※本記事は、日本伸銅株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
日本伸銅は、伸銅品の製造販売を主な事業内容としています。伸銅品の製造においては、兄弟会社であるサンエツ金属と生産品種の棲み分けを行い、最適な分業体制を構築しています。
単体従業員数は92名です。同社は伸銅品関連事業の単一セグメントとしています。
日本伸銅は、伸銅品の製造販売を主な内容として事業活動を展開しています。伸銅品の製造では、兄弟会社であるサンエツ金属と生産品種の棲み分けにより最適分業体制を構築しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
日本伸銅は、社員の働きがいと成長を重視し、安定した環境でキャリアを築けるよう努めている企業です。給与面では、長期的な視点での報酬増加方針を掲げ、社員の貢献を公平に評価する制度を運用しています。また、健康的な職場環境の整備にも力を入れていることが特徴です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高めであることから、社員が長期的にキャリアを形成し、定着する傾向が見られます。経験豊富な人材が多数在籍し、安定した環境で業務に取り組んでいることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 7,445,000円 |
| 平均勤続年数 | 19年4ヶ月 |
| 平均年齢 | 42歳10ヶ月 |
| 単体従業員数 | 92人 |
| 連結従業員数 | - |
| 単体のグループ内比率 | - |
同社は、確定給付型の退職給付制度を導入しています。これは、給与や勤続年数に応じて将来の給付額が決まる制度です。この制度は同社単体で適用されています。
また、退職一時金制度も設けています。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
2026年3月期末時点の退職給付債務は1.9億円、年金資産は1.6億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
日本伸銅は、「努力するに値するプロの仕事と、努力して働くほど報われる働きがいのある職場を提供することで、社会に貢献します。」という経営理念に基づき、性別・年齢・国籍等にかかわらず、社員に働きがいのある職場を提供することを人材戦略の基本としています。
給与(賞与を含む)の決定方針については、賞与を短期的な業績変動には連動させず、一人当たりの平均支給額を累進的に増加させる方針を2010年より一貫して採用しています。個々の社員への分配は、3ヶ月ごとの評価サイクルで貢献度を公平に評価し、成果に比例した分配を実現しています。
人材育成においては、「人事申告制度」により社員の希望する職場への配属を支援し、社員の満足度向上と適材適所の人材配置を進めています。また、社員の成長を促進するため、各種研修会や通信講座を開講し、充実した教育機会を提供しています。さらに、各人のライフステージに応じた働き方を社員が選択できるよう「働き方選択制度」も完備しています。
社内環境整備では、社員一人ひとりが安心して健康的に働ける職場環境を重視し、「夜勤レス」を推進することで、生活リズムを守れる働き方を実現しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合および男性労働者の育児休業取得率は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 男女の賃金の額の差異(全労働者) | 77.7% |
| うち正規雇用労働者 | 79.1% |
| うちパート・有期労働者 | 78.3% |
多様性・登用
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 人事希望等成就率 | 83.3% |
健康・安全
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 有給休暇取得率 | 79.1% |
| 夜勤率 | 0.0% |
| 休業災害発生件数 | 0件 |
人材育成・エンゲージメント
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 通信教育受講者割合 | 48.4% |
| 通信教育修了率 | 97.0% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
日本伸銅は、伸銅品の製造販売を主な事業内容としています。兄弟会社との間で生産品種の棲み分けを行い、最適な分業体制を構築しながら事業活動を展開しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社は、伸銅品の製造販売を主力事業としています。伸銅品は、同社の主要製品として売上高の大部分を占めています。また、伸銅加工品やその他の金属材料の販売も手掛けており、その他の金属材料は主に伸銅品原材料の転売によるものです。
同社の収益モデルは、主要原材料である銅や亜鉛の国際相場に大きく影響を受けます。これらの相場が高値で推移すると売上高が増加する傾向にあります。一方で、相場変動によるリスクをヘッジするため、デリバティブ取引も行っています。海外の外部顧客への売上高は全体の90%未満であり、国内市場が中心となっています。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
直近の業績では、売上高は増加傾向にあり、営業利益も大きく伸びています。これは主要原材料である銅の相場が高値で推移したことなどが影響しています。一方で、経常利益と当期純利益は減少傾向にあります。これは、銅相場の変動リスクをヘッジするためのデリバティブ取引において損失が発生したことが主な要因となっています。
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社の従業員1人あたりの収益性や生産性を示す指標は、提供されたデータからは確認できません。これらの指標は企業の効率性や収益を生み出す力を測る上で重要ですが、現状では具体的な数値に基づく分析を行うことができません。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
日本伸銅の経営の安定性について、財務基盤と資金の流れ、事業リスクの観点から解説します。これらの情報は、安心して長く働ける企業かどうかを判断する上で重要です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
自己資本比率は、企業の財務健全性を示す重要な指標です。ROE(自己資本利益率)は、自己資本をいかに効率的に活用して利益を生み出しているかを示します。また、手元資金の厚みは、不況時の耐性や事業継続能力に影響を与えます。これらの指標は、入社後の雇用や給与の安定性を判断する上で参考となる情報です。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本比率 | - | - |
| ROE(自己資本利益率) | - | - |
| 現金及び預金等 | - | - |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
キャッシュフローは、企業がどのように資金を調達し、事業活動や投資に充てているかを示します。営業活動によるキャッシュフローは本業の資金の出入りを、投資活動によるキャッシュフローは将来に向けた投資の状況を、財務活動によるキャッシュフローは資金調達や返済の状況を表します。これらの資金の流れは、企業の安定性や成長性を測る上で重要な要素となります。
キャッシュフローの状況は、企業の持続的な成長と雇用安定性に関わる重要な情報です。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | - | - |
| 投資CF | - | - |
| 財務CF | - | - |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | - | - |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社は、国際相場商品である銅や亜鉛を主原料としており、相場が乱高下する場合、棚卸資産等に含み益や含み損が発生する可能性があります。また、原料価格が高騰し続けた場合、販売先において黄銅以外の代替材への材質変更が行われ、黄銅製の棒・線の需要が減少する可能性も示されています。
さらに、M&A及び事業提携を事業拡大の手段としていますが、予期し得ない経済情勢や環境変化等により、当初意図した成果が得られないリスクも存在します。
③ 人材・組織に関するリスク
新たなウイルス等の発生により大規模なパンデミックが生じ、同社内において集団感染が発生した場合は、生産障害が発生する可能性があります。このような事態は、同社の業績に悪影響を与える可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
日本伸銅は、「地味だけど凄い価値の創造」を目指し、社会貢献と社員の働きがいを追求する経営理念を掲げています。良い製品を効率的に提供することに加え、社員が努力に見合った働きがいを感じられる職場環境づくりを重視している会社です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社は、経営理念として「良いものだけを、安く、早く、たくさん生産することで、社会に貢献する」ことを掲げています。また、「努力するに値するプロの仕事と、努力して働くほど報われる働きがいのある職場を提供することで、社会に貢献する」という考えも大切にしています。
さらに、「期待され、期待に応え、期待を超えるため、弛みない努力を重ねる」ことを掲げ、「地味だけど凄い価値の創造」を目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社は、社員一人ひとりが働きがいを感じ、成長意欲を高く持ち続けられる職場環境を重視しています。性別・年齢・国籍等にかかわらず、働きがいのある職場を提供するため、「人事申告制度」による適材適所の人材配置や、「働き方選択制度」の完備、各種研修会や通信講座による教育機会の提供に取り組んでいます。
また、「夜勤レス」を推進し、生活リズムを守れる健康的な職場環境を提供しています。賞与は短期的な業績変動に連動させず、一人当たりの平均支給額を累進的に増加させる方針を一貫して採用しています。個々の社員への分配は、3か月ごとの評価サイクルで貢献度を公平に評価し、成果に比例した分配を実現することで労使間の信頼関係を構築しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社は、伸銅事業における国内市場の縮小均衡と業界再編という経営環境に対応するため、他社との連携を強化しています。具体的には、製品の相互OEM供給、原料の共同購買、人材交流等を通じてシナジーを追求しています。
また、サステナビリティ経営を推進しており、サステナビリティ課題への対応方針を経営会議で協議・決定し、取締役会が監督する体制を構築しています。環境課題としては、環境対応材の開発・拡販、リサイクル原料の使用比率向上、省エネ対策によるCO2排出量削減に取り組んでいます。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
日本伸銅は、経営の効率性、透明性を高め、安全かつ健全な事業活動を通じて企業価値の最大化を目指すことをコーポレート・ガバナンスの基本的な考え方としています。有価証券報告書提出日現在、取締役会は7名で構成されています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の株主構成を見ると、親会社であるCKサンエツが筆頭株主として経営を支えています。その他、個人株主や海外の金融機関も上位株主に名を連ねています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| CKサンエツ | 55.40% |
| 根本 竜太郎 | 5.50% |
| INTERACTIVE BROKERS LLC | 4.40% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役会長は釣谷宏行氏、代表取締役社長は高倉英朗氏が務めています。社外取締役比率は28.6%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 釣谷 宏行 | 取締役会長 (代表 取締役) | 1982年4月株式会社北陸銀行入行、1986年4月シーケー金属株式会社入社、1997年4月シーケー金属株式会社代表取締役社長、2000年6月サンエツ金属株式会社(現 CKサンエツ)代表取締役社長、2015年6月同社代表取締役会長より現職。 |
| 高倉 英朗 | 取締役社長 (代表 取締役) | 2004年4月シーケー金属株式会社入社、2018年6月シーケー金属株式会社取締役、2025年4月同社執行役員堺工場長、2025年6月代表取締役社長より現職。 |
| 橋本 好人 | 取締役 営業本部長 | 1997年4月シーケー金属株式会社入社、2016年6月同社取締役大阪黄銅カンパニープレジデント、取締役営業本部長より現職。 |
| 木本 道隆 | 取締役 管理統括部長 | 1989年4月同社入社、2015年4月管理本部長、2016年6月取締役管理統括部長より現職。 |
社外取締役は、平山博史氏(平山綜合法律事務所代表・監査等委員)、岩﨑徹也氏(信州大学名誉教授・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社です。監査等委員である取締役3名のうち2名が社外取締役であり、独立した立場から経営の監督を行っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、固定報酬である基本報酬と非金銭報酬である株式報酬で構成されています。基本報酬と株式報酬の割合は80%対20%と定められています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 5名 | 75百万円 | 15.0百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 8百万円 | 8.0百万円 |
| 社外役員 | 2名 | 7百万円 | 3.5百万円 |
なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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