【平均年収674万円】イサム塗料 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収674万円】イサム塗料 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

イサム塗料は、塗料の製造販売および関連商品の仕入販売を主要事業とし、グループ各社とともに自動車補修用、工業用、建築用など多岐にわたる塗料事業を展開しています。直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、イサム塗料株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


イサム塗料は、塗料の製造販売および関連商品の仕入販売を主な事業内容としています。同社グループは、自動車補修用、工業用、建築用など多岐にわたる塗料事業を展開しています。

単体従業員数は206名、連結従業員数は213名です。セグメントは塗料事業の1つです。

主な国内グループ会社は、イサムエアーゾール工業(塗料事業)、明勇色彩(〃)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


イサム塗料は、塗料事業を通じて社会に貢献するという経営理念のもと、技術開発を推進しています。働く人の健康と働きがいを重視し、多様な人材が安心して働ける職場環境づくりに取り組んでいる会社です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、従業員が中長期的に成長することを期待した給与制度を採用しており、年功的部分を重視しています。平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高めであることから、安定して長く働く従業員が多い傾向が見られます。

項目 数値
平均年間給与 6,737,000円
平均勤続年数 17.2年
平均年齢 43.4歳
単体従業員数 206人
連結従業員数 213人
単体のグループ内比率 96.7%


同社および連結子会社は、確定給付型と確定拠出型の退職給付制度を採用しています。退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、社外教育や自己啓発補助制度を通じて、次世代リーダー候補のスキルアップと社員のリスキリングを推進し、組織全体のレベルアップを目指しています。これにより、個人の長期的な成長を促し、能力の高い人材の確保にも努めています。

従業員の給与制度は、年功的部分を大きくすることで中長期的な成長を期待する設計です。従業員の健康促進や育児・介護休業制度の充実にも投資し、働きやすい職場環境を目指しています。今後は、年功的部分の良さを残しつつ、従業員の成長度や組織への貢献度に応じた報酬制度への移行を進める方針です。

また、働く人の健康と働きがいのある職場づくりを重要な課題と位置づけ、モチベーション向上と人材育成の適正な運用により、全役職員が能力を最大限に発揮できる働き方を実現しています。具体的には、全従業員を対象とした社員教育制度の整備、有給休暇や育児休業等の取得推進、健康診断項目の拡充、メンタルヘルス対策としての社外相談窓口設置など、より良い労働環境の整備に努めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

多様性・登用


同社グループは、女性活躍推進法に基づき、ジェンダーにとらわれない働きやすい職場環境を目指し、女性が活躍できる雇用環境の整備を行うための行動計画を策定しています。計画期間は2022年4月1日から2027年3月31日までの5年間で、正社員に占める女性社員の比率を15%以上とすることを目標としています。

指標 数値
正社員に占める女性社員の比率(当社グループ) 14.8%
正社員に占める女性社員の比率(当社) 13.7%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


イサム塗料グループは、塗料の製造販売および関連商品の仕入販売を主軸に事業を展開しています。また、不動産賃貸管理・運営業務も手掛けています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、自動車補修用、工業用、建築用など幅広い分野の塗料を製造販売しており、関連商品の仕入販売も行っています。顧客ニーズに合わせた環境対応型塗料や高機能性塗料の開発・販売に注力し、大型車両分野や工業用分野などの新規市場開拓、建築用塗料の受注拡大にも取り組んでいます。収益モデルとしては、製品の販売価格への転嫁やコスト抑制、買い込み需要への対応を通じて収益を確保しています。同社グループは、海外売上高が連結売上高の10%未満であり、特定の主要顧客への売上集中もありません。

塗料事業

自動車補修用、工業用、建築用など、多岐にわたる用途の塗料を製造販売しています。特化則対応やPRTR法対応の環境配慮型塗料、高機能性塗料、水性塗料などの製品開発に力を入れています。
収益は、各種塗料類、シンナー類、エアゾール製品、塗装関連製品の販売から得ています。運営は、イサムエアーゾール工業、明勇色彩、進勇商事などが関わっています。

その他の事業セグメント

不動産の賃貸管理・運営業務を行っています。
収益は、不動産賃貸や駐車場経営から得ています。運営は、イサム土地建物、イサムモータープールが行っています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
塗料事業 80.5億円 83.0億円
その他の事業セグメント 1.0億円 1.0億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績は、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも堅調な増加傾向を示しています。特に当連結会計年度においては、売上高が前期から増加し、利益面も大きく伸長しました。これは販売価格への転嫁やコスト抑制、買い込み需要への対応などが要因となっています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 70.7億円 76.0億円 80.0億円 81.6億円 84.0億円
経常利益 5.9億円 6.4億円 7.5億円 7.7億円 10.8億円
経常利益率 8.3% 8.4% 9.4% 9.4% 12.8%
親会社株主に帰属する当期純利益 4.0億円 4.4億円 5.2億円 5.5億円 7.6億円
1株当たり当期純利益(円) 210.60 229.07 272.88 288.00 396.34

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期から増加しており、生産性の向上が見られます。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から大きく増加しており、収益性の改善がうかがえます。これらの指標は、同社グループが効率的な事業運営を通じて、従業員一人ひとりの貢献度を高めている状況を示しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 38.5百万円 39.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 3.0百万円 4.3百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


イサム塗料グループは、本業で安定した資金を創出し、事業の成長に必要な投資も賄いながら、手元に十分な資金を確保している状況です。これにより、将来に向けた事業展開と安定した財務基盤を両立していることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、高い自己資本比率と潤沢な手元資金によって安定している状況です。自己資本比率はプライム市場の製造業平均(46.8%)を大きく上回っており、強固な財務体質を示しています。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均(9.4%)を下回っていますが、前期からは改善傾向にあります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 176億円 185億円
自己資本比率 82.5% 82.5%
ROE(自己資本利益率) 3.2% 4.3%
現金及び預金 40.8億円 44.7億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの営業活動によるキャッシュフローは増加しており、本業で着実に資金を稼ぎ出していることが示されています。投資活動によるキャッシュフローはマイナスですが、その減少幅は前期に比べて縮小しています。

これは、本業で得た資金を事業の維持・成長のための投資に充てつつ、それでも余剰資金を生み出している優良なキャッシュフローパターンを示しています。財務活動によるキャッシュフローは配当金の支払いなどにより減少していますが、内部資金で事業活動と投資活動を賄えているため、財務的な安定性が高い状態にあると言えます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 4.9億円 9.9億円
投資CF △3.3億円 △1.9億円
財務CF △1.1億円 △1.1億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 1.6億円 8.0億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、使用する原材料の石油関連製品への依存度が高く、原油・ナフサ価格等の動向が塗料原料の価格に影響を及ぼす可能性があります。また、特定メーカーに依存している原材料の調達が困難になった場合、生産に影響を与えるリスクがあります。

新製品の開発においては、多様化・高機能化する市場ニーズに対応できる製品や塗装システムの開発を行っています。しかし、製品開発や販売政策の展開が適正な時期に行われなかった場合、将来の成長と収益性が低下する可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


イサム塗料グループは、塗料を通して社会に貢献するという強い理念を持ち、常に時代のニーズに応える製品開発と顧客満足を追求しています。地球環境との調和を重視し、持続可能な社会の実現に貢献することを目指す企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


イサム塗料グループは、「良品質な塗料を通して、広く社会に貢献する」という経営理念を掲げています。社是として「時代の要求する製品」「愛される商品」の開発を掲げ、常に「業界の先駆者たれ」をモットーに技術開発を推進してきました。

現在は「お客様に一番近いメーカーであり続けよう」という経営ビジョンを意識し、顧客満足の向上に努めています。地球環境との調和や社会環境の保護を背景とした市場ニーズに対応し、色彩産業としての新しい高い地位を目指すことを基本方針としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


イサム塗料グループは、「お客様に一番近いメーカーであり続けよう」という経営ビジョンのもと、全社員一丸となって顧客起点の製品開発と市場開拓に取り組む企業風土です。全社員が環境問題を最優先課題と捉え、環境関連法や規制への積極的な対応を重視しています。

また、人的資本を重視し、従業員の健康と働きがいのある職場づくりを重要な課題と位置づけています。全従業員を対象とした社員教育制度の整備や、働き方改革、メンタルヘルス対策の推進により、多様な人材が安心して働ける組織づくりを目指しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


イサム塗料グループは、人材育成を最重要課題の一つと位置づけ、顧客起点の製品開発を推進するための社員教育制度を整備しています。従業員のモチベーション向上やスキルアップ、働き方改革、メンタルヘルス対策を通じて、より良い労働環境の整備に努めています。

また、高品質で安全・安心な製品の安定供給のため、環境方針に基づき法規制対応を強化し、事業継続計画(BCP)の策定と周知徹底を図っています。グループ経営における社会的責任として、環境保全やコンプライアンス推進のため、コーポレート・ガバナンス体制と内部統制の充実に注力しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


イサム塗料は、監査等委員会設置会社として、取締役会の監査・監督機能の強化を図り、コーポレート・ガバナンスの充実を目指しています。監査等委員による経営監視体制を構築し、透明性の高い経営体制を確立しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


イサム塗料の株主構成を見ると、創業家とみられる個人が上位を占めており、安定した経営基盤を形成していることがうかがえます。また、取引先を対象とした持株会も上位株主として名を連ねており、事業関係者からの支持も厚い資本構成となっています。

株主名 持株比率
北村 初美 23.25%
北村 健 23.20%
イサム塗料栄勇会 7.73%
日本証券金融 3.71%
INTERACTIVE BROKERS LCC 2.46%


なお、イサム塗料栄勇会は取引先を対象とした持株会です。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は6名(男性6名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は北村倍章氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
北村 倍章 取締役社長 (代表取締役) 2005年6月同社入社、同社取締役、同社情報システム担当、同社総務担当、同社常務取締役、同社東京支店長、同社名古屋支店長を経て、2019年4月より同社代表取締役社長。
深田 修也 取締役 情報システム部長 1991年3月同社入社、同社滋賀工場技術部長、同社大阪支店販売部長、同社大阪支店長を経て、2019年6月より同社取締役、2021年4月より同社情報システム部長。
山碕 昌之 取締役 1993年7月同社入社、同社東京支店販売部長、同社東京支店長、同社大阪支店長を経て、2021年6月より同社取締役、2026年4月よりイサムエアーゾール工業株式会社代表取締役社長。


社外取締役は、澤田直樹氏(澤田直樹税理士事務所代表・税理士法人ゆびすい代表社員)、樫元雄生氏(ながやま・かしもと法律事務所共同経営者)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役3名のうち2名が社外取締役です。社外取締役は、専門的な見地から業務執行の適正性確保に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


イサム塗料の役員報酬は、役員報酬・賞与規程に基づき、株主総会で決議された総額の範囲内で決定されています。監査等委員でない取締役の報酬は、企業価値の持続的な向上を促すインセンティブとして、株主利益と連動した報酬体系を基本方針としています。報酬は役位別の固定報酬と役員手当で構成され、職責や業績、従業員給与水準も考慮して総合的に決定されます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 3名 29百万円 9.7百万円
監査等委員(社外除く) 1名 8百万円 7.7百万円
社外役員 2名 5百万円 2.3百万円


なお、上記の取締役報酬には、使用人兼務取締役の使用人分給与相当額は含まれていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。