トゥエンティーフォーセブンホールディングス 転職ガイド:有価証券報告書等から読み解く会社の実態

トゥエンティーフォーセブンホールディングス 転職ガイド:有価証券報告書等から読み解く会社の実態

東証グロース上場で、パーソナルトレーニング事業「24/7Workout」等を展開しています。第18期より持株会社体制へ移行し連結決算を開始しましたが、売上高21億円、経常損失1.8億円と赤字が継続しており、業績は回復途上にあります。NOVAホールディングス等の傘下で再成長を図ります。


※本記事は、株式会社トゥエンティーフォーセブンホールディングス の有価証券報告書(第18期、自 2024年12月1日 至 2025年11月30日、2026年2月26日 提出)の公開情報に基づき作成しています。会計基準は Japan GAAP です。

1. トゥエンティーフォーセブンホールディングスってどんな会社?


パーソナルトレーニングジム「24/7Workout」を主力とし、英会話等のNOVAグループ傘下で事業再生を進める企業です。

(1) 会社概要


2007年に設立され、2012年にパーソナルトレーニングジム「24/7Workout」を開始しました。2019年に東証マザーズ(現グロース)へ上場を果たします。2024年にいなよしキャピタルパートナーズおよびNOVAホールディングスが親会社となり、2025年6月には持株会社体制へ移行し、現商号に変更しました。

2025年11月末時点の従業員数は連結114名、単体9名です。筆頭株主は投資事業を行ういなよしキャピタルパートナーズ(39.60%)、第2位は英会話教室等を運営するNOVAホールディングス(16.43%)であり、両社は同社の親会社にあたります。創業者の小島礼大氏は第3位株主となっています。

氏名 持株比率
いなよしキャピタルパートナーズ 39.60%
NOVAホールディングス 16.43%
小島 礼大 5.07%

(2) 経営陣


同社の役員は男性8名、女性2名(20.0%)の計10名で構成され、女性役員比率は20.0%です。代表取締役会長は稲吉正樹氏、代表取締役社長は松木大輔氏が務めています。社外取締役比率は28.6%です。

氏名 役職 主な経歴
稲吉 正樹 代表取締役会長 がんばる学園創業。ジー・エデュケーション(現NOVAホールディングス)代表取締役社長等を経て、2024年7月より現職。
松木 大輔 代表取締役社長 NOVAホールディングス常務取締役等を経て、2024年10月より現職。
笹井 由佳 取締役副社長 NOVAホールディングス執行役等を経て、2026年2月より現職。
植原 一雄 取締役パーソナル事業本部本部長 メットライフ生命保険等を経て、2020年2月より現職。
石村 元希 取締役コーポレート本部長 ウインローダー管理本部長等を経て、2025年2月より現職。


社外取締役は、橋本玄(元セブン・カードサービス社長)、中野信治(元F1レーサー)です。

2. 事業内容


同社グループは、「パーソナルトレーニング事業」および「不動産関連事業」を展開しています。

(1) パーソナルトレーニング事業


主力業態である「24/7Workout」をはじめ、ピラティス専門の「24/7Pilates」、総合型店舗「24/7SPORTS CLUB」等の屋号でトレーニングサービスを提供しています。また、トレーニング効果を高めるためのプロテインやサプリメント等の物品販売も行っています。

収益は主に会員からの入会金やコース料金、物販収入によって構成されています。運営は主に連結子会社の株式会社トゥエンティーフォーセブンが行っており、北海道エリアでは株式会社トゥエンティーフォーセブン北海道が一部店舗を運営しています。

(2) 不動産関連事業


株式会社トゥエンティーフォーセブン北海道が賃借する物件の一部をサブリースとして賃貸するリーシング事業を行っています。また、株式会社トゥエンティーフォーセブンエージェントがグループ外の取引先に対して不動産の売買や賃貸借の仲介業務等を行っています。

収益は、サブリースによる賃貸収益や不動産仲介手数料等が主な源泉となります。運営は、株式会社トゥエンティーフォーセブン北海道および株式会社トゥエンティーフォーセブンエージェントが担っています。

3. 業績・財務状況


同社の連結業績をデータで分析します。

(1) 業績推移


2025年11月期より連結財務諸表を作成しているため、過去の単体決算との単純比較はできませんが、売上高は約21億円、経常損益は赤字となりました。単体ベースでは6期連続で売上高が減少し、損失計上が続いています。現在は親会社との協業や新体制への移行により、業績回復を目指している段階です。

項目 2025年11月期
売上収益(または売上高) 21億円
税引前利益 / 経常利益 / 営業利益 -1.8億円
利益率(%) -8.4%
当期利益(親会社所有者帰属) -2.1億円

(2) 損益計算書


当期(連結第18期)の売上高は21億円、営業損失は1.8億円でした。売上原価率が高く、販売費及び一般管理費の負担も重いため、営業段階から損失となっています。コスト構造の見直しや売上規模の拡大による収益性の改善が課題となっています。

項目 2025年11月期
売上高 21億円
売上総利益 5億円
売上総利益率(%) 24.7%
営業利益 -1.8億円
営業利益率(%) -8.5%


販売費及び一般管理費のうち、広告宣伝費が2億円(構成比28%)、支払手数料が2億円(同22%)を占めています。

(3) セグメント収益


主力であるパーソナルトレーニング事業が売上の大部分を占めていますが、営業損失を計上しており収益化に至っていません。一方、新たにセグメント化された不動産関連事業は黒字を確保しています。

区分 売上(2025年11月期) 利益(2025年11月期) 利益率
パーソナルトレーニング事業 20億円 -0.6億円 -3.0%
不動産関連事業 0.5億円 0.2億円 31.0%
調整額 - -1.3億円 -
連結(合計) 21億円 -1.8億円 -8.5%

(4) キャッシュ・フローと財務指標

同社は、株式の発行による収入を主な原資として財務活動による資金増加を実現しています。営業活動では、税金等調整前当期純損失や売上債権の減少が資金の流出要因となりました。一方、投資活動では、有形固定資産の取得が資金の流出を増加させました。これらの結果、期末の現金及び現金同等物は一定水準を確保しています。

項目 2025年11月期
営業CF -1.5億円
投資CF -1.4億円
財務CF 1.4億円

4. 経営方針・戦略


同社が掲げる経営理念と、それを実現するための企業文化、および今後の具体的な成長戦略について解説します。

(1) 経営理念


同社グループは、「世界中の人々から常に必要とされる企業を創る」を経営理念として掲げています。この理念のもと、潜在的ニーズを顕在化させるサービスや商品を提供し続け、社会の発展と貢献に寄与することを目指しています。

(2) 企業文化


ウェブマーケティングを中核とし、日々市場動向や成長分野の情報収集を行うことで消費者ニーズを把握する文化があります。また、親会社であるNOVAホールディングスグループとの協業を通じて、長期的に成長し続けるための基盤固めを行うことを重視しています。

(3) 経営計画・目標


事業規模を拡大しつつ利益の増大を図ることを目標としており、特に「売上高営業利益率」を重視しています。現在は業績回復の途上にありますが、以下の数値目標を掲げています。

* 売上高営業利益率:10~15%

(4) 成長戦略と重点施策


主力事業「24/7Workout」の収益確保に加え、NOVAグループとのシナジー創出に注力します。具体的には、費用対効果を重視する顧客ニーズに対応した新サービスプランの導入や、WEB広告手法の最適化による新規顧客の増加を図ります。

* 新サービスプランの導入と定着による収益確保
* NOVAグループとの協業による集客手法の最適化
* 「立地」「顧客」「サービス形態」の共通性を活かした相互送客の実現
* NOVAグループ全体としての広報活動による知名度の向上

5. 働く環境


同社の人材戦略と、給与水準や働きやすさに関する指標を解説します。

(1) 人材戦略・方針


サステナビリティに関連する課題への取り組みとして、人的資本の充実を掲げています。性別・国籍・年齢等を問わない多様な人材の採用・登用を行い、適時適切な研修機会の提供や実績に基づく人事評価を実施しています。また、在宅勤務や短時間勤務制度の拡充など、働きやすい社内環境の整備にも取り組んでいます。

(2) 給与水準・報酬設計


同社(単体)従業員の平均年間給与はグロース市場の平均を大きく上回る水準です。

項目 平均年齢 平均勤続年数 平均年間給与
2025年11月期 42.7歳 3.9年 7,545,000円


※平均年間給与は賞与及び基準外賃金を含みます。

(3) 人的資本開示


同社および連結子会社は公表義務の対象として選択していないため、有報には本項の記載がありません。

6. 事業等のリスク


事業環境やシステムに関連する主なリスク要因を概観します。

(1) 継続企業の前提に関する重要事象等


新型コロナウイルス感染症等の影響により6期連続で売上高が減少し、損失を計上していることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象が存在しています。これに対し、新規顧客獲得やコスト削減等の対策を実施し、親会社との協業や資金支援等により解消を図っています。

(2) 広告宣伝における効果


新規顧客の獲得においてインターネット等の広告宣伝が重要な役割を果たしています。マーケティング戦略として費用対効果の高い手法を追求していますが、期待する効果を上げられない場合、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3) 個人情報の保護


通信販売および店舗サービスにおいて多数の個人情報を取り扱っています。情報管理には厳正を期していますが、不正アクセス等により情報漏洩が発生した場合、損害賠償責任や社会的信用の失墜により、業績に影響を与える可能性があります。

(4) 市場環境・競合


パーソナルトレーニングジム市場は参入障壁が比較的低く、新規参入の増加により競争が激化する可能性があります。新サービスプランの導入等で差別化を図っていますが、競合状態がさらに激化した場合には、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。