【平均年収702万円】ジャパンエンジンコーポレーション 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収702万円】ジャパンエンジンコーポレーション 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

ジャパンエンジンコーポレーションは、舶用内燃機関の製造販売を主要事業とし、グループ各社とともに部品販売や修理も展開しています。次世代脱炭素燃料エンジンの開発・製造に注力し、直近期は増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社ジャパンエンジンコーポレーション の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ジャパンエンジンコーポレーションは、舶用内燃機関(主機関)の製造販売を主な事業内容としています。同社グループは、これに付随する部品販売や修理などの事業活動も展開しています。

ジャパンエンジンコーポレーションの単体従業員数は394名です。同社は舶用内燃機関およびこれらの付随業務の単一セグメントで事業を展開しています。

ジャパンエンジンコーポレーションは、子会社1社および関連会社1社で企業集団を構成し、舶用内燃機関の製造販売を主要事業としています。

同社は、持続的な成長のため、次世代脱炭素燃料エンジンを世界に先駆けて開発・製造しています。当事業年度にはアンモニア燃料エンジン初号機を納入し、水素燃料エンジン初号機の検証運転を開始しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社ジャパンエンジンコーポレーションは、舶用エンジンの開発・製造・販売・サービスを一貫して手掛ける企業です。専門性の高い事業領域において、従業員の長期的なキャリア形成と働きがいを重視する環境がうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員が安定して長く働き続けられるような環境が整っている傾向が見られます。平均勤続年数や平均年齢から、一定の経験を積んだ従業員が多数在籍していることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 7,021,196円
平均勤続年数 9.5年
平均年齢 41.2歳
単体従業員数 394人


同社は、従業員の退職給付に充てるため、積立型および非積立型の確定給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)を採用しています。この制度は国内の従業員に適用されます。

また、退職一時金制度があり、退職給付として給与と勤務時間に基づいた一時金が支給されます。

なお、退職給付債務は9.5億円、年金資産は9.6億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社は、持続的な企業価値向上には人材が最も重要な経営資源であるとの認識のもと、「人財への継続的な投資」を人材戦略の基本方針としています。中期事業計画に基づき、高度な専門性と挑戦意欲を有する人材の確保・育成・定着を重視しています。特に次世代脱炭素燃料エンジン等の成長分野では、技術開発力、生産技術力、グローバル対応力を備えた人材育成が不可欠と捉え、教育・研修の充実、適材適所の配置、能力・役割に応じた処遇を通じて人材の価値最大化を図っています。

給与等の決定方針としては、社員の役割・責任、能力および成果を適切に反映し、会社の経営成績や中長期的な事業成長とのバランスを踏まえています。基本給は職務・等級を基礎としつつ、社員ごとの評価を考慮した定期的な昇給やベースアップを通じて、物価動向や人材確保・定着の観点も考慮しながら競争力のある水準の維持に努めています。賞与等の変動報酬については、業績や生産性向上への貢献度を反映させる仕組みとし、社員のモチベーション向上と企業業績の向上が連動する制度設計としています。

また、サステナビリティ経営のコンセプトとして、多様な人材の活用、個人の能力開発支援、安心して働き続けられる職場環境の整備を掲げています。具体的には、「人的資本への投資拡大、健康経営の推進」を基本方針の一つとし、自律的に成長できる人材の育成とライフステージに応じた職場環境の整備を通じて、企業の持続的な成長を目指しています。

人材育成においては、多様な人材が持つ知識、技能、経験、能力から成る人的資本と、エンジン開発で蓄積した知的財産を重要な経営資源と捉え、投資を拡大しています。教育制度の拡充やリスキリングの徹底、社員評価制度の運用を通じて組織風土の改革を進めています。

社内環境整備では、ウェルビーイング向上を目指し、多様な人材の活躍を支援しています。新卒・中途採用に加え、派遣社員からの正社員登用を積極的に進め、外国籍社員、障がい者、高齢者雇用についてもスキルと経験を活かした機会を提供しています。若手社員の経験拡大と離職防止を目的とした「キャリアパス制度」や、退職者の再雇用を支援する「キャリアリターン制度」なども導入しています。

自律的に成長できる人材の育成のため、「社員階層別研修制度」により、全社員を対象にポジションや役割に応じたスキル習得を支援しています。自己啓発支援制度も導入・拡充し、積極的にスキルアップに取り組む社員をサポートしています。

社員エンゲージメントの向上にも力を入れており、各部門で顕著な活躍を見せた社員への年間MVP表彰や、従業員とその家族を対象とした職場見学会、プロスポーツ観戦イベントなどを開催しています。ウェルビーイング向上を実現する職場環境として、週2回の「定時退社日」を設けて残業時間削減に取り組んでいます。年次有給休暇の取得推進のため、年間計画休暇日を年に5日間設定し、プライベートの充実を支援しています。その他、フレックスタイム制度、育児・介護休暇制度、時短勤務制度、奨学金返還支援制度など、柔軟な働き方を実現する多様な選択肢を提供しています。

安全・安心して働ける職場環境と健康経営の推進も重視しており、完全無災害職場の達成を目標に掲げています。人間ドック受診費用補助や歯科検診費用補助に加え、禁煙や生活習慣病に関するセミナー、ウォーキングラリーなど、様々な健康に関する取り組みを実施しています。これらの取り組みが評価され、2026年3月には「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」に5年連続で認定されています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合は、女性活躍推進法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。

指標 数値
男性育児休業取得率 88.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 73.7%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 73.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 74.6%

多様性・登用

指標 数値
新卒採用人数 13人(女性比率23.1%)
中途採用人数 11人(女性比率9.1%)
上記のうち、派遣社員からの登用 2人(女性比率50%)
女性社員比率 14.0%
外国籍社員比率 6.3%
障がい者雇用 1.07%

育児・介護支援

指標 数値
育児休業取得者数(割合) 8人(男8人、女0人)取得率:88%(男88%、女0%)

健康・安全

指標 数値
休業労災発生件数 0件

人材育成・エンゲージメント

指標 数値
月平均残業時間 23.4 H/月・人
年次有給休暇取得日数(有給休暇取得率) 15.2 日(76.5%)

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ジャパンエンジンコーポレーションは、舶用内燃機関の製造販売を主軸とし、関連する部品販売や修理サービスも手掛けています。同社は、次世代の脱炭素燃料エンジンの開発にも注力し、持続可能な社会への貢献を目指しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


ジャパンエンジンコーポレーションは、舶用内燃機関(主機関)の製造販売を主要な事業としています。これに加えて、主機関に付随する部品の販売や修理といったアフターサービスも展開しており、これらの事業活動を通じて収益を上げています。同社は、開発から設計、製造、販売、アフターサービスまでの一貫体制を強みとしています。

同社の収益モデルは、最新鋭の省エネ主機関であるLSHシリーズの製造販売に加え、船舶の高稼働運航に伴うメンテナンス需要に応える修理・部品販売が柱となっています。特に電子制御部品や燃焼室関連部品の需要が旺盛です。また、海外ライセンシーとの連携によるUEエンジンの受注・製造・販売の拡大が、部品供給やロイヤリティー収入の伸長に寄与しています。

同社は、脱炭素社会への移行を見据え、次世代アンモニア燃料エンジンや水素燃料エンジンの開発・製造にも先行して取り組んでいます。これらの開発は、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「グリーンイノベーション基金事業」からの交付金支援を受けており、経常利益に反映される形で事業を推進しています。

地域別の売上高を見ると、日本が最も大きく、アジアがこれに続いています。アジア地域の中では中国が一定の割合を占めています。また、販売実績においては、Guangzhou Diesel Engine Factory Co., Ltd.や株式会社大島造船所といった特定の相手先への販売が一定の割合を占める傾向が見られます。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社の連結業績推移を見ると、第125期(2022年3月期)の売上高は131.6億円、経常利益は6.1億円、親会社株主に帰属する当期純利益は5.5億円となっています。この期の経常利益率は4.7%でした。なお、同社は第126期以降、連結財務諸表を作成していないため、それ以降の連結経営指標の推移は開示されていません。

当事業年度(2026年3月期)の単体業績においては、売上高は前期から増加し、297.1億円となりました。舶用内燃機関の売上高は前期から減少しましたが、修理・部品等の売上高は前期から大きく増加しています。損益面では、アンモニア・水素燃料エンジンの開発・製造に伴う研究開発費が増加したものの、収益性の高い修理・部品等の増収が寄与し、営業利益、経常利益、当期純利益のいずれも前期から増加しました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 132億円 - - - -
経常利益 6.1億円 - - - -
経常利益率 4.7% - - - -
親会社株主に帰属する当期純利益 5.5億円 - - - -
1株当たり当期純利益(円) 65.39 - - - -

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社の財務状況は、事業活動を通じて資金がどのように動いているかを示しています。入社後の安定性や成長性を判断する上で、財務基盤と資金の流れを理解することは重要です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


企業の財務基盤は、事業を安定的に継続するための重要な要素です。自己資本比率は企業の安定性を示す指標の一つであり、手元資金の厚みは不測の事態への耐性を示しています。これらの状況は、従業員の雇用や給与の安定性にも関わる情報となります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
自己資本比率 - -
ROE(自己資本利益率) - -

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


キャッシュフローは、同社が事業活動、投資活動、財務活動を通じてどのように資金を調達し、使用しているかを示しています。本業で安定して資金を生み出せているか、将来に向けた投資を積極的に行っているか、あるいは資金繰りに課題がないかといった点は、入社後の安定性や成長性を判断する上で重要な情報となります。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF - -
投資CF - -
財務CF - -
フリーCF(営業CF+投資CF) - -

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社の事業リスクとして、受注環境の変動が挙げられています。世界景気や船腹需給、海運市況の動向によって、新造船やアフターサービス需要が変動し、経営成績に影響を与える可能性があります。

また、特定の取引先への依存もリスクとして認識されています。主力製品の構成部品の多くは社外調達に依存しており、主要な部品の一部には特定供給元に依存しているため、調達が不安定になる可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ジャパンエンジンコーポレーションは、伝統と革新を融合させ、社会と業界の発展に貢献することを目指す企業です。社員の力を結集し、世界に伍していける企業となることを追求しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ジャパンエンジンコーポレーションは、「伝統と革新スピリットを融合」し、「社会と業界の発展に貢献」することを経営理念としています。また、「総合力を発揮し、世界へ飛躍」すること、そして「無災害職場の確立」も掲げています。

経営ビジョンとしては、「世界的視野に立ち、伝統と革新を融合させ、日の丸舶用エンジンをお客様とともに育て、次代を拓く」ことを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社は、環境対応と経済性を両立した技術と品質向上への挑戦を通じて、社会や海運・造船業界の発展に貢献することを重視しています。サステナビリティ経営のコンセプトとして、事業を通じて永続的に新たな価値を社会に提供し、社員が健康で活き活きと働き続けられる企業への発展を掲げています。

ウェルビーイング向上を重視し、多様な人材の活躍支援、自律的に成長できる人材の育成、社員エンゲージメントの向上に取り組んでいます。また、安全・安心して働ける職場環境と健康経営の推進、知的財産権の尊重も大切にしています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


ジャパンエンジンコーポレーションは、第2次中期事業計画において、持続的な事業成長と企業価値の向上を目指しています。重点テーマの一つとして、国際海運における脱炭素・環境保全の取り組み深化を掲げています。

具体的には、次世代脱炭素(アンモニア・水素)燃料エンジンの開発、製造、社会実装を推進し、将来の成長ドライバー育成と新たな市場創造を目指しています。また、企業価値の持続的な向上に向けて、サステナビリティ経営の深化や人的資本への投資の拡充も推進しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ジャパンエンジンコーポレーションは監査役制度を採用しており、取締役会による経営の監視・監督体制を構築しています。社外取締役および社外監査役を積極的に採用し、経営全体の効率性、透明性、信頼性の確保に取り組んでいます。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ジャパンエンジンコーポレーションの株主構成を見ると、筆頭株主は三菱重工業であり、複数の事業会社が上位に名を連ねています。同社の事業と関連性の高い企業が主要な株主として名を連ねていることが特徴です。

株主名 持株比率
三菱重工業 14.83%
名村造船所 10.01%
シーケービー 5.69%
カナックス 5.20%
新来島どっく 4.45%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性10名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は川島健氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。

氏名 役職 主な経歴
川島 健 取締役社長 (代表取締役) 1993年三菱重工業㈱入社。舶用ディーゼル事業ユニット営業課長、舶用エンジン事業部営業・SCM推進部長などを歴任。2015年同社取締役、2017年代表取締役常務取締役を経て、2018年より同社代表取締役社長。
進藤 誠二 常務取締役 (代表取締役) 1986年三菱重工業㈱入社。ディーゼル部次長、舶用ディーゼル事業部副事業部長などを歴任。2017年同社設計統括部長、2019年取締役、2021年常務取締役を経て、2023年より同社代表取締役常務取締役。
柴田 健 常務取締役 1992年三菱重工業㈱入社。エネルギー・環境ドメイン経営管理統括部企画管理部次長などを歴任。2017年同社取締役、2021年執行役員管理統括部長、取締役を経て、2023年より同社常務取締役。
寺田 明史 取締役 執行役員 製造統括部長 1985年三菱重工業㈱入社。神戸造船所造船工作部次長、艦艇事業部神戸艦船工作部部長などを歴任。2022年同社製造統括部技師長、執行役員製造統括部長を経て、2024年より同社取締役執行役員製造統括部長。


社外取締役は、竹内郁夫氏(赤阪鐵工所顧問)、黒瀬久敏氏(元JALエービーシー代表取締役社長)、鈴木純氏(神戸大学大学院経済学研究科教授)です。

同社は監査役制度を採用する監査役会設置会社です。社外取締役は、経営者や特定の利害関係者に偏らず、公正かつ独立した立場から取締役会や監査役会に助言を行う役割を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ジャパンエンジンコーポレーションの役員報酬は、基本報酬と業績連動報酬で構成されています。取締役の報酬は職責や役位に応じた基本報酬に加え、前事業年度の営業利益を指標とした業績連動報酬が支給されます。社外取締役および監査役は、独立性の観点から基本報酬のみとなっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 1.8億円 45.5百万円
社外役員 5名 21百万円 4.2百万円


当事業年度における役員報酬の総額は2.0億円であり、報酬支給対象となった役員は合計9名です。
なお、報酬等の総額および人数には、無報酬の社外役員は含まれていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。