【平均年収596万円】ヤマックス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収596万円】ヤマックス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

ヤマックスは、土木用・建築用コンクリート二次製品の製造・販売・施工を主軸に、木造住宅の施工販売や不動産関連事業も展開しています。直近の業績は売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに増加となりました。


目次

※本記事は、株式会社ヤマックス の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ヤマックスは、土木用・建築用コンクリート二次製品の製造・販売・施工を主軸に、木造住宅の施工販売や不動産関連事業も展開しています。同社グループは、社会インフラ整備から住宅建設まで幅広い分野で事業を行っています。

単体従業員数は543名、連結従業員数は610名です。セグメントは土木用セメント製品事業、建築用セメント製品事業、その他の事業の3つです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社ヤマックスは、コンクリート製品の製造・販売を主軸とする企業です。同社グループの給与水準や働き方には、事業の安定性や専門性が反映されていると考えられます。人材の定着を重視し、従業員の成長と健康を支える環境づくりに力を入れていることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の定着を重視する傾向が見られます。平均勤続年数や平均年齢から、比較的長く勤める従業員が多く、安定したキャリアを築きやすい環境であることがう察されます。

項目 数値
平均年間給与 5,955,630円
平均勤続年数 14.8年
平均年齢 43.3歳
単体従業員数 543人
連結従業員数 610人
単体のグループ内比率 89.0%


同社及び連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、積立型、非積立型の確定給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)を採用しています。退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

なお、2026年3月31日時点の退職給付債務は9.2億円、年金資産は6.0億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、中長期的な成長戦略である「コンクリート構造物のプレキャスト化」の推進に向けて、高度な専門知識と技術力を持つ人材の確保・育成、ならびに従業員が能力を最大限発揮できる職場環境の整備を重要な経営課題と位置付けています。人材確保においては、定期的な新卒採用に加え、第二新卒人材や専門知識・実務経験を持つ中途人材の継続的な採用を通じて、組織体制の強化と持続的な人材基盤の構築を図っています。

人材育成では、社歴の短い社員の経験や知識不足を課題と認識し、プレキャスト化推進に不可欠な技術力向上を見据えた取り組みを推進しています。特に、業務を主体的かつ自律的に遂行できる人材の育成を重点施策とし、資格取得費用の会社負担、資格取得者への手当支給、資格保有者による教育・指導機会の提供などを通じて、技術力向上と知識・技能の継承を推進しています。

給与の決定にあたっては、人材確保と従業員の意欲向上を目的として、賃金水準の改善に継続的に取り組んでいます。新卒採用市場における初任給水準の上昇を踏まえ、競争力のある初任給設定に努めるとともに、既存従業員との処遇バランスに配慮しながら賃金水準の見直しを進めています。会社の成長・発展への貢献度や業績を適切に評価し、その結果を処遇に反映することを基本方針としています。賞与は、同社グループの業績や部門別業績といった定量的要素に加え、人材育成への関与や組織への貢献などの定性的要素を勘案して決定されます。

従業員が心身ともに健康で安心して働ける職場環境の整備にも努めています。定期健康診断を活用した保健指導や、メンタルヘルス対策としてのストレスチェック制度を導入しています。また、「三大疾病サポート保険」への加入により、疾病による休業者の経済的負担軽減や早期の職場復帰支援を行うなど、従業員の健康保持・増進に取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。各指標は、女性活躍推進法および育児介護休業法に基づき算出されています。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 2.4%
男性労働者の育児休業取得率 42.9%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 86.5%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 83.1%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 102.9%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ヤマックスグループは、主にセメント製品の製造・販売と不動産関連事業を展開しています。建設業界のニーズに応える製品とサービスを提供し、社会インフラの整備に貢献しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


ヤマックスグループは、土木用および建築用のコンクリート二次製品の製造・販売を主軸とし、これに付随する商品・資材の販売や施工も手掛けています。また、不動産関連事業も展開しており、多角的な事業構造となっています。

収益は、主に顧客との契約に基づく製品の販売や施工から得ています。特に建設業界の人手不足や働き方改革に対応できるプレキャスト工法の需要増を見据え、営業体制と製品供給体制の強化を進めています。

防衛省関連事業への対応も強化しており、専門チームを組織して情報収集と技術連携を図っています。原材料価格の高騰や賃金上昇といったコスト増に対しては、利益率の改善や販売価格への転嫁に取り組むことで収益性を維持しています。

土木用セメント製品事業

土木用コンクリート二次製品(道路用製品、景観用製品等)の製造・販売、付随する商品・資材の販売及び施工を行っています。
収益は、土木工事におけるコンクリート製品の提供から得ています。運営は、同社及びすべての連結子会社が行っています。

建築用セメント製品事業

建築用コンクリート二次製品(PCa床・梁・柱・バルコニー、戸建て住宅用PCa壁・床等)の製造・販売、付随する商品・資材の販売及び施工を行っています。
収益は、建築工事におけるコンクリート製品の提供から得ています。運営は、同社及び東北ヤマックスが行っています。

その他の事業

木造住宅等の施工販売、不動産の販売及び宅地の開発などの不動産関連事業を行っています。
収益は、不動産の販売や宅地開発、木造住宅の施工販売から得ています。運営は、同社が行っています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
土木用セメント製品 161億円 168億円
建築用セメント製品 62.8億円 85.2億円
その他の事業セグメント 10.4億円 8.4億円


地域ごとの売上高については、本邦の外部顧客への売上高が連結売上高の90%を超えているため、特定の地域に収益が集中している状況です。主要な顧客ごとの売上高については、連結売上高の10%以上を占める特定の顧客は存在しません。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


ヤマックスグループの過去5期間の業績は、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに一貫して増加傾向を示しています。
特に直近の当連結会計年度では、売上高が前期から増加し、それに伴い経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益も増加しています。これは、事業活動が順調に推移していることを示しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 158億円 180億円 208億円 235億円 261億円
経常利益 5.4億円 8.3億円 18.3億円 27.3億円 29.5億円
経常利益率 3.4% 4.6% 8.8% 11.6% 11.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 3.6億円 5.4億円 13.0億円 19.7億円 20.7億円
1株当たり当期純利益(円) 37.95 56.19 134.65 203.58 213.65

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


ヤマックスの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から当期にかけて増加しています。これは、従業員一人ひとりの売上貢献度が高まっていることを示しています。

従業員1人あたり営業利益(連結)も同様に前期から当期にかけて増加しており、組織全体の収益創出力が向上している傾向が見られます。これらの指標の改善は、効率的な事業運営と生産性の向上が進んでいることを示しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 38.7百万円 42.9百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 4.5百万円 4.8百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


株式会社ヤマックスの財務状況は、事業活動で安定的に資金を生み出し、投資活動も行いつつ、最終的に手元に資金が残る優良な状態を示しています。この資金の流れは、同社グループが持続的な成長と安定した経営基盤を維持していることを示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の製造業平均を上回る水準で推移しており、安定性が高いことを示しています。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を大きく上回る水準を維持しており、効率的な経営が行われていることがうかがえます。手元資金も十分に確保されており、事業環境の変化に対する耐性がある状態です。これらの財務状況は、同社グループが安定した事業運営を継続し、従業員の雇用や給与の安定性にもつながる基盤を持っていることを示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 86.2億円 102億円
自己資本比率 48.1% 60.4%
ROE(自己資本利益率) 25.2% 22.0%
現金及び預金 22.7億円 18.4億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの営業活動によるキャッシュ・フローは、当連結会計年度に10.0億円の収入となりました。これは、税金等調整前当期純利益の計上や売上債権の減少があった一方で、仕入債務の減少があったことによるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が増加し、6.9億円の支出となりました。これにより、本業で得た資金を将来の事業拡大に向けた投資に充てている状況がうかがえます。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いや長期借入金の返済により、7.4億円の支出となっています。結果として、フリーキャッシュ・フローは3.1億円のプラスとなっており、本業で安定的に資金を稼ぎつつ、投資も行い、なおかつ手元に資金が残る健全な状態を示しています。この資金の流れは、同社グループが持続的な成長を目指しながらも、財務的な安定性を保っていることを示しており、従業員の雇用や給与の安定性にもつながる基盤があると言えます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 13.2億円 10.0億円
投資CF △5.1億円 △6.9億円
財務CF △6.5億円 △7.4億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 8.1億円 3.1億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク


同社グループの土木用セメント製品事業は、国土交通省や地方自治体が行う公共事業の動向に大きく影響を受ける事業構造となっています。公共事業投資の内容により、製品需要が変動する可能性があります。また、製品の主要原材料であるセメントや鉄筋等の価格が高騰した場合、同社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク


同社グループを取り巻く経営環境においては、建設業界の人手不足が課題として認識されています。この状況に対応するため、プレキャスト工法の推進や営業体制・製品供給体制の強化に取り組んでいます。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ヤマックスは、社会の基盤を支えるセメント製品事業を中心に、持続的な成長と社会貢献を目指す企業です。変化する経営環境に対応しながら、顧客と社会に価値を提供し続けることを重視しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ヤマックスは、土木用・建築用セメント製品事業を基幹とし、収益の確保を最優先とする事業展開を基本方針としています。市況の情勢に合わせた販売体制の確立や業務効率の向上による企業体質改善に取り組んでいます。

また、提案・設計営業の強化や大型コンクリート構造物のプレキャスト化を推進し、販売力の強化とシェア拡大を図ることを重点方針としています。持続的な事業拡大による企業価値の向上を経営目標に掲げています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


ヤマックスは「人と環境の最適な調和を提唱し、豊かな社会の発展に貢献します」という経営理念を掲げています。ESGを重視した経営と、経済価値・社会価値の双方を創出するサステナビリティを重要な経営課題と捉え、中長期的な企業価値向上に取り組んでいます。

自然災害の被災地へのコンクリート二次製品の安定供給を責務と認識し、同社グループ総力を挙げて対応しています。また、業務効率向上のための同業他社とのアライアンスも推進しています。将来的な技術継承と技術者育成を重視し、人材の確保と育成、そして従業員が安心して働ける職場環境の整備に努める企業風土です。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、建設業界における慢性的な人手不足に対し、省人化・施工効率化を可能にするプレキャスト工法の需要の高まりを認識しています。この優位性を活かした提案営業を推進し、受注拡大に取り組んでいます。

また、防衛省関連施設整備の需要拡大を見据え、前年度に組織化した「防衛チーム」を中心に同社グループ連携を強化し、対応力を高めています。コスト上昇局面では、生産性向上や原価低減活動、適正な価格転嫁を通じて収益力強化を図っています。自社製造品の売上割合を高め、営業と生産部門の連携強化による安定供給体制の構築も重点テーマです。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ヤマックスは、株主の権利を尊重し、ステークホルダーとの協働を通じて持続的な成長と企業価値向上を目指しています。社外役員を軸とした経営監督機能の強化と迅速な意思決定体制の構築をコーポレート・ガバナンスの基本的な考え方としています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ヤマックスの株主構成を見ると、創業家と見られる個人株主が上位に複数名を占めています。これに加えて、事業会社や信託銀行も主要な株主として名を連ねています。特定の株主グループが経営に一定の影響力を持つ資本構成となっています。

株主名 持株比率
茂森 潔 7.50%
麻生 6.77%
日本カストディ銀行(信託E口) 4.47%
茂森 拓 4.05%
伊藤忠丸紅住商テクノスチール 3.94%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性11名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は茂森拓氏が務めています。社外取締役比率は12.5%です。

氏名 役職 主な経歴
茂森 拓 取締役社長 代表取締役 西日本事業本部長 1995年4月同社入社、1999年6月取締役就任、2014年4月代表取締役社長就任より現職。
茂森 潔 取締役会長 代表取締役 1963年10月同社入社、1974年3月代表取締役社長就任、2014年4月代表取締役会長就任より現職。
森 將彦 取締役副社長 事業本部統括 1963年4月建設省四国地方整備局入省、2013年6月同社入社、2016年6月取締役副社長就任より現職。
渡辺 宏之 常務取締役 管理本部長 兼 海外事業推進室長 1990年7月同社入社、2023年6月取締役就任、2024年6月常務取締役就任より現職。
浦崎 啓介 取締役 東日本事業本部 管掌 兼 西日本事業本部 九州建築事業部長 兼 福岡支店長 1985年4月同社入社、2021年6月取締役就任より現職。2026年4月東日本事業本部管掌兼西日本事業本部九州建築事業部長兼福岡支店長に就任より現職。
木山 伸悟 取締役 西日本事業本部 生産統括本部長 1989年1月同社入社、2024年6月取締役就任、西日本事業本部生産統括本部長に就任より現職。
森田 芳文 取締役 西日本事業本部 営業統括本部長 兼 総合企画室長 兼 工事部長 2010年1月同社入社、2024年6月取締役就任より現職。2026年2月西日本事業本部営業統括本部長兼総合企画室長兼工事部長に就任より現職。


社外取締役は、津留清氏(津留山村法律事務所所長)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会による意思決定と業務執行の監督、および監査役会による監査を実施しています。社外取締役は独立した立場から取締役会への助言と経営の監督機能を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ヤマックスの役員報酬は、株主総会で決議された報酬限度額の範囲内で、役位や職責、業績、社員給与とのバランスを考慮して算出されています。取締役の報酬は、固定報酬である基本報酬と、当期純利益や事業計画の達成状況に連動する業績連動報酬で構成されています。また、社外取締役を除く取締役に対しては、株式報酬も導入されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 7名 2.1億円 29.5百万円
監査役(社外除く) 1名 1百万円 0.6百万円
社外役員 4名 11百万円 2.8百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。