【平均年収720万円】沖縄セルラー電話 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収720万円】沖縄セルラー電話 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

沖縄セルラー電話は、モバイルサービスやインターネットサービスなどの電気通信事業を、グループ各社とともに沖縄県を拠点に展開しています。直近期は営業収益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益が増加し、過去最高益を更新しました。


目次

※本記事は、沖縄セルラー電話株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月9日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


沖縄セルラー電話は、モバイルサービス、国内・国際通信サービス、インターネットサービスなどを提供する電気通信事業を主な事業内容としています。同社グループは、親会社であるKDDI株式会社とともに、沖縄県を拠点に幅広い通信サービスを展開しています。

単体従業員数は347名、連結従業員数は545名です。同社グループの事業セグメントは電気通信事業の単一セグメントとなっています。

主な国内グループ会社は、KDDI(パーソナル事業・ビジネス事業)、OTNet(電気通信事業)、沖縄セルラーアグリ&マルシェ、沖縄セルラーみらいクリエイトなどです。

沖縄セルラーアグリ&マルシェは、2026年4月1日付で沖縄セルラーアスミューに社名を変更しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


沖縄セルラー電話は、沖縄の地域社会に根ざした事業を展開しており、安定した基盤を持つ企業です。従業員の働きがいや成長を重視する姿勢が見られ、長期的なキャリア形成を支援する環境が整っていると考えられます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の定着を重視し、長期的なキャリア形成を支援する環境が整っていることがうかがえます。平均勤続年数や平均年齢から、経験豊富な人材が長く活躍できる職場である傾向が見られます。

項目 数値
平均年間給与 7,200,451円
平均勤続年数 9.4年
平均年齢 39.2歳
単体従業員数 347人
連結従業員数 545人
単体のグループ内比率 63.7%


同社グループは、従業員の退職給付に充てるため、積立型の確定給付企業年金制度を採用しています。これは、給与や勤続年数に応じて将来の給付額が決まる制度です。

この制度は国内の従業員を対象としています。退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは「沖縄セルラーグループ・フィロソフィ」を経営の中核に据え、グループ一体での事業運営を基本としています。OCT VISION 2030では「新たな価値でこの島の未来を豊かにする 地元に全力!沖縄セルラー」を掲げ、成長領域の拡大と営業収益1,000億円の達成を目指しています。この目標達成に向けて、事業戦略を支える人的資本の確保・育成・最適配置が重要であると認識しています。

人的資本戦略では、「地元に全力!」マインドの深化、社員が自律的に働き方をデザインする「DayX」の定着、一人ひとりのコアスキル育成の3つをディレクションとしています。KGI(重要目標指標)として「創造生産性」を設定し、人的資本への投資が事業成長と企業価値向上にどのようにつながるかを継続的に検証しています。また、重点KPIとして社員エンゲージメントスコアを設定し、総合的な推進を図っています。

従業員給与は、役割等級を基軸としつつ、成果と能力発揮を適切に反映する人事制度に基づき決定されます。目標管理制度(MBO)に基づく業績評価と行動発揮状況を総合的に評価し、公正性と納得性のある処遇を実現しています。市場競争力のある報酬水準の維持や物価動向も踏まえ、賃金水準の見直しも行われています。

昇格・昇給は、年齢や勤続年数にかかわらず、役割の拡大、成果の発揮、能力の向上に応じて行われる職務・成果・能力に基づく運用が基本です。最短1年での昇格も可能とする仕組みを導入し、従業員の挑戦意欲向上を促しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合および労働者の男女の賃金の額の差異は、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の規定に基づき算出されています。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 18.3%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 78.5%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 76.1%
労働者の男女の賃金の額の差異(非正規雇用労働者) 76.2%

連結子会社の法定開示


主要事業会社の数値のみ掲載します。

▼ OTNet株式会社

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 6.3%
男性労働者の育児休業取得率 66.7%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 61.9%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 62.4%
労働者の男女の賃金の額の差異(非正規雇用労働者) 52.4%

採用手法の多様化

指標 数値
新卒採用人数 9人
キャリア採用人数 21人

人財育成・キャリア支援


「DX推進パスポート」は、デジタルリテラシー協議会が推奨する資格試験の合格状況に応じて発行されるデジタルバッジです。

指標 数値
DX推進パスポート1取得率 3.0%
DX推進パスポート2取得率 1.0%
DX推進パスポート3取得率 0.7%

DE&Iの加速

指標 数値
管理職の平均年齢 49.2歳
60歳以上の社員エンゲージメントスコア 76.8スコア

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


沖縄セルラー電話は、沖縄県を拠点に電気通信事業を展開する企業です。モバイルサービスを主軸に、国内・国際通信サービスやインターネットサービスなどを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、モバイルサービスや固定通信サービス、インターネットサービスといった電気通信事業を主な事業内容としています。事業セグメントは「電気通信事業」の単一セグメントで構成されています。

同社グループは、OTNet、沖縄セルラーアグリ&マルシェ、沖縄セルラーみらいクリエイト、株式会社うるま共創PFI、そして親会社であるKDDIといった関係会社とともに事業を推進しています。収益は、モバイル総合収入、携帯端末収入、固定通信サービス収入、電力収入など多岐にわたるサービスから得ています。

モバイルサービスにおいては、マルチブランド戦略の推進やネットワーク品質の向上に注力しており、総契約数が増加傾向にあります。これにより、モバイル総合収入も増加しています。FTTHサービスでは、累計回線数が増加しており、ライフデザインサービス(auでんきなど)も契約件数が増加しています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績推移を見ると、営業収益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は一貫して増加傾向を示しています。特に当期は、親会社株主に帰属する当期純利益が過去最高益を更新しました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
営業収益 734億円 773億円 780億円 843億円 863億円
経常利益 153億円 161億円 172億円 179億円 189億円
経常利益率 20.9% 20.9% 22.0% 21.3% 21.8%
親会社株主に帰属する当期純利益 107億円 109億円 121億円 124億円 132億円
1株当たり当期純利益(円) 99.29 102.29 122.47 130.26 142.05

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり営業収益(連結)は前期と比較して減少しています。一方で、従業員1人あたり営業利益(連結)は前期から増加しており、従業員一人あたりの利益創出能力は向上している傾向にあります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり営業収益(連結) 161.8百万円 158.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 34.1百万円 34.3百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


沖縄セルラー電話の財務状況は、事業活動を通じて安定した資金を生み出していることを示しています。これにより、同社グループは堅実な経営基盤を築いていると言えます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、高い自己資本比率とROEによって強固な状態を示しています。自己資本比率はプライム市場平均を大きく上回る水準で推移しており、安定した経営体制がうかがえます。

また、ROEもプライム市場平均を上回る水準で、効率的な資本活用ができていることを示しています。手元資金も確保されており、事業運営における安定性が高い状況です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 992億円 1,019億円
自己資本比率 81.6% 82.2%
ROE(自己資本利益率) 12.9% 13.5%
現金及び預金 35.1億円 34.2億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業で安定して資金を創出している状況を示しています。営業活動によるキャッシュフローは前期から増加し、163億円の収入となりました。これは売上債権の増加額が減少したことなどが主な要因です。

投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産の取得による支出が増加したことなどにより、54億円の支出となりました。これは事業拡大に向けた投資が継続していることを示しています。財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払額が増加したものの、自己株式の取得による支出が減少したことなどにより、110億円の支出となっています。

これらの結果、フリーキャッシュフローは110億円のプラスを維持しており、本業で得た資金で投資を賄い、なお余剰資金を生み出している状況です。この資金状況は、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来の成長に向けた投資余力も確保していることを示しており、雇用や給与の安定性につながる基盤があると言えます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 151億円 163億円
投資CF △35.7億円 △53.8億円
財務CF △112億円 △110億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 115億円 110億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、他の事業者や他の技術との競争、市場や事業環境の急激な変化に直面しています。競争激化に伴う料金値下げや、人口減少・高齢化による収入低下の可能性が挙げられています。

また、電気通信業界の再編や同社グループの事業再編の可能性もリスクとして認識されています。小売電気事業への参入による市場価格の変動も、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、事業拡大に伴う適切な人材の確保と育成が課題となる可能性があります。業容拡大に対して十分な人材を迅速に確保・育成できない場合、業務に支障が生じるリスクが挙げられています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


沖縄セルラー電話は、沖縄県民の生活と社会の発展に貢献することを目指し、地域に根ざした事業展開を行う企業です。独自の「セルラー6X経営」を推進し、持続的な成長と企業価値向上に取り組んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


沖縄セルラー電話は、モバイル事業で高品質なサービスを低廉な料金で提供し、社会の発展に貢献することを経営の基本方針としています。お客さまに満足され、親しみと尊敬に価する企業を目指しています。

中長期的な経営戦略では、LTV(顧客生涯価値)や「All for Family.」のブランドステートメントを通じて、CX(カスタマーエクスペリエンス)向上と筋肉質な経営基盤構築を目指しています。

中期経営計画(2025年度‐2030年度)では、「新たな価値でこの島の未来を豊かにする 地元に全力! 沖縄セルラー」をビジョンに掲げています。同社グループは、持続可能な社会の成長に貢献し、沖縄経済を牽引する企業となることを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、予測不能な時代でも機能する成長基盤を構築し、沖縄に社会変革を起こすため「セルラー6X(síks)経営」を推進しています。これは、CX(カスタマーエクスペリエンス)、EX(エンプロイーエクスペリエンス)、DX(デジタルトランスフォーメーション)、DayX(デイトランスフォーメーション)、SX(サステナビリティトランスフォーメーション)、GX(グリーントランスフォーメーション)の6つのXで経営を推進するものです。

これらのXは、カスタマーセントリックな戦略実践、主体性あふれる職場環境の実現、生産性向上、新しい「はたらき型」のデザインによる創造性向上を目指します。また、沖縄の成長と共に稼ぐ力の向上、豊かな自然の保全と新たな事業創出にも取り組むものです。

人的資本戦略では、「多様かつ高度な人財の育成と働きがい・働きやすさの実現」を重要課題としています。事業戦略と連動した採用の高度化、自律的なキャリア形成支援、DX人財育成、DE&I、ウェルビーイング及び就業環境整備の推進を通じて、持続的な成長と企業価値向上を目指しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループを取り巻く事業環境は、不安定な世界情勢やお客さまニーズの多様化、デジタル化の加速により激しく変化しています。このような中で、通信サービスは人々の暮らしや社会経済活動を支える重要な基盤として、その役割を一層拡大しています。

同社グループは、持続的な成長を実現するため「中期経営計画2025年度-2030年度」を発表し、本業を通じて社会課題解決に貢献するため7つの重要課題(マテリアリティ)を特定しています。これらの課題を通じて、持続可能な社会の成長に貢献し、中長期的な企業価値の向上を目指しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


沖縄セルラー電話は、監査役制度を採用しており、取締役会と監査役会を設置しています。経営の効率化と透明性、公平性を確保するため、社外取締役を中心とした取締役会運営と執行役員制度を導入しています。

また、取締役及び監査役の選解任や報酬に関する手続きの透明性・客観性を高めるため、指名・報酬委員会を設置しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


沖縄セルラー電話は、事業会社であるKDDIが筆頭株主として経営を支えています。沖縄地域の主要企業も上位株主として名を連ねており、特定の株主グループが経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。

株主名 持株比率
KDDI 54.32%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 2.37%
沖縄電力 2.05%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は13名(男性10名・女性3名)で構成され、女性役員比率は23.1%です。代表取締役社長は宮倉康彰氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
宮倉 康彰 代表取締役社長 1990年4月日本移動通信株式会社(現KDDI株式会社)入社、KDDI株式会社の要職を歴任。2024年6月同社代表取締役社長に就任し、2026年4月より現職。
丸米 郁男 代表取締役 執行役員専務 技術担当 1984年4月国際電信電話株式会社(現KDDI株式会社)入社、KDDI株式会社の技術部門要職を歴任。2024年6月同社代表取締役執行役員専務技術本部長、2026年4月より現職。
國吉 博樹 取締役 執行役員常務 コーポレート 担当 1992年6月同社入社、同社執行役員営業企画部長、沖縄セルラーアグリ&マルシェ株式会社代表取締役社長などを経て、2026年4月より現職。
上地 球二 取締役執行役員 営業統括本部長 1990年4月国際電信電話株式会社(現KDDI株式会社)入社、KDDI韓国取締役、同社営業企画部長などを経て、2025年4月より現職。
髙橋 誠 取締役 2003年4月KDDI株式会社執行役員、代表取締役社長、CEOなどを歴任。2025年4月同社代表取締役会長、2025年6月より同社取締役。
中山 朋子 取締役 2015年4月KDDI株式会社コンシューマ事業企画本部コンシューマ事業企画部長、執行役員などを歴任。2022年6月より同社取締役。2026年4月KDDI株式会社執行役員常務CHROコーポレート統括本部副統括本部長兼人事本部長より現職。


社外取締役は、阿波連光氏(弁護士法人ひかり法律事務所所長)、渕辺美紀氏(株式会社ビジネスランド代表取締役社長)、与儀達樹氏(大同火災海上保険株式会社取締役会長)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役及び社外監査役を中心に、業務執行に対する多面的なチェックと監督を行う体制を採用しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


沖縄セルラー電話の取締役の報酬は、月額固定報酬、業績連動型の役員賞与、及び株式報酬(役員報酬BIP信託)で構成されています。社外取締役は職務内容を考慮し、役員賞与と株式報酬の支給対象外としています。

業務執行取締役の報酬は、業績連動型報酬の比率が役位に応じて高まる設計となっており、会社業績の目標達成を動機づけるインセンティブ性を重視しています。監査役の報酬は、監査の職責を担うことから月額固定報酬のみで構成されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 1.4億円 34.5百万円
監査役(社外除く) 1名 19百万円 19.0百万円
社外役員 8名 42百万円 5.2百万円


役員報酬等の総額は199百万円であり、対象となる役員の員数は13名です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。