【平均年収558万円】中国工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収558万円】中国工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

中国工業は、高圧ガス容器やLPガス貯槽・設備、鉄構機器製品、施設機器製品などの製造販売をグループ各社とともに展開しています。直近期の業績は、売上高は横ばい、利益は減少となりました。


目次

※本記事は、中国工業株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


中国工業は、高圧ガス容器、LPガス貯槽・設備、鉄構機器製品、施設機器製品などの製造販売を主な事業内容としています。同社グループは、これら製品の製造販売を通じて幅広い産業分野に貢献しています。

単体従業員数は260名、連結従業員数は376名です。同社グループの事業セグメントは、高圧機器、鉄構機器、施設機器、運送の4つです。

主な国内グループ会社は、高圧プラント検査(高圧機器事業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


中国工業は、製造業を基盤とする企業として、従業員の長期的なキャリア形成を支援する環境が整っていると考えられます。安定した事業運営を通じて、従業員が安心して働き続けられるような職場環境を提供していることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


中国工業では、平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高めであることから、従業員が長期にわたって安定して勤務している傾向が見られます。これは、同社が従業員の定着を重視し、働きやすい環境を提供していることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 5,582,000円
平均勤続年数 21.5年
平均年齢 45.5歳
単体従業員数 260人
連結従業員数 376人
単体のグループ内比率 69.1%


中国工業グループでは、退職給付制度として確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方を採用しています。この制度は、同社および連結子会社の中鋼運輸に適用されています。退職一時金制度もあり、退職給付として給与と勤務期間に基づいた一時金が支給されます。
直近の退職給付債務は16.9億円、年金資産は2.3億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


中国工業グループは、人材戦略において、各部門のニーズに応じた的確な採用活動を通じて必要な人材を確保しています。経営の方向性に沿った人材戦略を次期中期経営計画に反映する方針です。従業員の給与等の額は、生活の安定確保と持続的な成長を支える人的資本への投資という観点から総合的に決定されており、労働組合との協議を通じて物価動向や業績、他社水準を勘案しています。

人材育成では、新入社員研修から職位・職種に応じた研修まで、社員の希望も踏まえて実施しています。DXの進展に対応するため、リスキリングとして自薦・他薦による指名制研修も導入しています。OJT計画や教育訓練計画の作成と実施評価、各階層別の研修、資格取得費用の補助など、多様なスキル習得を支援する制度が充実しています。

また、職場環境の整備にも力を入れており、有給休暇や育児休暇の取得率向上、福利厚生の充実を通じて社員のWell-being向上を図っています。女性の活用推進や育児休業の取得促進にも取り組み、社員の家族を含めた福祉増進や少子化対策に貢献しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男女賃金差異は、女性活躍推進法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。

指標 数値
女性管理職比率 2.4%
男性育児休業取得率 25.0%

環境

指標 数値
二酸化炭素排出量の削減(Scope1)(2024年度対比削減量) △104 t-CO2

コンプライアンス

指標 数値
「グループ行動規準」「グループ行動規範」の周知徹底 1回実施
「コンプライアンス推進委員会」の開催 2回実施
「コンプライアンス便り」の発行 6回実施

安全衛生

指標 数値
死亡災害 0件
休業・不休業災害 不休業災害 4件発生
定期健康診断受診率 100%
特殊健康診断有所見者率 0%
生活習慣病検診受診率 100%
女性検診実施状況 希望者について全員実施
メンタルヘルス対策実施状況 希望者について全員実施
長時間労働者への面接指導実施状況 対象者なし

人的資本

指標 数値
デジタル人材育成サービス(~2025年12月) 3名
デジタル人材育成サービス(2026年4月~) 4名
企業財務研修 10名
全社員に占める女性社員の比率 8.5%
育児休業の取得日数 541日
女性育児休業取得者数 2名
女性育児休業取得率 100%

地域社会への貢献

指標 数値
行事等への寄付の実施 各1回実施
地域の災害対策への貢献 広島県と災害時救助物資提供等の協定を締結済

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


中国工業グループは、高圧ガス容器やLPガス貯槽・設備、鉄構機器製品、施設機器製品の製造販売を主軸とし、これら製品の運送事業も手掛けています。多岐にわたる製品とサービスを通じて、社会インフラを支える事業を展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、主に製品別および顧客業態別に「高圧機器事業」「鉄構機器事業」「施設機器事業」「運送事業」の4つの事業セグメントで事業活動を行っています。これらの事業を通じて、顧客との契約から収益を得るモデルとなっています。

高圧機器事業

高圧ガス容器(LPガスおよびその他の一般高圧ガス)、LPガスバルク貯槽、LPガス設備、その他の高圧ガス貯槽の製造販売、高圧ガス関連設備の設計施工を行っています。収益は、これらの製品の製造販売およびプラント工事から得ています。運営は、連結子会社の高圧プラント検査や非連結子会社の豊栄プレス、第一興産が一部の部品加工や作業を担っています。

鉄構機器事業

鉄鋼メーカー向けのインナーカバーやその他各種鉄構製品の製造販売を行っています。収益は、これらの鉄構製品の製造販売から得ています。運営は、非連結子会社の豊栄プレスが一部の部品加工を担っています。

施設機器事業

飼料用タンクやコンテナ、廃水処理装置、畜産機材、薬品タンク、脱臭装置、その他各種FRP(強化プラスチック)製品の製造販売を行っています。収益は、これらの施設機器製品の製造販売から得ています。運営は、非連結子会社の有限会社エヌシーケーが一部の部品加工を担っています。

運送事業

一般区域貨物運送業、引越業、倉庫業を行っています。収益は、製品の輸送・保管サービスから得ています。運営は、連結子会社の中鋼運輸が主として担っています。

同社グループの売上高は、高圧機器事業が最も大きく、これに運送事業、施設機器事業が続いています。鉄構機器事業は他の事業に比べて規模が小さくなっています。当連結会計年度においては、高圧機器事業が減収となった一方で、鉄構機器事業、施設機器事業、運送事業は増収となりました。同社グループは本邦以外の外部顧客への売上高がなく、海外比率は示されていません。また、特定の主要な顧客への収益集中は見られません。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
高圧機器事業 94.2億円 90.7億円
運送事業 21.9億円 21.9億円
施設機器事業 17.2億円 19.6億円
鉄構機器事業 5.1億円 5.4億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


中国工業グループの過去5期間の業績推移を見ると、売上高は概ね横ばいから微増傾向で推移しています。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は変動が見られるものの、直近の前期までは増加傾向にありました。当連結会計年度においては、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに前期から減少する結果となりました。この減益の主な要因は、高圧機器事業の減収に加え、前期に退職給付債務に関する数理計算上の差異を一括処理した影響が挙げられています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 129億円 134億円 133億円 138億円 138億円
経常利益 1.4億円 3.1億円 2.8億円 5.0億円 4.5億円
経常利益率 1.1% 2.3% 2.1% 3.6% 3.2%
親会社株主に帰属する当期純利益 1.3億円 2.0億円 2.1億円 3.8億円 3.1億円
1株当たり当期純利益(円) 40.84 61.31 63.46 115.83 95.92

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


中国工業グループの従業員1人あたりの売上高は、当連結会計年度において前期から減少しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から減少する結果となりました。これらの指標の減少は、当連結会計年度の売上高および営業利益の減少傾向と連動しているものと考えられます。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 37.4百万円 36.6百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.1百万円 0.9百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


中国工業は、財務の安定性を示す自己資本比率やROE、手元資金の状況から、現在の財務基盤がどのような状態にあるかを確認できます。キャッシュフローの状況からは、同社グループが事業活動でどれだけ資金を生み出し、それをどのように投資や財務活動に充てているかが分かります。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


自己資本比率は、企業の財務健全性を示す重要な指標です。ROE(自己資本利益率)は、自己資本をどれだけ効率的に活用して利益を生み出しているかを示します。手元資金の厚みは、不測の事態や事業環境の変化に対する企業の耐性を測る目安となります。これらの指標から、同社グループの財務基盤の安定性が見えてきます。

同社グループの自己資本比率は、当期で45.9%となっています。これは、プライム市場上場の製造業平均である46.8%に近い水準です。ROE(自己資本利益率)は当期で5.5%であり、プライム市場平均の9.4%を下回っています。手元資金である現金及び預金は当期で8.8億円となっており、前期から増加しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 58.7億円 64.9億円
自己資本比率 43.3% 45.9%
ROE(自己資本利益率) 7.2% 5.5%
現金及び預金 5.1億円 8.8億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローはプラスとなっています。これは、主に税金等調整前当期純利益の計上や棚卸資産の減少によるものです。投資活動によるキャッシュフローはマイナスとなっており、主に有形固定資産の取得に資金が使用されています。

財務活動によるキャッシュフローもマイナスであり、主に借入金の返済に資金が充てられています。事業活動で得た資金が投資活動による支出を上回るフリーキャッシュフローはプラスとなっており、本業で安定的に資金を生み出しつつ、投資も行っている状況です。このキャッシュフローの状況は、同社グループが事業を通じて安定的に資金を創出し、財務的な健全性を維持していることを示しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 10.2億円 7.0億円
投資CF △2.1億円 △1.3億円
財務CF △8.3億円 △2.1億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 8.1億円 5.7億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク


主力製品の売上動向は、LPガス業界の需要や競合他社の影響を受けます。販売価格の下落や数量の減少は、同社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

製品に使用する鋼材や部品、運送用燃料等の価格変動もリスク要因です。製造原価の変動分が販売価格へ適切に転嫁できない場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク


運送事業では、長距離ドライバーの不足がリスクとして挙げられています。ドライバーが不足し輸送能力が低下した場合、同社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


中国工業は、顧客満足度を追求し、社会貢献と従業員の成長を重視する企業です。変化する市場に対応しながら、持続的な発展を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


中国工業グループは、顧客満足度を高める製品とサービスの提供を通じて経営の安定化を図ることを経営方針としています。株主、顧客、取引先、地域社会に貢献し、従業員に希望を与える企業を目指しています。

変化する市場動向を迅速に捉え、経営資源を効率的に運用し、新技術・新製品の開発に注力しています。

コーポレート・ガバナンスの充実とコンプライアンス最優先で企業活動を進めています。

社会から必要とされる会社、関係者と共に成長できる会社を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


中国工業グループは、コーポレート・ガバナンスの充実とコンプライアンスの最優先を企業活動の基盤としています。事業を通じて社会課題の解決に貢献することを責務と捉え、環境問題への継続的な取り組みを進めています。

社員一人ひとりの可能性を最大限に活かす人的資本経営の進化にも努め、地域活動への貢献も行っています。

人権尊重、腐敗防止、適切な取引慣行の保持を重視し、「グループ行動規準」と「グループ行動規範」の周知徹底を図っています。

社員の健康やスキル習得、多様な価値観を反映した雇用の推進、製造業としての安全確保にも取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


中国工業グループは、持続的な成長に向けた経営課題として、生産性の向上に取り組んでいます。

需要の変化に柔軟に対応できる生産体制の確立や、DX導入による従業員の能力向上、運送効率の一層の向上を図っています。

また、サステナビリティをベースとした経営の推進も重点テーマです。

CO2排出量削減をはじめとする環境問題への対処、コンプライアンス、安全衛生、人的資本、地域社会への貢献を意識したバランスの取れた経営を進めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


中国工業では、取締役会と監査役会を設置し、経営の監督と監査を強化する体制をとっています。また、迅速な意思決定と業務執行機能の強化のため、執行役員制度を採用しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


中国工業の株主構成を見ると、筆頭株主は個人株主であり、そのほか海外の機関投資家、事業会社、金融機関、従業員持株会など多様な株主が名を連ねています。特定の創業家が複数名を占めるような特徴は見られません。

株主名 持株比率
山本裕治 6.69%
INTERACTIVE BROKERS LLC 5.40%
日本製鉄 5.09%
日本鉱泉 4.40%
広島銀行 3.34%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は中野敏氏が務めています。社外取締役比率は20.0%です。

氏名 役職 主な経歴
中野 敏 代表取締役社長 1989年4月同社入社。東京支社長、執行役員営業本部長などを経て、2023年6月代表取締役専務執行役員兼営業本部長に就任。2025年6月より現職。
小田 和守 取締役 専務執行役員 1974年4月同社入社。経営管理部長、常務執行役員などを歴任し、2023年6月専務執行役員に就任。2025年6月より現職。
廣本 卓哉 取締役執行役員 1991年4月同社入社。営業推進部施設担当部長、執行役員東京支社長などを経て、2025年6月より現職。
高橋 誠二 取締役 1999年9月中鋼運輸株式会社入社。同社京浜横浜営業所長、執行役員東部ブロック長などを経て、2025年6月中鋼運輸株式会社代表取締役社長に就任。同年6月より現職。


社外取締役は、河野隆氏(株式会社共栄経営センター取締役会長)です。社外監査役は、渡邉睦浩氏(中電環境テクノス取締役)、藤木達也氏(藤木達也税理士事務所所長)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役1名、社外監査役2名を選任しています。これらの独立社外役員は、経営全般への助言・提言や監査を通じて、経営の監督機能と透明性向上に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


中国工業の役員報酬は、基本報酬のみで構成され、月例の固定報酬として支払われています。また、2025年6月には、企業価値の持続的な向上と株主との価値共有を目的として、譲渡制限付株式報酬制度を導入しています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 62百万円 12.4百万円
監査役(社外除く) 1名 10百万円 10.0百万円
社外役員 3名 14百万円 4.7百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。