【平均年収650万円】ロンシール工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収650万円】ロンシール工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

ロンシール工業は、合成樹脂の加工及び販売を主軸に、建築用床材や防水資材などの合成樹脂加工品事業と不動産賃貸事業を手掛けています。過去5期間にわたり売上高は順調に増加傾向にあり、直近の会計年度では増収増益となりました。


目次

※本記事は、ロンシール工業株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ロンシール工業は、合成樹脂の加工及び販売を主軸とする企業グループです。建築用床材、防水資材、住宅資材、壁装材、車両用床材、フィルム基材などの合成樹脂加工品事業と、ショッピングセンター施設を扱う不動産賃貸事業を展開しています。

単体従業員数は365名、連結従業員数は419名です。セグメントは合成樹脂加工品事業、不動産賃貸事業の2つです。

主な国内グループ会社は、ロンテクノなどです。

なお、連結子会社である龍喜陸(上海)貿易有限公司は現在清算手続きを進めています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ロンシール工業グループは、「人と地球にやさしいものづくり」を企業理念に掲げ、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指しています。従業員の安全を最優先とし、人材育成や働きがいのある職場環境の整備、ダイバーシティの推進を重要課題としています。多様な人材が能力を発揮し、安心して長く働ける環境づくりに注力していることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均勤続年数が長く、平均年齢も中堅層以上であることから、従業員が長期的にキャリアを築いている傾向が見られます。安定した環境で経験を積み重ねていきたいと考える方にとって、魅力的な職場環境であると言えるでしょう。

項目 数値
平均年間給与 6,497,000円
平均勤続年数 17.3年
平均年齢 42.5歳
単体従業員数 365人
連結従業員数 419人
単体のグループ内比率 87.1%


同社グループは、確定拠出年金制度を主として採用しています。これは、会社が拠出した資金を従業員が自ら運用する制度です。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、企業理念の実現に向け、持続的な成長と企業価値向上の源泉を「人材」と位置付けています。人材の確保・育成、働きがいのある職場環境の整備を重要課題とし、安全最優先、人材育成と自己啓発支援、働きがいのある職場環境の実現、ダイバーシティの推進、従業員へのフィードバック、適正な処遇制度を人材戦略の柱としています。

報酬制度においては、従業員一人ひとりの能力発揮と成果を適切に反映する処遇制度を運用しています。給与は職務と能力を踏まえて決定され、組合員の賃金については春季労使交渉を通じて継続的なベースアップを実施しています。賞与は業績と目標達成度に基づき支給される仕組みです。

人材育成では、OJT(On the Job Training)とOFF-JT(OFF the Job Training)を組み合わせ、階層別教育やコンプライアンス・ハラスメント・情報セキュリティに関するテーマ型教育、フォローアップ研修などを実施しています。また、資格取得や通信教育講座の受講料補助を通じて、従業員の自主的な学びを支援しています。働きがいのある職場環境の実現に向けては、ワークライフバランスの取り組みとして各種休暇・休業規程を整備し、育児休業者の職場復帰支援や男性の育児参画を推進しています。年次有給休暇は半日単位での取得も可能とし、取得促進に努めています。ダイバーシティ推進では、女性活躍推進を重要事項の一つとし、女性の技術系総合職の積極採用や生産技術部門への配属を進めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。属性(勤続年数、役職等)が同じ男女労働者間での賃金の差異はありません。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 3.0%
男性労働者の育児休業取得率 83.3%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 75.3%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 75.9%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 72.1%

多様性・登用


提出会社単体の任意開示データです。なお、これらの指標は連結グループに属する全ての会社では行われていないため、提出会社のものを記載しています。

指標 数値
採用者における女性の割合 53.8%
幹部職における女性の割合 3.0%
従業員における女性の割合 22.7%
女性指導職比率 12.0%

育児・介護支援


提出会社単体の任意開示データです。なお、これらの指標は連結グループに属する全ての会社では行われていないため、提出会社のものを記載しています。

指標 数値
育児休業取得率(男性) 83.3%
育児休業取得率(女性) 100.0%

人材育成・エンゲージメント


提出会社単体の任意開示データです。なお、これらの指標は連結グループに属する全ての会社では行われていないため、提出会社のものを記載しています。

指標 数値
正社員の年次有給休暇取得率 90.9%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ロンシール工業は、合成樹脂の加工と販売を主軸に事業を展開しています。また、不動産賃貸事業も手掛けており、多角的な収益構造を持っています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、合成樹脂の加工及び販売を主に営んでおり、製造販売はロンシール工業が行っています。販売は代理店を通じて行われており、連結子会社であるロンテクノ、ロンシールインコーポレイテッド(米国)、龍喜陸(上海)貿易有限公司がその一部を担っています。収益は、顧客への財の支配が移転した時点で認識され、出荷時を支配獲得時点と判断しています。

合成樹脂加工品事業

この事業では、建築用床材、防水資材、住宅資材、壁装材、車両用床材、フィルム基材、各種防水工事などを手掛けています。収益は、顧客との契約において約束された対価から、一定期間の取引数量等に応じた売上リベート等を控除した金額で算定されています。運営は、ロンシール工業(製造販売)およびロンテクノ、ロンシールインコーポレイテッド(米国)、龍喜陸(上海)貿易有限公司(販売代理店の一部)が行っています。主力の建材製品では住宅資材や輸出用床材が売上を増やしましたが、国内床材、防水資材、壁装材は売上を減らしました。産業資材製品では車両用床材やフィルム基材が売上を増やしています。

不動産賃貸事業

この事業では、ショッピングセンター施設などの不動産賃貸を行っています。収益は、不動産賃貸料収入から得ています。不動産賃貸料収入は前期と同額で推移しました。

同社グループの売上高は日本が大部分を占めますが、北米、欧州、アジア、その他の地域でも収益を上げており、海外展開も行っています。総販売実績の10%以上の割合を占める主要な取引先はありません。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
合成樹脂加工品事業 211億円 217億円
不動産賃貸事業 3.6億円 3.6億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5期間にわたり順調に増加傾向を示しています。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は変動が見られますが、直近の会計年度では大幅な増加となりました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 181億円 196億円 210億円 214億円 221億円
経常利益 13.7億円 6.7億円 11.9億円 9.5億円 14.4億円
経常利益率 7.6% 3.4% 5.6% 4.4% 6.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 9.7億円 4.5億円 8.3億円 13百万円 10.2億円
1株当たり当期純利益(円) 209.37 97.25 181.27 2.84 221.13

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、直近の会計年度で前期から増加しました。同様に、従業員1人あたり営業利益も前期から大きく向上しています。これらの指標の改善は、同社グループの事業効率が向上している傾向を示しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 50.7百万円 52.8百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.1百万円 3.2百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


ロンシール工業グループは、安定した財務基盤を維持しつつ、将来に向けた投資を継続している状況です。本業で着実に資金を稼ぎながらも、積極的な投資活動によりフリーキャッシュフローは一時的にマイナスとなっています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


ロンシール工業グループの財務基盤は、自己資本比率が高く、手元資金も潤沢に確保されている状況です。自己資本比率はプライム市場の製造業平均と比較しても高い水準を示しており、強固な財務体質を維持しています。

また、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回る水準ですが、前期からは改善傾向にあります。手元資金である現金及び預金は増加しており、不測の事態への耐性も備えていることがうかがえます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 190億円 197億円
自己資本比率 73.4% 74.5%
ROE(自己資本利益率) 0.1% 5.3%
現金及び預金 75.5億円 80.8億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


ロンシール工業グループの営業活動によるキャッシュフローは、当期に13.4億円の収入となりました。これは税金等調整前当期純利益の増加などにより、前期に比べて収入が増加したものです。

投資活動によるキャッシュフローは、当期に16.5億円の支出となりました。定期預金の預入による支出の増加などにより、前期に比べて支出が増加しています。財務活動によるキャッシュフローは、当期に3.5億円の支出となり、配当金の支払額の減少などにより、前期に比べて支出が減少しました。

この結果、フリーキャッシュフローは当期に3.2億円の支出となりました。本業で稼いだ資金を上回る投資を行っており、将来の成長に向けた投資フェーズにあることが示されています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 11.3億円 13.4億円
投資CF △4.7億円 △16.5億円
財務CF △3.5億円 △3.5億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 6.5億円 △3.2億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、国内及び国外で事業活動を行っており、テロ、戦争、感染症などの社会的混乱により、原材料の調達及び価格の高騰、生産及び販売活動に支障が出た場合、業績等に影響を与える可能性があります。また、事業活動で発生する主な外貨建取引は、国内で製造した製品の輸出による米ドルの入金であり、為替レートの大幅な変動により、外貨建取引、外貨建資産・負債の円換算額が増減した場合、業績等に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、少子高齢化やデジタル化が進む中で、必要とする社員の採用・育成及び多様な働き方への改革ができず、組織力の低下や個々の能力を十分に発揮させることができなかった場合、業績等に影響を与える可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ロンシール工業は、「ステークホルダーの信頼に応え続けること」を経営の基本方針とし、「人と地球にやさしいものづくり」を企業理念に掲げています。社会の変化に適応しながら、顧客、株主、従業員、社会全体への貢献を目指す企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ロンシール工業は、「ステークホルダーの信頼に応え続けること」を経営の基本方針としています。また、「人と地球にやさしいものづくり」を企業理念に掲げています。

同社グループは、顧客のニーズに合致する良質適価な商品を提供し、市場を創造できる会社を目指しています。安定した配当を継続し、長期的な株主価値の創造も重視しています。

さらに、社会状況に適応し続けることで、どんな環境下でも生き抜く存在となることを目指しています。従業員が生活設計を描けるよう、会社の展望を示し、エンプロイアビリティ(雇用される市場価値)向上を支援する会社でありたいと考えています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


ロンシール工業グループは、「ロンシールグループ CSR基本方針」と「ロンシールグループ 行動指針」に基づき、事業活動を行っています。CSR基本方針では、事業活動を通じた持続可能な社会の実現、地球環境の保全、安全・安定操業の確保、働きがいのある職場環境の実現、人権尊重と誠実な事業活動を掲げています。

行動指針としては、「一人一人がその能力を発揮できる快適な職場をつくる」「顧客や取引先の信頼と株主の期待に応える」「持続可能な社会の発展に貢献する」ことを重視しています。

同社グループは、従業員に多様な働き方を提供し、心身ともに健康で働きがいのある職場環境の実現を基本方針としています。多様な才能や価値観を持つ人々が最大限に自己の能力を発揮できるような職場環境づくりを推進しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


ロンシール工業グループは、事業環境の変化にスピーディーに対応できる体制整備と事業基盤の強化を優先的な課題としています。この課題に対し、高度な技術開発と先進的な技術開発拠点「イノベーションセンター」の機能を活用し、高機能・高品質な製品の研究開発に注力しています。

また、持続可能な社会の実現と企業価値向上のため、CSR重要課題を特定し、その解決に取り組んでいます。具体的には、人材育成や多様な働き方を支援する社内環境整備、気候変動問題への対応としてCO2排出量削減目標の設定などを重点テーマとしています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ロンシール工業は、ステークホルダーの信頼に応え続けることを経営の基本とし、コーポレート・ガバナンスの充実を図っています。経営の意思決定・監督機能と業務執行機能の分離のため執行役員制度を導入しており、監査等委員会設置会社として透明性の高い経営を目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


筆頭株主は東ソー株式会社であり、事業会社が主要な株主としてロンシール工業を支えています。その他、複数の機関投資家や金融機関が大株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
東ソー 38.14%
INTERACTIVE BROKERS LLC(常任代理人インタラクティブ・ブローカーズ証券) 6.47%
みずほ銀行 4.58%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


ロンシール工業の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長社長執行役員は西岡秀明氏が務めています。社外取締役比率は37.5%です。

氏名 役職 主な経歴
西 岡 秀 明 代表取締役社長社長執行役員 1986年4月 東洋曹達工業㈱(現東ソー㈱)入社。2015年6月 参共化成工業㈱代表取締役社長。2019年6月 東ソー㈱執行役員ポリマー事業部長。2023年6月 同社代表取締役社長社長執行役員より現職。
蓮 沼 修 取締役常務執行役員土浦事業所長 1983年4月 東洋曹達工業㈱(現東ソー㈱)入社。2011年6月 大洋塩ビ㈱取締役。2019年5月 東ソー㈱執行役員。2024年6月 同社取締役常務執行役員土浦事業所長より現職。
石 澤 英 夫 取締役常務執行役員品質保証部、経営管理部、情報システム部、購買部担当 1989年4月 東ソー㈱入社。2013年6月 同社ポリマー事業部企画管理室長。2025年5月 東ソー㈱執行役員。2025年6月 同社取締役常務執行役員品質保証部、経営管理部、情報システム部、購買部担当より現職。


社外取締役は、神長俊樹氏(元㈱デイ・シイ会長)、渡部秀樹氏(元デンカ㈱顧問・監査等委員)、米澤啓氏(東ソー㈱常勤監査役・監査等委員)です。

ロンシール工業は監査等委員会設置会社であり、経営の意思決定機能と監督機能の分離を図っています。取締役会は社外取締役の意見を取り入れ、透明性の高い経営体制を構築しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ロンシール工業の役員報酬は、固定報酬と業績連動報酬で構成されています。固定報酬は役職位に応じた額であり、業績連動報酬は前事業年度の連結経常利益を指標として個別に決定されます。社外取締役に対しては、監督機能の有効性を考慮し固定報酬のみが支給されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 5名 1.0億円 20.4百万円
監査等委員(社外除く) 1名 13百万円 13.0百万円
社外役員 3名 19百万円 6.3百万円


なお、報酬等の額には使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。