※本記事は、北恵株式会社 の有価証券報告書(2025年11月期、2024年11月21日 ~ 2025年11月20日、2026年2月18日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
北恵は、木材店、建材店、工務店、住宅会社等に対し、新建材や住宅設備機器等の商品販売、および施工付販売、付帯業務を手掛けています。新築住宅市場に加え、リフォーム・リノベーション市場や非住宅市場にも事業を展開しています。
単体従業員数は383名です。
北恵は、木材店、建材店、工務店、住宅会社等に対し、新建材、住宅設備機器等の商品販売および施工付販売、並びにこれらの付帯業務を行っています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
北恵は、住宅資材や設備機器の提供を通じて、人々の住まいを支える事業を展開しています。同社での働き方は、安定した環境の中で専門性を高め、長期的なキャリアを築きたいと考える方にとって魅力的な特徴を持っています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高い傾向にあります。これは、従業員が長期にわたって安定して働き続けられる環境が整っていることを示しています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,287,000円 |
| 平均勤続年数 | 13.0年 |
| 平均年齢 | 41.6歳 |
| 単体従業員数 | 383人 |
同社は、給与や勤続年数に応じて給付額が決まる確定給付型と、会社が拠出した資金を従業員が運用する確定拠出型の退職給付制度を設けています。この制度は国内の従業員に適用されます。退職給付債務は7.7億円、年金資産は7.2億円となっています。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
北恵は「企業は人なり、人材こそ最大の財産」という考えのもと、人財育成を経営上の重要課題と位置づけています。経営基本方針に「人財に選ばれる企業」を掲げ、従業員エンゲージメントの向上に取り組んでいます。
2023年11月からは評価制度を改定し、会社が従業員に期待する行動を評価項目に反映しています。これにより、従業員の成長を促進し、組織全体の持続的な成長につなげる仕組みを構築しています。報酬制度についても見直しを行い、月給と賞与の構成比を再設計し、賞与の一部を月給へ移行することで処遇の安定性向上を図っています。あわせて、年功序列的要素を抑制し、能力および成果を重視した評価・処遇体系へと移行しています。
研修・教育制度も充実しており、全所属長以上を対象とした組織・人財マネジメント研修や評価者研修を実施しています。新卒入社の従業員には入社後3年間を育成期間と定め、OJT担当者、所属長、育成責任者、人事部が連携する育成体制を構築し、四半期ごとにPDCAサイクルを運用しています。専門スキルに加え、ITツールの活用やデジタルスキルの向上を目的とした教育も体系的に実施しており、階層別研修はオンデマンド形式で受講できる環境を整備しています。
就業制度の改善にも取り組み、休日・休暇制度の拡充を進めています。2025年には法定基準を上回る育児支援制度を導入し、仕事と育児の両立を支援する職場環境を整備しています。今後は、第二新卒を含む新卒採用およびキャリア採用の強化に加え、再雇用制度の見直しによる高齢者の活躍促進にも取り組む方針です。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 1.8% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 0.0% |
| 労働者の男女賃金差異(全労働者) | 57.9% |
| 労働者の男女賃金差異(正規雇用労働者) | 57.9% |
| 労働者の男女賃金差異(非正規雇用労働者) | 36.6% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
北恵は、木材店、建材店、工務店、住宅会社などに対して、新建材や住宅設備機器の販売、および施工を伴う販売、さらにこれらの付帯業務を行っています。同社の事業は、新築住宅市場を主軸としつつ、商業施設などの非住宅市場やリフォーム・リノベーション市場への販路拡大にも取り組んでいます。
収益は、主に住宅設備機器と施工付販売から得ており、これらが同社の業績を支える柱となっています。特に、太陽光発電システムや蓄電池といった環境配慮型商品の拡販に注力しているほか、工事機能の拡充による工事売上・工事領域の拡大も図っています。また、工期短縮や環境負荷軽減に貢献するオリジナル商品の開発・販売にも力を入れています。同社の売上高は、ほぼすべてが国内の外部顧客からのものです。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社の直近の業績は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のいずれも前期から減少傾向にありました。住宅関連業界における住宅取得マインドの低下や新設住宅着工戸数の減少が影響しています。
一方で、売上高総利益率は改善が見られましたが、売上高の減少と人件費や運賃、情報システム関連費用などの販売費及び一般管理費の増加が、営業利益の減少につながりました。経常利益および当期純利益も、営業利益の減少が主な要因となり、前期を下回る結果となりました。
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
北恵は、事業活動を通じてどのような財務状況にあるか、そして将来に向けた資金の流れがどうなっているかを確認することは、転職を検討する上で重要な視点です。ここでは、同社の財務基盤とキャッシュフローの状況について見ていきます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社の財務基盤は、自己資本比率やROEといった指標からその健全性を測ることができます。手元資金の状況は、不測の事態への対応力や事業の安定性を示すものです。これらの指標は、入社後の雇用や給与の安定性を考える上で大切な情報となります。
| 指標 | 2024年11月期(前期) | 2025年11月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本比率 | - | - |
| ROE(自己資本利益率) | - | - |
| 現金及び預金等 | - | - |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
北恵のキャッシュフローは、事業活動、投資活動、財務活動のそれぞれにおいて、資金がどのように動いているかを示しています。営業活動によるキャッシュフローは本業でどれだけ資金を生み出しているかを表し、投資活動によるキャッシュフローは将来の成長に向けた投資の状況を示します。また、財務活動によるキャッシュフローは、借入や配当などによる資金の動きを表します。これらの資金の流れを総合的に見ることで、同社の事業の安定性や成長への姿勢を把握することができます。キャッシュフローの状況は、企業の持続的な成長や雇用、給与の安定性にも影響を与える重要な要素です。
| 項目 | 2024年11月期(前期) | 2025年11月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | - | - |
| 投資CF | - | - |
| 財務CF | - | - |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | - | - |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
新設住宅着工戸数の増減は、同社の業績に大きく影響を与える可能性があります。特に持家住宅や分譲一戸建住宅の増減が業績に影響を与える傾向にあります。住宅関連政策や税制の動向、物価高や建築資材価格の高騰に伴う住宅価格の上昇が、住宅取得マインドを変動させる要因となるため、住宅需要の急激な変化が業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
地震や津波、洪水などの自然災害、大規模事故、感染症の発生時には、同社の従業員や事業所、設備に被害が生じる可能性があります。これにより事業活動に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。同社では、感染症対策としてオンライン商談やテレワーク、時差出勤などを実施しています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
北恵は、住まいに対するニーズを永遠のものと捉え、顧客満足を追求する住宅資材提供会社です。人財を最大の財産と位置づけ、社会に認められる企業を目指しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
北恵は、「人ある限り住まいに対するニーズは永遠である」という考えのもと、経営を行っています。多様化する住まいのニーズを充足するため、取引先と住まいのユーザーに満足してもらえる資材・サービスの提供を第一義としています。
常に存在価値のある住宅資材提供会社を目指すとともに、個々の力を結集して「選ばれる企業」、そして「社会に認められる企業」を目指しているのが同社のビジョンです。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社は、経営理念の軸に社会的責務を置き、事業活動を通じてサステナビリティの課題に取り組んでいます。地球環境の保全を人類共通の重要課題の一つと認識し、環境に配慮した行動を基本方針としています。
住まいのトータルサプライヤーとして、環境対応型(環境配慮型)商品を積極的に取り扱い、より良い住環境の創造に貢献することを目指しています。また、「企業は人なり、人材こそ最大の財産」という考えのもと、人財育成を経営上の重要課題の一つと位置づけています。
経営基本方針では「人財に選ばれる企業」を掲げ、その実現に向けて従業員エンゲージメントの向上に取り組む企業風土です。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のため、「サステナビリティへの取組みの強化」と「資本コストや株価を意識した経営の実現」を優先的に対処すべき課題と認識しています。
サステナビリティへの取り組み強化に向けては、「環境」と「人的資本経営」が優先課題です。「環境」については、計画植林材の使用や省施工商材の開発・環境配慮商品の拡販、物流の効率化等に取り組んでいます。
「人的資本経営」については、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針に則り、社内環境整備に努めています。高齢者活躍の推進、業務分担の再構築とそれに伴う多様な人財活用の推進が今後の課題となっています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
北恵は取締役会及び監査役会制度を採用しています。指名・報酬委員会を任意の諮問機関として設置し、独立社外取締役が過半数を占める構成となっています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
北恵の株主構成を見ると、創業家やその関連会社が上位を占める特徴があります。筆頭株主は創業家の一員である北村良一氏であり、有限会社ケイアンドエムや北村誠氏も上位株主として名を連ねています。このように、特定の株主グループが同社の経営に一定の影響力を持つ資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 北村良一 | 15.40% |
| 有限会社ケイアンドエム | 14.00% |
| 北村誠 | 6.73% |
| 北村裕三 | 5.25% |
| 吉野石膏 | 3.77% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は12名(男性11名・女性1名)で構成され、女性役員比率は8.3%です。代表取締役社長は北村誠氏が務めています。社外取締役比率は22.2%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 北村良一 | 代表取締役会長 | 1980年4月同社入社、1986年2月取締役営業本部営業部長就任、1988年6月代表取締役社長就任、2023年2月より現職。 |
| 北村誠 | 代表取締役社長 | 1983年4月同社入社、2000年2月取締役総務部長就任、2016年2月専務取締役営業本部長兼営業企画部長就任、2023年2月より現職。 |
| 北村裕三 | 常務取締役執行役員管理本部長 | 1987年4月同社入社、2008年2月取締役営業企画部長就任、2023年2月常務取締役管理本部長就任、2024年11月より現職。 |
| 山内昭彦 | 取締役執行役員営業本部長 | 1986年4月同社入社、2012年2月取締役東日本営業部長就任、2022年11月取締役営業本部長就任、2024年11月より現職。 |
| 岸本規正 | 取締役執行役員西日本営業部長 | 1984年4月同社入社、2012年2月取締役近畿営業部長就任、2018年5月取締役中部営業部長就任、2024年11月より現職。 |
| 中村均 | 取締役執行役員中部営業部長 | 1999年11月同社入社、2014年2月取締役近畿営業部長就任、2018年5月取締役大阪営業部長兼関西営業部長就任、2024年11月より現職。 |
| 齋田征人 | 取締役執行役員経理部長 | 2000年6月同社入社、2013年5月経理部長、2020年2月取締役経理部長就任、2024年11月より現職。 |
社外取締役は、森信静治氏(梅新法律事務所所長)、杉野正博氏(元LIXIL代表取締役社長)です。
北恵は監査役会設置会社です。独立した立場から経営全般への助言や監督を行う社外取締役2名と社外監査役2名を設置しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
北恵の役員報酬は、基本報酬、賞与、譲渡制限付株式報酬で構成されています。各取締役の報酬は、役位や役割、業績への貢献度を総合的に考慮し、指名・報酬委員会の意見を得た上で取締役会で決定されます。社外取締役については、役割と独立性の観点から基本報酬のみが支給される方針です。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 7名 | 1.3億円 | 18.4百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 8百万円 | 8.0百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 14百万円 | 3.5百万円 |
なお、上記報酬等の総額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれておりません。
個人別報酬が開示されている役員は存在しません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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