【平均年収736万円】東京機械製作所 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収736万円】東京機械製作所 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

東京機械製作所は、印刷機械とプレスコントロールシステムの製造販売を主要事業とし、FA事業など新たな成長領域にも注力しています。同社グループは印刷機械関連事業の単一セグメントで、直近期は増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社東京機械製作所 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


東京機械製作所は、印刷機械とプレスコントロールシステムの製造販売を主な事業としています。新聞業界の厳しい環境下で、次世代型標準輪転機「COLOR TOP ECOWIDE Ⅲ」の販売を強化。FA事業など新たな成長領域にも注力しています。

単体従業員数は230名、連結従業員数は303名です。同社グループの事業は印刷機械関連事業の単一セグメントです。

主な国内グループ会社は、KKS(印刷機械付属機の製造販売)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


東京機械製作所は、長年にわたり培ってきた高度な技術力とノウハウを強みとし、既存の印刷機械関連事業に加え、FA事業や加工組立事業といった新たな領域への展開を進めています。このような事業特性から、専門性の高い技術職や経験豊富な人材が活躍できる環境が整っていると考えられます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高めであることから、従業員が長期的にキャリアを形成し、安定して働き続ける傾向が見られます。経験豊富な人材が組織の中核を担い、その専門性を活かして事業に貢献していることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 7,355,954円
平均勤続年数 23.3年
平均年齢 45.9歳
単体従業員数 230人
連結従業員数 303人
単体のグループ内比率 75.9%


退職給付制度として、同社および国内連結子会社は確定給付型の退職一時金制度を採用しています。退職給付債務は19.8億円、簡便法を適用した制度の退職給付に係る負債は2.1億円です。

ただし、退職一時金の支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、確定拠出制度は採用していません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


東京機械製作所は、長年にわたり培ってきた高度な設計・加工・組立技術および大型機械の製造ノウハウを重要な競争優位の源泉と位置付けています。これらの技術基盤を活用し、既存事業の収益力強化に加え、事業環境の変化に対応した収益基盤の多角化を図るため、事業戦略と連動した人材戦略を策定しています。設計・加工・組立・調整・据付までを一貫して担うことができる人材の確保および育成に注力しており、特に新聞輪転機製造で蓄積された大型機械の高精度加工・組立技術や現場対応力の体系的な技能継承を進めています。

給与等は、職務・役割、成果、能力等を踏まえ、社内規程に基づき公正に決定されています。人材の確保・定着および中長期的な能力開発の観点から、外部労働市場の動向等も勘案し、必要に応じて制度の見直しを行っています。また、従業員一人ひとりが安心して長期的に能力を発揮できるよう、安全で働きやすい職場環境の整備、教育・研修制度の充実、公正かつ透明性の高い人事制度の運用を通じて、従業員エンゲージメントの向上と組織力の強化に努めています。

具体的な人材育成方針として、OJTを基本に、外部研修の活用や資格取得支援等を通じて従業員のスキル向上を図っています。多様な人材が継続して活躍できるよう、育児休業・育児短時間勤務制度等の育児支援策や介護休業制度、男性の育児休業制度等の両立支援制度を整備しています。このほか、改善提案制度や表彰制度等により従業員の創意工夫を促し、生産性向上につなげています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男性育児休業取得率は2025年度に該当者がいませんでした。男女賃金差異は、女性活躍推進法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。

指標 数値
女性管理職比率 1.5%
男性育児休業取得率 -

グループ全体(連結)


当社グループの女性社員数は38名、女性比率は12.4%です。

指標 数値
女性社員数 38名
女性比率 12.4%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社東京機械製作所は、印刷機械とプレスコントロールシステムの製造販売を主軸に、関連サービスも提供している企業です。近年は新規事業領域への展開も進めています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、株式会社東京機械製作所と連結子会社である株式会社KKSの2社で構成されています。主力事業は、印刷機械とこれを制御するプレスコントロールシステムの製造販売であり、これに関連するサービスも提供しています。新聞業界の需要減少という厳しい事業環境が続く中で、同社は「次世代型標準輪転機 COLOR TOP ECOWIDE Ⅲ」の開発と販売に注力しています。この輪転機は、新聞製作現場のニーズを反映して開発され、印刷品質を維持しつつ導入・保守コストの削減とオペレーションの効率化を目指しています。

また、同社グループは新聞輪転機事業の価値最大化に加え、新たな成長領域への事業展開にも力を入れています。具体的にはFA事業において、全天候型自律走行搬送ロボット(AMR)や自律走行清掃ロボット「一望打塵」の実演を行うなど、技術開発を進めています。さらに、防衛省向けの搬送・格納に関する自動化・省人化装置の契約を締結し、防衛マーケットへの参入も目指しています。収益認識については、製品の製造販売は工事進捗度または製品の引き渡しと据付完了時点、保守サービスは一定期間にわたる履行義務の進捗度またはサービス提供完了時点で行っています。当連結会計年度末における残存履行義務に配分された取引価格の総額は11,751百万円であり、主に1年から2年の間で収益を認識する見込みです。主要な顧客としては、当連結会計年度の売上高の50.4%を占める株式会社読売新聞東京本社があります。地域別では、売上高の大部分を日本国内が占めています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は変動しながらも、当連結会計年度は前期から増加に転じています。経常利益も変動が見られますが、当連結会計年度は前期から増加しています。親会社株主に帰属する当期純利益は、当連結会計年度に大幅な増加となりました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 68.6億円 87.7億円 93.2億円 74.0億円 84.6億円
経常利益 △3.8億円 8.2億円 6.5億円 7.5億円 7.8億円
経常利益率 △5.6% 9.4% 7.0% 10.1% 9.2%
親会社株主に帰属する当期純利益 △8.5億円 5.6億円 △83百万円 3.5億円 10.6億円
1株当たり当期純利益(円) △97.50 64.01 △9.55 42.13 130.97

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期の25.9百万円から当期は27.9百万円へと増加しています。また、従業員1人あたりの営業利益も、前期の2.2百万円から当期は2.4百万円へと増加しました。これらの指標の増加は、同社グループの生産性が向上している傾向を示しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 25.9百万円 27.9百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.2百万円 2.4百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


東京機械製作所は、財務の安定性を確保しつつ、事業活動を通じて資金を生み出しています。本業で得た資金を投資に回し、財務基盤を強化している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


東京機械製作所の財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の製造業平均を上回っており、安定した状態を示しています。ROE(自己資本利益率)も平均を上回る水準で推移しており、効率的な経営が行われていることがうかがえます。手元資金も厚く、事業環境の変化に対応できる余力があるため、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 92.7億円 105億円
自己資本比率 56.2% 58.4%
ROE(自己資本利益率) 4.3% 12.1%
現金及び預金 75.5億円 79.8億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


東京機械製作所の当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、契約負債の増加などにより資金を獲得しました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得による支出が収入を上回ったため、資金を使用しています。財務活動によるキャッシュ・フローは、リース債務の返済による支出などにより資金を使用しました。

当期は営業活動で資金を創出し、投資活動による資金使用を上回るフリーキャッシュ・フローを確保しており、本業で安定的に資金を生み出している状況です。前期は営業活動で資金を使用し、フリーキャッシュ・フローもマイナスでしたが、当期は大きく改善しています。この資金の流れは、同社グループが事業成長のための投資を行いながらも、安定した資金繰りを維持していることを示しており、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる傾向です。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF △8.7億円 10.8億円
投資CF △0.7億円 △3.2億円
財務CF △0.1億円 △0.1億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △9.4億円 7.6億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループが主として事業を展開する新聞業界は、インターネットの普及に伴い新聞購読者数や広告収入が減少しており、新聞用オフセット輪転機の市場は縮小傾向にあります。また、同社グループの売上高は国内外新聞社を中核とした受注生産により構成されており、個々の契約が巨額に及ぶため、顧客の設備投資の決定や納期により年度毎の売上高に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、公共性の高い新聞発行事業を支える社会インフラを持続的に提供するため、人材の確保・育成が重要であることを認識しています。しかし、技術の継承や人材の確保ができない場合、同社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


東京機械製作所は、創業以来の「真の物づくり」の伝統を大切にしつつ、変化する市場環境に対応するため、構造改革と新規事業育成に積極的に取り組んでいます。顧客満足の追求とガバナンス強化を掲げ、持続的な成長と社会貢献を目指す企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは創業以来、輪転機及び工作機械の製造会社として長い伝統のもとで「真の物づくり」に邁進してきました。経営方針として、「顧客満足を追求して対価を得る経営」や「自社の強みを再定義し、良い製品・サービスを創る」ことを掲げています。また、「組織を集約化し、各人が仕事の領域を広げ、グループ全体の利益を追求する」ことを目指しています。

2022年1月14日に策定した『TKSグループ中期経営計画』では、「顧客の課題に向き合い、柔軟なカスタマイズ力により新たな価値を創造し、課題解決をサポートする」ことを目指す姿としています。痛みの伴う構造改革を断行し、収益体質を構築することで、長期的に公共社会へ貢献することを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、コーポレート・ガバナンスの充実を重要な経営課題と認識しており、株主の利益追求と保護を根幹に、ステークホルダーの一層の信頼獲得を重視しています。組織戦略としては、組織を集約化し、各人が仕事の領域を広げ、グループ全体の利益を追求する方針です。グループ内各社が対等な関係に立ち、互いの良いところを融合させ、シナジーを創ることを目指しています。

人的資本を重要な基盤と位置付け、人材育成方針としてOJTを基本に、外部研修の活用や資格取得支援等を通じて従業員のスキル向上を図っています。多様な人材が継続して活躍できるよう、育児休業・育児短時間勤務制度等の育児支援策や介護休業制度、男性の育児休業制度等の両立支援制度を整備しています。このほか、改善提案制度や表彰制度等により従業員の創意工夫を促し、生産性向上につなげるカルチャーがあります。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、持続的成長に向けたガバナンス体制の強化を重要な課題と認識しています。2025年6月25日開催の第168回定時株主総会の決議に基づき、監査等委員会設置会社へ移行しました。これにより、経営の監査・監督機能の強化とコーポレート・ガバナンス体制の一層の充実を図っています。

サステナビリティ経営の実践を組織戦略の重要な柱と位置づけ、環境に配慮した製品・サービスの拡充にも取り組んでいます。株主との継続的な対話を通じて、持続可能な成長と企業価値の向上を実現することを目指しています。また、持続的な事業運営と成長を実現するため、従業員への支援体制の整備・拡充にも力を入れています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


東京機械製作所は、取締役会の監督機能強化とコーポレート・ガバナンスの充実を目指し、監査等委員会設置会社へ移行しています。経営の正当性・透明性・客観性を確保するため、任意の諮問機関として指名・報酬諮問委員会を設置し、執行役員制度も再導入しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


東京機械製作所の株主構成を見ると、事業会社や個人株主が上位に名を連ねていることが特徴です。筆頭株主は読売新聞東京本社であり、その後に個人株主や損害保険ジャパンが続いています。

株主名 持株比率
読売新聞東京本社 27.03%
大田 昭彦 11.36%
損害保険ジャパン 6.19%


なお、大田昭彦氏は、前事業年度末時点において主要株主ではなかったものの、当事業年度中に主要株主となりました。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.0%です。代表取締役社長執行役員は都並清史氏が務めています。社外取締役比率は28.6%です。

氏名 役職 主な経歴
都 並 清 史 代表取締役社長執行役員 営業担当 1982年4月同社入社。営業部長、理事、執行役員、常務執行役員を歴任し、2021年4月代表取締役社長に就任。2025年6月より営業担当として現職。
中 野 実 取締役常務執行役員 管理本部長 兼 社長室長 1985年4月安田火災海上保険株式会社(現損害保険ジャパン株式会社)入社。2016年4月同社入社後、総務部長、理事、執行役員を歴任。2023年6月取締役、2025年6月より常務執行役員管理本部長兼社長室長として現職。
米 本 裕 至 取締役常務執行役員 FA本部長 兼 経営戦略室長 1985年4月安田火災海上保険株式会社(現損害保険ジャパン株式会社)入社。2020年4月同社出向後、経理部長、理事、執行役員を歴任。2023年6月取締役、2025年6月より常務執行役員FA本部長兼経営戦略室長として現職。
竹 田 いさか 取締役 2012年12月検事任官。2020年4月弁護士登録し北浜法律事務所入所。TAKUMINOホールディングス株式会社社外監査役などを務め、2024年6月より同社取締役として現職。


社外取締役は、竹田いさか氏(北浜法律事務所弁護士・指名・報酬諮問委員会委員長)、戸山幹夫氏(元みずほ銀行支店長・監査等委員)、大山敬三氏(元損害保険ジャパン執行役員・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役が取締役会の決議において議決権を行使することで、経営に対するモニタリング機能を強化し、監査・監督の実効性を向上させています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


東京機械製作所では、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして、株主利益と連動した報酬体系を採用しています。業務執行取締役の報酬は、固定報酬としての基本報酬と業績連動報酬等で構成され、社外取締役には基本報酬のみを支払う方針です。報酬の種類ごとの比率は、基本報酬が75%、業績連動報酬等が25%を目安としています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 66百万円 16.6百万円
監査等委員(社外除く) 1名 7百万円 7.2百万円
監査役(社外除く) 1名 2百万円 2.4百万円
社外役員 5名 25百万円 4.9百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。