CKサンエツ 転職ガイド(サンエツ金属、リケンCKJVなど):知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

CKサンエツ 転職ガイド(サンエツ金属、リケンCKJVなど):知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

CKサンエツは、サンエツ金属、リケンCKJVなどを傘下に持つ純粋持株会社です。伸銅、精密部品、配管・鍍金など多岐にわたる事業を展開し、グループ連結従業員数は1,015名です。直近期は増収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社CKサンエツ の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


CKサンエツは純粋持株会社であり、グループ連結従業員数は1,015名です。

同社グループは、子会社14社により構成されており、伸銅、精密部品、配管・鍍金およびこれらに付帯する事業を展開しています。黄銅の棒や線、めっき線といった伸銅品を自動車や家電製品、水栓金具などの素材として提供するほか、黄銅製のカメラマウントやシンクロリングなどの精密部品の鍛造・切削加工、水道・ガス配管用継手の生産、鋼材の防錆処理としての環境対応鍍金を手掛けています。

主な国内グループ会社は、サンエツ金属.4(伸銅、精密部品)、シーケー金属(配管・鍍金)、日本伸銅.3.5(伸銅)などです。

同社グループは、相乗効果を追求するため、2025年4月1日に同業の三谷伸銅の株式を譲受し、連結子会社化しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社CKサンエツは純粋持株会社として、グループ全体の人材戦略を推進しています。同社グループは、社員一人ひとりが働きがいを感じ、成長できる職場環境の提供を重視しています。給与面では、賞与を短期的な業績変動に左右されず累進的に増加させる方針を掲げており、安定した報酬体系を目指していることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は純粋持株会社であり、単体での従業員データは開示されていません。グループ全体では1,000名を超える従業員が在籍しており、事業子会社が各事業を担っています。なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
連結従業員数 1,015人


なお、直近の主要子会社のデータは以下の通りです。

会社名 平均年齢 平均勤続年数 平均年間給与
サンエツ金属株式会社 40.3歳 16.2年 7,283,000円
株式会社リケンCKJV 37.3歳 14.2年 6,941,000円


同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)の退職給付制度を採用しています。この制度は、同社および国内連結子会社に適用されます。退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。2026年3月期末時点の退職給付債務は20.9億円、年金資産は6.8億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「努力するに値するプロの仕事と、努力して働くほど報われる働きがいのある職場を提供することで、社会に貢献します。」という経営理念に基づき、性別・年齢・国籍等にかかわらず、社員が働きがいを感じられる職場を提供することを人材戦略の基本としています。社員の成長と満足度を高めるため、「人事申告制度」を通じて希望する職場への配属を支援し、適材適所の人材配置を行っています。また、各種研修会や通信講座の開講により、充実した教育機会を提供しています。

社員のライフステージに応じた働き方を支援する「働き方選択制度」も完備しており、柔軟な働き方を可能にしています。健康的な職場環境の整備にも力を入れており、「夜勤レス」の推進により、社員が生活リズムを守りながら働ける環境を提供しています。

給与(賞与を含む)の決定方針については、賞与を短期的な業績変動に連動させず、一人当たりの平均支給額を累進的に増加させる方針を2010年から一貫して採用しています。個々の社員への分配は、3か月ごとの評価サイクルで貢献度を公平に評価し、成果に比例した分配を実現することで、労使間の信頼関係を構築しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

男女の賃金の額の差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しています。同一労働の賃金に差はなく、役職別人数構成の差によるものです。

▼ サンエツ金属株式会社

指標 数値
男性労働者の育児休業取得率 14.3%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 65.9%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 73.1%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 32.7%


▼ 日本伸銅株式会社

指標 数値
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 77.7%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 79.1%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 78.3%


▼ シーケー金属株式会社

指標 数値
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 74.2%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 73.5%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 143.2%

人材育成・エンゲージメント

指標 実績(当連結会計年度)
人事希望等成就率 78.9%
通信教育受講者割合 58.3%
通信教育修了率 97.9%

育児・介護支援

指標 実績(当連結会計年度)
有給休暇取得率 81.7%

健康・安全

指標 実績(当連結会計年度)
夜勤率 2.1%
休業災害発生件数 3件

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


CKサンエツは、伸銅品、精密部品、配管・鍍金製品の製造・販売を主軸とする企業グループです。幅広い産業分野に素材や部品を提供し、社会インフラを支える事業を展開しています。同社グループは、株式会社CKサンエツと14の子会社で構成される持株会社体制です。

主要原材料である銅や亜鉛の国際相場変動が、同社グループの業績に重要な影響を与える傾向があります。同社グループは、M&Aや新製品開発に注力し、事業の維持拡大と市場開拓に努めています。

伸銅

伸銅事業では、黄銅の棒、線、めっき線を生産しています。これらの伸銅品は、自動車、家電製品、水栓金具などの素材として広く使用されています。鉛やカドミウムなどの環境負荷物質を使用しない環境対応合金を実用化し、多数の特許を取得しています。
収益は、黄銅製品の製造・販売から得ています。運営は、サンエツ金属、日本伸銅、三谷伸銅が行っています。

精密部品

精密部品事業では、黄銅製のカメラマウント、シンクロリング、水栓金具などの鍛造加工や切削加工を行っています。
収益は、精密部品の加工・販売から得ています。運営は、サンエツ金属が行っています。

配管・鍍金

配管・鍍金事業では、水道やガスの配管に使用される継手の生産を行っています。ダイオキシンなどの環境負荷物質を一切使用しない脱塩ビ継手を実用化し、施工性に優れた透明被覆継手はグッドデザイン賞を受賞しています。また、鋼材の防錆処理として、環境対応鍍金「CKeめっきスーパー」を生産しています。
収益は、配管継手や鍍金処理の提供から得ています。運営は、株式会社リケンCKJV、シーケー金属が行っています。

同社グループの売上高は、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えています。主要な顧客として東泉産業株式会社があり、伸銅および精密部品セグメントに関連する売上高があります。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
伸銅 1,064億円 1,314億円
配管・鍍金 131億円 120億円
精密部品 56.4億円 60.1億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、直近5年間で増加傾向にあります。特に当連結会計年度は、前期から大きく増加しました。営業利益も同様に増加傾向を示していますが、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、当連結会計年度において前期から減少しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 1,153億円 1,238億円 1,114億円 1,251億円 1,494億円
経常利益 65.7億円 86.5億円 60.9億円 83.8億円 56.4億円
経常利益率 5.7% 7.0% 5.5% 6.7% 3.8%
親会社株主に帰属する当期純利益 43.1億円 53.2億円 38.1億円 52.1億円 35.9億円
1株当たり当期純利益(円) 517.19 644.39 458.22 616.11 432.19

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から増加しています。これは、連結子会社化による販売量の増加などが影響していると考えられます。従業員1人あたり営業利益も前期から増加しており、組織全体の収益創出力が向上している傾向が見られます。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 137.2百万円 147.2百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 11.3百万円 14.0百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


CKサンエツは、本業で得た資金を将来の成長に向けた投資に充てている状況です。財務基盤は堅固であり、事業活動を通じて得た資金を戦略的に活用しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は56.3%であり、東京証券取引所プライム市場上場企業(製造業)の平均と比較して高い水準を示しています。一方、ROE(自己資本利益率)は6.7%であり、プライム市場平均を下回っています。手元資金である現金及び預金は12.9億円となっています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 590億円 626億円
自己資本比率 60.1% 56.3%
ROE(自己資本利益率) 10.4% 6.7%
現金及び預金 37.0億円 12.9億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


CKサンエツは、本業の事業活動で資金を生み出していますが、それ以上に投資活動に資金を投じています。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは29.7億円の収入となりましたが、前期と比較すると減少しています。これは主に、棚卸資産の増加や法人税等の支払があったものの、税金等調整前当期純利益や減価償却費があったことによるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローは△48.3億円の支出となり、前期よりも支出が増加しています。これは主に、有形固定資産の取得や連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得によるものです。その結果、フリーキャッシュ・フローは△18.7億円となり、本業で得た資金だけでは投資を賄いきれていない状況です。財務活動によるキャッシュ・フローは△5.4億円の支出となっています。同社グループは、本業で得た資金を積極的に成長投資に回しており、将来に向けた事業拡大を進めていることがうかがえます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 53.1億円 29.7億円
投資CF △23.2億円 △48.3億円
財務CF △2.8億円 △5.4億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 29.9億円 △18.7億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク


同社グループは、国際相場商品である銅や亜鉛を主原料としており、これらの相場が乱高下する場合、棚卸資産等に含み益や含み損が発生する可能性があります。また、原料価格が高騰し続けた場合、販売先において黄銅以外の代替材への材質変更が行われ、黄銅製の棒・線・めっき線・精密部品の需要が減少する可能性があります。

同社グループの主力製品である伸銅品は、アルミニウムやステンレス、樹脂等の他の素材と競合関係にあります。予期し得ない代替製品の登場により、同社グループの業績に影響が生じる可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク


同社グループの将来にわたる継続的な成長と発展のためには、優秀な人材の確保と育成が必要であると認識しています。必要とされる人材の採用、育成が計画どおりに進まない場合は、同社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


純粋持株会社体制のもと、「地味だけど凄い価値の創造」を目指すCKサンエツは、社会貢献と社員の働きがいを重視する経営理念を掲げています。グループ全体でサステナビリティ経営を推進し、持続的な成長と企業価値向上に取り組んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


CKサンエツは2011年10月に純粋持株会社体制へ移行し、傘下にサンエツ金属、日本伸銅、三谷伸銅、シーケー金属といった事業会社を持つ持株会社です。同社グループは「良いものだけを、安く、早く、たくさん生産することで、社会に貢献します」という理念を掲げています。

また、「努力するに値するプロの仕事と、努力して働くほど報われる働きがいのある職場を提供することで、社会に貢献します」という考えも大切にしています。さらに、「期待され、期待に応え、期待を超えるため、弛みない努力を重ねます」という姿勢を持ち、「地味だけど凄い価値の創造」を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、経営理念の一つである「努力するに値するプロの仕事と、努力して働くほど報われる働きがいのある職場を提供することで、社会に貢献します」に基づき、社員に働きがいのある職場を提供することを目指しています。性別、年齢、国籍等にかかわらず、社員が安心して健康的に働ける職場環境を重視しています。

サステナビリティ経営をグループ全社で推進しており、サステナビリティ課題への対応方針は毎月開催される「グループ経営会議」で協議・決定されています。各事業子会社では「ISOマネジメントレビュー」を通じて環境課題への対応方針を共有し、実行計画を策定・モニタリングすることで、グループ全体で課題解決に取り組む文化があります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


CKサンエツは監査等委員会設置会社であり、取締役会が重要な業務執行の決議、監督、監査を行っています。監査等委員である取締役が取締役会での議決権を持つことで、監査・監督機能の強化を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


CKサンエツの株主構成を見ると、筆頭株主はCKサンエツ取引先持株会であり、従業員持株会も上位に名を連ねています。また、株式会社ツリヤ経営や株式会社釣谷興産といった関連会社も大株主として存在しています。複数の信託銀行も上位株主として名を連ねており、多様な株主によって支えられている資本構成となっています。

株主名 持株比率
CKサンエツ取引先持株会 11.12%
日本カストディ銀行(信託口) 7.67%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 4.08%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.2%です。代表取締役社長は釣谷宏行氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。

氏名 役職 主な経歴
釣谷 宏行 取締役社長 (代表取締役) 1982年株式会社北陸銀行入行後、シーケー金属株式会社に入社し取締役、代表取締役社長を歴任。2000年6月より同社代表取締役社長を務め、サンエツ金属株式会社などグループ各社の代表も兼任し現職。
釣谷 伸行 専務取締役 営業管掌 1983年日産自動車株式会社入社。2001年6月より同社取締役営業本部副本部長、常務取締役営業本部長を経て、2011年10月より専務取締役営業管掌を務め現職。
松井 大輔 取締役 管理統括部長 1997年株式会社北陸銀行入行後、2005年10月同社入社。取締役管理本部長、取締役財務・企画部長を経て、2015年6月より取締役管理統括部長を務め現職。


社外取締役は、桝田和彦氏(株式会社UACJ名誉顧問・監査等委員)、山田政雄氏(DOWAホールディングス株式会社相談役・監査等委員)、浜田亘氏(公認会計士・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役が取締役会における議決権を持つことで、監査・監督機能の強化と企業価値の向上を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


CKサンエツの役員報酬は、固定報酬である基本報酬と非金銭報酬である株式報酬で構成されています。その割合は基本報酬が80%、株式報酬が20%と定められています。基本報酬は月次に分割して支給され、株式報酬は原則として退任時に同社株式が交付される仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 3名 2.5億円 83.3百万円
監査等委員(社外除く) 1名 8百万円 8.0百万円
社外役員 3名 18百万円 6.0百万円


なお、取締役の支給額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。

個人別報酬が開示されている役員は、釣谷宏行氏(1.40億円)です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。