【平均年収664万円】高田機工 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収664万円】高田機工 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

高田機工は、橋梁や鉄骨など鋼構造物の設計から製作、施工までを一貫して手掛ける企業です。新設・既設橋梁工事や超高層ビル鉄骨の製作・施工など、幅広い鋼構造物事業を展開しています。直近期は完成工事高が減少し、損失を計上しました。


目次

※本記事は、高田機工株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


高田機工は、橋梁、鉄骨及びその他鋼構造物の設計から製作、現場施工までを一貫して手掛ける企業です。新設鋼橋や既設橋梁の維持補修工事、超高層ビル鉄骨や大空間構造物の製作・施工など、幅広い鋼構造物事業を展開しています。

単体従業員数は347名です。事業セグメントは橋梁事業と鉄構事業の2つです。

高田機工は、橋梁、鉄骨、その他鋼構造物の設計から製作、現場施工までを一貫して手掛けています。橋梁事業では新設・既設橋梁の工事や関連鋼構造物の製作を、鉄構事業では超高層ビル鉄骨や大空間構造物の製作・施工を行っています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


高田機工は、社会資本の提供を通じて人に優しい未来を支えることを目指し、事業の継続と企業価値の向上を図っています。同社は人材を重要な経営資本と位置付け、育成と働きやすい環境整備に力を入れています。従業員の専門性強化や多様性の確保、ワークライフバランスの推進を通じて、持続的な成長を支える基盤を構築しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高めであることから、経験豊富な従業員が多く、長期的なキャリア形成が可能な環境であると考えられます。人材の定着を重視し、安定した雇用関係を築いている傾向が見られます。

項目 数値
平均年間給与 6,641,116円
平均勤続年数 18年4ヶ月
平均年齢 46歳10ヶ月
単体従業員数 347人


同社は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)の退職給付制度を採用しています。この制度は国内を対象としています。退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

なお、退職給付債務は27.8億円、年金資産は34.1億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


高田機工は、鋼橋および建築鉄骨の設計、製作、架設を主たる事業としており、これらの事業を持続的に成長させるため、技術・技能の継承と高度化、安全・品質を支える人材の確保・育成、多様な人材の活躍推進、従業員の定着を重要視しています。人材を重要な経営資本と位置付け、事業戦略と連動した採用、育成、配置、評価、処遇、労働環境の整備を一体的に推進しています。

具体的には、設計、製作、施工管理、品質管理、安全管理等の各分野で必要な人材を計画的に確保し、階層別研修、職種別研修、資格取得支援、OJTを通じた体系的な人材育成を行っています。熟練技能者の知見や技能の継承のため、教育体制の整備や技能伝承の仕組み化も進めています。また、デジタル技術の活用による業務効率化や生産性向上も推進しています。

従業員の給与等の決定にあたっては、職務内容、職責、能力、成果、経験、市場水準を総合的に勘案し、公正かつ納得性のある処遇を基本方針としています。給与は資格等級と能力、年齢構成に応じた月例給与と、業績と連動した賞与で構成されています。技術力強化のため、公的資格取得の受験料や受講料の援助、合格者への報奨金支給も行っています。さらに、社員持株会向け譲渡制限付株式インセンティブ制度を導入し、福利厚生の増進と社員の価値共有を促進しています。

同社は「中期経営計画2024」において「人財育成戦略」を主要戦略の一つに掲げ、「人財育成」と「社内環境整備」の2つの視点から取り組んでいます。人財育成方針は「専門性の強化」「多様性ある人財の確保」「経営人財の育成」を柱とし、公的資格取得の奨励や多様な価値観の受け入れ、マネジメント人財の確保・育成に注力しています。社内環境整備方針としては「ワークライフバランス」に重点を置き、社員のエンゲージメント向上に努めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは、女性管理職比率および男性育児休業取得率が2026年3月31日現在、男女賃金差異が2025年4月1日から2026年3月31日を対象期間としています。賃金差異については、正社員では女性採用比率の低さが、パート・有期社員では男性の嘱託社員が多いことが影響しています。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 3.7%
男性育児休業取得率 83.3%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 70.9%
労働者の男女の賃金の額の差異(正社員) 80.7%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期社員) 58.8%

人財育成:専門性の強化


主な取得奨励資格の新規合格者率および安全に関する指標を示します。

指標 数値
技術士新規合格者率 0.0%
1級建築士新規合格者率 0.0%
1級土木施工管理技士新規合格者率 44.0%
1級建築施工管理技士新規合格者率 50.0%
安全朝礼の参加者率 95.0%
休業災害件数 4件

人財育成:多様性ある人財の確保


採用者に占める割合および定着率に関する指標を示します。

指標 数値
キャリア人財採用者に占める割合 56.0%
障碍者採用者に占める割合 0.0%
女性採用者に占める割合 11.0%
キャリア人財定着率 98.0%
障碍者定着率 90.0%
女性定着率 96.0%

社内環境整備:時差出勤制度


時差出勤制度の利用率を示します。

指標 数値
時差出勤制度利用率 17.0%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


高田機工は、橋梁、鉄骨、その他鋼構造物の設計から製作、現場施工までを一貫して手掛ける企業です。社会インフラや大型建築物の建設を支える重要な役割を担っています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社の事業は「橋梁事業」と「鉄構事業」の二つのセグメントに分かれています。これらの事業を通じて、設計から製作、現場施工までを一貫して提供することで収益を上げています。

橋梁事業

新設鋼橋の設計・製作・現場据付をはじめ、既設橋梁の維持補修工事、橋梁関連鋼構造物、複合構造物、土木及び海洋関連鋼構造物の製作、制震部材他橋梁関連製品の製作を行っています。収益は、これらの多岐にわたる設計・製作・据付工事から得ています。当事業年度の収益は前期と比較して減少しています。

鉄構事業

超高層ビル鉄骨等の製作・現場施工、大空間構造物の設計・製作・現場施工、制震部材の製作を手掛けています。収益は、これらの製作・現場施工から得ています。当事業年度の収益は前期と比較して減少しています。

同社は本邦以外の外部顧客への売上高がなく、国内市場に特化しています。また、特定の顧客への収益集中が見られる傾向があります。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
橋梁事業 130億円 106億円
鉄構事業 54.3億円 36.9億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


直近の業績は、完成工事高が減少傾向にあり、営業損益、経常損益、当期純損益ともに損失を計上する結果となりました。前期は利益を確保していましたが、当期は損失に転じています。これは、前々事業年度以降の発注量減少による仕事量不足や、工場稼働率の低下、原価高騰などが影響しています。

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


財務の安定性は、企業の持続可能性や将来性を測る上で重要な指標です。同社の財務状況から、現在の経営状態と今後の見通しを読み解きます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の財務基盤は、自己資本比率が前期から増加し、72.5%となっています。これはプライム市場の製造業平均(46.8%)と比較して高い水準を示しており、安定した財務体質であると言えます。これらの指標は、同社の雇用や給与の安定性を判断する上で重要な要素となります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
自己資本比率 65.8% 72.5%

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク


同社は、鋼構造物の設計から製作、現場施工を主事業としており、受注残高の大部分を公共工事が占めています。国及び地方公共団体の厳しい財政状態を反映し、公共事業は発注量の減少が続き、今後の市場動向は不透明であると認識されています。そのため、実際の発注量と金額が想定を大きく下回る場合、同社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

また、主力事業である鋼構造物事業の主要原材料である鋼材価格は、ここ数年値動きが大きく、今後鋼材価格が上昇を続け、上昇分が受注価格に転嫁されない場合は同社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク


同社の事業継続には専門性を有する技術者・技能者の確保が不可欠であると認識されています。しかし、少子高齢化が進むなかで必要な人財の確保が出来なかった場合、同社の業績に影響を与える可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


高田機工は、創業以来、鋼構造物の設計・製作・架設を専門とする企業として社会貢献を目標としています。高度な技術力と安全を重視した施工で、良質な社会資本を提供することを経営の基本としています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


高田機工は、創業以来、橋梁や鉄骨などの鋼構造物を通じて社会に貢献することを経営の基本としています。同社は中期経営計画2024において、ビジョンを「世代を超えて、感動と笑顔あふれる豊かな世界を創造する」、ミッションを「人とまちをつなぎ、空間に価値を創り出す」と定めています。

さらに、長期ビジョン「VISION2035」では、パーパス(存在意義)を「しなやかな発想と確かな技術で未来へつなげる新たな価値を創造する」とし、ビジョン2035(目標)を「持続可能な社会を支える都市空間創造企業への進化」と掲げています。同社は、都市空間そのものに新たな価値を生み出す「都市空間創造企業」への進化を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


高田機工は、社是である「高い技術」「不断の努力」「豊かな未来」を同社のDNAとしています。経営の基本として、高度な技術力と安全を重視した施工により良質な社会資本を提供し、顧客からの信頼を得ることを重視しています。

また、サステナビリティに関する取り組みでは、環境負荷低減と社会貢献、ガバナンス・コンプライアンスの強化を目的とした「サステナビリティ委員会」を設置しています。人財育成においては「専門性の強化」「多様性ある人財の確保」「経営人財の育成」を柱とし、社内環境整備では「ワークライフバランス」に重点を置き、社員のエンゲージメント向上に努める方針です。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


高田機工は、2027年3月期に向けた重点課題として、組織の効率化と成長分野の増強、DX・AI活用による経営の高度化および業務の効率化を掲げています。情報セキュリティを含む安全の徹底や、人的資本経営の高度化にも取り組む方針です。

中期経営計画2024の主要戦略では、人事および人財育成体系の再構築と教育環境の充実、経営の意思決定スピード向上を目的とした組織体系の見直しを進めています。サステナビリティ戦略としてカーボンニュートラルの推進や全社版BCPの策定、人的資本施策として福利厚生の増進や社員持株会向け譲渡制限付株式インセンティブ制度の導入も行っています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


高田機工は、企業価値の向上を目指し、経営環境の変化に迅速に対応できる意思決定体制と、株主重視の公正で効率性・透明性を追求した経営システムを構築しています。取締役会が業務執行の意思決定と経営監督を担い、監査役会が業務執行状況を監査する体制です。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の株主構成を見ると、機関投資家、個人株主、事業会社が上位に名を連ねており、多様なステークホルダーに支えられていることがうかがえます。筆頭株主は日本生命保険相互会社であり、安定した資本基盤を形成しています。

株主名 持株比率
日本生命保険相互会社 5.85%
神吉利郎 5.15%
奥村組 4.57%
伊藤忠丸紅鉄鋼 4.16%
内藤征吾 3.43%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性7名・女性2名)で構成され、女性役員比率は22.0%です。代表取締役社長は中村達郎氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
中村 達郎 取締役社長 (代表取締役) 内部統制担当 1983年同社入社、営業本部東部営業部長、執行役員営業本部長代理兼東部営業部長などを経て、2023年代表取締役社長に就任。2026年4月より現職。
西田 明 常務取締役 1980年同社入社、工事本部橋梁工事部部長、執行役員工事本部長代理などを経て、2025年6月より常務取締役。2026年4月より現職。
西尾 和彦 常務取締役 管理本部長 コンプライアンス担当 1983年同社入社、管理本部経理部長、執行役員管理本部長代理兼経理部長などを経て、2025年6月より常務取締役。2026年4月より現職。
西幡 巨千昭 取締役 執行役員 保全本部長 環境問題担当 1991年同社入社、技術本部技術計画部長兼保全推進室長などを経て、2025年6月より取締役執行役員。2026年4月より現職。


社外取締役は、小林潔司氏(京都大学名誉教授)、布谷由美子氏(株式会社NOTICE代表取締役)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会が業務執行の意思決定と監督機能を果たし、監査役会が監査・監督を行います。また、経営の意思決定と業務執行の分離を目的として執行役員制度を導入しています。社外取締役は、土木工学や公共政策、人材育成に関する豊富な経験と専門知識に基づき、客観的・中立的な立場で企業価値向上に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、企業理念の実現と持続的な企業価値向上へのインセンティブとして機能するよう設計されています。業務執行を担う取締役には基本報酬、賞与、株式報酬が支給され、監督機能を担う社外取締役には基本報酬のみが支給される体系です。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 6名 1.1億円 18.5百万円
監査役(社外除く) 1名 14百万円 14.1百万円
社外役員 6名 21百万円 3.4百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。