【平均年収561万円】クニミネ工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収561万円】クニミネ工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

クニミネ工業は、ベントナイトの製造・販売や農薬加工、化成品製造販売などをグループ各社とともに展開しています。直近の連結会計年度は増収増益となり、連結従業員数は277名です。


目次

※本記事は、クニミネ工業株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


クニミネ工業は、ベントナイト原鉱石の採掘からベントナイトの製造・販売、農薬加工、化成品製造販売まで多岐にわたる事業を展開しています。粘土鉱物や調泥剤の仕入販売、運送取扱い、各種研究・分析業務も手掛けています。

単体従業員数は228名、連結従業員数は277名です。セグメントはベントナイト事業、クレイサイエンス事業、アグリ事業の3つです。

主な国内グループ会社は、クニマイン(ベントナイト事業)、川崎鉱業(同)、関ベン鉱業(同)、クニミネマーケティング(同)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


クニミネ工業は、ベントナイトを中心とした無機鉱物資源を科学し、社会課題の解決や新たな産業の創出を目指す企業です。持続可能な社会の実現に向けた事業活動を通じて、社員一人ひとりの成長と挑戦を重視する環境が整えられています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、社員が長く働き、経験を積んでいける環境がうかがえます。平均年齢や平均勤続年数から、比較的安定した人材構成の傾向が見られます。

項目 数値
平均年間給与 5,610,000円
平均勤続年数 12.2年
平均年齢 43.0歳
単体従業員数 228人
連結従業員数 277人
単体のグループ内比率 82.3%


退職給付制度

同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を採用しています。国内連結子会社の一部で退職一時金制度を確定給付型として設けており、中小企業退職金共済制度に加入しています。また、同社および連結子会社のうちクニミネマーケティング株式会社は、確定拠出年金制度を設けています。

退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。年金資産は47百万円です。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、経営理念の実現と持続的な企業価値向上に向け、人材を重要な経営資本と位置付けています。社員一人ひとりが自律性と自主性を重んじ、絶えざるイノベーションに挑戦し続けることが不可欠であると認識しています。

この考えのもと、会社の経営方針の実現と、そのための人材育成、公正な評価や処遇の透明性確保を基本方針とした人事制度を導入しています。本制度は、社員の年齢、性別、勤続年数に基づく考え方に依拠することなく、役割の重要度や発揮能力を踏まえた処遇を行うことにより、社員の主体的な挑戦と成長を促すことを目的としています。また、給与体系や処遇を明確化することで、社員のキャリアビジョン形成やライフワークバランスの確保も目指しています。

製品・サービスを通じた持続可能な社会の創造と永続的な成長のため、絶えざるイノベーションに向け挑戦し続ける人材を育成する方針です。社員が成長を実感し、それをモチベーションとして次のステップへの挑戦の原動力とできる教育機会を提供しています。多様な経験を通し、独自の発想や新たな視点を生み出す人員配置を行い、自主性を尊重し、チャレンジしたことが称賛される制度・組織づくりを推進しています。性別・年齢・国籍・人種・宗教・障害の有無・性自認および性的指向等に関わらず、社員一人ひとりが感受性や価値観等の違いを尊重し、企業価値向上および社会貢献を目指せる社内制度構築および環境整備を進めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

多様性・登用

指標 数値
女性管理職数 3人

健康・安全


重大労働災害は死亡、負傷又は疾病により、障害等級第1~7級に該当した労働災害です。

指標 数値
重大労働災害発生件数 0件

人材育成・エンゲージメント


e-ラーニング利用数は、オンライン研修サービス「e-jinzai」への月毎のアクセス数の平均です。エンゲージメントサーベイは、株式会社アトラエが提供する「wevox」を利用しています。

指標 数値
キャリア支援制度利用数 16件
e-ラーニング利用数 33回/月
エンゲージメントサーベイ”自己成長への支援”スコア 67点

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


クニミネ工業は、ベントナイト原鉱石の採掘から製品の製造・販売、農薬加工、化成品製造販売まで多岐にわたる事業を展開しています。粘土鉱物や調泥剤の仕入販売、運送取扱い、各種研究・分析業務も手掛けています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、クニミネ工業と6社の子会社で構成されており、「ベントナイト事業」「クレイサイエンス事業」「アグリ事業」の3つの報告セグメントで事業を展開しています。本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、国内市場が事業の中心となっています。特定の相手先への収益集中は見られません。

ベントナイト事業

素形材用、環境建設用、ペット用トイレ砂などのベントナイトの製造販売、および調泥剤の仕入販売を行っています。クニマイン、川崎鉱業、関ベン鉱業がベントナイト原鉱石の採掘・販売を、クニミネマーケティングが物流センター運営を、KUNIMINE(THAILAND)CO.,LTD.が素形材用ベントナイトの仕入販売を担っています。TRANS WORLD PROSPECT CORPORATIONはベントナイト採掘会社に出資しています。収益は、主に素形材分野、環境建設分野、ペット関連分野からの製品販売によって得ています。前期と比較して、素形材分野と環境建設分野の需要回復や価格改定の効果により、売上高は増加しています。

クレイサイエンス事業

精製ベントナイト、環境保全処理剤、環境改良剤、飼料添加物などの製造販売を行っています。収益は、主にクニピアの化粧品・日用品用途での需要増加から得ています。しかし、一般工業用途の輸出向け需要の減少や在庫評価減の影響により、売上高は減少しています。

アグリ事業

農薬加工、農薬基剤および農薬加工用原材料、農業資材などの製造、加工、販売、運送取扱いを行っています。収益は、主に殺虫・殺菌剤の好調な推移、価格改定、除草剤の新規受注獲得による農薬分野からの製品販売によって得ています。前期と比較して、売上高は大幅に増加しています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
ベントナイト事業 111億円 118億円
アグリ事業 28.0億円 34.4億円
クレイサイエンス事業 18.1億円 17.9億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績は、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに変動が見られます。当連結会計年度は、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益がいずれも前期から増加しました。特に売上高は過去5期で最も高い水準に達しており、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益も大きく伸びています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 153億円 153億円 157億円 157億円 171億円
経常利益 19.1億円 13.7億円 16.4億円 15.8億円 19.5億円
経常利益率 12.5% 9.0% 10.5% 10.1% 11.4%
親会社株主に帰属する当期純利益 13.0億円 8.4億円 10.4億円 10.8億円 13.4億円
1株当たり当期純利益(円) 100.89 66.20 83.64 88.13 110.10

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高と営業利益は、当期において前期から増加しています。この傾向は、同社グループの生産性が向上していることを示唆しています。従業員一人あたりの収益性・生産性の向上は、組織全体の効率化や収益体質の強化につながる可能性があります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 52.5百万円 61.6百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 4.3百万円 5.8百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


クニミネ工業グループの財務基盤は、自己資本と手元資金の厚みから安定した状態を示しています。本業で得た資金を元に、事業活動と投資活動を通じて資金を創出しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループは高い自己資本比率を維持しており、強固な財務体質を示しています。これは、外部からの借入に依存せず事業を運営できる安定性があることを意味します。一方で、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回る水準となっています。

手元資金である現金及び預金も潤沢に確保されており、不測の事態への耐性も備えている状況です。これらの財務状況は、事業の継続性や雇用・給与の安定性につながる要素であると言えます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 224億円 231億円
自己資本比率 83.4% 83.0%
ROE(自己資本利益率) 5.0% 6.1%
現金及び預金 83.0億円 95.7億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


クニミネ工業グループのキャッシュフローは、本業で安定的に資金を生み出し、将来への投資も行っている状況を示しています。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは、棚卸資産の減少や税金等調整前当期純利益の計上などにより、前期から大きく増加しました。

投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産の取得や貸付けによる支出が増加したことで、前期よりも使用額が拡大しています。財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払いがあったものの、前期に比べて使用額が減少しました。

結果として、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローはプラスであり、本業で得た資金で投資を賄い、なお余剰資金を生み出している状態です。これは、同社グループが安定した事業運営と成長投資を両立していることを示しており、雇用や給与の安定性にもつながるものと考えられます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 10.2億円 43.3億円
投資CF △7.7億円 △25.8億円
財務CF △8.6億円 △5.0億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 2.5億円 17.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの主要事業は市場での厳しい競争にさらされており、新技術や新製品の開発、価格競争により経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、原料の一部を海外から輸入しているため、為替相場の変動が経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


クニミネ工業は、地下資源の有効活用を創業以来の基本とし、社会貢献を経営の根幹に据えています。長年培った「品質と技術」を研鑽し、多様なニーズに挑戦することで企業価値向上を目指す会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、創業以来「経世済民」の経営理念のもと、人類共通の財産である地下資源の有効活用に取り組んでいます。特にベントナイトという貴重な資源を科学し、その秘められた可能性を最大限に活かすことで、未来のニーズを創造し、社会に価値を提供することを目指しています。

長年培った「品質と技術」をさらに研鑽し、グループ各社が一丸となって多様なニーズに挑戦することで、企業価値の向上と社会貢献を経営の基本としています。事業活動を通じて社会課題の解決やSDGsの達成にも貢献していく方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、長年培ってきた「品質と技術」を研鑽し、多様なニーズに「積極果敢に挑戦」する姿勢を大切にしています。社員一人ひとりがチャレンジ精神を持ち、経験を成長の糧とするマインドの養成と、チャレンジが称賛される組織風土の醸成を推進しています。

また、性別や年齢、国籍等に関わらず多様な価値観を尊重し、イノベーションを推進する集団を作り上げることを目指しています。ESGを意識した経営の実現に向け、部署横断的なサステナビリティ推進委員会を設置し、情報収集や課題解決に取り組むカルチャーがあります。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、不確実性の高い事業環境が継続する中で、事業分野間の連携強化と機動的な事業運営を推進しています。成長戦略の実現に向けては、研究開発や人材育成への投資を継続するとともに、DXの推進体制の整備にも注力しています。

生産関連では、継続した省人・省力化投資を推し進め、人手不足の問題解消や生産性向上に取り組んでいます。また、ベントナイト資源確保のため、新たな採鉱技術の開発も行っています。安全な職場環境の構築と安全教育を推進し、ESGをより意識した経営を目指しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


クニミネ工業は監査等委員会設置会社として、業務執行の監査・監督機能の強化とコーポレート・ガバナンス体制の強化を図っています。取締役会は、業務執行取締役と監査等委員である取締役で構成されています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


クニミネ工業の株主構成を見ると、筆頭株主はクニミネエンタープライズであり、同社グループの関連会社が上位に名を連ねています。また、取引先持株会も主要株主として存在しており、安定した資本構成を形成していることがうかがえます。

株主名 持株比率
クニミネエンタープライズ 40.31%
クニミネ工業取引先持株会 6.41%
日本化薬 2.73%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性10名・女性1名)で構成され、女性役員比率は9.1%です。代表取締役社長は友山貴之氏が務めています。社外取締役比率は36.4%です。

氏名 役職 主な経歴
友山 貴之 代表取締役社長 1996年4月同社入社。総務部長、アグリ事業部長などを経て、2016年6月取締役就任。海外推進事業部長、KUNIMINE(THAILAND)CO.,LTD.代表取締役社長などを歴任。2024年6月専務取締役、2026年6月代表取締役社長に就任し現職。
玉木 悟史 常務取締役資源探査部長兼アグリ事業部長 2003年4月同社入社。アグリ事業部長、化成品事業部長などを経て、2021年6月取締役就任。2022年6月常務取締役、2026年6月資源探査部長兼アグリ事業部長に就任し現職。
黒田 克弘 常務取締役 クレイサイエンス事業部長 1983年4月ニチメン株式会社(現 双日株式会社)入社。双日欧州会社欧州化学品部長、エヌエヌ・ケミカル株式会社執行役員などを歴任。2025年4月同社入社、クレイサイエンス事業本部長。2025年6月取締役、2026年6月常務取締役クレイサイエンス事業部長に就任し現職。
塗師尾 努 常務取締役 ベントナイト 事業部長 1991年4月日商岩井株式会社(現 双日株式会社)入社。双日ブラジル会社リオデジャネイロ支店長、双日株式会社石炭・金属本部鉱産部長などを歴任。2026年4月同社入社、ベントナイト事業本部副本部長。2026年6月常務取締役ベントナイト事業部長に就任し現職。
髙田 裕二 取締役経営戦略部長 1985年4月ニチメン株式会社(現 双日株式会社)入社。Metton America,Inc.社長、双日ケミカル株式会社有機化学品部長などを歴任。2024年6月同社入社、取締役経営戦略部長に就任し現職。
國峯 宏美 取締役 2004年5月クニミネエンタープライズ株式会社入社、取締役。2009年11月同社代表取締役社長、2016年9月同社取締役。2026年6月同社取締役就任し現職。


社外取締役は、鷲巣信太郎氏(Office EAGLE NEST代表)、堀越孝氏(銀座シティ法律事務所所長・監査等委員)、赤石健氏(公認会計士赤石健事務所所長・監査等委員)、原田崇史氏(阿部・井窪・片山法律事務所弁護士・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役が取締役の業務執行を監査・監督することで、経営の透明性とチェック機能の強化を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


クニミネ工業の役員報酬は、基本報酬と業績連動報酬で構成されています。基本報酬は役位や世間水準を考慮して決定され、業績連動報酬は単体の当期純利益の増減率に応じて決定される仕組みです。報酬総額に占める業績連動報酬の割合は2割から4割程度を目安とし、上位の役位ほどその割合が高まる方針です。社外取締役には、業務執行から独立した立場を考慮し、基本報酬のみが支給されます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 7名 1.3億円 18.6百万円
監査等委員(社外除く) 1名 12百万円 12.0百万円
社外役員 4名 14百万円 3.5百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。