※本記事は、株式会社ビーアンドピー の有価証券報告書(2025年10月期、2024年11月1日 ~ 2025年10月31日、2026年1月28日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ビーアンドピーは、生産体制を持つ総合販促支援企業として、セールスプロモーション事業を展開しており、インクジェットプリントを中心に多様なソリューションを提供しています。デジタルサイネージ機器の販売やAR技術を活用した広告制作も手掛けています。
単体従業員数は188名、連結従業員数は207名です。セグメントはセールスプロモーションの1つです。
主な国内グループ会社は、(連結子会社)イデイ.4(セールスプロモーション)などです。
直近では、2024年11月に広告代理店のイデイ社をグループ会社化し、ウェブプロモーション事業の再編に伴い、セグメントをセールスプロモーション事業の単一セグメントに変更しました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ビーアンドピーはセールスプロモーション事業を展開しており、従業員の働きがいを重視した環境づくりに注力しています。人材を重要な経営資源と位置付け、多様な働き方を支援する制度や健康経営への取り組みを通じて、社員の成長と定着を促しています。給与水準や働き方の具体的な状況は、以下の詳細で確認できます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
ビーアンドピーでは、平均勤続年数が比較的長く、従業員が長期的にキャリアを形成している傾向が見られます。平均年齢も安定しており、幅広い年代の社員が活躍していることがうかがえます。これらのデータは、同社が従業員の定着と安定した職場環境を重視していることを示唆しています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,794,319円 |
| 平均勤続年数 | 9.7年 |
| 平均年齢 | 38.4歳 |
| 単体従業員数 | 188人 |
| 連結従業員数 | 207人 |
| 単体のグループ内比率 | 90.8% |
同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する制度)の両方の退職給付制度を採用しています。提出会社は2020年2月1日より確定拠出年金制度に移行しています。連結子会社は2022年3月20日をもって退職金制度を廃止しましたが、同日時点の在籍社員には最大10年間の拠出継続があり、一部社員には退職一時金制度が適用されています。
退職一時金制度は存在しますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。確定拠出年金制度への当連結会計年度の要拠出金額は24百万円です。簡便法を適用した確定給付制度の退職給付に係る負債の期末残高は0百万円です。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
ビーアンドピーは、人材を重要な経営資源と位置付け、社員の多様性を尊重することで組織の活性化と企業競争力の向上を図り、持続的な成長を目指しています。「企業競争力の源泉力である最高の『働きがい』を創る」ことを目標に掲げ、社員の意欲向上につながる制度整備と、安全・健康に配慮した職場環境の整備を推進しています。
具体的な取り組みとして、健康診断やメンタルヘルス支援、設備投資による業務効率化、職場環境の改善、労務時間の見直しやノー残業デーの推進など、健康的な働き方を促進しています。また、社内クラブ活動によるコミュニケーションの活性化、育休制度や時短勤務制度による多様な働き方ができる体制づくり、教育研修体制の整備も進めています。これらの取り組みをグループ会社にも共有することで、グループ全体の生産性向上を図っています。性別や国籍等に関係なく優秀な人材を管理職に登用する方針を掲げています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、法定開示データは開示されていません。
多様性・登用
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性従業員の比率(営業部門) | 33.0% |
| 女性従業員の比率(生産部門) | 26.1% |
| 女性従業員の比率(管理部門) | 36.4% |
育児・介護支援
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 男性の育児休業の利用率(目標) | 50.0% |
人材育成・エンゲージメント
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 年次有給休暇の取得率(目標) | 70.0% |
| 法定時間外労働削減率(目標) | 5.0% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ビーアンドピーは、生産体制を持つ総合販促支援企業として、セールスプロモーション事業を展開しています。インクジェットプリントを主力とし、顧客の販促・マーケティング活動を多角的にサポートしています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、インクジェットプリントを中心に、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、オンデマンド印刷といった多様なプリントソリューションを提供しています。また、デジタルサイネージ機器や映像配信システムの販売、オーダーグッズ制作、拡張現実(AR)技術を活用した販売促進用広告物の制作も手掛けています。広告代理店や広告制作会社、印刷会社、デザイン会社などが主な顧客層です。
2024年11月には広告代理店のイデイ社をグループ会社化し、顧客層の拡大を図っています。これにより、イデイ社が持つ多数の広告主が同社グループの顧客となりました。2026年10月期からは、紙器、貼箱、ギフトBOXなどのパッケージソリューションの提供も開始する予定です。
営業体制は全国の都心部に拠点を持ち、地域密着型で顧客ニーズに対応しています。広域エリアの顧客やインターネット経由の問い合わせにも専任体制で対応し、受注獲得を進めています。制作体制は主要拠点において24時間体制で稼働し、短納期や緊急案件にも対応できる柔軟なサービス体制を構築しています。生産工程のデジタル化とスマートファクトリー化を推進し、効率化と品質向上を目指しています。
同社グループの事業はセールスプロモーション事業の単一セグメントであり、特定の顧客への売上集中は見られません。また、本邦以外の外部顧客への売上高はないため、海外比率や為替リスクは発生していません。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループは当連結会計年度より連結決算に移行したため、前期との比較分析は行われていません。直近の連結業績は、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに堅調な水準となっています。イデイ社のグループ化による規模拡大に加え、同社単体でも過去最高の売上高と営業利益を達成しました。
| 項目 | 2021年10月期 | 2022年10月期 | 2023年10月期 | 2024年10月期 | 2025年10月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | - | - | - | - | 45.0億円 |
| 経常利益 | - | - | - | - | 7.1億円 |
| 経常利益率 | - | - | - | - | 15.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | - | - | - | - | 4.9億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | - | - | - | - | 213.53 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループは当連結会計年度より連結決算に移行したため、前期との比較データはありません。当連結会計年度における従業員1人あたりの売上高は21.7百万円、従業員1人あたりの営業利益は3.4百万円となっています。これらの数値は、同社グループの従業員が創出する収益と利益の規模を示しており、入社を検討する上で、組織全体の生産性や収益体質を把握する一助となります。
| 指標 | 2024年10月期(前期) | 2025年10月期(当期) |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | - | 21.7百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | - | 3.4百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
株式会社ビーアンドピーの財務状況は、安定した経営基盤と効率的な資金運用を示しています。本業で着実に資金を生み出し、将来に向けた投資も行いつつ、手元資金を確保している状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率は81.2%となっており、プライム市場の平均と比較して高い水準を示しています。これは、財務基盤が強固であることを示しています。ROE(自己資本利益率)も12.9%と、プライム市場平均を上回る水準です。手元資金である現金及び預金も33.5億円と潤沢に確保されており、安定した経営状況がうかがえます。これらの財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素であると考えられます。
| 指標 | 2024年10月期(前期) | 2025年10月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 34.3億円 | 38.1億円 |
| 自己資本比率 | - | 81.2% |
| ROE(自己資本利益率) | - | 12.9% |
| 現金及び預金 | 29.8億円 | 33.5億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは7.4億円の増加となりました。これは主に税金等調整前当期純利益によるものです。本業で安定的に資金を生み出している状況を示しています。
投資活動によるキャッシュ・フローは△2.7億円の減少となり、長期貸付けや有形固定資産の取得など、将来に向けた投資を積極的に行っていることがうかがえます。財務活動によるキャッシュ・フローは△1.1億円の減少で、主に配当金の支払いによるものです。
結果として、フリーキャッシュ・フローは4.8億円のプラスとなっており、本業で得た資金で投資を賄い、なお余剰資金がある安定した財務状況を示しています。これは、同社グループが持続的な成長と雇用安定性を維持できる基盤を持っていることを示唆しています。
| 項目 | 2024年10月期(前期) | 2025年10月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | - | 7.4億円 |
| 投資CF | - | △2.7億円 |
| 財務CF | - | △1.1億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | - | 4.8億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、特定取引先10社への売上依存度が約28%と高い傾向にあります。また、主力事業であるインクジェットプリントは参入障壁が比較的低く、多数の競合が存在するため、今後一層の競争激化が生じる可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
国内の労働力人口減少が進む中、人材の確保が充分に行えない場合、生産力の低下や品質低下、顧客からの信用低下が生じる可能性があります。同社グループは人事部門で人材確保に努めています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ビーアンドピーは、全従業員の物心両面の幸せを追求し、社会貢献を目指す企業です。お客さまのブランドサービスを形にし、人々の生活を豊かにすることを使命としています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「より良い働きを通じて 全従業員の物心両面の幸せを創造し 社会へ貢献する。」を経営理念として掲げています。
「私たちの存在意義(Purpose)」として「お客さまのブランドサービスを形にし、人々の生活をより楽しく、記憶に残るものにする」を、「私たちの果たすべき役目(Mission)」として「お客さまの販促・マーケティング活動を支え、日本社会・地域社会の発展に貢献し続ける」を掲げています。
さらに、「実現させる将来の姿(Vision)」として「挑戦と創造の心を大切にし、企業の永続的発展と働きがいあふれる会社になる」ことを目指しています。
これらの理念のもと、インクジェットプリントを中心にノウハウを多角化し、「リアル領域」と「デジタル領域」を融合させたビジネスモデルを構築することで、さらなる成長と企業価値の向上を目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、「組織の共通の価値観(Value)」として「誠実をきわめた信頼性と本質をきわめた独創性でまわりの人々に感動を与え、幸せにする」ことを掲げています。
経営方針の一つに「人間として正しいか正しくないかを経営判断とする。」を挙げ、高い倫理道徳観をもって経営活動を行うことを基本としています。
人材を重要な経営資源と位置付け、社員の多様性を尊重することで、組織の活性化を図り、企業競争力を高め、持続的な成長・発展を目指しています。
「企業競争力の源泉力である最高の『働きがい』を創る」ことを目指し、社員の意欲向上につながる制度整備や、安全・健康に配慮した職場環境の整備を進めています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、優先的に対処すべき課題として、内部管理体制の強化とコンプライアンス体制の強化を認識しています。
コーポレート・ガバナンス機能の強化と、法令、定款及び社内規程等の遵守を徹底し、透明性のある管理体制の構築を図っています。
また、認知度の向上、営業力の強化、生産体制・技術力の強化、人材の確保と育成も重要な課題としています。
特に人材については、従業員のプロフェッショナル化を推進し、自己研鑽を重ね高い専門性を身に付けること、自律的に行動していくことを求めています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ビーアンドピーは、2025年1月28日に監査役会設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しました。取締役会は7名で構成され、社外取締役がその監督機能を強化しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ビーアンドピーの株主構成を見ると、筆頭株主は英知興産で、発行済株式の過半数を保有しています。同社の役員である和田山英一氏や和田山朋弥氏の所有株式数には、英知興産の株式が含まれており、特定の株主グループが経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 英知興産 | 54.75% |
| 吉岡 裕之 | 4.87% |
| 小島 洲雄 | 2.60% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.3%です。代表取締役社長執行役員は和田山朋弥氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 和田山 朋弥 | 代表取締役 社長執行役員 | 2008年3月 同社入社、2016年10月 同社代表取締役社長、2022年1月 同社代表取締役社長執行役員より現職。 |
| 小林 恒文 | 取締役 専務執行役員 事業部門統括 | 2000年2月 同社入社、2016年10月 同社取締役専務、2022年1月 同社取締役専務執行役員事業部門統括より現職。 |
| 和田山 英一 | 取締役 会長執行役員 | 1985年10月 和田山コピーセンター(現同社)設立 代表取締役社長、2016年10月 同社代表取締役会長、2022年1月 同社取締役会長執行役員より現職。 |
社外取締役は、伊藤寛治氏(元飛島建設代表取締役社長・監査等委員)、野村祥子氏(弁護士、堂島法律事務所入所・監査等委員)、鳥山昌久氏(公認会計士・税理士、公認会計士鳥山事務所所長・監査等委員)です。
同社は2025年1月28日開催の定時株主総会において、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行しました。これにより、取締役の職務執行の監査等を担う監査等委員が取締役会の構成員となり、監督機能の強化と業務執行の意思決定の迅速化を図っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社は、役員報酬制度を企業の持続的成長と中長期的な企業価値向上に資するものとし、株主利益と連動した客観性・透明性の高い決定プロセスを基本方針としています。業務執行取締役の報酬は、固定報酬としての基本報酬、業績連動報酬、および譲渡制限付株式を用いた非金銭報酬で構成され、監査等委員である取締役は基本報酬のみとなっています。報酬の種類ごとの比率の目安は、基本報酬:業績連動報酬:非金銭報酬=85:10:5(目標100%達成の場合)とされています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 4名 | 92百万円 | 23.0百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 6百万円 | 5.8百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 2百万円 | 1.9百万円 |
| 社外役員 | 7名 | 9百万円 | 1.4百万円 |
役員報酬等の総額は109百万円で、対象となる役員の合計人数は13名です。なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。また、退任監査役1名については、監査役在任期間分は監査役(社外監査役を除く)に、取締役(監査等委員)在任期間分は監査等委員(社外取締役を除く)に含めて記載されています。報酬等の総額が1億円以上である役員は存在しないため、個人別の開示はありません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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