【平均年収506万円】ヤマザキ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収506万円】ヤマザキ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

ヤマザキは、工作機械や輸送用機器部品の製造・販売を手がけ、海外子会社を通じてグローバルに事業を展開しています。直近期は売上高が減少し、経常損失および当期純損失が拡大しました。


目次

※本記事は、株式会社ヤマザキ の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ヤマザキは、工作機械及び輸送用機器等の製造・販売を主たる業務としています。同社グループは、輸送用機器部品や各種専用工作機械、省力化設備ユニットなどを提供しています。

単体従業員数は137名、連結従業員数は235名です。セグメントは輸送用機器事業、工作機械事業の2つです。

国内においてはヤマザキが輸送用機器部品や工作機械の製造・販売を一手に担い、海外1社の連結子会社を通じてグローバルに事業を展開しています。

当連結会計年度において、輸送用機器事業を担うベトナムの子会社では事業の見直しが進められ、希望退職の実施により従業員数が83名減少しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ヤマザキは、輸送用機器事業と工作機械事業を展開する企業です。同社グループでは、持続可能な社会の実現に貢献するため、人材育成や多様な働き方を重視した環境づくりに取り組んでいます。社員一人ひとりの専門性向上と、能力を最大限に発揮できる職場環境の整備に力を入れていることが特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


ヤマザキでは、従業員の平均年齢と平均勤続年数から、比較的落ち着いた年齢構成と長期的なキャリア形成が可能な環境であることがうかがえます。専門性の高い事業領域において、経験豊富な人材が長く活躍している傾向があると考えられます。

項目 数値
平均年間給与 5,055,000円
平均勤続年数 18.3年
平均年齢 48.4歳
単体従業員数 137人
連結従業員数 235人
単体のグループ内比率 58.3%


ヤマザキグループでは、確定給付型の退職給付制度を採用しています(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)。この制度は国内および海外のグループ会社に適用されています。

退職一時金制度があり、ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


ヤマザキグループは、人材を持続的な企業価値向上のための最も重要な経営資源と位置づけ、「人材育成の促進」「多様な人材の活躍」「働きやすい環境づくり」を基本方針としています。従業員一人ひとりの専門性と技能向上を目指し、各種資格取得の推奨や外部・社内研修、OJT制度の充実、作業ローテーションによる技術伝承に取り組んでいます。

報酬水準は、職務内容、役割、業績、市場水準を総合的に勘案し、各従業員の貢献度に応じた適切な処遇となるよう設計されています。賞与は会社の業績と個人の評価結果を反映して決定され、福利厚生は法令に基づく制度に加え、働きやすさと健康維持・向上を目的とした制度整備に努めています。

多様な人材の活躍を推進するため、女性役職者の育成・登用や外国人材の採用強化に注力しており、特にベトナムを中心とした採用活動や留学生インターンシップを積極的に実施しています。また、多様な人材が能力を最大限に発揮できるよう、外国人材向けの研修や多言語での作業標準書整備など、働きやすい環境づくりにも力を入れています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社及び連結子会社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。

多様性・登用


この指標は、ベトナムの連結子会社の人材状況を踏まえ、提出会社の実績を記載しています。

指標 数値
従業員数に占める外国人材の割合 10.9%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社ヤマザキは、工作機械事業と輸送用機器事業の二つの柱で事業を展開しています。それぞれの事業を通じて、顧客の生産活動を支える製品や部品を提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、工作機械や輸送用機器などの製造・販売を主たる業務としています。主要な顧客は自動車産業であり、生産効率の向上に貢献する製品を提供することで収益を上げています。海外での事業展開も行っており、特にベトナムでの製造・販売も手掛けています。

輸送用機器事業

この事業では、輸送用機器の変速・制御装置部品やエンジン部品などを製造・販売しています。収益は、主に製品の販売取引から得ています。運営は、ヤマザキと子会社のYAMAZAKI TECHNICAL VIETNAM CO.,LTD.が行っています。前期と比較して売上高は減少しています。

工作機械事業

この事業では、インデックスマシンなどの各種専用工作機械や、ボーリングヘッドなどの省力化設備ユニットを製造・販売しています。収益は、原則として機械の完成、得意先への引渡、据付工事完了後の顧客検収時点をもって認識される製品販売取引から得ています。運営は、ヤマザキが行っています。前期と比較して売上高は大幅に減少しています。

同社グループの売上高に占める海外比率は約27.0%となっており、ベトナムやその他の地域からの収益も事業を構成しています。また、当連結会計年度においては、ヤマハ発動機株式会社が同社グループの総販売実績の42.4%を占める主要な顧客となっています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
輸送用機器事業 15.2億円 14.7億円
工作機械事業 15.7億円 8.6億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は変動があり、直近の当連結会計年度では減少しています。利益面では、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益において、損失を計上する期が多く見られます。特に当連結会計年度は、売上高の減少に伴い、経常損失および親会社株主に帰属する当期純損失が大幅に拡大しました。

一方で、営業活動によるキャッシュ・フローは、当連結会計年度において大幅な増加を示しています。これは主に売上債権や棚卸資産の減少が、税金等調整前当期純損失を上回ったことによるものです。また、当連結会計年度には事業構造改善費用として減損損失も計上されており、これが利益に影響を与えています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 26.3億円 26.6億円 25.0億円 30.9億円 23.3億円
経常利益 △2.2億円 △2.1億円 △87百万円 85百万円 △2.8億円
経常利益率 △8.4% △8.1% △3.5% 2.7% △12.1%
親会社株主に帰属する当期純利益 △1.4億円 △1.1億円 △33百万円 57百万円 △3.6億円
1株当たり当期純利益(円) △32.60 △25.12 △7.44 12.91 △81.23

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期と比較して当期はわずかに増加しています。これは、売上高の減少幅に対して従業員数の減少幅が大きかったことが影響していると考えられます。一方で、従業員1人あたり営業利益は、前期のプラスから当期はマイナスに転じています。これは、売上高の減少に加え、営業損失を計上したことが主な要因となっています。当期に計上された減損損失も、利益水準に影響を与えている状況です。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 9.7百万円 9.9百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.2百万円 △1.1百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの経営の安定性を評価する上で、財務基盤と資金の流れは重要な指標となります。現在の財務状況とキャッシュフローの動向から、同社グループの現在地を把握することができます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率は前期から低下し、プライム市場の製造業平均を下回る水準となっています。ROE(自己資本利益率)も当期はマイナスとなり、収益性の改善が課題であることが示されています。手元資金である現金及び預金は前期から減少しており、不況時の耐性には注意が必要です。これらの財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性を検討する上で重要な要素となります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 14.1億円 10.4億円
自己資本比率 35.8% 32.2%
ROE(自己資本利益率) 4.1% △29.4%
現金及び預金 8.5億円 8.0億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは前期から増加し、プラスとなっています。これは主に売上債権と棚卸資産の減少が寄与したものです。投資活動によるキャッシュフローは、定期預金の預入や有形固定資産の取得により支出が継続しています。財務活動によるキャッシュフローは、短期借入金の純減少により支出が増加しました。

これらの結果、フリーキャッシュフローは前期のマイナスから当期はプラスに転換しており、本業で得た資金で投資を賄い、余剰資金を生み出せる状態を示しています。この資金の流れは、同社グループが事業活動を通じて安定的に資金を創出できる基盤があることを示しており、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる可能性があります。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 0.4億円 4.7億円
投資CF △1.3億円 △1.4億円
財務CF △0.6億円 △4.0億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △0.9億円 3.3億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、同業他社との競争激化を最大のリスクと認識しており、価格面での圧力や顧客離れが財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、製品に使用する鋼材や半導体の価格高騰および不足も、同社グループの財政状態や経営成績に影響を与えるリスクとして挙げられています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、有能な人材の確保と育成が重要であると認識しており、人材の確保及び育成ができない場合には、財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があるとしています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ヤマザキは、お客様に寄り添い、社会貢献を目指す企業ビジョンを掲げ、自動車産業の変革期において新たな価値創造に挑戦しています。持続可能な社会の実現に貢献しながら、社員の幸福を追求する企業風土を大切にしています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「お客様に寄り添い、世界中で必要とされることで企業価値を発展させ、社員の幸福や社会への貢献」を目指すべき企業ビジョンとしています。自動車業界のEV化、カーボンニュートラル、CASE技術等による急激な産業構造の変化に対応するため、従来のビジネスモデルにとらわれず変革し、迅速かつ柔軟な対応で新たな価値を生み出すことを重要と捉えています。これにより、より強固な経営基盤の確立を目指しています。

また、工作機械部門で開発した設備を社内生産に使用し、そこで得た知見を工作機械商品にフィードバックすることで、両者を相互連携させながら製品をブラッシュアップしています。個別のニーズに細かく対応できる工作機械用機械ユニットの標準化・商品化により、信頼性の向上とコスト低減を可能とし、競合他社との競争優位性を実現しています。お客様の計画段階の早期から「生産設備の最適化」を積極的に提案することを心がけており、モノづくりにおける生産設備の生産性の向上・省人化・省力化テーマは不変であり、同社グループに対するニーズはますます高まっていくものと考えています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、お客様に寄り添う姿勢で製品及びサービスを継続的に提供し、世界中で必要とされることを目指しています。事業活動を通じて各種環境問題や社会問題の解決に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献することを重要な経営課題の一つと認識しています。

CSRの推進においては、「コンプライアンス遵守」「地域とのコミュニケーション」「ワークライフバランスの推進」「環境保全への貢献」を重要課題としています。コンプライアンス関連の規程類作成や社員教育、地域とのコミュニケーションを重視した社会貢献、GWや夏季休暇の分散取得制度の採用、男性育児休業の取得向上等を通じて、これらの課題に取り組んでいます。

また、省エネ・省力・省人化製造設備の供給、リサイクルの推進、環境に配慮した技術の提供、環境に配慮した設備の導入等、環境保全への貢献を継続的に行っています。人材育成及び社内環境整備に関する方針として、「人材育成の促進」、「多様な人材の活躍」及び「働きやすい環境づくり」を掲げ、社員の幸福を追求する企業風土を醸成しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループが優先的に対処すべき事業上の課題として、今後さらに必要とされる省人化・省力化設備の製作に取り組んでいます。また、工作機械や輸送用機器にとらわれない新たな市場への進出を目指しており、半導体製造装置や水処理プラントの受注に向けた積極的な営業活動を行っています。

新たなビジネスとして、MMSビジネス(機械の相手先ブランドによる供給等)を推進し、新たな機械の開発と供給を目指しています。今後のグローバル化への対応も優先的に対処すべき課題と認識しており、ベトナム子会社を東南アジア戦略の拠点とし、輸送用機器業界以外への参入やASEANでの取引拡大を目指しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ヤマザキは、監査等委員会設置会社として、経営の透明性と監督機能の強化を図る体制を構築しています。取締役会は、社内取締役と社外取締役で構成され、意思決定の迅速化と業務執行の監視を行っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ヤマザキの株主構成を見ると、筆頭株主は代表取締役社長執行役員である山﨑好和氏です。上位株主には、同社と関連が深いと考えられる大同興産や真栄会も名を連ねています。これにより、特定の株主グループが経営に一定の影響力を持つ資本構成となっています。

株主名 持株比率
山﨑好和 22.23%
大同興産 15.44%
真栄会 8.90%
共通物産 5.21%
静岡銀行 4.46%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性11名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長執行役員は山﨑好和氏が務めています。社外取締役比率は36.4%です。

氏名 役職 主な経歴
山﨑 好和 代表取締役 社長執行役員 1985年9月同社入社、1997年6月同社取締役就任、2018年6月同社代表取締役社長就任、2022年6月同社代表取締役社長執行役員就任より現職。
川島 浩孝 取締役 常務執行役員 営業・技術・品証部門 統括 1987年4月同社入社、2016年3月同社常務取締役就任、2022年6月同社取締役常務執行役員営業・技術・品証部門統括就任より現職。
松本 靖之 取締役 常務執行役員 製造・開発部門 統括 1983年4月同社入社、2017年6月同社取締役就任、2020年6月同社常務取締役就任、2022年6月同社取締役常務執行役員製造・開発部門統括就任より現職。
山本 惣一 取締役 上席執行役員 工機部長 1985年4月同社入社、2017年3月同社工機部長、2022年6月同社取締役上席執行役員工機部長就任より現職。
今場 浩和 取締役 上席執行役員 総務部長 1999年4月同社入社、2022年4月同社総務部長、2022年6月同社取締役上席執行役員総務部長就任より現職。
矢野 哲哉 取締役 上席執行役員 営業部長 2003年9月同社入社、2019年4月同社営業部長、2025年6月同社取締役上席執行役員営業部長就任より現職。


社外取締役は、浅田和則氏(元自動車部品工業代表取締役社長)、加藤敏純氏(ヤマハ発動機元取締役上席執行役員・NITTOKU社外取締役)、伊藤博氏(伊藤博税理士事務所代表・監査等委員)、原道也氏(弁護士法人原総合法律事務所弁護士・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、社外取締役が独立した立場から業務執行の監督と経営への助言を行う体制を構築しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ヤマザキの役員報酬は、役員報酬規程に基づき、職務や就任年数などを考慮して算出されています。報酬は基本報酬を主体とし、業績連動報酬や非金銭報酬は含まれていません。基本報酬は在任中に定期的に支払われる仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 6名 39百万円 6.6百万円
監査等委員(社外除く) 2名 9百万円 4.5百万円
社外役員 4名 14百万円 3.5百万円


同社の役員報酬の総額は62.5百万円であり、対象となる役員の合計は12名です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。