【平均年収727万円】大阪ソーダ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収727万円】大阪ソーダ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

大阪ソーダは、基礎化学品、機能化学品、ヘルスケア、商社部門など幅広い分野で事業を展開しています。連結従業員数は1,032名で、直近期は売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに過去最高を更新する増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社大阪ソーダ の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


同社グループは、基礎化学品、機能化学品、ヘルスケア、商社部門などの幅広い分野で事業を展開しています。かせいソーダやエピクロルヒドリンといった基礎化学品から、医薬品精製材料や光学活性体などのヘルスケア製品まで多岐にわたる製品を提供しています。

単体従業員数は677名、連結従業員数は1,032名です。セグメントは基礎化学品、機能化学品、ヘルスケア、商社部門ほか、全社共通の5つです。

主な国内グループ会社は、ダイソーケミカル.3(化学製品・生活関連商品等の販売)、ダイソーエンジニアリング(電極の製造、販売、メンテナンス)、サンヨーファイン(医薬品原薬・中間体の製造・販売)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社大阪ソーダは、化学品製造を基盤とする事業を展開しており、安定した事業環境の中で従業員の働きがいを重視する企業文化がうかがえます。長期的なキャリア形成を支援し、多様な働き方を推進する制度が整備されている点が特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、従業員の定着を重視し、長期的なキャリア形成を支援する環境が整っていると考えられます。平均勤続年数や平均年齢から、経験豊富な人材が長く活躍している傾向が見られます。

項目 数値
平均年間給与 7,272,000円
平均勤続年数 17.3年
平均年齢 42.1歳
単体従業員数 677人
連結従業員数 1,032人
単体のグループ内比率 65.6%


同社および一部の連結子会社は、確定給付型の制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出年金制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する)を設けています。退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

確定給付型の退職給付債務は60.6億円、年金資産は54.1億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、中期経営計画「Transform Our Future 2030」の達成に向け、人的資本の強化を重要な経営課題と位置づけています。グループ人事ポリシーとして「自律した社会人」「自己成長を続ける人」を掲げ、社員一人ひとりが能力を最大限発揮できる環境づくりに取り組んでいます。

2030年度のあるべき姿として、「少数精鋭で前向きに取り組む企業風土のもと、人材への積極的な投資により社員一人ひとりの成長を促すとともに、平等な機会の提供と公正な評価を通じて、実力を発揮しやすい環境が整っている状態」を目指しています。この実現に向け、「管理者能力の向上」「組織能力の底上げ」「人材管理基盤の構築」の3つの人事施策を推進しています。

具体的には、リーダーシップ強化や経営人材育成、ミッション・ビジョン・バリューへの共感を基盤とした次世代人材育成、挑戦を後押しする人事制度の整備、企業文化の醸成に取り組んでいます。また、人材データ・システムの活用による人員配置の最適化、DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)および健康経営の推進も行っています。従業員の給与は、人材確保とモチベーション向上を考慮し、役割や成果に連動した報酬体系としています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。女性活躍推進法および育児介護休業法に基づき算出されています。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 4.1%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 85.2%
労働者の男女の賃金の額の差異(うち正規雇用労働者) 85.2%
労働者の男女の賃金の額の差異(うちパート・有期労働者) 79.0%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 5.8%
男性労働者の育児休業取得率 96.7%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


大阪ソーダは、基礎化学品、機能化学品、ヘルスケア、商社部門ほかの4つのセグメントで事業を展開する化学品メーカーです。多岐にわたる製品群を通じて、幅広い産業分野に貢献しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、化学品の製造・販売を主軸としています。各セ事業はそれぞれ異なる製品群と顧客層を持ち、多様な収益源を構築しています。海外売上高も全体の約4割を占めており、グローバルに事業を展開しています。特定の顧客への収益集中は見られません。

基礎化学品

かせいソーダ、塩酸、液化塩素、エピクロルヒドリン、アリルクロライドといった基礎的な化学品の製造・販売を行っています。収益は、これらの製品の販売から得ています。運営は、同社およびダイソーケミカルが行っており、当連結会計年度では販売数量の増加や海外市況の改善により売上高が増加しました。

機能化学品

アリルエーテル類、エピクロルヒドリンゴム、ダップ樹脂、省エネタイヤ用改質剤、電極、レンズ材料などの高機能化学品の製造・販売を手掛けています。収益は、これらの製品の販売から得ています。運営は、同社、ダイソーケミカル、ダイソーエンジニアリングが行っており、当連結会計年度では一部製品の販売は好調でしたが、全体としては売上高が減少しました。

ヘルスケア

医薬品精製材料、医薬品原薬・中間体、光学活性体、カラム・装置等分析機器の製造・販売を行っています。収益は、医薬品関連製品や分析機器の販売から得ています。運営は、同社、ダイソーケミカル、サンヨーファイン、サンヨーファイン医理化テクノロジー、三耀精細化工品銷售(北京)、DAISO Fine Chem USA,Inc.、DAISO Fine Chem GmbHが行っており、当連結会計年度では医薬品精製材料や感染症治療薬中間体などの需要拡大により売上高が増加しました。

商社部門ほか

塗料原料、接着剤原料、感光性樹脂、カラーレジスト、ダップ加工材、住宅関連製品、電子材料の購入・販売、同社製品の物流、資源リサイクル事業など、多角的な事業を展開しています。収益は、これらの製品の販売やサービス提供から得ています。運営は、ダイソーケミカル、大曹化工貿易(上海)、DAISO CHEMICAL(THAILAND)CO.,LTD.、DSロジスティクス、ジェイ・エム・アールが行っており、当連結会計年度では無機薬品や建材の販売減少により売上高が減少しました。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
基礎化学品 376億円 417億円
機能化学品 291億円 279億円
商社部門ほか 160億円 156億円
ヘルスケア 137億円 146億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去5年間で売上高が変動しつつも、当連結会計年度には増加に転じました。利益面では、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに増加傾向にあり、当連結会計年度の各段階利益は過去最高を更新しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 881億円 1,042億円 946億円 964億円 1,000億円
経常利益 134億円 172億円 120億円 142億円 196億円
経常利益率 15.3% 16.5% 12.7% 14.7% 19.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 94.4億円 106億円 76.5億円 103億円 155億円
1株当たり当期純利益(円) 80.95 85.69 60.17 81.54 123.96

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から当期にかけてわずかに増加しています。また、従業員1人あたり営業利益は前期から大きく増加しており、組織全体の収益性が向上している傾向が見られます。これらの指標は、同社グループが効率的な事業運営を通じて、従業員一人ひとりの稼ぐ力を高めていることを示しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 94.6百万円 96.9百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 13.0百万円 17.1百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、本業で安定した資金を生み出し、将来への投資も行いつつ、手元資金を厚くしている状況です。これにより、事業活動を継続するための強固な基盤が維持されていることが示されています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率はプライム市場の製造業平均と比較して高い水準にあり、財務基盤が安定していることがうかがえます。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を上回っており、効率的な経営が行われている状況です。手元資金も増加傾向にあり、不測の事態への耐性も備わっていることが示されています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 1,156億円 1,285億円
自己資本比率 75.1% 76.2%
ROE(自己資本利益率) 9.2% 12.7%
現金及び預金 163億円 219億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の増加により、前期に比べて増加となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が主な要因で、支出が減少しています。財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出や配当金の支払額により、支出が増加となりました。

本業で安定的に資金を生み出し、投資活動による支出を上回るフリーキャッシュ・フローを確保している状況です。これは、事業の成長に必要な投資を行いながらも、資金の安定性を維持していることを示しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 170億円 199億円
投資CF △81億円 △54億円
財務CF △42億円 △93億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 89億円 145億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは市況製品を展開しており、景気や他社との競合による市場価格の変動、為替や金利の変動により業績が左右される可能性があります。特に基礎化学品事業では、販売価格および原材料調達価格が変動しやすく、他社による大型プラント建設等で需給が緩和した場合に業績へ悪影響を及ぼす可能性があります。

また、原材料の調達に関してもリスクがあります。原料メーカーの事故による供給中断や品質不良、倒産などにより、生産活動に支障が生じ、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

従業員に感染症が拡大した場合、生産活動の停止による機会損失で同社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。同社グループでは、在宅勤務や時差出勤、出張や面談の原則禁止といった感染予防措置を実施しています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


同社グループは、独創的な技術と製品を通じて社会に貢献し、化学の力で新たな価値を創造することを目指しています。環境・安全に配慮した持続可能なものづくりと、社員一人ひとりの成長を大切にする企業文化を育んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、企業理念として「独創的な技術と製品により安心で豊かな社会の実現に貢献します」を掲げています。この理念のもと、「化学を通じて社会が求める新たな価値を提供する企業グループ」を目指すことを経営ビジョンとしています。

その実現に向けて、環境・安全に配慮したものづくりでサステナブルな社会の実現に貢献しています。また、グローバル競争力のある技術と品質でお客様のニーズに応え、社員一人ひとりの価値観を大切にし、ともに成長する企業を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、企業理念に基づき、社員一人ひとりの価値観を大切にし、ともに成長する企業風土を育んでいます。サステナビリティの基本方針として「事業活動を通じて持続可能な社会の実現への貢献と自らの企業価値の向上を両立させる」ことを掲げています。

この方針のもと、「事業を通じた社会的価値の提供」「事業基盤の強化」「CSR活動の強化」「人材育成」の4つのマテリアリティを特定し、取り組みを進めています。特に「人材育成」においては、多様な人材の価値観を取り入れ、一人ひとりが働きがいを持てる労働環境を作ることで、社会と同社グループの成長に寄与していくことを目指しています。

国籍、ジェンダー、新卒・中途採用者などの属性に関わらず、経営戦略に連動して適材適所に人材を登用し、多様な人材が互いに尊重し、共に活躍できる職場環境の整備に取り組んでいます。多様なキャリアを持つ中途採用人材が多数活躍していることも特徴です。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、新中期経営計画「Transform Our Future 2030」において、「事業環境の変化にしなやかに応える経営基盤の強靭化」を重点方針の一つとしています。この方針のもと、「人事戦略」、「DX推進」、「安全・安定生産」、「リスクマネジメント」、「カーボンニュートラル」に取り組んでいます。

これらの取り組みを通じて、効率性と適応力を両立させた組織を実現し、サステナビリティ経営を推進しています。また、環境・安全と製品の品質確保には、レスポンシブル・ケア活動とISO活動を通じて万全を期すとともに、省資源・省エネルギー活動など持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みを強化しています。

企業の社会的責任を重視し、法令遵守に積極的に取り組むとともに内部統制システムを強化し、コーポレートガバナンスのさらなる充実に努めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


大阪ソーダの取締役会は、社外取締役を交えた構成で、経営の意思決定と監督機能を担っています。執行役員制度を導入し、業務執行と監督の分離を図る体制です。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


大阪ソーダの株主構成を見ると、信託銀行が上位を占めており、安定的な資本基盤を形成していることがうかがえます。複数の金融機関や生命保険会社も主要株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 11.19%
日本カストディ銀行(信託口) 7.33%
三菱UFJ銀行 3.57%
福岡銀行 3.35%
伊予銀行 3.05%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長執行役員は寺田健志氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
寺田 健志 代表取締役 社長執行役員 1988年4月同社入社、2014年6月取締役上席執行役員経営戦略本部長、2017年6月より現職。
小西 淳夫 取締役 上席執行役員 生産技術本部長 1989年4月同社入社、2014年6月執行役員生産技術本部長、2019年6月より現職。
木村 武司 取締役 上席執行役員 ヘルスケア事業部長 機能材事業部長 1982年4月三菱化成工業株式会社(現三菱ケミカル株式会社)入社、2023年6月取締役上席執行役員、2024年4月より現職。


社外取締役は、二村文友氏(元日本製鉄代表取締役副社長)、百嶋計氏(元財務省大臣官房審議官)、宮田興子氏(神戸薬科大学理事長)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役による意思決定と執行役員による業務執行を分離しています。社外取締役が取締役会の半数を占め、客観的かつ中立的な視点から経営を監督する体制です。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社は、取締役(社外取締役を除く)の報酬を固定報酬、業績連動報酬、株式報酬で構成しています。業績連動報酬は連結営業利益の対前年度比と対予算比を指標とし、企業価値向上への貢献意欲を高める設計です。社外取締役と監査役の報酬は、独立性の観点から固定報酬のみとなっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 3名 1.1億円 37.0百万円
監査役(社外除く) 1名 12百万円 12.0百万円
社外役員 5名 45百万円 9.0百万円


連結報酬等の総額が1億円以上の役員は存在しないため、個人別の開示はありません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。