【平均年収653万円】虹技 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収653万円】虹技 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

虹技は、鋳物・ロール、機械、環境装置などの製造・販売をグループ各社とともに展開しています。直近の業績は減益となりました。


目次

※本記事は、虹技株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


虹技は、鋳物・ロール、機械、環境装置などの製造・販売を主に行っています。同社グループは、これらの製品を通じて幅広い産業分野に貢献しています。

単体従業員数は479名、連結従業員数は766名です。セグメントはCasting Field、Environment Field・環境エンジニアリング、Environment Field・機能材料、その他の4つです。

主な国内グループ会社は、小口合金鋳造所(CastingField)、虹技サービス(その他)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


虹技は、長年にわたり培ってきた技術と経験を基盤に、鋳物事業と環境関連事業を展開しています。同社グループでは、社員一人ひとりの能力と適性を重視し、長期的な視点での人材育成と働きやすい環境づくりに注力している傾向が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高いことから、長期的なキャリア形成が可能な環境であると考えられます。安定して働き続けられる職場環境が整っていることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 6,532,000円
平均勤続年数 18.0年
平均年齢 41.7歳
単体従業員数 479人
連結従業員数 766人
単体のグループ内比率 62.5%


同社は、退職給付制度として確定給付企業年金(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)と退職一時金制度を設けています。国内の連結子会社では中小企業退職金共済制度を設けていますが、在外の連結子会社には退職給付制度はありません。

退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

同社の退職給付債務は24.7億円、年金資産は29.0億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


虹技グループは、「安定的な事業基盤の構築」と「成長戦略の実現」を経営目標に掲げており、これらの達成には人材の多様性確保と育成が最重要課題であると認識しています。このため、将来に向けた安定的な基盤構築と成長戦略の礎として、技術継承を中心とした人材育成に取り組んでいます。

給与については、職能資格制度に基づき、社員一人ひとりの「能力」「成績」「行動プロセス」を適切に評価して処遇を決定しています。賞与は業績連動制を導入しており、会社業績と社員個人の成果に応じて支給額が決まる仕組みです。

人材の安定的な確保と定着を図る観点から、ベースアップを含む処遇改善や賃金水準の向上を、人的資本の重要な要素として位置付けています。中核人材として活躍を期待する総合職の女性や外国人の採用強化、中途採用者の管理職掌への登用を従来から進めてきました。

今後も入社形態や性別、外国人であるか否かに関係なく多様な採用チャネルを維持し、人材の適正配置、経営方針に則った人材育成、働きやすい職場環境の整備に努めています。"能力と適正"本位の登用によって中核人材の多様性確保に努める方針です。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 0.0%
男性労働者の育児休業取得率 21.4%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 73.1%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 73.1%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 80.1%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


虹技は、鋳物・ロール、機械、環境装置などの製造・販売を主軸とする事業を展開しています。同社グループは、多様な製品とサービスを通じて、幅広い産業分野に貢献するビジネスモデルを構築しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


虹技グループは、主に「Casting Field」「Environment Field・環境エンジニアリング」「Environment Field・機能材料」の3つの報告セグメントと「その他の事業」を展開しています。各セグメントは、それぞれの専門分野において製品の製造・販売、工事の請負などを行っており、多角的な収益源を持っています。海外売上高は全体の約3割を占めており、グローバルな事業展開も特徴です。

Casting Field

このセグメントは、鉄鋼圧延用ロール、鉄塊用鋳型、自動車用金型鋳物、デンスバー(連続鋳造鋳鉄棒)、一般鋳物製品などの製造・販売を担っています。収益は、これらの鋳物製品の提供から得ています。運営は、アルミニウム合金鋳造製品を扱う小口合金鋳造所、大型鋳物製品を扱う天津虹岡鋳鋼有限公司、南通虹岡鋳鋼有限公司が行っています。当期は前期に比べて売上高が減少しました。

Environment Field・環境エンジニアリング

環境関連装置・機械製品の製造・販売、土木・建設工事の請負を手掛けるセグメントです。収益は、環境装置の提供や工事の請負から得ています。当期は前期を大きく上回る売上高を記録しましたが、セグメント損失は拡大しました。

Environment Field・機能材料

自動車、鉄道、産業機械向けの摩擦材などの製造・販売を行っています。収益は、これらの機能材料の提供から得ています。当期は前期に比べて売上高、セグメント利益ともに増加しました。

その他の事業セグメント

このセグメントは、上記の主要事業以外の業務を担っています。当期は前期並みの売上高でしたが、セグメント損失は拡大しました。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
Casting Field 236億円 228億円
Environment Field・環境エンジニアリング 18.9億円 20.6億円
Environment Field・機能材料 7.8億円 8.3億円
その他の事業セグメント 27百万円 28百万円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


虹技グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は231億円から267億円まで増加した後、直近では256億円に減少しています。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益も同様に、一時的な増加を見せた後、当期は前期と比較して減少する結果となりました。

当連結会計年度においては、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも前期を下回っています。一方で、営業活動によるキャッシュ・フローは8億81百万円の増加となっており、本業でのキャッシュ創出力は維持されている状況です。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 231億円 267億円 260億円 263億円 257億円
経常利益 89百万円 7.2億円 7.1億円 11.3億円 6.7億円
経常利益率 0.4% 2.7% 2.8% 4.3% 2.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 43百万円 4.7億円 5.4億円 8.0億円 4.7億円
1株当たり当期純利益(円) 13.20 142.34 164.66 244.22 143.53

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


虹技グループの従業員1人あたりの売上高は、前期と比較して減少しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から減少する結果となりました。これらの指標は、同社グループ全体の生産性や収益創出能力の傾向を示しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 35.0百万円 33.5百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.5百万円 0.8百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


虹技は、本業で着実に資金を生み出しながら、将来に向けた投資を積極的に進めている状況です。財務基盤と資金の流れから、同社グループの経営の現在地を確認します。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率が前期から増加し、安定した水準を維持しています。純資産も増加傾向にあり、堅実な経営状況を示しています。手元資金は減少していますが、事業活動に必要な水準を確保していると評価されています。これらの状況は、入社後の雇用や給与の安定性にも影響を与える要素となります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 180億円 194億円
自己資本比率 42.6% 43.2%
ROE(自己資本利益率) 5.7% 3.2%
現金及び預金 31.7億円 24.3億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは増加となりましたが、前期と比較すると減少しています。これは、売上債権及び契約資産の増加や仕入債務の減少などが主な要因です。投資活動によるキャッシュフローは減少となり、有形固定資産の取得による支出が増加したことを示しています。

財務活動によるキャッシュフローは減少となり、長期借入金の返済や配当金の支払いが主な内訳です。結果として、フリーキャッシュフローはマイナスに転じており、本業で得た資金を上回る投資を行っている状況です。これは、将来の成長を見据えた投資フェーズにあることを示しており、今後の事業拡大や雇用機会の創出につながる可能性があります。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 48.1億円 8.8億円
投資CF △10.3億円 △15.3億円
財務CF △32.9億円 △0.9億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 37.8億円 △6.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの事業構造・収益性に関するリスクとして、主力である素形材事業が国内市場に大きく依存しており、民間設備投資や公共関連事業の動向に左右される点が挙げられています。また、鋳物関連事業では市場の成熟化が進むことが予想されており、高付加価値製品の開発や新規市場の開拓が課題となっています。

主要原材料の市況や購入価格の変動、国内外の資源需給動向、地政学的リスクも、利益率の低下や原材料の調達困難につながる可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


虹技は、社会と社内における「信頼」を基盤とし、高品質な製品づくりと環境保全への積極的な取り組みを通じて社会の発展に貢献することを目指しています。
自分自身で考え行動できる「自立人」を育み、「挑戦する姿勢」を尊重する企業文化を大切にしています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「社会における『信頼』を創造する」「社内における『相互信頼』を大切にする」「自分自身で考え行動できる『自立人』をめざす」「『挑戦する姿勢』を尊重する」という経営理念を掲げています。
この理念のもと、高品質で信頼できる製品づくりと環境保全への積極的な取り組みを通じて、株主・投資家、顧客、取引先、従業員、地域社会等の信頼と期待に応えることを経営の基本方針としています。
法令その他の社会的規範を遵守し、公正で健全な企業活動を行い、社会の発展に貢献することを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、経営理念として「信頼」「相互信頼」「自立人」「挑戦する姿勢」を重視しています。
また、「第8次3カ年計画」の基本方針として“Kai(甲斐&解)”を見出すことを掲げています。
「甲斐」は期待できるだけの値打ち、生きがいのある人生、働きがいのある職場、頼りがいのある人・会社を意味し、「解」は今考え得る最良の答えを指しています。

サステナビリティに関する行動基準では、「社会に有用な商品の提供」「社員のゆとりと豊かさの実現」「個性と能力を活かせる職場の形成」「環境問題への取り組み」を定めています。
人材の多様化と育成を重視し、中核人材として活躍を期待する総合職の女性や外国人の採用強化、中途採用者の管理職掌への登用を従来から進めています。
今後も入社形態や性別、外国人であるか否かに関係なく、"能力と適正"本位の登用によって中核人材の多様性確保に努めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、基盤事業である鋳物関連事業において、一層の原価低減、販売力強化、生産性の向上に取り組んでいます。
会社の発展に向けては、新たな事業・製品の開発と育成が不可欠であるとし、全社を挙げて新たな分野や製品への取り組みに注力しています。

「第8次3カ年計画」では、「省人化」「脱炭素社会に向けて」「人材育成」を重点課題としています。
具体的には、デジタル技術やデータ活用による業務変革、AIやロボットの活用、生産活動におけるCO₂削減と新しいビジネスチャンスの創出を推進しています。
また、将来に向けた安定的な基盤構築と成長戦略の礎として、技術継承を中心とした人材育成に取り組んでいます。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


虹技は監査等委員会設置会社であり、取締役会が経営の意思決定と監督を担っています。執行役員制度を導入し、監督機能の実効性と業務執行の効率性を高める体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


虹技の筆頭株主は虹技取引先持株会です。上位株主には、住友生命保険相互会社や三井住友銀行といった金融機関、株式会社神戸製鋼所などの事業会社、そして虹技社員持株会が名を連ねています。幅広いステークホルダーに支えられた資本構成となっています。

株主名 持株比率
虹技取引先持株会 6.53%
住友生命保険相互会社 5.79%
三井住友銀行 4.53%
りそな銀行 3.20%
神戸製鋼所 2.47%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


虹技の役員は9名(男性9名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は山本幹雄氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
山本 幹雄 代表取締役 取締役社長 1982年4月同社入社、2011年6月同社取締役に就任、2017年2月同社代表取締役に就任、2024年4月同社代表取締役社長より現職。
谷岡 宗 専務取締役 経営企画部長及び 海外事業部、経理部、総務部、IT推進部、 機能材料部、開発部 担当 1984年4月同社入社、2011年6月同社取締役に就任、2017年6月同社常務取締役に就任、2024年6月同社専務取締役に就任より現職。
片桐 康晴 取締役 デンスバー事業部、人事部、安全環境管理部担当 1988年11月同社入社、2015年1月執行役員デンスバー事業部長、2019年6月同社取締役に就任より現職。
萩野 豊明 取締役 小型鋳物事業部長兼資材部担当 1990年4月同社入社、2015年1月執行役員小型鋳物事業部長、2021年6月同社取締役に就任より現職。
梶野 正則 取締役 環境エンジニアリング事業部長兼同事業部環境プラント部長及び技術部、ソーラー事業グループ担当 1981年4月同社入社、2019年4月執行役員機械事業部長兼環境装置事業部長、2022年6月同社取締役に就任より現職。
稲毛 宏二 取締役 素形材事業部長 1990年4月同社入社、2016年4月執行役員大型鋳物事業部長兼同営業グループリーダー、2024年6月同社取締役に就任より現職。


社外取締役は、大塚良朗氏(日鉄物流常任顧問・監査等委員)、松山康二氏(公認会計士・監査等委員)、大山英人氏(元神戸製鋼所素形材事業部門チタンユニット・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社です。監査等委員である取締役3名全員が社外取締役であり、客観的かつ中立的な立場から経営監視機能を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


虹技の取締役報酬は、固定報酬と業績連動報酬である譲渡制限付株式報酬で構成されています。業績連動報酬は連結当期純利益から算定される1株当たり配当額に応じて決定され、株主との利害共有と企業価値向上へのインセンティブを目的としています。監査等委員である取締役の報酬は固定報酬のみです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 6名 1.1億円 18.5百万円
社外役員 3名 22百万円 7.3百万円


報酬等の額には、使用人兼務取締役の使用人分給与(賞与含む)は含まれていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。