【平均年収635万円】石川製作所 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収635万円】石川製作所 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

石川製作所は、紙工機械、防衛機器、受託生産の製造販売を主な事業とする企業です。段ボール製函印刷機械や機雷、航空機用電子機器など多岐にわたる製品を手がけています。直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社石川製作所 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月18日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


石川製作所グループは、紙工機械、防衛機器、受託生産の製造販売を主な事業内容としています。段ボール製函印刷機械や機雷、航空機用電子機器などの多岐にわたる製品を手がけています。

単体従業員数は265名、連結従業員数は538名です。同社グループの事業セグメントは、紙工機械、防衛機器、受託生産、その他の4つです。

主な国内グループ会社は、(連結子会社)関東航空計器(防衛機器、・その他)、(連結子会社)イッセイなどです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


石川製作所は、ものづくりを通じて社会に貢献することを目指しており、人材を重要な財産と位置付けています。従業員が長く活躍できるような環境整備や、技術の継承に力を入れていることが特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、従業員の定着を重視し、熟練者が長く働き続けられる環境づくりに努めています。平均勤続年数や平均年齢から、比較的安定した人材構成であることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 6,349,000円
平均勤続年数 15.1年
平均年齢 41.8歳
単体従業員数 265人
連結従業員数 538人
単体のグループ内比率 49.3%


同社は退職金制度として、給与や勤続年数に応じて給付額が決まる確定給付企業年金制度と、会社が拠出した資金を従業員が運用する選択制確定拠出年金制度を導入しています。これらの制度は国内グループ会社に適用されています。

退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、退職給付債務は19.8億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「ものづくり」を通じて社会に貢献することを目指し、人材を重要な財産と認識しています。お客様の満足と信頼を得ることを第一に、従業員が有する技術の継承と研鑽による品質向上に努めています。

給与その他の給付の額及び内容については、職位、職責、担当職務、在任年数に応じて他社水準、同社の業績、貢献度等を総合的に考慮して決定されています。従業員の待遇改善と福利厚生制度の充実を図るため、奨学金返還支援制度や選択制確定拠出年金制度を導入しています。

人材養成においては、熟練者が長く在籍できるよう健康経営に努めるとともに、定年後も長く働き続けられる環境整備を進めています。また、マイスター制度を導入し、熟練者から若手への技術伝承を行い、専門性の高い人材を養成しています。管理職層の女性従業員の育成を課題と認識しており、キャリア意識向上や職種・職域拡大を目的とした研修受講を促し、次世代リーダーの育成にも取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 10.5%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 76.0%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 86.8%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 44.9%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ 関東航空計器㈱

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 5.1%
男性労働者の育児休業取得率 -
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 70.1%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 83.5%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 51.9%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


石川製作所グループは、紙工機械、防衛機器、受託生産を主軸に事業を展開しており、多岐にわたる製品の製造販売を通じて収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、主に3つの報告セグメントとその他の事業セグメントで構成されています。各セグメントはそれぞれの専門分野で製品やサービスを提供し、収益を創出しています。

紙工機械

段ボール製函印刷機械などの紙工機械の製造販売を行っています。
収益は、レンゴー株式会社などへの製造販売から得ています。運営は、石川製作所が製造販売を担い、イッセイやイシメックスが機械加工部品や電装関係部品の製造の一部を行っています。当連結会計年度の売上高は前期から減少しています。

防衛機器

機雷や航空機用電子機器などの防衛機器の製造販売を行っています。
収益は、防衛省や三菱重工業株式会社といった主要顧客への製造販売から得ています。運営は、石川製作所及び関東航空計器が製造販売を担い、イッセイやイシメックスが機械加工部品や電装関係部品の製造の一部を行っています。当連結会計年度の売上高は前期から大きく増加しており、同社グループの主要な収益源となっています。

受託生産

他社から各種機械の生産を受託しています。
収益は、各種機械の生産受託から得ています。運営は、石川製作所が生産受託を担い、イッセイやイシメックスが機械加工部品や電装関係部品の製造の一部を行っています。当連結会計年度の売上高は前期から減少しています。

その他の事業セグメント

電子機器や繊維機械などの製造・販売を行っています。
収益は、これらの製品の製造販売から得ています。運営は、石川製作所及び関東航空計器が製造販売を担い、イッセイが機械加工部品の製造、イシメックスが電装関係部品の製造の一部を行っています。当連結会計年度の売上高は前期から減少しています。

特に防衛機器セグメントにおいて、防衛省や三菱重工業株式会社といった特定の顧客への売上高集中が見られます。海外売上高は連結売上高の10%未満であり、国内市場が主な事業基盤となっています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
防衛機器 111億円 142億円
紙工機械 30.2億円 26.9億円
受託生産 12.9億円 11.1億円
その他の事業セグメント 8.0億円 4.7億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、直近5年間で売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに増加傾向を示しています。特に当連結会計年度においては、売上高の増加に伴い、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益が前期から大きく伸びています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 121億円 126億円 136億円 162億円 185億円
経常利益 2.0億円 2.2億円 2.5億円 6.5億円 11.9億円
経常利益率 1.6% 1.7% 1.9% 4.0% 6.4%
親会社株主に帰属する当期純利益 1.4億円 1.7億円 2.5億円 4.2億円 6.4億円
1株当たり当期純利益(円) 22.48 26.19 39.50 66.41 101.48

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


従業員1人あたりの売上高は前期から増加しており、生産性の向上がうかがえます。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から大きく伸びており、収益性の改善が進んでいることを示しています。これらの指標の改善は、組織全体の効率化や事業活動の成果が従業員一人ひとりの貢献に結びついていることを示唆しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 30.8百万円 34.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.3百万円 2.4百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、事業活動や投資活動における資金の流れから、現在の経営状態を把握できます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率とROE、そして手元資金の状況から確認できます。当期の自己資本比率は22.7%となっており、プライム市場の製造業平均と比較すると低い水準を示しています。一方、ROE(自己資本利益率)は10.4%であり、プライム市場の製造業平均を上回る水準となっています。現金及び預金は当期で6.9億円となっており、前期から減少しています。これらの財務状況は、同社グループの事業活動における資金の活用状況と、将来の成長に向けた投資余力の一端を示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 53.9億円 61.3億円
自己資本比率 25.8% 22.7%
ROE(自己資本利益率) 7.9% 10.4%
現金及び預金 9.3億円 6.9億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、事業活動、投資活動、財務活動における資金の流れを示しています。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは34.4億円の減少となりました。これは主に売上債権と契約資産の増加によるものです。投資活動によるキャッシュフローは7.0億円の減少となっており、主に固定資産の取得による支出が要因です。その結果、フリーキャッシュフローは41.3億円のマイナスとなっています。財務活動によるキャッシュフローは39.0億円の増加となり、主に短期借入金と長期借入れによる資金調達が行われています。これらの資金の流れは、同社グループが事業活動で資金を創出する一方で、運転資金の増加や固定資産への投資、そして借入による資金調達を行っている状況を示しており、今後の資金繰りの動向が雇用や給与の安定性に影響を与える可能性があります。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF △21.7億円 △34.4億円
投資CF △5.9億円 △7.0億円
財務CF 27.3億円 39.0億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △27.5億円 △41.3億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、製品の不良発生リスクを認識しています。製品に不良が生じた場合、補修や代替品に係る追加費用、または損害賠償責任が発生する可能性があります。
また、株価等の下落リスクも認識されており、保有する投資有価証券の株価が下落した場合、特別損失として投資有価証券評価損を計上する可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


石川製作所は、安定した経営基盤の確立と収益力の強化を目指し、持続可能な社会への貢献を重視している会社です。従業員が能力を最大限に発揮できる環境づくりにも力を入れています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、継続的かつ安定的な配当を行う上で収益力の強化を重要な課題としています。安定した経営基盤を確立するため、顧客のニーズに対応する製品開発を通じた受注の拡大に努めています。

また、経営の効率化による原価低減の徹底や、技術の研鑽と継承による品質向上にも取り組んでいます。これらの活動を通じて収益力の強化を図り、継続的な株主への利益還元を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


石川製作所グループは、段ボール製函印刷機の販売を通じて持続可能な循環型社会の形成に寄与することを目指しています。同社グループの持続的な成長が地域社会の経済に貢献できるよう努めています。

公正かつ適切な企業活動を推進するため、取締役会や経営会議を定期的に開催し、迅速で柔軟な事業判断を行っています。従業員が心身ともに健康で、個々の能力を最大限に発揮できる職場環境の整備にも力を入れています。仕事と家庭の両立ができる職場環境づくりも進めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、管理職層の女性従業員が育成されていないことを課題として認識しています。この課題に対し、女性従業員へのキャリア意識向上や職種・職域拡大を目的とした研修受講を促し、次世代リーダーの積極的な育成に取り組んでいます。

また、女性活躍推進に関する外部セミナーや男女雇用機会均等法、ハラスメント防止等に関する研修受講を促し、コンプライアンスの徹底と女性活躍推進に関する意識向上を図っています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


株式会社石川製作所は、取締役会と監査役会を設置する体制で、経営の透明性とコンプライアンス意識の強化を図っています。迅速な意思決定と業務執行の監督を通じて、経営環境の変化に対応できる組織体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の筆頭株主は事業会社であるレンゴーで、20.02%の株式を保有しています。その他、日本生命保険相互会社や明治安田生命保険相互会社といった機関投資家、日本マスタートラスト信託銀行などの信託銀行、そして関連団体である石川フレンド会が上位株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
レンゴー 20.02%
日本生命保険相互会社 3.08%
日本マスタートラスト信託銀行 2.88%
石川フレンド会 2.58%
明治安田生命保険相互会社 2.41%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は13名(男性13名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は野口俊和氏が務めています。社外取締役比率は30.0%です。

氏名 役職 主な経歴
野口 俊和 代表取締役社長 1993年4月同社に入社、2021年1月執行役員、2022年6月取締役、2024年6月専務取締役、社長補佐 兼 開発部門長、2026年4月代表取締役社長より現職。
福本 出 専務取締役 1979年3月海上自衛隊入隊、2014年11月同社に入社、東京研究所副所長、2016年6月取締役、2025年6月専務取締役より現職。
橋場 良春 常務取締役 1985年5月同社に入社、2015年10月執行役員、製造部門長、2016年6月取締役、2024年6月常務取締役より現職。
辻 清志 常務取締役 1974年4月同社に入社、2011年4月執行役員、2015年6月取締役、2025年6月常務取締役より現職。
小長谷 育教 取締役相談役 1971年4月伊藤忠商事㈱に入社、2006年6月同社に入社、執行役員、2015年4月代表取締役社長、2026年4月取締役相談役より現職。
水野 孝 取締役 1981年4月同社に入社、2014年4月執行役員、2024年6月取締役より現職。
長宗 浩 取締役 1981年4月関東航空計器㈱に入社、2018年6月同社取締役、2024年6月同社代表取締役社長、2025年6月当社取締役より現職。


社外取締役は、三部廣美氏(レンゴー取締役兼副社長執行役員)、村上克宏氏(AIメカテック取締役兼執行役員専務)、笠川信之氏(伊藤忠アビエーション取締役会長)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会は業務執行状況の報告、重要事項の意思決定、業務執行状況の監督を行っています。監査役会は取締役会や重要な会議に積極的に参加し、取締役および執行役員の職務執行を監査しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の取締役の報酬は、基本報酬、業績連動報酬(賞与)、および非金銭報酬(株式報酬)で構成されています。個々の取締役の報酬は、役位、職責、担当職務、在任年数に加え、他社水準や同社の業績、貢献度、従業員給与の水準などを総合的に考慮して決定されています。社外取締役の報酬は独立性を担保する観点から基本報酬のみとなっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 7名 3.0億円 42.8百万円
監査役(社外除く) 2名 10百万円 5.2百万円
社外役員 7名 10百万円 1.5百万円


同社では、2025年6月20日開催の定時株主総会において、株式交付信託による株式報酬制度の導入を決議しています。取締役の報酬額は年額240百万円以内(うち社外取締役は年額12百万円以内)、監査役の報酬額は年額36百万円以内と定められています。

個人別報酬が開示されている役員は、小長谷育教氏(1.17億円)です。なお、連結報酬等の総額が1億円以上である者に限定して記載されています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。