※本記事は、三菱ケミカルグループ株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。
1. 企業概要:どんな会社?
三菱ケミカルグループは持株会社であり、単体従業員数は27名、グループ連結従業員数は56,678名です。
同社グループは、子会社350社及び関連会社等139社から構成されており、スペシャリティマテリアルズ、MMA&デリバティブズ、ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ、産業ガスなどの幅広い事業活動を展開しています。
主な国内グループ会社は、三菱ケミカル(化学製品の・製造・販売)、日本酸素ホールディングス、三菱ケミカルアクア・ソリューションズ、三菱ケミカルインフラテックなどです。
同社グループは、当連結会計年度の期首より報告セグメントの区分を変更しました。また、田辺三菱製薬の全株式譲渡に伴い、同社事業を非継続事業に分類しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
同社グループは、Purpose「KAITEKIの実現」を掲げ、サステナビリティを経営の中核に据えた企業活動を展開しています。人材の育成・開発と働く環境の整備を通じて、持続的成長を目指す方針です。グローバルに多岐にわたる事業を展開しており、多様な人材が活躍できる環境づくりに注力しています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、平均勤続年数が長く、平均年齢も高めであることから、従業員が長期的にキャリアを築いている傾向が見られます。安定した環境で経験を積み重ねる人材が多いことがうかがえます。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 11,889,000円 |
| 平均勤続年数 | 24.3年 |
| 平均年齢 | 50.2歳 |
| 単体従業員数 | 27人 |
| 連結従業員数 | 56,678人 |
| 単体のグループ内比率 | 0.0% |
同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職年金制度を設けています。これらの制度は、同社グループの連結子会社に適用されています。退職一時金制度も設けられています。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。当連結会計年度末における確定給付制度債務の現在価値は954億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、人材を価値創造の源泉と位置づけ、「KAITEKI Vision 35」と「中期経営計画2029」の実現に向けて、人事戦略を経営戦略に同期させることを重視しています。従業員一人ひとりの成長と挑戦を後押しし、経営戦略の遂行に資する人材の確保・育成・活躍を促進する人事処遇制度を構築しています。
給与は、担う役割や職責の大きさを基軸に市場水準を踏まえて設定され、これに会社業績や個人の貢献度を反映した賞与等が組み合わされます。市場水準や採用競争力、物価上昇等の社会的環境変化を総合的に考慮し、労働組合との交渉を通じて報酬水準の向上に努めています。特に三菱ケミカルでは、管理職人事制度の改定や株式報酬制度の導入、評価制度の見直しを通じて、貢献の総量を評価する仕組みを強化しています。
グローバルで約6万人の従業員が在籍しており、次世代経営リーダー候補の選抜・育成・登用を進め、強固な人材パイプラインの構築を目指しています。世界各地の人材情報を一元的に可視化する共通プラットフォームを構築し、国や地域を越えた人材活用の基盤整備も推進しています。従業員がポテンシャルを最大限に発揮できるよう、成長と挑戦の機会を提供し、適切な権限委譲のもとで学びや経験を得られる環境を整えています。
組織の多様性を高め、育児・介護・治療と仕事の両立に向けた制度整備や職場での理解促進にも取り組んでいます。心理的安全性の高い職場環境の整備にも注力し、ハラスメントの撲滅や風通しの良い職場作りを目指しています。意欲と能力を持ったトップタレントが集い、互いを高め合える魅力ある企業グループを目指し、各分野のスペシャリストの採用力強化も図っています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
多様性・登用
意思決定層のダイバーシティは、役員(社外取締役除く)及び最上位グレードの社員において、国際性(外国籍)、女性、マルチキャリア(キャリア入社)のいずれかに該当する者の比率を示しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 意思決定層のダイバーシティ(2025年度実績) | 30.0% |
| 意思決定層のダイバーシティ(2024年度実績) | 29.0% |
| 意思決定層のダイバーシティ(目標値) | 40.0% |
人材育成・エンゲージメント
従業員意識(エンゲージメント)は、定期的に実施する従業員意識調査における関連設問に対する好意的回答者の割合を示しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 従業員意識(エンゲージメント)(2025年度実績) | 71.0% |
| 従業員意識(エンゲージメント)(2024年度実績) | 70.0% |
| 従業員意識(エンゲージメント)(2023年度実績) | 69.0% |
| 従業員意識(エンゲージメント)(目標値) | 80.0% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
三菱ケミカルグループは、多様な事業領域を持つ持株会社であり、幅広い産業に製品やサービスを提供しています。同社グループは、化学を基盤とした素材からソリューションまで、多岐にわたる事業を展開しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、スペシャリティマテリアルズ、MMA&デリバティブズ、ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ、産業ガスの4つのセグメントとその他の区分で事業を展開しています。世界経済の動向に影響を受けつつも、各セグメントで製品販売やサービス提供を通じて収益を上げています。海外での事業展開も幅広く、売上収益の半分以上を海外が占めています。特定の外部顧客への収益集中は見られません。
産業ガス
鉄鋼、化学、エレクトロニクス産業向けのガス事業や、ステンレス魔法瓶などの家庭用品の製造等を行っています。収益は、製品販売から得ています。運営は、大陽日酸、ニッポン・ガシズ・ユーロ・ホールディング社、マチソン・トライガス社などが主要な子会社として事業を担っています。当連結会計年度の売上収益は増加し、コア営業利益も増加しました。
スペシャリティマテリアルズ
アドバンストフィルムズ&ポリマーズ、アドバンストソリューションズ、アドバンストコンポジット&シェイプスといった幅広い事業を展開しています。収益は、各種製品の販売から得ています。当連結会計年度の売上収益は減少しましたが、コア営業利益は増加しました。
ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ
石化基盤、ポリオレフィン、基礎化学品、サスティナブルポリマーズ、エンジニアリングプラスチックなどのマテリアルズ&ポリマーズ事業と、炭素事業を行っています。収益は、製品販売から得ています。当連結会計年度の売上収益は減少し、コア営業利益は損失となりましたが、損失幅は改善しました。
MMA&デリバティブズ
MMA事業とコーティング&アディティブス事業を展開しています。収益は、製品販売から得ています。当連結会計年度の売上収益は減少し、コア営業利益は損失となりました。
その他の事業セグメント
エンジニアリング、運送、倉庫業などが主な事業です。収益は、各事業のサービス提供や製品販売から得ています。当連結会計年度の売上収益は減少し、コア営業利益は増加しました。
| セグメント | 売上収益(2025年3月期) | 売上収益(2026年3月期) | セグメント利益(2025年3月期) | セグメント利益(2026年3月期) | 利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 産業ガス | 1兆3,080億円 | 1兆3,596億円 | 1,861億円 | 2,007億円 | 14.8% |
| スペシャリティマテリアルズ | 1兆912億円 | 1兆744億円 | 239億円 | 323億円 | 3.0% |
| ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ | 1兆609億円 | 8,215億円 | △146億円 | △41.6億円 | △0.5% |
| MMA&デリバティブズ | 4,457億円 | 3,645億円 | 357億円 | △15.4億円 | △0.4% |
| その他の事業セグメント | 3,140億円 | 3,120億円 | 120億円 | 135億円 | 4.3% |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上収益は減少傾向にあり、直近の当連結会計年度では税引前利益と当期利益が大幅に減少しました。特に税引前利益は大幅な減少を示しています。親会社の所有者に帰属する当期利益も減少しています。
ナラティブによると、当連結会計年度の営業利益は大幅に減少しましたが、営業活動によるキャッシュ・フローは収入を維持しており、本業でのキャッシュ創出力は継続していることが示されています。これは、非経常的な要因による損益が利益に影響を与えているためと考えられます。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 3兆9,769億円 | 4兆6,345億円 | 4兆3,872億円 | 3兆9,476億円 | 3兆7,040億円 |
| 税引前利益 | 2,904億円 | 1,680億円 | 2,405億円 | 992億円 | 7.1億円 |
| 税引前利益率 | 7.3% | 3.6% | 5.5% | 2.5% | 0.0% |
| 当期利益 | 1,772億円 | 965億円 | 1,196億円 | 450億円 | 118億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 124.68 | 67.85 | 84.07 | 31.64 | 8.63 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上収益は、前期から増加しています。一方で、従業員1人あたり営業利益は前期から大幅に減少しています。これは、売上収益は増加したものの、営業利益が大きく減少したことが影響していると考えられます。
ナラティブでは、当連結会計年度の営業利益は大幅に減少したものの、コア営業利益は小幅な減少にとどまっており、非経常的な要因が営業利益に大きく影響したことが示唆されています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上収益(連結) | 62.4百万円 | 65.4百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 2.2百万円 | 0.5百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、本業で安定した資金を創出し、投資活動も収入超過となっており、財務基盤は安定している状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本と手元資金の状況から確認できます。自己資本比率はプライム市場の製造業平均と比較して低い水準にあります。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を下回る水準で推移しています。一方で、現金及び現金同等物は増加傾向を示しており、手元資金は厚みを増しています。これらの財務状況は、同社グループの事業活動を支える基盤であり、従業員の雇用や給与の安定性にも影響を与える要素となります。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本 | 1兆7,406億円 | 1兆7,617億円 |
| 自己資本比率 | 29.5% | 30.0% |
| ROE(自己資本利益率) | 2.6% | 0.7% |
| 現金及び現金同等物 | 3,261億円 | 5,271億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、事業活動、投資活動、財務活動における資金の流れを示しています。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは、法人税等の支払いがあったものの、税引前利益や減価償却費等により収入となりました。しかし、前期と比較すると減少しています。投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産及び無形資産の取得があった一方で、子会社の売却による収入が大きく、収入超過に転じています。これにより、営業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは大幅に増加しました。財務活動によるキャッシュフローは、有利子負債の返済や配当金の支払い、自己株式の取得などにより支出が増加しています。これらの資金の流れは、同社グループが事業再編を進めつつ、手元資金を厚くしている状況を示しており、今後の事業展開や雇用・給与の安定性にも影響を与える可能性があります。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 5,528億円 | 4,363億円 |
| 投資CF | △2,754億円 | 1,245億円 |
| 財務CF | △2,467億円 | △3,752億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 2,774億円 | 5,608億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、スペシャリティマテリアルズセグメントにおいて、市場ニーズに合致した製品を適時に開発・提供できない場合、業績に影響を受ける可能性があります。また、ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ、MMA&デリバティブズ及び産業ガスセグメントでは、原油価格やナフサ等の原燃料価格、為替レートの変動が業績に影響を与えるリスクがあります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、優秀なデジタル人材の確保及び育成が継続的に行われない場合、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が遅れるリスクを認識しています。
④ 雇用安定性・リストラ
同社グループは、当連結会計年度においてリストラクチャリング引当金として713億円を計上しています。この費用は事業再編や拠点統廃合、人員削減等に伴うものであり、転職先を検討する際に留意すべき情報です。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
三菱ケミカルグループは、革新的なソリューションを通じて社会の心地よさを追求する「KAITEKI」の実現をPurpose(存在意義)に掲げ、サステナビリティを経営の中核に据える企業グループです。長期的な視点で社会課題の解決に貢献し、持続的な成長を目指す企業文化が特徴となっています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループのPurpose(存在意義)は、革新的なソリューションを通じて、人、社会、そして地球の心地よさが続いていく「KAITEKI」の実現をリードしていくことです。このPurposeのもと、2024年11月には経営方針「KAITEKI Vision 35」と「中期経営計画2029」を発表しています。
特に2035年のありたい姿として、「社会課題に最適なソリューションを提供し続け、素材の力で顧客を感動させる『グリーン・スペシャリティ企業』になる」ことを掲げています。この実現に向け、グリーンケミカル戦略を積極的に推進していく方針です。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、Purposeである「KAITEKIの実現」をリードしていくことを掲げ、サステナビリティを経営の中核に据えています。「KAITEKI Vision 35」と「中期経営計画2029」の実現に向け、人事戦略を経営戦略に同期させ、人的資本の価値最大化を不可欠としています。
「求める人材」として、「オーナーシップをもつ人材」「尖った強みを持つ人材」「誠実な挑戦をする人材」「『つなぐ』人材」を定義し、従業員一人ひとりのポテンシャルが最大化できる環境づくりを進めています。組織の多様性を高め、一人ひとりの違いを尊重する姿勢を大切にし、心理的安全性の高い職場環境の整備にも取り組んでいます。また、公正かつ規律ある行動・意思決定を支える体制整備も重視しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、「KAITEKI Vision 35」と「中期経営計画2029」のもと、ポートフォリオ変革と収益改善に取り組んでいます。中期経営計画の目標達成のため、「規律ある事業運営の3原則」の徹底が急務とされています。
また、カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーに対応し、持続可能な社会の実現に貢献するため、グリーンケミカル戦略を積極的に推進しています。企業の持続的成長の基盤として、安全管理・コンプライアンスの徹底、内部統制システムの適切な運用とグループガバナンスの強化にも引き続き取り組む方針です。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
同社は指名委員会等設置会社として、取締役会が経営の監督を担い、執行役が業務執行を担う体制です。監督と執行の分離を進め、経営の透明性・公正性の向上と経営監督機能の強化に努めています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社グループの株主構成は、複数の信託銀行や金融機関が上位を占める特徴があります。これにより、幅広い機関投資家によって支えられている資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行信託口 | 15.61% |
| 日本カストディ銀行信託口 | 5.59% |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 | 5.03% |
| 明治安田生命保険相互会社 | 4.73% |
| 日本生命保険相互会社 | 3.13% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は10名(男性9名・女性1名)で構成され、女性役員比率は10.0%です。代表執行役執行役社長は筑本学氏が務めています。社外取締役比率は87.5%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 筑本 学 | 取締役 | 1988年三菱化成工業入社。2018年同社執行役員、2022年三菱ケミカルベーシックマテリアルズドメインカーボンケミカルズディビジョン長。2023年同社執行役エグゼクティブバイスプレジデント、三菱ケミカル取締役、同年6月同社代表取締役。2024年同社執行役社長、同年6月同社取締役兼執行役社長より現職。 |
社外取締役は、菊池きよみ氏(TMI総合法律事務所弁護士・指名委員長)、山田辰己氏(公認会計士・監査委員長)、江藤彰洋氏(元ブリヂストン代表執行役COO兼社長・報酬委員長・指名委員)、坂本修一氏(元旭化成取締役専務執行役員CFO・監査委員・報酬委員)、ジェフリー・コーツ氏(コーネル大学Tisch University Professor)、倉石誠司氏(元本田技研工業代表取締役副社長・指名委員・監査委員)です。
同社は指名委員会等設置会社であり、取締役会が経営の監督を担い、執行役が業務執行を担う体制です。指名、監査、報酬の各委員会の委員長は社外取締役が務め、経営の透明性・公正性の向上と監督機能の強化を図っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社グループの役員報酬は、基本報酬、年次賞与、パフォーマンス・シェア・ユニット(PSU)、譲渡制限付株式(RS)で構成されています。年次賞与は全社業績評価と個人評価の結果に応じて決定され、PSUは3年間の株主総利回り(TSR)に応じて算定された株式が交付される仕組みです。RSは役位別に定める基準額相当の譲渡制限付株式が交付され、退任時に譲渡制限が解除されます。
| 役員区分 | 員数 | 基本報酬等 | 年次賞与 | パフォーマンス・シェア・ユニット(PSU) | 譲渡制限付株式(RS) | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 3 | 62百万円 | 0百万円 | 0百万円 | 5百万円 | 67百万円 |
| 社外取締役 | 7 | 138百万円 | 0百万円 | 0百万円 | 8百万円 | 146百万円 |
| 執行役 | 10 | 180百万円 | 167百万円 | 33百万円 | 37百万円 | 416百万円 |
| 合計 | 20 | 380百万円 | 167百万円 | 33百万円 | 49百万円 | 629百万円 |
なお、同社は取締役を兼任する執行役に対しては執行役としての報酬等を支払っています。また、総額には期中に退任した執行役の報酬が含まれます。
個人別報酬が開示されている役員は、筑本学氏(1.71億円)です。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 3名 | 67百万円 | 22.3百万円 |
| 社外取締役 | 7名 | 1.5億円 | 20.9百万円 |
| 執行役 | 10名 | 4.2億円 | 41.6百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
💬キャリコネで会社の実態を確認する
決算資料で業績や財務の状況を把握することは、転職の準備として非常に有効です。数字は会社の今の実力と方向性を正直に示しています。
ただ、数字だけでは見えてこないこともあります。職場の雰囲気、上司との関係、実際の残業の実態、昇給のリアル——こうした情報は、現役社員やOB・OGの声から得られます。
企業口コミサイト「キャリコネ」では、社員のリアルな口コミや給与明細、求人情報をまとめて確認できます。決算データと合わせてチェックすることで、応募判断の精度が上がります。



上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。