※本記事は、エヌアイシ・オートテック株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
エヌアイシ・オートテックは、FA部門と商事部門の2部門体制で事業を展開しています。アルミニウム合金製構造部材の「アルファフレームシステム」やFA装置の開発・設計・製造・販売を行うとともに、工業生産財の取り扱いも行っています。
単体従業員数は189名です。セグメントはFA部門、商事部門の2つです。
エヌアイシ・オートテックは、FA部門において国産初の「アルファフレームシステム」を開発し、2,200種類を超える製品を展開しています。また、商事部門では工業用砥石や機械設備、工具・ツールなどの工業生産財を取り扱っています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
エヌアイシ・オートテックは、人材を企業価値の源泉と捉え、個々の能力と多様性を最大限に活かすことで持続的な成長を目指しています。社員の専門能力向上と自己実現を支援し、多様な人材が活躍できる環境整備に力を入れている会社です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均勤続年数が12.0年、平均年齢が41.3歳となっており、比較的長く勤める社員が多い傾向が見られます。これは、社員が安定してキャリアを築ける環境が整っていることを示唆しています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,010,000円 |
| 平均勤続年数 | 12.0年 |
| 平均年齢 | 41.3歳 |
| 単体従業員数 | 189人 |
| 連結従業員数 | 240人 |
| 単体のグループ内比率 | 78.8% |
同社は確定給付型の退職給付制度を設けており、給与や勤続年数に応じて給付額が決まる仕組みです。この制度は国内グループ会社に適用されています。
退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、年金資産は1.0億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
エヌアイシ・オートテックは、企業価値の源泉を「人材」と位置づけ、個々の能力と多様性を最大限に活用することで持続的な成長と競争力強化に努めることを基本方針としています。多様化する顧客ニーズに対応するため、高度な技術力を有する人材の確保を重視し、事業拡大を見据えた計画的かつ継続的な採用活動を推進しています。
高品質・高付加価値な製品提供を通じて社会に貢献するため、開発部門の高度な技術力と営業部門の専門的知見に基づく提案力を備えた人材育成が重要と認識しています。実践的な教育を通じて適材適所の配置を進め、専門性の向上と持続的成長を支える人材基盤の強化に取り組んでいます。
人材育成においては、「新製品の開発や技術力の向上」「商品知識や要素技術の習得」ができるノウハウを持った優秀な人材の確保・育成が重要と捉え、OJTや階層別教育、自己啓発支援を通じて専門能力の底上げを図っています。社員個々が業務を通じて自己実現できる機会を提供しています。
社内環境整備では、中長期的な企業価値向上の原動力となる多様な個人の掛け合わせを実現するため、性別や年齢、人種などに関係なく様々な人材が活躍できる環境や仕組みを整備し、活力ある組織の構築を推進しています。優秀な人材確保のため、新卒採用に加え、即戦力として期待できる中途採用も積極的に行っています。
従業員の報酬については、人材を重要な経営資源と位置づけ、従業員の成長と企業価値向上の両立を目指し、法令および社内規程に基づき、能力や業績、役割等を踏まえて決定しています。定期的な人事考課を通じて公正な評価を行い、その結果を昇給や昇格に反映することで、従業員の意欲や成長を促進しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。男女賃金差異は、女性活躍推進法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 11.4% |
| 男性育児休業取得率 | 100.0% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
エヌアイシ・オートテックは、アルミニウム合金製構造部材の「アルファフレームシステム」を基盤に、製造業の自動化・省力化を支援するFA部門と、工場設備や工業生産財を提供する商事部門の二つの事業を展開しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社は、機械・装置の基礎フレームなど機械要素となるアルミニウム合金製構造部材の「アルファフレームシステム」と、それを使用したFA装置やクリーンブース、関連機器・システム、その他工業製品の開発・設計・製造・販売を行っています。また、工場等の製造設備導入提案営業や工業生産財の取り扱いも手掛けています。
FA部門
当部門は、国産初の自社ブランドである「アルファフレームシステム」を開発して以来、アルミニウム合金製構造部材を使用した装置メーカーとして、幅広い分野の顧客に技術とサービスを提供しています。生産ラインの変化により的確に対応できる新シリーズを継続的に開発し、シリーズの拡充を図っています。
収益は、「アルファフレームシステム」ならびにそれを使用したFA装置、クリーンブースやその関連機器・システム、その他マシンカバーやマシンベース等の工業製品の開発・設計・製造・販売から得ています。
商事部門
当部門は、FA部門のメーカー機能を活用し、工場等の製造設備導入提案営業及び工業生産財の取り扱いを行っています。工業用砥石、鑢、工具・ツール等の消耗品と工場等の製造設備が主要な取扱商品です。
収益は、これらの工業生産財の販売と、FA部門との連携による製造設備の導入提案営業から得ています。リピート受注が多いことが特徴であり、同社の安定的な収益に貢献しています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| FA部門 | 54.3億円 | 50.2億円 |
| 商事部門 | 12.2億円 | 12.9億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社の業績は、過去5期間のうちデータが示されている2期間において、売上高は減少傾向にあり、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は黒字から赤字へと変化しました。これは、国際情勢の緊張や原材料価格の上昇、特定の製造業分野における設備投資の調整局面などが影響したとみられます。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 74.3億円 | 66.6億円 | - | - | - |
| 経常利益 | 2.7億円 | △93百万円 | - | - | - |
| 経常利益率 | 3.6% | △1.4% | - | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2.5億円 | △1.3億円 | - | - | - |
| 1株当たり当期純利益(円) | 45.67 | △24.58 | - | - | - |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
従業員1人あたりの生産性は、企業の収益体質や組織の効率化傾向を示す指標の一つです。同社では、この指標の具体的な数値は開示されていませんが、一般的に、生産性の向上は事業の持続的な成長に寄与すると考えられます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社の主力製品であるアルファフレームシステムは、日本国内における競合他社による廉価販売や海外製品の進出により、販売価格競争の影響を受ける可能性があります。
また、特定の取引先に対する依存度が高くなっており、特定取引先との取引継続が困難になった場合には、同社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
人材・組織に関するリスクの記載はありません。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
エヌアイシ・オートテックは、「モノづくりを通じて社会の発展と創造に貢献する」ことを経営理念に掲げています。お客様、社員、株主、地域社会の満足度向上を経営の基本方針としています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
エヌアイシ・オートテックは、「モノづくりを通じて社会の発展と創造に貢献する」ことを経営理念としています。同社のミッションは「製造業の品質向上と合理化に貢献」することです。
「100年の技術で日本のモノづくりを支える~“PASSION & CHALLENGE”~」を掲げ、”Only One企業“を目指しています。具体的には、アルミフレームの専門メーカーとして、またアルミフレームを活用したFA装置メーカーとしての地位を確立することを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社は、社員に対して仕事を通じて自己実現の機会を与え、快適で働き甲斐のある職場環境を醸成することを経営の基本方針としています。中長期的な企業価値向上のためには「革新・刷新・変革」を継続することが重要であり、その原動力は多様な個人の掛け合わせであると考えています。
性別や年齢、人種などに関係なく様々な人材が活躍できる環境や仕組みを整備し、多様な人材が意欲をもって活躍する活力ある組織の構築を推進しています。人材を重要な経営資源と位置づけ、従業員の成長と企業価値の向上の両立を目指し、能力や業績、役割等を踏まえた報酬決定と公正な人事考課を行っています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
エヌアイシ・オートテックは、環境変化に強い企業体質づくりを当面の課題と捉え、コスト競争力・収益力をより強固なものとし、多様化するお客様のニーズに対して柔軟かつタイムリーに対応することを目指しています。高度な技術とサービスを提供するため、優秀な人材の確保と育成を強化しています。
新製品の開発や同社技術力の向上、商品知識や要素技術の習得ができるノウハウを持った人材が必須であると考え、将来を見据えた積極的な採用と教育制度の充実に取り組んでいます。また、企業の社会的責任を果たすべく、リスク管理やコンプライアンスを徹底し、内部統制の管理体制の充実と安全品質管理体制の向上を目指しています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
エヌアイシ・オートテックは、取締役会による監督と監査役会による監査を通じて、透明性の高い企業統治体制を構築しています。経営環境の変化に迅速に対応し、企業価値向上を目指すための仕組みが整備されています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の筆頭株主は代表取締役会長兼社長CEOである西川浩司氏であり、個人として高い持株比率を占めています。このことから、創業家または経営者個人が経営に強い影響力を持っていることがうかがえます。また、従業員持株会も上位株主として名を連ねています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 西川 浩司 | 68.00% |
| エヌアイシ・オートテック従業員持株会 | 1.91% |
| 三協立山 | 1.84% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は13.0%です。代表取締役会長兼社長CEOは西川浩司氏が務めています。社外取締役比率は20.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 西 川 浩 司 | 代表取締役会長兼社長CEO | 1980年4月 株式会社不二越入社、1986年4月 同社入社、1999年8月 同社代表取締役社長就任、2022年10月 同社代表取締役会長兼社長就任より現職。 |
| 西 川 重 子 | 取締役相談役 | 1979年9月 ゲン企画プロダクション所属、1996年2月 株式会社ソサエティ・オブ・スタイル所属、2023年6月 同社取締役相談役就任より現職。 |
| 山 崎 克 己 | 取締役執行役員 | 1994年9月 同社入社、2020年6月 執行役員技術開発部副部長就任、2023年6月 取締役常務執行役員技術本部長就任、2026年4月 取締役執行役員生産管理部管掌より現職。 |
| 澤 井 洋 通 | 取締役執行役員 | 1997年7月 同社入社、2022年11月 執行役員アルファフレーム事業本部副本部長就任、2026年6月 取締役執行役員AF営業部・商事部・営業企画部管掌より現職。 |
社外取締役は、竹田進亮氏(元みずほ情報総研専務取締役)です。
同社は監査役設置会社であり、取締役会による業務執行の監督と、監査役会による意思決定プロセスおよび内容の監視・検証が行われています。社外取締役は第三者的かつ中立的な立場から意見を述べ、経営の意思決定や執行を監視する役割を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社は、株主総会で定められた報酬総額の範囲内で、年度ごとの予算編成時に取締役会で役員報酬に関する方針を決定しています。その方針に基づき、取締役および監査役の各報酬総額が定められています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役 | 6名 | 76百万円 | 12.7百万円 |
| 監査役 | 4名 | 17百万円 | 4.2百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 18百万円 | 3.6百万円 |
報酬額合計欄の( )内書表示は、社外役員全体の報酬等の合計額であります。
役員ごとの報酬等の総額は、1億円以上である者が存在しないため、個別の開示は行われていません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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