【平均年収676万円】丸八倉庫 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年11月期)

【平均年収676万円】丸八倉庫 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年11月期)

丸八倉庫は、貨物保管や運送などの物流事業と、不動産の造成・売買・賃貸管理を行う不動産事業をグループ各社とともに展開しています。連結従業員数は102名で、直近期の業績は減収減益となりました。


目次

※本記事は、丸八倉庫株式会社 の有価証券報告書(2025年11月期、2024年12月1日 ~ 2025年11月30日、2026年2月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


同社グループは、物流事業と不動産事業を展開しています。物流事業では貨物保管、荷役作業、貸倉庫業務、運送業務を手がけ、不動産事業では不動産の造成、売買、仲介、賃貸、管理、コンサルテーションを行っています。

単体従業員数は45名、連結従業員数は102名です。セグメントは物流事業、不動産事業の2つです。

主な国内グループ会社は、(連結子会社)(物流事業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


丸八倉庫は、長年にわたり物流事業を展開しており、安定した事業基盤を持つ企業です。従業員の定着を重視し、働きやすい環境づくりに力を入れていることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の長期的なキャリア形成を支援する傾向が見られます。平均勤続年数や平均年齢から、経験豊富な人材が長く活躍できる環境であることが示されています。

項目 数値
平均年間給与 6,755,338円
平均勤続年数 19.5年
平均年齢 46.5歳
単体従業員数 45人
連結従業員数 102人
単体のグループ内比率 44.1%


同社は確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を採用しています。この制度は同社に適用されています。

退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、年金資産は435百万円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、サステナビリティ基本方針に基づき、従業員の労働環境改善と人材育成投資に注力し、人間尊重の経営を推進しています。経営理念である「お客様に完全な業務を提供する」姿勢を貫くため、「お客さま目線」での提案力向上を目指しています。

具体的には、外部教育研修への参加を促し、外部テストを導入して各従業員のビジネススキルを正確に把握しています。テスト結果に基づく研修を通じて、従業員のスキルとモチベーション向上に取り組んでいます。

また、多様な人材が活躍できる柔軟な環境を創出するため、育児・介護等の支援制度や時差出勤を推奨しています。従業員が能力を十分に発揮し、ワークライフバランスを充実させられるよう努めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


丸八倉庫グループは、物流事業と不動産事業の二つの柱で事業を展開しています。顧客の多様なニーズに応えるサービスを提供し、収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、倉庫業務や運送業務を担う物流事業と、不動産の賃貸・売買・管理などを行う不動産事業を主要な事業としています。これらの事業を通じて、顧客の多様なニーズに対応し、安定的な収益基盤を構築しています。海外での事業展開や特定の顧客への収益集中は見られません。

物流事業

同社グループの物流事業は、貨物の保管や荷役作業、貸倉庫業務を主に行っています。運送業務の一部は連結子会社の東北丸八運輸が担当し、東北地区を拠点に貨物自動車運送事業を展開しています。収益は、保管料収入や運送料収入から得ています。

不動産事業

不動産事業では、不動産の造成、売買、仲介、賃貸、管理、コンサルテーションといった幅広い業務を手掛けています。連結子会社の丸八クリエイトも同様の業務を行っています。収益は、賃貸マンションや賃貸オフィスビル等の不動産賃貸料収入から得ています。

セグメント 売上高(2024年11月期) 売上高(2025年11月期)
物流事業 43.2億円 42.6億円
不動産事業 6.7億円 6.7億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は概ね47億円から49億円台で推移しています。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は変動が見られ、特に直近の当期は前期から減少する結果となりました。これは、新規設備投資に伴う初期コストの発生や資金調達コストの増加が影響しています。

項目 2021年11月期 2022年11月期 2023年11月期 2024年11月期 2025年11月期
売上高 48.2億円 47.6億円 49.7億円 49.9億円 49.3億円
経常利益 7.3億円 5.8億円 5.9億円 6.3億円 4.8億円
経常利益率 15.2% 12.1% 11.8% 12.7% 9.8%
親会社株主に帰属する当期純利益 5.1億円 3.6億円 4.1億円 9.0億円 3.1億円
1株当たり当期純利益(円) 84.99 60.53 69.61 152.29 52.53

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。一方で、従業員1人あたり営業利益(連結)は前期から減少しています。これは、新規設備投資に伴う初期コストの発生などが影響していると考えられます。

指標 2024年11月期 2025年11月期
従業員1人あたり売上高(連結) 46.2百万円 48.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 5.7百万円 4.9百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、本業で得た資金を将来の成長に向けた投資に充てている状況です。財務基盤の安定性を保ちつつ、事業拡大のための投資を積極的に進めている段階にあることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率はプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあり、財務基盤が安定していることを示しています。一方で、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回る水準となっています。手元資金である現金及び預金は前期から減少しており、今後の資金動向に注目が集まります。

指標 2024年11月期(前期) 2025年11月期(当期)
純資産 121億円 128億円
自己資本比率 64.3% 62.7%
ROE(自己資本利益率) 7.8% 2.5%
現金及び預金 22.0億円 7.3億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当連結会計年度における同社グループのキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローがプラス、投資活動によるキャッシュ・フローがマイナス、フリーキャッシュ・フローもマイナスとなっています。本業で得た資金を、将来の成長に向けた設備投資に積極的に充てている状況がうかがえます。

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益や減価償却費等の資金留保により増加しました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などにより減少しています。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金による収入などにより増加しました。これらの資金の流れから、同社グループが事業基盤の強化と収益力向上を目指し、積極的な投資を行っていることが示されており、将来的な雇用や給与の安定性・成長性につながる可能性があります。

項目 2024年11月期(前期) 2025年11月期(当期)
営業CF 8.5億円 3.5億円
投資CF 11.5億円 △28.5億円
財務CF △8.7億円 10.3億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 20.0億円 △25.0億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの主たる事業は物流事業と不動産事業であり、景気の変動や取引先の物流合理化、他業態からの物流業への参画により、物流事業の業績や利益面に影響が及ぶ可能性があります。また、不動産市況や賃貸不動産市場の需給バランスの変動も、不動産事業の業績や利益面に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループでは、各事業、特に物流事業における必要人材を確保するため、当社社員のほか外部人材派遣や協力会社との連携等により対応しています。今後、人材不足の問題が表面化した場合、事業運営に影響が及ぶ可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


丸八倉庫は、長年の経験で培った物流ノウハウを強みに、顧客の課題解決に貢献する「物流コンシェルジュ」を目指しています。経営理念を基盤とし、持続的な成長と企業価値の向上を追求する企業風土があります。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


丸八倉庫は、「お客さまに完全な業務を提供する」「社業の発展を通じて市民生活の向上に貢献する」「人間尊重の経営に徹する」という経営理念を掲げています。この理念を貫きながら、時代とともに変化するニーズに応え、お客さまに選ばれる物流カンパニーを目指しています。

同社グループは、永年蓄積した3PL(サードパーティ・ロジスティクス)のノウハウを強みとし、お客さまの物流課題解決に向けた「物流コンシェルジュ」としてソリューション提案を継続しています。企業価値の向上と安定的かつ持続的な成長を追求する方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


丸八倉庫は、経営理念である「お客さまに完全な業務を提供する」「社業の発展を通じて市民生活の向上に貢献する」「人間尊重の経営に徹する」を企業風土の基盤としています。サステナビリティ基本方針として、コンプライアンスに徹した透明性の高い経営を維持し、利害関係者への使命と責任を果たすことを掲げています。

また、従業員の労働環境改善や人材育成投資に取り組み、人間尊重の経営を徹底しています。環境に配慮した事業活動を推進し、多様な人材が活躍できる柔軟な環境創出のため、ワークライフバランスの充実にも努めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、安定的かつ持続的な成長と企業価値向上を目指し、複数の重点テーマに取り組んでいます。営業力・営業基盤の強化として、外部情報ネットワークの活用、個々の営業マンの能力向上に向けた人材育成、物流管理システムの開発、3PLノウハウの改善を進めています。

人事施策では、研修制度の多様化・充実化や継続雇用制度の拡充により、営業力の維持を図っています。また、ガバナンスの強化として、強固な財務基盤の維持を前提に、コンプライアンス体制の強化や内部監査の定期実施に取り組んでいます。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


丸八倉庫は、株主総会、取締役会、監査役会を設置する企業統治体制を採用しています。この体制により、取締役の職務執行の監督や監査の体制を整備し、コンプライアンスに徹した透明性の高い経営を目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社は、複数の事業会社や金融機関、個人株主によって支えられています。筆頭株主は尾張屋土地であり、安定した資本構成を形成しています。

株主名 持株比率
尾張屋土地 27.68%
山﨑商事 6.76%
東京海上日動火災保険 5.53%
三菱UFJ信託銀行 3.46%
養命酒製造 3.38%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は峯島一郎氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。

氏名 役職 主な経歴
峯 島 一 郎 代表取締役社長 1993年4月同社入社、営業第二部長、取締役営業第二部長、取締役営業企画部長、取締役営業部長、常務取締役営業担当、常務取締役営業本部長、取締役副社長、取締役副社長営業管掌並びに統括補佐を経て、2017年2月より同社代表取締役社長。
宮 沢 浩 元 専務取締役 2010年4月三菱UFJ信託銀行株式会社営業第5部長、九州法人営業部長を経て、2015年10月同社総合企画部長。取締役総合企画部長、常務取締役総合企画部長兼情報システム部長、常務取締役を経て、2025年2月より同社専務取締役。
谷 健 次 常務取締役総務部長 兼 情報システム部長 兼 品質管理部長 1982年8月同社入社、総合企画部次長、情報システム部長兼品質管理部長、総務部長兼品質管理部長、取締役総務部長兼品質管理部長、取締役総務部長兼情報システム部長兼品質管理部長を経て、2023年2月より同社常務取締役総務部長兼情報システム部長兼品質管理部長。


社外取締役は、山口正志氏(元ヤマタネ代表取締役専務取締役・独立委員会委員)、佐藤久和氏(元斎久工業常務取締役営業本部長)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役は取締役会において監査役と意見交換を行うことで、経営の監督・監視機能の向上を図っています。社外取締役は、同業他社や金融機関、建設業での豊富な経験と知見を活かし、経営に対して有益な意見や指摘を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、固定報酬と退職慰労金で構成されており、業績連動報酬は採用していません。固定報酬は、各役員が果たすべき役割の対価として、世間水準等を考慮し役位ごとに決定されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 3名 66百万円 22.0百万円
監査役(社外除く) 1名 14百万円 13.5百万円
社外役員 4名 16百万円 4.0百万円


取締役の固定報酬には使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれておりません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

💬キャリコネで会社の実態を確認する

決算資料で業績や財務の状況を把握することは、転職の準備として非常に有効です。数字は会社の今の実力と方向性を正直に示しています。

ただ、数字だけでは見えてこないこともあります。職場の雰囲気、上司との関係、実際の残業の実態、昇給のリアル——こうした情報は、現役社員やOB・OGの声から得られます。

企業口コミサイト「キャリコネ」では、社員のリアルな口コミや給与明細、求人情報をまとめて確認できます。決算データと合わせてチェックすることで、応募判断の精度が上がります。


この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。