがえます。これらの指標の改善は、組織全体の効率化が進んでいることを示唆しています。
| 指標 | 2024年10月期 | 2025年10月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 58.8百万円 | 60.6百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 0.3百万円 | 0.4百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務状況は、事業活動と投資活動の両面で資金が流出している状況を示しています。これは、今後の事業展開に向けた資金の動きを反映していると考えられます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率は40.6%であり、前期から増加しています。これは非製造業のプライム市場平均24.2%と比較して高い水準を示しています。
ROE(自己資本利益率)は8.9%で、前期のマイナスから改善し、プライム市場平均9.4%に近い水準となっています。手元資金である現金及び預金は8.0億円で、前期から減少しています。これらの財務状況は、同社グループの事業運営の安定性を示す指標となります。
| 指標 | 2024年10月期(前期) | 2025年10月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 17.7億円 | 18.9億円 |
| 自己資本比率 | 38.9% | 40.6% |
| ROE(自己資本利益率) | -7.6% | 8.9% |
| 現金及び預金 | 12.5億円 | 8.0億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、当連結会計年度において大きな変化を示しています。本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、前期の資金獲得から一転して△6.3億円の使用となりました。これは主に棚卸資産の増加や仕入債務の減少が要因となっています。
投資活動によるキャッシュフローも、前期の資金獲得から△0.7億円の使用に転じています。有形固定資産や無形固定資産の取得による支出が主な要因です。
その結果、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは、前期の3.4億円の獲得から当期は△7.0億円の使用となりました。財務活動によるキャッシュフローは、短期借入金の増加により3.0億円の資金を獲得しています。当期は営業活動と投資活動で資金が流出しており、財務活動で資金を調達している状況です。この資金の流れは、同社グループが事業運営や投資のために資金を必要としていることを示しており、今後の事業展開や雇用・給与の安定性を判断する上で注目すべき点となります。
| 項目 | 2024年10月期(前期) | 2025年10月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 2.6億円 | △6.3億円 |
| 投資CF | 0.8億円 | △0.7億円 |
| 財務CF | 0.1億円 | 3.0億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 3.4億円 | △7.0億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、EC市場における競争激化のリスクを認識しています。新規参入業者の増加や大手通信販売事業者のインターネット販売強化により、想定していた市場シェアを確保できない可能性があります。
また、海外での商品生産や取引が多いため、中国やベトナム、ラオスといった地域に関連する地政学的リスクや為替変動が事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、事業拡大に伴う優秀な人材の確保と育成を重要な課題としています。市場の拡大と競争激化により、競合他社との人材獲得競争が激化し、人材の流出や確保に支障をきたす可能性があります。
また、業務量の急増に伴う人員不足により、業務効率が低下する事態も想定されています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ジェネレーションパスは、「世代を越えた人と人との架け橋」という経営理念を掲げ、事業を推進しています。同社グループは、ECマーケティング事業と商品企画関連事業を通じて、社会に貢献することを目指しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
ジェネレーションパスは、「世代を越えた人と人との架け橋」を経営理念として掲げています。この理念に基づき、ECマーケティング事業と商品企画関連事業を展開しています。
ECマーケティング事業では、商品取扱高の増加に注力し、中長期的な成長を見据えた投資を維持しつつ、利益成長を目指しています。具体的には、他社を支援するECサポート事業やメディア事業に注力する方針です。
商品企画関連事業では、ECマーケティング事業で蓄積されたビッグデータを活用し、商品提案や新規顧客開拓を加速させ、売上高と利益の拡大に努めています。同社グループは、事業拡大に伴う売上高の拡大と安定的な利益確保を重点目標としています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
ジェネレーションパスは、創業理念である「世代を越えた人と人との架け橋」を基盤とし、モノを創る人から活用する人への架け橋となることを目指しています。そのため、「リコメン堂」をはじめとするコーポレートブランドの強化を重視しています。
同社グループは、株主、取引先企業、顧客、従業員といったステークホルダーとの信頼と共栄を重視し、長期的な企業価値の最大化を図る方針です。サステナビリティへの取り組み拡充と人的資本への投資も、中長期的な企業価値向上に不可欠と考えています。
企業風土としては、待遇や業務内容において男女の区別なく機会の平等を確保し、能力や職責に基づき適切に評価しています。働きがいのある職場環境づくりを強化し、社員の心身の健康維持にも努める方針です。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
ジェネレーションパスが対処すべき経営課題として、優秀な人材の確保と育成、および省人化の推進を挙げています。即戦力となる人材や専門性の高い人材の採用に加え、社員の育成・定着のため、社内外研修の活用や福利厚生の充実に取り組んでいます。
また、AI活用を中心とした生産性向上への取り組みも積極的に推進しています。コーポレートブランド価値の向上も重要なテーマであり、「リコメン堂」をはじめとするブランド強化を通じて企業全体の価値を高める方針です。
さらに、海外子会社の経営管理体制の強化や、内部管理体制およびコーポレート・ガバナンスの強化にも継続的に取り組んでいます。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ジェネレーションパスでは、取締役会が業務執行の決定と監督を行い、監査役会が経営に対する牽制機能を果たしています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ジェネレーションパスの株主構成を見ると、筆頭株主は代表取締役の岡本洋明氏であり、創業家と見られる複数の個人株主が上位に名を連ねています。これにより、創業家が同社の経営に対して強い影響力を持っていることがうかがえる構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 岡本 洋明 | 32.31% |
| 久野 貴嗣 | 8.99% |
| 岡本 薫 | 2.98% |
| 岡本 八洋 | 2.98% |
| 岡本 あかね | 2.98% |
(注)所有株式数の割合は自己株式(159,789株)を控除して計算されています。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役は岡本洋明氏が務めています。社外取締役比率は20.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 岡本 洋明 | 代表取締役 | 1986年4月日本信販㈱入社、2000年12月ソフトブレーン㈱取締役就任。2002年1月同社設立、代表取締役就任。2012年4月㈱丸八ホールディングス取締役就任より現職。 |
| 久野 貴嗣 | 取締役 | 2001年4月㈱CSK(現SCSK㈱)入社。2004年3月同社取締役就任。2006年4月㈱トリプルダブル取締役就任。2010年6月浜松交通㈱監査役就任より現職。 |
| 桐原 幸彦 | 取締役 | 2003年4月ソニー㈱入社。2006年4月㈱トリプルダブル設立、代表取締役就任。2013年1月同社取締役就任。2019年7月㈱カンナート取締役就任より現職。 |
| 鈴木 智也 | 取締役 | 2003年10月監査法人トーマツ入社。2010年6月医療法人財団圭友会幹事就任。2013年1月同社取締役就任。2018年4月青島新綻紡貿易㈲董事就任より現職。 |
社外取締役は、遠藤寛氏(元東京海上ホールディングス専務執行役員)です。
同社は監査役会設置会社であり、監査役が取締役会に出席することで経営に対する牽制機能を果たしています。社外監査役は、中立的・専門的な観点から助言や提言を行い、経営の監視・監督体制を強化しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
ジェネレーションパスの役員報酬は、基本報酬、業績連動報酬、非金銭報酬の3つの要素で構成されています。業務執行を担う取締役にはこれら全てが適用され、監督機能を担う社外取締役には基本報酬と非金銭報酬が支給されます。基本報酬は月例の固定報酬であり、業績連動報酬は事業年度ごとの事業別営業利益の目標達成度合いに応じて決定されます。また、非金銭報酬として新株予約権を付与することで、株主との価値共有と中長期的な企業価値向上への貢献意欲を高める設計となっています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 4名 | 54百万円 | 13.5百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 5百万円 | 5.2百万円 |
| 社外役員 | 3名 | 8百万円 | 2.5百万円 |
(注)上記の金額には、取締役の使用人の給与は含まれていません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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