※本記事は、株式会社平賀 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月29日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
平賀は、販売促進プロモーション、販促管理システムの企画・管理、WEBおよびSNSのデジタル・マーケティング、総合印刷を主たる事業としています。同社は、これらの事業を通じて顧客の販促活動を多角的に支援しています。
単体従業員数は305名です。同社は販売促進関連事業の単一セグメントで事業を展開しています。
同社は、販売促進プロモーション、販促管理システムの企画・管理、WEBおよびSNSのデジタル・マーケティング、総合印刷を主たる事業としています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
平賀は、小売流通業界の販促活動を支援する事業を中核としています。従業員の平均年齢や勤続年数からは、比較的落ち着いた環境で長く働く社員が多い傾向が見られます。同社は人材育成や働きやすい環境整備にも力を入れており、多様な働き方を支援する取り組みを進めていることがうかがえます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も高めであることから、安定してキャリアを築ける環境があると考えられます。従業員が長期的に定着し、経験を積んでいく傾向が見て取れます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,505,000円 |
| 平均勤続年数 | 14.83年 |
| 平均年齢 | 46.35歳 |
| 単体従業員数 | 305人 |
同社は確定給付型の退職給付制度として、退職一時金制度を設けています。この制度は同社に適用されます。
ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
平賀は、人材を成長の源泉と位置づけ、SPX(販売促進関連事業)の推進を担う人材の確保と育成に注力しています。従業員の給与その他の給与は、「給与及び退職金規定」に基づき決定されています。
人材育成においては、OJTと社内外の研修制度を通じてスキルや専門知識の向上を図り、キャリア開発を支援する体制を整備しています。採用活動では、中途を含む通年採用と新卒採用を継続的に実施し、将来のSPX推進を担う人材基盤の強化に努めています。特に、顧客課題に対する理解力と提案力を持つ人材の育成を重視し、小売業に関する専門知識や販促領域における実務スキルの早期習得を目的とした育成プログラムの充実を図っています。
また、働きやすい環境の整備にも力を入れており、働き方改革やダイバーシティの推進に取り組んでいます。評価制度の高度化や従業員エンゲージメントの向上を通じて、組織全体の生産性および付加価値創出力の向上を目指しています。従業員の健康と将来設計を支えるため、健康管理施策や福利厚生制度の充実も進めています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。男性育児休業取得率は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。労働者の男女の賃金の差異は、主に男女間の管理職比率および雇用形態の差異によるものです。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 14.7% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 72.7% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 77.8% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 78.3% |
多様性・登用
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 14.7% |
人材育成・エンゲージメント
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 有給取得率 | 64.4% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
平賀は、販売促進プロモーションやデジタルマーケティング、総合印刷を主軸に事業を展開しています。顧客の販促活動を多角的に支援するビジネスモデルです。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社は、販売促進プロモーション、販促管理システムの企画・管理、WEB及びSNSのデジタル・マーケティング、総合印刷を主たる事業としています。主要顧客である小売業界のニーズに応え、販促投資における費用対効果の検証や業務効率改善を重視した提案を行っています。
長期ビジョン「Vision2030」の実現に向け、中期経営計画「SPX2027」に基づき、事業構造の変革と付加価値領域への展開を推進しています。具体的には、マーケティング設計段階からの提案や、ターゲットを絞り込んだデジタル施策の提供拡大、同社独自のシステムを活用した包括的な販促支援により、付加価値の高い取引の比重が高まっています。
収益面では、近年取引を開始した大手小売企業における案件の稼働が本格化し、売上は一定の成長を見せています。一方で、原材料価格や外注費の高止まり、一部高粗利クライアントの受注減少、賃金ベースアップや休日数増加に伴う人件費の増加が利益を圧迫する要因となっています。同社はDXや自社システムを活用した原価構造および業務構造の変革を進めており、収益性の改善は途上段階にあります。
同社は販売促進関連事業の単一セグメントで事業を展開しており、海外の外部顧客への売上高はありません。また、当事業年度においては、株式会社ヤマダホールディングスへの販売高が総販売実績の10.2%を占めています。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
直近の業績は、売上高が増加傾向にある一方で、営業利益、経常利益、当期純利益は減少しています。新規顧客の獲得や既存顧客への追加提案により売上は伸びましたが、原材料価格や物流費の上昇、販促費や新サービス立ち上げ時の業務委託の増加、人材確保・育成に伴う人件費増加などが利益を圧迫しました。中長期的な収益基盤強化のための先行投資も利益減少の一因となっています。
自己資本利益率(ROE)も前期から低下しています。
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社の生産性に関する具体的な数値は、提供されたデータからは確認できません。しかし、事業構造の変革や付加価値領域への展開を進める中で、DXや自社システムを活用した原価構造および業務構造の変革に取り組んでいます。これらの取り組みは、将来的な生産性向上に寄与する可能性があります。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
平賀の財務状況は、事業活動で生み出された資金をどのように活用しているかを示しています。
自己資本の厚みや手元資金の状況、キャッシュフローの流れから、同社の経営の安定性を確認できます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社の財務基盤は、自己資本比率と手元資金の状況から安定していることがうかがえます。
自己資本比率はプライム市場の製造業平均(46.8%)と比較して高い水準にあり、財務の健全性を示しています。
ROE(自己資本利益率)は前期から減少していますが、手元資金は増加傾向にあり、不測の事態への耐性があると考えられます。
これらの指標は、入社後の雇用や給与の安定性にも関わる重要な要素です。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 41.4億円 | 44.4億円 |
| 自己資本比率 | 57.5% | 59.2% |
| ROE(自己資本利益率) | 7.5% | 4.4% |
| 現金及び現金同等物 | 22.6億円 | 23.4億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
平賀のキャッシュフローは、営業活動による資金がプラスであり、本業で安定的に資金を生み出している状況です。
投資活動によるキャッシュフローはマイナスとなっており、主に有形及び無形固定資産の取得による支出が要因です。
これは将来に向けた事業基盤の強化や設備投資を継続していることを示しています。
財務活動によるキャッシュフローは当期にプラスに転じており、短期借入金による収入があった一方で、配当金の支払いや長期借入金の返済も行われています。
フリーキャッシュフローもプラスを維持しており、本業で得た資金で投資を賄い、なお余剰資金がある状態です。
これらの資金の流れは、同社が安定した事業運営を行いながら、将来の成長に向けた投資も継続していることを示しており、雇用や給与の安定性にも寄与すると考えられます。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 5.5億円 | 3.5億円 |
| 投資CF | △5.3億円 | △2.9億円 |
| 財務CF | △2.1億円 | 23百万円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 16百万円 | 59百万円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社は折込広告の製造販売を主たる事業としており、特定の製品への依存度が高い状況です。
また、特定の販売先の取引方針によって売上高が減少する可能性があり、経営成績に悪影響を与えるリスクがあります。
③ 人材・組織に関するリスク
ナラティブには人材・組織に関する直接的なリスクの記載はありません。
しかし、経営成績の分析において、人材の定着・育成を目的とした賃金ベースアップや休日数増加といった人事施策に伴う人件費の増加が利益面での負担となっている旨が記載されています。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
平賀は、「小売流通の今日を見つめ、明日をデザインする。」というミッションを掲げ、小売流通業の販促活動を支援する企業です。顧客企業の持続的な成長に貢献するため、どのような価値観を大切にし、どのような組織を目指しているのかを見ていきましょう。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
平賀は、「小売流通の今日を見つめ、明日をデザインする。」をミッションに掲げています。小売流通業を主要顧客とし、SPX(販促の高度化・効率化による変革)を中核としたサービス提供を通じて、販促領域における一貫した伴走型支援を提供しています。
同社は、販促ROIの最大化と持続的な成長への貢献を基本方針としています。データおよびデジタル技術を活用した施策設計を融合することで、リアルとデジタルを横断した販促活動の最適化を実現しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
平賀は、人材を成長の源泉と捉え、SPXの推進を担う人材の確保および育成に取り組んでいます。働きやすい環境の整備を目的として、働き方改革およびダイバーシティの推進を進めています。
従業員が多様な業務に挑戦できる環境を整備し、評価制度の高度化や従業員エンゲージメントの向上に向けた取り組みを推進しています。また、従業員の健康および将来設計を支える観点から、健康管理施策や福利厚生制度の充実にも取り組んでいます。同社は、事業活動を通じて持続可能な社会の実現と中長期的な企業価値の向上の両立を目指し、サステナビリティ経営を推進しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
平賀は、経営環境の変化に対応するため、優先的に対処すべき6つの課題を特定しています。これには、営業戦略の強化とクライアントエンゲージメントの向上、競争力と生産性の総合的向上、新規事業の創出と戦略的パートナーシップの拡張が含まれます。
また、効率かつ革新を通じた生産性と収益性の向上、多様性と包括性に基づく人材戦略の推進、持続可能なガバナンスと企業価値の最大化も重要なテーマです。同社はESG経営を推進し、適切なガバナンス体制を構築することで、中長期的な企業価値の向上に努めています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
同社は監査等委員会設置会社制度を採用しており、取締役会の監督機能の強化を通じてコーポレート・ガバナンスの充実を図っています。取締役の職務執行の監査等を担う監査等委員を取締役会の構成員とすることで、監視体制を強化しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の株主構成を見ると、筆頭株主はスノーボールキャピタルです。同社は、同社の社外取締役である本田佳人氏が代表取締役を務める会社であり、同社の経営に一定の影響力を持つ関係会社であることが示されています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| スノーボールキャピタル | 38.79% |
| INTERACTIVE BROKERS LLC | 5.59% |
| ナガワ | 4.07% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.3%です。代表取締役社長は中前圭司氏が務めています。社外取締役比率は57.1%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 中 前 圭 司 | 代表取締役社長 | 2005年4月 ㈱ダイエー取締役GMS兼SM事業管掌、2015年5月 俺の㈱専務取締役、2017年5月 同社入社社長室長、2020年4月 同社代表取締役社長より現職。 |
| 上 出 真 太 朗 | 取締役 | 2006年2月 ㈱ダイエー経営企画本部予算管理部長、2014年11月 イオンフードサプライ㈱IT・経営・財務部長、2019年4月 同社入社、2020年6月 同社取締役管理本部長兼財務経理部長より現職。 |
社外取締役は、本田佳人氏(スノーボールキャピタル代表取締役)、服部謙太朗氏(桜坂法律事務所弁護士・監査等委員)、志々目祐二氏(元丸紅テレコム代表取締役社長・監査等委員)、井堂明子氏(CREA代表取締役・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社制度を採用しています。取締役会は7名(うち社外取締役4名)で構成され、経営方針の決定と業務執行の監督を担っています。監査等委員会は常勤監査等委員1名と社外監査等委員3名の計4名で構成され、取締役の職務執行の監査を行っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、役位や職責に応じた基本報酬、短期インセンティブとしての業績連動報酬、および譲渡制限付株式報酬で構成されています。業績連動報酬の指標には、企業の本業の収益力を示す営業利益が用いられています。譲渡制限付株式報酬は、企業価値の持続的な向上へのインセンティブ付与と株主との価値共有を目的としています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 2名 | 57百万円 | 28.3百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 12百万円 | 12.0百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 15百万円 | 3.6百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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