【平均年収594万円】ハビックス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収594万円】ハビックス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

ハビックスは、不織布や紙の製造・加工・販売を一貫して手がけ、幅広い製品の中間素材を提供する企業です。直近の売上高は増加傾向にあり、利益も黒字を維持しています。


目次

※本記事は、ハビックス株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ハビックスは、不織布および紙の製造・加工・販売を手がける企業です。パルプ不織布や化合繊不織布、衛生用紙などを生産し、クッキングペーパーや紙おむつ、ペットシーツといった幅広い製品の中間素材として提供しています。

単体従業員数は205名です。セグメントは不織布関連事業、紙関連事業の2つです。

ハビックスは、不織布および紙の製造・加工・販売を自社で一貫して行っています。パルプ不織布や化合繊不織布、衛生用紙といった製品を生産し、多様な用途の中間素材として供給しています。

同社は2026年3月期の期首より非連結決算へ移行し、単体での事業運営に注力しています。また、2027年4月からはユニ・チャームプロダクツとの製造委託を開始する予定です。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ハビックスは、不織布や紙関連事業を展開する企業として、安定した事業基盤を持つことがうかがえます。従業員の平均年齢や勤続年数からは、長期的なキャリア形成が期待できる環境であると考えられます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が比較的長く、平均年齢も40歳を超えていることから、社員が長く働き続ける傾向にあることが示されています。これは、安定した環境でキャリアを築きたいと考える方にとって、参考となる情報です。

項目 数値
平均年間給与 5,935,000円
平均勤続年数 11.2年
平均年齢 40.4歳
単体従業員数 205人


同社は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を設けています。確定給付型の制度として退職一時金制度があり、給付額の一部に特定退職金共済制度および中小企業退職金共済制度からの給付額を充当しています。

ただし、退職一時金の詳細な支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社は、経営理念「創和」のもと、「ビューティフルライフ創造」というミッションに向かって、社員全員が使命感とプライドを共有し、自律的に行動するプロ集団を目指しています。人材育成方針は「長期経営ビジョン2030」の基本構想にもとづき、「組織・人材の活性化」と定めています。

人事考課制度を活かし、社員の適正配置や職種転換を施すとともに、社員の職務遂行能力の水準、業績、努力度などに応じて給与の処遇を公平・公正に決定しています。教育訓練を重視し、その積み重ねにより積み上げられた各社員の資質・能力を職能基準にもとづく考課要素ごとに評価し、これを昇給額や賞与支給額に反映する方針です。

具体的には、「優れた人材の採用と定着」「人材の育成」「従業員エンゲージメント/従業員満足度(ES)の向上」の3点を重点施策として取り組んでいます。研修の実施やOJTの整備、能力に見合った登用、キャリア形成のための人材育成策を展開するほか、事業拡大に伴う専門的知識を有する人材の確保も図っています。従業員満足度向上のため、インナーブランディングの醸成、業務推進プロジェクトによる生産性向上、公平性の高い評価制度への見直し、定年延長制度の検討などに取り組んでいます。また、魅力ある職場環境の整備として、ダイバーシティ&インクルージョンの推進、人権尊重、健康経営と労働安全の推進、社会貢献活動等によるプレゼンス向上にも力を入れています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。女性管理職比率および労働者の男女の賃金の差異は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。

指標 数値
男性育児休業取得率 60.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ハビックスは、不織布と紙の製造・加工および販売を主軸とする会社です。主に衛生用品や外食産業向けの製品を提供しており、人々の生活に密着した素材を供給することで収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は、不織布関連事業と紙関連事業の二つのセグメントを展開しています。それぞれの事業で異なる素材を扱いながらも、中間素材の提供や自社加工製品の販売を通じて、幅広い顧客ニーズに応えています。

不織布関連事業

同社が生産・販売する不織布は、主にパルプ不織布と化合繊不織布です。パルプ不織布はクッキングペーパーやおしぼり、ドリップ吸収シートなどに使用され、化合繊不織布は紙おむつやペットシーツの表面材として利用されています。
収益は、これらの不織布を中間素材として販売するほか、自社加工したクッキングペーパーなどの製品販売から得ています。

紙関連事業

同社が生産・販売する紙は、フレッシュパルプを主原材料とした衛生用紙です。主に紙おむつやペットシーツの吸収体の包合紙、おしぼり、テーブルナプキンなどに使用されています。
収益は、これらの衛生用紙を中間素材として販売することから得ています。

同社の販売実績を見ると、特定の顧客への収益集中が見られます。ユニ・チャームプロダクツ株式会社への販売が、当事業年度の総販売実績の22.8%を占めています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
不織布関連事業 - 67.7億円
紙関連事業 - 53.4億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社の過去の業績推移を見ると、売上高は直近4年間で増加傾向にありました。経常利益は、一時的に損失を計上した期もありましたが、その後は黒字を維持し、安定した水準で推移しています。親会社株主に帰属する当期純利益も、過去には大幅な損失を計上した期がありましたが、その後は黒字を確保しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 109億円 121億円 132億円 134億円 -
経常利益 9百万円 △26百万円 8.8億円 7.9億円 -
経常利益率 0.1% △0.2% 6.7% 5.9% -
親会社株主に帰属する当期純利益 △24.5億円 52百万円 6.7億円 6.7億円 -
1株当たり当期純利益(円) △311.55 6.74 86.89 86.22 -

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社の従業員1人あたり売上高(連結)は、前期において64.4百万円でした。また、従業員1人あたり経常利益(連結)は、前期において3.8百万円となっています。これらの数値は、同社が従業員一人あたりでどの程度の収益と利益を生み出しているかを示しており、組織全体の生産性を測る指標となります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 64.4百万円 -
従業員1人あたり経常利益(連結) 3.8百万円 -

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社は、事業活動で得た資金を将来の成長に向けた投資に充てている状況です。財務基盤や資金の流れから、同社の現在地を把握できます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の財務基盤を見ると、前期の自己資本比率は59.0%であり、プライム市場の製造業平均と比較して高い水準を示しています。また、前期のROE(自己資本利益率)は9.6%で、プライム市場平均を上回っています。これらの指標は、同社が安定した財務体質を維持し、効率的な経営を行っていることを示しており、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
自己資本 - -
自己資本比率 59.0% -
ROE(自己資本利益率) 9.6% -
現金及び預金等 - -

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社の前期キャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは52百万円のプラスとなりました。これは事業活動を通じて資金を生み出していることを示しています。一方、投資活動によるキャッシュフローは△488百万円のマイナスとなり、事業拡大や設備投資に資金を投じている状況です。

その結果、営業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは△435百万円のマイナスとなりました。これは、本業で得た資金を上回る投資を行っていることを意味し、将来の成長に向けた積極的な投資フェーズにあることがうかがえます。財務活動によるキャッシュフローは△676百万円のマイナスであり、借入金の返済などに資金を充てたことを示しています。このような資金の流れは、同社が事業の成長のために投資を継続している状況であり、将来的な事業拡大とそれに伴う雇用や給与の安定性につながる可能性があります。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 52百万円 -
投資CF △488百万円 -
財務CF △676百万円 -
フリーCF(営業CF+投資CF) △435百万円 -


※フリーCF(フリーキャッシュ・フロー)とは、会社が事業活動と投資活動を通じて自由に使える余剰資金のこと。

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社は、特定の販売先であるユニ・チャームプロダクツ株式会社への売上高が約23%を占めており、販売先の方針変更などにより取引が縮小するリスクがあります。また、同社製品の市場では厳しい競合環境にあり、安価な中国製製品などの台頭により製品の優位性を維持できない場合、収益性に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ハビックスは、経営理念「創和」を掲げ、社会への貢献と人間尊重の精神に基づいた企業活動を展開しています。同社は「衛生・安心・快適」な価値を提供する「ビューティフルライフ創造企業」として、持続可能な社会の実現を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ハビックスは、経営理念「創和」のもと、新たな製品の創出による社会貢献と人間尊重の精神に基づく社会との調和を通じて、幸福な世界を実現することを目指しています。同社が常に目指す姿は、「衛生・安心・快適」という価値を社会へ提供する「ビューティフルライフ創造企業」です。コーポレートメッセージ「“キレイ”をつくろう」を掲げ、「長期経営ビジョン2030」に基づき、持続可能な社会の実現と企業価値向上に取り組んでいます。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


ハビックスは、経営理念「創和」に基づき、ステークホルダーとの調和を重視し、経済・社会・環境の全ての面で共生できる持続可能な社会の実現を目指しています。同社は「ビューティフルライフ創造」というミッションのもと、社員全員が使命感とプライドを共有し、自律的に行動することで、お互いを高め合うプロ集団となることを目指す企業風土です。組織・人材の活性化を重視し、コーポレートメッセージ「“キレイ”をつくろう」の浸透や、社員の家族による工場見学会「HAVIX Family Day」の開催を通じて、社風の改革と活性化を図っています。人的資本の価値向上を重要視し、経営理念とビジョンの浸透、社員の成長を通じた発展を重視しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


ハビックスは、急激に変化する経営環境に対応するため、事業の変革、組織・人材の活性化、サステナビリティ経営の実現を重点課題としています。事業の変革においては、素材メーカーから「衛生用品メーカー」への進化を目指し、加工事業の強化や他社との戦略的なアライアンス構築を進めています。組織・人材の活性化では、将来を見据えた組織体制の整備と人材育成、社風の改革を通じて、総合的カスタマーサービスの向上を図っています。サステナビリティ経営の実現に向けては、カーボンニュートラルや環境配慮型製品の開発、BCP強化、生産体制の自動化・効率化に取り組んでいます。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ハビックスは監査等委員会設置会社であり、取締役会と監査等委員会が連携して経営を監督する体制を構築しています。取締役会は代表取締役社長を議長とし、社外取締役を含む複数の取締役で構成されています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ハビックスの株主構成を見ると、筆頭株主は個人株主であり、代表取締役社長である福村大介氏も上位株主の一人です。また、福村姓の個人株主が複数名上位に名を連ねており、創業家が一定の影響力を持つ資本構成となっています。複数の金融機関や事業会社も上位株主として名を連ね、幅広い層に支えられている状況です。

株主名 持株比率
酒井 正吾 8.19%
福村 大介 5.65%
十六銀行 4.91%
岐阜信用金庫 4.79%
福村 善光 4.36%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は6名(男性6名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は福村大介氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
福村 大介 代表取締役社長 2004年12月同社入社、2014年6月同社取締役経営企画室室長、2017年6月同社常務取締役、2019年6月同社専務取締役、2021年4月同社取締役副社長を経て、2024年6月より現職。
吉村 和彦 代表取締役会長 1973年4月トヨタ自動車株式会社入社、2009年6月株式会社シンテックホズミ代表取締役社長、2018年9月同社入社、2019年6月同社代表取締役社長を経て、2024年6月より現職。
伊神 清隆 常務取締役 1982年4月株式会社十六銀行入行、2017年4月同社入社、2017年6月同社取締役を経て、2020年6月より現職。


社外取締役は、一川明弘氏(税理士法人NEXT代表社員税理士所長・監査等委員)、葛西良亮氏(葛西法律事務所所長・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役が取締役会の監督機能を強化しています。2名の社外取締役が独立・公正な立場で職務執行の有効性および効率性を検証し、経営監視体制の強化に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ハビックスの役員報酬は、基本報酬、業績連動報酬である役員賞与、および非金銭報酬である譲渡制限付株式報酬で構成されています。基本報酬は役位や実績などを勘案して決定され、役員賞与は売上高や営業利益といった業績指標を考慮して算定されます。譲渡制限付株式報酬は、企業価値向上へのインセンティブ付与と株主との価値共有を目的として導入されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 3名 1.3億円 43.4百万円
監査等委員(社外除く) 1名 12百万円 12.0百万円
社外役員 2名 6百万円 3.0百万円


同社の役員報酬等の総額は148百万円であり、対象となる役員は合計6名です。
取締役(監査等委員および社外取締役を除く)に対する非金銭報酬等の総額の内訳は、譲渡制限付株式報酬12,499千円です。
個人別報酬が開示されている役員はいません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。