【平均年収561万円】昭和化学工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収561万円】昭和化学工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

昭和化学工業は、珪藻土・パーライト事業を主力とし、濾過助剤や建材などを幅広い産業分野に製造販売する企業です。連結従業員数は216名です。直近の業績は売上高が緩やかに増加し、経常利益と当期純利益は大きく増加しました。


目次

※本記事は、昭和化学工業株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


昭和化学工業は、珪藻土・パーライト事業を主力とする企業グループです。濾過助剤、建材・充填材、化成品などを製造販売し、幅広い産業分野に貢献しています。

単体従業員数は163名、連結従業員数は216名です。同社グループは単一セグメントで事業を展開しています。

主な国内グループ会社は、日昭(パーライト製品の製造業務請負)、白山工業(珪藻土製品製造)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


昭和化学工業は、従業員が長期的にキャリアを形成できる環境を重視し、働きがいと健康を両立できる職場づくりに取り組んでいます。人材育成や多様な働き方を支援する制度を通じて、持続的な成長を目指していることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均勤続年数が長く、平均年齢も高めであることから、従業員が長期的にキャリアを築いている傾向が見られます。単体従業員数が連結従業員数に占める割合も高く、グループの中核を担う存在であることが示されています。

項目 数値
平均年間給与 5,614,135円
平均勤続年数 19.4年
平均年齢 47.9歳
単体従業員数 163人
連結従業員数 216人
単体のグループ内比率 75.5%


同社グループは、確定給付型の制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)を設けています。この制度は同社グループ全体に適用されます。退職一時金制度がありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


昭和化学工業グループは、人材を最も重要な経営資本と認識し、持続的な企業価値向上を目指しています。人事戦略の基本方針として、経営理念に基づく事業の維持発展と組織力強化、そして従業員が心身ともに健全で意欲・能力を向上させる仕組みの構築を掲げています。社風の根底には「和音」と「さすが」という価値観があり、従業員一人ひとりが主体的に考え行動し、周囲と協働しながら価値を創出する「サッカーチーム型組織」の実現を目指しています。

給与や賞与は、役割に応じた役割等級制度を基礎とし、各拠点地域の給与水準や物価動向を総合的に勘案して決定されます。個々の処遇については、人事考課制度に基づき、役割遂行状況、成果、能力発揮状況、将来性などを総合的に評価し、公平性と納得性を重視した運用を心掛けています。人材育成においては、入社時研修、OJT研修、世代別集合研修、コンプライアンス研修などを体系的に実施し、公的資格取得支援や外部研修受講支援を通じて専門性向上と自律的なキャリア形成を支援しています。

また、長年培ってきた生産技術や品質管理ノウハウの次世代への継承にも継続的に取り組んでいます。働きやすい職場づくりとして、人権尊重に関する基本方針を定め、内部通報窓口の設置や人権デューデリジェンスを定期的に実施しています。健康経営や安全衛生の観点から衛生委員会を設置し、ストレスチェック制度の運用や私傷病者の治療と仕事の両立支援方針も整備しています。さらに、テレワーク勤務や時差出勤制度、育児・介護と就業の両立支援制度などを導入し、多様な働き方に対応した職場環境整備を推進しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男性育児休業取得率および男女賃金差異は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。

指標 数値
女性管理職比率 4.9%

人材に関する指標と目標


対象は提出会社単体です。

指標 2025年度実績 目標値
女性管理職比率 4.9% 2029年3月末までに10%以上

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


昭和化学工業は、珪藻土やパーライトを主原料とした製品の製造・販売を主力とする企業グループです。幅広い産業分野に貢献する製品を提供し、安定的な事業運営を行っています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、珪藻土・パーライト事業を主力としています。この事業は、濾過助剤、建材・充填材、化成品、その他商品等の製品群で構成されています。

主力商品である濾過助剤は、ビール類や清涼飲料水などの食品工業、抗生物質などの製薬工業、油脂・合成樹脂などの化学工業、ごみ焼却場など、多岐にわたる分野で利用されています。建材・充填材は住宅用建材や土木資材、シリコーンゴムなどに使われ、化成品はプールや温浴施設、浄化槽向けの塩素系消毒剤や産業排水向けの高活性微生物剤といった水処理関連商品を提供しています。その他商品には、珪藻土粒状品やデオドラント商品などの生活関連用品が含まれます。

同社グループの収益は、これらの製品の製造・販売から得られています。特に濾過助剤は同社グループの売上高の大部分を占めており、この分野が収益の大きな柱となっています。国内市場での売上が増加する一方で、海外市場の売上が減少した製品群もあります。建材・充填材や化成品は、国内および海外市場で売上が増加する傾向が見られます。

同社グループは、生産性向上や省エネ、顧客への商品安定供給のための設備投資に注力しています。また、顧客への技術提供を通じて商品の継続的な利用を促進し、新規事業活動も展開しています。全社的なコスト削減策や、製造部門と営業部門の一体運営化、技術部門の活動強化を通じて、技術サービスの充実と生産技術の強化、ソリューション提案や新商品開発に尽力しています。

同社グループの売上高は日本国内が大部分を占めていますが、海外市場への販売も行っています。特定の顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先はありません。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
濾過助剤 5兆7,777億円 5兆7,189億円
化成品 1兆4,712億円 1兆5,019億円
建材・充填材 1兆4,279億円 1兆4,965億円
その他 5,606億円 5,555億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は緩やかな増加傾向にあります。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は変動が見られるものの、直近の期では大きく増加しています。これは、同社グループが生産性向上やコスト削減、新規事業活動への取り組みを進めてきた結果であると考えられます。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 77.8億円 92.3億円 92.0億円 92.4億円 92.7億円
経常利益 4.8億円 8.4億円 7.2億円 5.7億円 8.0億円
経常利益率 6.2% 9.1% 7.8% 6.2% 8.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 3.5億円 6.2億円 5.8億円 4.1億円 6.2億円
1株当たり当期純利益(円) 32.60 58.21 55.11 38.67 58.67

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期から増加しており、従業員1人あたりの営業利益も前期から増加しています。これらの指標の改善は、同社グループの生産性が向上していることを示しています。組織全体の効率化が進み、従業員一人ひとりの貢献が収益に結びついている状況がうかがえます。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 42.4百万円 42.9百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.6百万円 2.1百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


昭和化学工業は、安定した財務基盤を築き、本業で着実に資金を生み出している状況です。将来に向けた投資も行いながら、健全な資金の流れを維持しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は、前期から当期にかけて増加しています。これはプライム市場の製造業平均と比較しても高い水準を示しており、財務の安定性がうかがえます。ROE(自己資本利益率)は前期から当期にかけて改善していますが、プライム市場平均を下回っています。

手元資金である現金及び預金は、当期末において一定の水準を維持しており、不況時への耐性も備えている状況です。これらの財務状況は、同社グループが安定した経営基盤の上で事業を継続していることを示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 81.2億円 93.9億円
自己資本比率 59.5% 64.4%
ROE(自己資本利益率) 5.2% 7.1%
現金及び預金 31.7億円 29.7億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、前期から当期にかけて増加しています。これは主に税金等調整前当期純利益の増加や減価償却費があったことによるものです。投資活動によるキャッシュフローは、前期から当期にかけて支出が増加しています。これは主に有形固定資産の取得による支出があったためです。

その結果、フリーキャッシュフローは前期から当期にかけて減少しましたが、依然としてプラスを維持しています。財務活動によるキャッシュフローは、前期から当期にかけて支出が増加しています。これは主に長期借入金の返済や短期借入金の減少があったことによるものです。同社グループは本業で安定的に資金を生み出し、将来に向けた投資も行いつつ、財務的な健全性を保っている状況であり、安定した事業運営が期待されます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 7.7億円 8.3億円
投資CF △1.4億円 △3.7億円
財務CF △4.4億円 △6.7億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 6.3億円 4.6億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、濾過助剤分野の売上高が全体の60%以上を占めており、濾過技術の革新等により商品の優位性が低下した場合、業績に影響を与える可能性があります。また、国外に販売会社及び製造拠点を持ち、世界数十か国に輸出しているため、事業展開地域固有の政情不安、経済危機、為替変動等により、競争力低下や利益圧迫のリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、役職員へのコンプライアンス教育を定期的に実践し、グループ全体の法令遵守意識の啓発に努めています。これは、組織文化や労働環境におけるリスク低減への取り組みを示しています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


昭和化学工業グループは、貴重な資源の有効活用を通じて産業と人間生活の向上に貢献することを経営理念に掲げています。持続可能な社会の実現を目指し、事業活動を展開している会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


昭和化学工業グループは、「お客様のため、社会のため、人間生活向上のため、貴重な資源を限りなく有効に活用し、広く産業を支え、豊かな明日を構築することに貢献する」ことを経営理念としています。同社グループは、2033年に迎える創立100周年を見据え、中期経営計画「Growth, Reborn towards 2033」を策定しました。

2026年度から2030年度を次の100年に向けた基盤整備期間と位置付け、事業ポートフォリオの変革と経営基盤の強化を推進し、持続的な成長と企業価値向上を目指しています。お客様第一主義の徹底や珪藻土・パーライトの有効活用追求などを基本方針としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


昭和化学工業グループは、「和音」と「さすが」を社風の根底に据え、自ら考え行動する組織風土の醸成を目指しています。同社グループは「業務品質向上への挑戦」を掲げ、従業員一人ひとりが主体的に挑戦し、周囲と協働しながら価値を創出する「サッカーチーム型組織」の実現を目指しています。

また、人材育成プログラムやキャリア形成支援を通じて、自律した人材の育成とエンゲージメント向上に取り組んでいます。人権尊重や贈収賄防止、競争法、資材調達、地域社会貢献に関する基本方針も定めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、持続可能な社会の一員として、質の高い商品・サービスの提供と気候変動問題への取り組みを重要な課題と認識しています。具体的には、持続可能な開発目標(SDGs)に賛同し、LNGへの燃料転換や排出CO₂・廃棄物削減活動、徹底した安全教育に取り組んでいます。

また、在宅勤務やオンラインによる営業活動の継続等、環境と安全に配慮した事業活動を展開しています。人的資本の観点では、人材育成プログラムやキャリア形成支援、健康経営推進等を通じ、自律した人材の育成とエンゲージメント向上に取り組むことを重点テーマとしています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


昭和化学工業は、監査等委員会設置会社として、経営の監査・監督機能の強化と意思決定の健全性向上を図っています。重要な業務執行の一部を取締役会から業務執行取締役に委任することで、経営の効率化も進めている体制です。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


昭和化学工業の筆頭株主はシグマ株式会社です。代表取締役社長である石橋健藏氏が個人として第2位の株主であり、公益財団法人石橋奨学会も上位株主として名を連ねています。このように、事業会社や創業家に関連する個人・財団が上位株主として同社を支える資本構成となっています。

株主名 持株比率
シグマ 17.63%
石橋 健藏 12.91%
公益財団法人石橋奨学会 9.10%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は6名(男性6名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は石橋健藏氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
石橋 健藏 代表取締役 社長 1997年ORIX USA Corporation入社後、1998年同社入社。経営企画室長、取締役、常務取締役を経て、2003年より代表取締役社長を務めています。
田子 薫 専務取締役 1978年小野田セメント株式会社(現、太平洋セメント株式会社)入社。2009年同社入社後、経営企画室長、取締役、専務取締役技術開発推進部長を経て、2025年より専務取締役を務めています。
笹元 岳 取締役 経営管理部長 1993年同社入社。総務企画部長(現、経営管理部長)を経て、2024年より取締役経営管理部長を務めています。


社外取締役は、波光史成氏(税理士法人レゾンパートナーズ代表社員)、神谷宗之介氏(神谷法律事務所所長)です。

同社は監査等委員会設置会社制度を採用しています。社外取締役が過半数を占める監査等委員である取締役が取締役会に議決権をもって参加し、経営の監査・監督機能の強化と意思決定の健全性向上を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


昭和化学工業の役員報酬は、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして機能することを目的としています。取締役の基本報酬は月例の固定報酬であり、会社の業績や経営内容、社会情勢、個人の役割に応じた貢献度合いを総合的に勘案して決定されています。業績連動報酬や非金銭報酬は設定されていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

💬キャリコネで会社の実態を確認する

決算資料で業績や財務の状況を把握することは、転職の準備として非常に有効です。数字は会社の今の実力と方向性を正直に示しています。

ただ、数字だけでは見えてこないこともあります。職場の雰囲気、上司との関係、実際の残業の実態、昇給のリアル——こうした情報は、現役社員やOB・OGの声から得られます。

企業口コミサイト「キャリコネ」では、社員のリアルな口コミや給与明細、求人情報をまとめて確認できます。決算データと合わせてチェックすることで、応募判断の精度が上がります。


この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。