【平均年収781万円】TOTO 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収781万円】TOTO 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

TOTOは、レストルームやバス、キッチンなどのグローバル住設事業と、セラミック商品を中心とした新領域事業をグループ各社とともに展開しています。連結従業員数は3万人を超え、世界各地で事業を展開しており、直近の期では増収増益となりました。


目次

※本記事は、TOTO株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月16日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


TOTOは、TOTO株式会社と子会社48社、持分法適用関連会社5社で構成される同社グループの中核企業です。レストルーム、バス、キッチン、洗面商品などのグローバル住設事業と、セラミック商品を中心とした新領域事業を展開しています。

単体従業員数は7,758名、連結従業員数は30,324名です。同社グループの事業セグメントは、日本住設事業、米州事業、アジア・オセアニア事業、欧州事業、中国大陸事業、セラミック事業、その他の7つです。

主な国内グループ会社は、TOTOサニテクノ(衛生陶器の・製造・販売)、TOTOウォシュレットテクノ(温水洗浄便座の・製造・販売)、TOTOバスクリエイト(ユニットバスルームの製造・販売)などです。

同社グループは、中国大陸事業において衛生陶器工場2拠点の閉鎖や人員体制の最適化を含む構造改革を実施し、生産体制の再構築を進めています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


TOTOは、住宅設備分野で確固たる地位を築き、グローバルに事業を展開しています。同社グループでは、安定した事業基盤のもと、社員が長期的にキャリアを形成し、働きがいを感じられる環境づくりに注力していることがうかがえます。

社員一人ひとりの成長を支援し、多様な働き方を尊重する方針が、給与水準や福利厚生、そして人材育成の取り組みに反映されていると考えられます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高めであることから、社員が腰を据えて長く働き続ける傾向があることが示されています。経験豊富な社員が多く、安定した環境でキャリアを築きたいと考える方にとって、魅力的な職場環境であると言えるでしょう。

項目 数値
平均年間給与 7,812,740円
平均勤続年数 18.9年
平均年齢 45.2歳
単体従業員数 7,758人
連結従業員数 30,324人
単体のグループ内比率 25.6%


同社グループは、確定給付型と確定拠出型の両方の退職給付制度を採用しています。確定給付型は給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度、確定拠出型は会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。これらの制度は、当社及び連結子会社(一部を除く)に適用されています。

退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、確定給付制度における退職給付債務は1,450億円、年金資産は2,008億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


TOTOグループは、当社で働くすべての人々を価値創造の源泉である「人財」と位置づけています。中・長期経営計画「共通価値創造戦略 TOTO WILL2030」のもと、全世代のチャレンジを促す風土を醸成し、働きがいを追求することで企業理念の実現を目指しています。

給与等の決定方針は、事業を通じた持続的な成長と生産性向上によって生み出した収益・成果を社員へ持続的に還元することを目指しています。優秀な人財を継続的に確保・育成し、定着させることに直結させており、性別の差異に関係なく同一の賃金基準で運用するなど、多様な人財に対する公正な処遇を維持しています。

具体的には、「成果に繋がるDXの実践」として、DX人財の育成と「学び-チャレンジ-成果のサイクル」の強化に取り組んでいます。全社員がDXを自分ごととして捉えるための対話型研修や、生成AI、RPA、開発ツールの活用をサポートする体制を構築し、業務効率化と価値創出を進めています。

また、「更なるダイバーシティの進化」として、多様な視点から新たな発想を生み出す組織づくりを推進しています。ライフイベントとキャリアの両立支援にも注力し、勤務地限定制度や在宅勤務など、柔軟な働き方の選択肢を充実させています。さらに、海外事業の持続的成長を牽引する海外グループ会社の幹部育成・登用も推進しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。管理職は提出会社における課長職相当以上を対象に、2026年4月1日時点の総管理職に占める女性管理職の割合を記載しています。労働者の男女の賃金の差異は、年齢、社員資格、在籍年数、働き方などの人員構成の違いによるものです。提出会社単体の男性労働者の育児休業取得率は本記事では取得できていません。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 22.4%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 61.7%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 63.6%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期雇用労働者) 76.0%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。管理職は各社における課長職相当以上を対象に、2026年4月1日時点の総管理職に占める女性管理職の割合を記載しています。男性労働者の育児休業取得率は、前年度に出産し、当年度に取得した者が含まれるため、取得率が100%を超える場合があります。労働者の男女の賃金の差異は、年齢、社員資格、在籍年数、働き方などの人員構成の違いによるものです。

▼ TOTOメンテナンス株式会社

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 15.9%
男性労働者の育児休業取得率 127.3%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 71.6%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 73.0%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期雇用労働者) 80.2%


▼ TOTOアクアエンジ株式会社

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 16.7%
男性労働者の育児休業取得率 50.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 78.6%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 78.7%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期雇用労働者) 76.6%


▼ TOTO東北販売株式会社

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 5.3%
男性労働者の育児休業取得率 50.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 80.4%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 80.3%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期雇用労働者) 94.1%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


TOTOは、住宅設備機器の製造・販売を主軸に、セラミック製品などの新領域事業も展開する企業グループです。グローバルに事業を展開し、人々の暮らしと社会の進化に貢献しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、主に「グローバル住設事業」と「新領域事業」の2つの事業軸で活動を推進しています。世界的なAI関連需要の拡大がある一方で、米国関税政策による不確実性や主要地域の住宅市場の停滞、物価上昇などの影響を受け、成長はやや緩慢な状況です。

グローバル住設事業

主要な製品は、レストルーム・バス・キッチン・洗面商品など、住宅設備機器全般です。この事業は「日本住設事業」と「海外住設事業」で構成されています。収益は、これらの住宅設備機器の製造・販売から得ています。

日本住設事業

衛生陶器、温水洗浄便座、ユニットバスルーム、システムキッチン、洗面化粧台、水栓金具、電気温水器、手すり、浴室換気暖房乾燥機、腰掛便器用シート、プラスチック・ゴム成形部品、プラスチック浴槽、マーブライトカウンターなどを製造・販売しています。収益は、国内における住宅設備機器の製造・販売から得ています。運営は、TOTOサニテクノ、TOTOウォシュレットテクノ、TOTOバスクリエイト、TOTOハイリビング、TOTOアクアテクノ、サンアクアTOTO、TOTOプラテクノなどが製造・供給を、TOTOメンテナンスがアフターサービスを、TOTOアクアエンジが施工・販売・設計・請負を、TOTOエムテック、TOTO関西販売などが販売を、TOTOファイナンスが資金貸付を行っています。

米州事業

米国の中高級市場を中心に、「ネオレスト」や「ウォシュレット」、節水大便器などの清潔機能、快適性、デザイン性を備えた商品を展開しています。収益は、米州地域での住宅設備機器の販売から得ています。運営は、TOTO Americas Holdings, Inc.が統括拠点として行っています。

アジア・オセアニア事業

中国大陸を除くアジア・オセアニア地域において、高級ブランドとしての認知度を活かした事業活動を推進しています。「ネオレスト」や「ウォシュレット」などの高付加価値商品のプロモーションを積極的に展開しています。収益は、アジア・オセアニア地域での住宅設備機器の販売から得ています。運営は、TOTO Asia Oceania Pte.Ltd.が統括拠点として行っています。

欧州事業

欧州のお客様の嗜好に合ったデザイン性の高い商品や、「ネオレスト」「ウォシュレット」などの高付加価値商品を販売しています。収益は、欧州地域での住宅設備機器の販売から得ています。運営は、TOTO Europe GmbHが統括拠点として行っています。

中国大陸事業

独自技術や新たな付加価値の提案に加え、市場の変化に対応できる商品やコスト競争力のある商品を投入しています。リモデル領域にリソースを集中し、きめ細やかな提案を実践しています。収益は、中国大陸地域での住宅設備機器の販売から得ています。運営は、東陶(中国)有限公司が統括拠点として行っています。

新領域事業

主要な製品は、セラミック商品です。収益は、セラミック製品の製造・販売から得ています。

セラミック事業

半導体製造装置に採用される静電チャックやAD部材などのファインセラミックス技術製品を製造・販売しています。世界的なAI需要の拡大に伴い、半導体市場の進化に貢献しています。収益は、半導体市場向けのセラミック製品の販売から得ています。運営は、TOTOファインセラミックスがセラミック製品の製造を行っています。

その他の事業セグメント

不動産の賃貸事業などを行っています。収益は、不動産賃貸事業などから得ています。運営は、TOTOビジネッツが行っています。

同社グループの売上高は、特定の顧客への集中は見られません。また、住設事業の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えており、住宅設備関連事業が収益の大部分を占めています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
グローバル住設事業 6,739億円 6,697億円
日本住設事業 4,813億円 4,797億円
米州事業 705億円 756億円
セラミック事業 503億円 674億円
アジア・オセアニア事業 502億円 549億円
中国大陸事業 669億円 539億円
欧州事業 48.8億円 56.8億円
その他の事業セグメント 2.8億円 2.9億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は継続して増加傾向にあります。経常利益も直近の期で大きく改善し、親会社株主に帰属する当期純利益は前期から大幅に増加しました。これは、中国大陸事業における事業再編費用や投資有価証券売却益などの特別損益を計上したことによるものです。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 6,453億円 7,012億円 7,023億円 7,245億円 7,374億円
経常利益 569億円 548億円 515億円 504億円 607億円
経常利益率 8.8% 7.8% 7.3% 7.0% 8.2%
親会社株主に帰属する当期純利益 401億円 389億円 372億円 122億円 403億円
1株当たり当期純利益(円) 236.74 229.66 219.30 71.73 243.01

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から当期にかけて増加しています。また、従業員1人あたりの営業利益も同様に増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。これらの指標の改善は、同社グループの収益体質が強化され、組織全体の効率化が進んでいることを示唆しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 22.0百万円 24.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.5百万円 1.8百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、安定した基盤を築いていることを示しています。本業で得た資金を元手に、事業活動と投資活動を通じて資金を創出しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は、当期で63.8%となっており、プライム市場の製造業平均である46.8%を上回る水準を示しています。ROE(自己資本利益率)は当期で7.7%となり、前期の2.4%から改善しています。手元資金である現金及び預金は、前期から増加傾向にあり、財務的な安定性を示しています。これらの状況は、同社グループが安定した財務基盤を維持しており、事業継続性や雇用・給与の安定性につながる要素であると言えます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 5,304億円 5,339億円
自己資本比率 64.1% 63.8%
ROE(自己資本利益率) 2.4% 7.7%
現金及び預金 1,228億円 1,329億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業で安定した資金を創出していることを示しています。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは712億円の収入となり、前期からわずかに減少しています。これは主に税金等調整前当期純利益や減価償却費による収入と、法人税等の支払額による支出が影響しています。

投資活動によるキャッシュフローは△218億円の支出となり、前期に比べて支出が減少しています。これは有価証券及び投資有価証券の売却収入があった一方で、有形固定資産や無形固定資産の取得による支出があったためです。本業で得た資金を将来の成長に向けた投資に充てている状況がうかがえます。

財務活動によるキャッシュフローは△386億円の支出となり、前期から支出が増加しています。これは主に配当金の支払額や自己株式の取得による支出が影響しています。結果として、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは494億円のプラスとなり、前期から増加しています。この状況は、同社グループが本業で安定的に資金を生み出し、成長投資を行いながらも、手元に余剰資金を確保できていることを示しており、事業の安定性や将来的な成長への期待につながる要素であると言えます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 714億円 712億円
投資CF △384億円 △218億円
財務CF △190億円 △386億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 330億円 494億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、主に住宅関連分野及びファインセラミックス分野で事業を展開しており、日本の人口構造変化や世界経済の減速、半導体市況の変動など、市場環境の変動による需要の大幅な変動リスクを認識しています。また、多岐にわたる製品の開発・生産・販売・サービスにおいて競合他社との競争が激化した場合、製品価格の下落により収益に影響を及ぼす可能性も示されています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、将来の永続的な成功には人財が能力を高め、会社に継続的に貢献し続けることが重要であると考えています。しかし、優秀な人財を継続的に確保・育成できない場合、事業活動に影響を及ぼす可能性があることをリスクとして認識しています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


TOTOグループは、社是と企業理念に基づき、社会や地球環境に有益な存在であり続けることを目指しています。持続可能な社会の実現に貢献し、世界の人々から信頼される企業を目指して事業活動を推進している会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


TOTOグループは、社是「愛業至誠:良品と均質 奉仕と信用 協力と発展」とTOTOグループ企業理念「私たちTOTOグループは、社会の発展に貢献し、世界の人々から信頼される企業を目指します。」を経営の基本方針としています。

同社グループは、2050年の持続可能な社会とカーボンニュートラルの実現に貢献し、すべての人に快適で健康な暮らしを提供することを目指しています。この目標達成のため、2030年のありたい姿として「きれいで快適・健康な暮らしの実現」と「社会・地球環境への貢献」を掲げ、中・長期経営計画「共通価値創造戦略 TOTO WILL2030」を推進しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


TOTOグループは、企業として取り組むべき重要課題であるマテリアリティを「きれいと快適・健康」「環境」「人とのつながり」として設定し、サステナビリティ経営を推進しています。地球環境に負荷をかけずに豊かで快適な社会を実現すると共に、経済的成長の実現を目指す方針です。

同社グループは、多様な人財が集まり、安心してイキイキとチャレンジし、社員が誇りに思い働き続けたいと思える会社を実現することを目指しています。また、「人財」という表記を使用し、社員を「次世代を築く貴重な財産である」と考えています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


TOTOグループは、中・長期経営計画「共通価値創造戦略 TOTO WILL2030」において、マテリアリティを企業理念実現のための重要課題と位置付け、サステナビリティの推進に取り組んでいます。具体的には、「きれいと快適・健康」「環境」「人とのつながり」の3つのマテリアリティを設定しています。

推進フレームとして、「コーポレート・ガバナンス」と「デジタルイノベーション」をベースに、「グローバル住設事業」「新領域事業」の2つの事業軸と、全社横断の革新活動を掲げています。全社横断の革新活動には、「マーケティング革新」「デマンドチェーン革新」「マネジメントリソース革新」が含まれています。

マネジメントリソース革新では、「DXの実践」による業務品質向上と意思決定の迅速化、「ダイバーシティの更なる進化」による最適なフィールド提供と両立支援の加速、「強固な事業基盤整備」として安全最優先と労働災害ゼロに向けた取り組みを進めています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


TOTOは監査等委員会設置会社として、取締役会による監査・監督機能の強化と業務執行の迅速化を図っています。社外取締役を招聘し、指名諮問委員会や報酬諮問委員会を設置することで、経営の客観性・透明性の確保に努めています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


TOTOの株主構成を見ると、筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(信託口)であり、上位には信託銀行や生命保険会社といった機関投資家が多く名を連ねています。特定の創業家や事業会社が上位を占めるような特徴は見られません。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 17.13%
日本カストディ銀行(信託口) 8.86%
明治安田生命保険相互会社 6.30%
日本生命保険相互会社 3.28%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 2.20%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は13名(男性11名・女性2名)で構成され、女性役員比率は15.0%です。代表取締役社長執行役員は田村信也氏が務めています。社外取締役比率は38.5%です。

氏名 役職 主な経歴
清田 徳明 代表取締役会長兼 取締役会議長 1984年4月同社入社。2016年4月同社代表取締役副社長執行役員、2020年4月同社代表取締役社長執行役員を経て、2025年4月より現職。
林 良祐 取締役専務執行役員 1987年4月同社入社。2015年6月同社取締役常務執行役員、2020年4月同社取締役専務執行役員を経て、2026年4月より現職。
田口 智之 取締役専務執行役員 1990年4月同社入社。2018年6月同社取締役常務執行役員、2025年4月同社取締役専務執行役員を経て、2026年4月より現職。
武富 洋次郎 取締役常務執行役員 1988年4月同社入社。2021年6月同社取締役常務執行役員を経て、2024年4月より現職。
北崎 武彦 取締役常務執行役員 1988年4月同社入社。2024年6月同社取締役常務執行役員、2025年4月同社取締役常務執行役員を経て、2026年4月より現職。
竹内 直幹 取締役常務執行役員 1991年4月同社入社。2025年6月同社取締役常務執行役員を経て、2025年6月より現職。


社外取締役は、津田純嗣氏(株式会社安川電機特別顧問・日本精工社外取締役・指名諮問委員会・報酬諮問委員会)、山内重德氏(株式会社UACJ名誉顧問・指名諮問委員会・報酬諮問委員会)、丸森康史氏(株式会社百十四銀行社外取締役監査等委員・監査等委員会・指名諮問委員会・報酬諮問委員会)、家永由佳里氏(德永・松﨑・斉藤法律事務所パートナー弁護士・株式会社ミスターマックス・ホールディングス社外取締役監査等委員・監査等委員会・指名諮問委員会・報酬諮問委員会)、長沼知穂氏(株式会社美点凝視取締役・監査等委員会・指名諮問委員会・報酬諮問委員会)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、独立性の高い社外取締役が取締役会の過半数を占めています。これにより、経営の客観性と透明性を高め、業務執行の監督を強化しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


TOTOの役員報酬は、基本報酬、単年度実績連動賞与、複数年度業績連動賞与、譲渡制限付株式報酬で構成されています。監査等委員である取締役には基本報酬のみが支給されます。賞与は連結営業利益を主な指標とし、複数年度業績連動賞与にはサステナビリティ指標も導入されています。譲渡制限付株式報酬は、中長期的な視点での経営を動機付ける設計となっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
監査等委員(社外除く) 4名 88百万円 22.0百万円


個人別報酬が開示されている役員は、清田徳明氏(1.75億円)、田村信也氏(1.72億円)、林良祐氏(1.04億円)、田口智之氏(1.03億円)です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。