【平均年収712万円】日本ピグメントホールディングス 転職ガイド(日本ピグメントなど):知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収712万円】日本ピグメントホールディングス 転職ガイド(日本ピグメントなど):知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

日本ピグメントホールディングスは、日本ピグメントなどを傘下に持つ純粋持株会社です。樹脂コンパウンドや各種着色剤の製造販売をグローバルに展開しています。直近の売上高は増加傾向にあり、経常利益も大幅に増加しました。


目次

※本記事は、株式会社日本ピグメントホールディングス の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


日本ピグメントホールディングスは純粋持株会社であり、単体従業員数は26名、グループ連結従業員数は1,072名です。

同社グループは、子会社10社および関連会社3社で構成され、樹脂コンパウンドや、プラスチック用、塗料用、繊維用などの各種着色剤の製造販売を主とする事業活動を展開しています。日本、東南アジア、中国、その他の地域でグローバルに事業を展開しています。

主な国内グループ会社は、日本ピグメント、名古屋ピグメント(樹脂コンパウンド・樹脂用着色剤)などです。

日本ピグメントホールディングスは、2024年10月1日付で持株会社体制に移行しました。これにより、第89期以降の主要な経営指標が大きく変動しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社日本ピグメントホールディングスは、持株会社としてグループ全体の経営戦略を担い、人材を競争力の源泉と位置づけています。多様な人材が活躍できる環境整備と、個人の能力を最大限に引き出す人材育成に注力していることが特徴です。従業員の成長を支援し、イノベーションを促進する働きがいのある組織づくりを目指しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


日本ピグメントホールディングスでは、従業員の平均勤続年数が長く、安定してキャリアを築ける環境であることがうかがえます。平均年齢も比較的高く、経験豊富な人材が多数在籍している傾向が見られます。なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 7,118,000円
平均勤続年数 21.7年
平均年齢 48.2歳
単体従業員数 26人
連結従業員数 1,072人
単体のグループ内比率 2.4%


なお、直近の主要子会社のデータは以下の通りです。

会社名 平均年齢 平均勤続年数 平均年間給与
日本ピグメント株式会社 40.8歳 14.2年 6,147,000円


同社グループは、従業員の退職給付制度として、確定給付型と確定拠出型の両方を採用しています。確定給付型は給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度、確定拠出型は会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。

これらの制度は、国内および海外の連結子会社を含む従業員に適用されています。

退職一時金制度も存在します。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

退職給付債務は32.3億円、年金資産は31.7億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


日本ピグメントホールディングスグループは、「人」を最も重要な経営資源と位置づけ、すべての従業員に成長の機会を与え、個人の能力を最大限に生かすことを目指しています。活気ある企業集団を形成するため、人材育成制度として研修制度や資格取得支援などを構築しています。

新たな人事制度の導入を通じて、会社と従業員双方の成長を促進し、社内ポータルや広報・IRの強化により理念や価値観の共有を図っています。従業員が働きやすい環境を整え、心理的安全性を高めることで、主体的な行動とイノベーションを促進する方針です。

人材育成においては、各年次、職位、職能に応じた能力・専門知識の習得を目的とした研修制度に加え、従業員一人ひとりの自律的なキャリア構築を支援する多彩な教育研修制度を実施しています。また、中長期的な企業価値向上のため、多様な個人の掛け合わせによるイノベーション創出を重視し、専門性や経験、感性、価値観といったダイバーシティを積極的に取り入れています。

性別や年齢に関わらず多様な人材が活躍できる環境や仕組みを整備し、活力ある組織の構築を推進しています。優秀な人材確保のため、新卒採用だけでなく、即戦力となる中途採用も積極的に行っています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データを示します。男性育児休業取得率および男女賃金差異は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。

指標 数値
女性管理職比率 18.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


日本ピグメントホールディングスは、樹脂コンパウンドや各種着色剤の製造販売を主軸とする事業を展開しています。同社グループは、日本、東南アジア、中国の3つの地域セグメントで事業活動を行っています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、樹脂コンパウンドおよび樹脂用(プラスチック用)、塗料用、繊維用などの各種着色剤の製造販売を主な事業としています。製品の引渡時点において顧客が製品に対する支配を獲得することから、当該時点において収益を認識するモデルを採用しています。有償支給取引においては、加工費相当額のみを純額で収益として計上しています。

同社グループの事業は地域別に展開されており、特に日本セグメントが最も大きな収益を上げています。東南アジアセグメントがこれに続き、中国セグメントも収益に貢献しています。海外事業においては、外貨建て費用の為替影響が経費増加要因となる場合があるため、為替変動の影響を受ける可能性があります。特定の主要顧客への収益集中は見られません。

日本

国内部門では、樹脂コンパウンド部門が国内車両向け製品の受注を堅調に推移させ、価格改定も一定の成果を上げています。樹脂用着色剤部門は、食品・飲料関連や繊維関連の受注が堅調に推移し、部門営業利益の向上に貢献しました。加工カラー部門は、建材関係が低迷したものの、センサー用途製品の拡販や自動車向け皮革用水性着色製品の販売が好調です。
収益は、樹脂コンパウンド、樹脂用着色剤、加工カラー製品の販売から得ています。運営は、日本ピグメント、PLASiSTが行っています。売上高は前期に比べて増加しています。

東南アジア

東南アジア地域では、主要顧客である日系企業の苦戦を背景に、自動車や家電用途を中心に厳しい状況が続いています。原材料の値上がりや為替影響による経費増加も課題となっています。
収益は、主に樹脂コンパウンド、樹脂用着色剤の販売から得ています。運営は、Nippon Pigment(M)Sdn.Bhd.、P.T.Nippisun Indonesiaが担当しています。売上高は前期に比べてわずかに減少しており、営業利益も減少しています。

中国

中国地域では、日系企業の不振による減少があったものの、中国国内企業への拡販が進んでいます。拠点集約による合理化効果も創出されています。
収益は、主に樹脂用着色剤、樹脂コンパウンドの販売から得ています。運営は、天津碧美特工程塑料有限公司、上海金住色母料有限公司、普ラ希司特新材料(南通)有限公司が担当しています。売上高は前期に比べて増加しており、前期の営業損失から営業利益へと改善しています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
日本 225億円 262億円
東南アジア 124億円 124億円
中国 29.8億円 36.4億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5期間で増加傾向にあり、特に直近の2期で大きく伸びています。経常利益は期間中に変動が見られるものの、当期は前期から大幅に増加しました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に株式取得に伴う負ののれん発生益等の影響で大きく増加しましたが、当期は落ち着いた水準となっています。

営業活動によるキャッシュ・フローは、前期の減少から当期は大きく増加しており、本業によるキャッシュ創出力が向上していることを示しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 276億円 275億円 267億円 379億円 422億円
経常利益 14.6億円 64百万円 6.5億円 4.0億円 18.0億円
経常利益率 5.3% 0.2% 2.4% 1.1% 4.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 8.9億円 △5.2億円 7.4億円 50.3億円 11.6億円
1株当たり当期純利益(円) 564.04 △331.17 471.86 3,202.18 738.43

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。従業員1人あたり営業利益も前期から大きく増加しており、収益性の改善が進んでいることがうかがえます。これらの指標の改善は、同社グループの事業活動における効率化や収益体質の強化を示唆しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 34.3百万円 39.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.2百万円 1.4百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


株式会社日本ピグメントホールディングスは、財務基盤の安定性と資金の流れにおいて、堅実な状況を示しています。ここでは、同社グループの財務状況と事業リスクについて解説します。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の製造業平均を上回る水準で推移しており、安定した経営基盤を示しています。ROEは前期から減少していますが、当期もプラスを維持しています。手元資金である現金及び預金も増加しており、事業運営における資金の厚みがある状況です。これらの財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性に関わる重要な要素となります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 216億円 242億円
自己資本比率 44.5% 49.2%
ROE(自己資本利益率) 29.3% 5.5%
現金及び預金 42.6億円 63.3億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、前期の減少から当期は47.1億円の増加となりました。これは主に売上債権の減少によるものです。投資活動によるキャッシュフローは、前期の増加から当期は10.3億円の減少となり、有形固定資産の取得による支出が増加したことを示しています。財務活動によるキャッシュフローは、前期の増加から当期は17.5億円の減少となりました。これらの結果、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは36.8億円のプラスとなり、本業で得た資金で投資を賄い、なお余剰資金を生み出している状況です。この資金の流れは、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来の成長に向けた投資余力も確保していることを示しており、雇用や給与の安定性にも寄与すると考えられます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF △4.1億円 47.1億円
投資CF 79百万円 △10.3億円
財務CF 7.4億円 △17.5億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △3.4億円 36.8億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの事業は、売上高の約6割を樹脂コンパウンドに依存しており、顧客樹脂メーカーからのOEM生産が主体となっています。このため、顧客の販売不振や調達方針の変化が経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、国内市場では主要ユーザーの海外生産拠点移転により伸び悩み傾向にあり、価格競争も厳しい状況が続いています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、持続的な成長のために優秀な人材の採用と育成を必要としています。しかし、日本国内の少子化による人口減少や人材流動化の高まりにより、人材の継続的な採用や育成が困難になる可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


日本ピグメントホールディングスは、色彩関連製品を通じて人々のゆとりのある生活と社会の繁栄に貢献することを使命としています。人と自然環境の融合を理念に掲げ、グローバルな視点で事業を展開している企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、色彩関連製品の提供を通じて、人と自然環境の融合を理念とした製品づくりを目指しています。具体的には、色彩を通じてゆとりのある生活を提供し、社会の繁栄に寄与することを使命としています。

また、グローバリゼーションの中で地域社会との調和と共生を目指し、技術革新とサービス向上に努めています。お客様のニーズに合った環境に配慮した高品質の製品作りを追求し、個性溢れる人材を育成することで、創造性豊かで活力のある企業集団を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは「人材」を競争力の源泉と捉え、社員の成長を重視する企業風土があります。各年次、職位、職能に応じた研修制度に加え、従業員一人ひとりの自律的なキャリア構築を支援する多彩な教育研修制度を実施しています。

中長期的な企業価値向上のためにはイノベーションが重要であると考え、多様な個人の掛け合わせを重視しています。専門性や経験、感性、価値観といったダイバーシティを積極的に取り入れ、性別や年齢に関わらず多様な人材が活躍できる環境整備を推進しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、2026年度を初年度とする新たな中期経営計画“Transforming for the vibrant future 2030”を開始しています。この計画では、2030年には新たな柱となる新規事業の収益化を実現させるとともに、環境配慮製品で社会課題の解決に貢献することを目指しています。

また、人を尊重する経営とガバナンスの強化を重点テーマとして掲げています。具体的には、人材育成の強化をマテリアリティ(重要課題)として認識し、従業員の「エンゲージメント」向上に取り組んでいます。機能部署の横串活動を通じて現場力の強化も推進しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


日本ピグメントホールディングスは監査等委員会設置会社であり、社外取締役の活用を通じて経営の透明性・公正性の向上と監督機能の強化を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


日本ピグメントホールディングスの筆頭株主は日本ピグメント取引先持株会であり、同社グループの事業活動を支える取引先との協調を重視する姿勢がうかがえます。特定の創業家や事業会社が突出して高い比率を持つ資本構成ではありません。

株主名 持株比率
日本ピグメント取引先持株会 12.72%
INTERACTIVE BROKERS LLC(インタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社) 4.70%
みずほ銀行(常任代理人 株式会社日本カストディ銀行) 4.46%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長は田代喜一氏が務めています。社外取締役比率は44.4%です。

氏名 役職 主な経歴
田 代 喜 一 代表取締役社長 1984年4月同社入社、2024年10月同社代表取締役社長兼日本ピグメント㈱代表取締役社長執行役員現職。
児 島 俊 郎 取締役副社長 1986年4月住友化学工業株式会社(現:住友化学株式会社)入社、2024年6月同社取締役副社長現職。
至 田 順 彦 取締役 専務 1988年4月同社入社、2026年6月同社取締役専務兼日本ピグメント㈱取締役専務執行役員現職。
三 輪 幸 一 取締役 1981年1月同社入社、2023年6月同社取締役現職。


社外取締役は、広納幸正氏(住化カラー株式会社監査役・監査等委員)、宮﨑達彦氏(弁護士・東京空港交通株式会社社外監査役・監査等委員)、浦東建男氏(東武緑地株式会社取締役管理本部長・監査等委員)、吉利浩美氏(弁護士・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社制度を採用しています。取締役会は、社外取締役の活用により経営の透明性・公正性の向上と監督機能の強化を図っており、社外取締役は社外の視点から経営を監督し、一般株主の利益保護に資する役割を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の取締役の報酬は、基本報酬と業績連動報酬で構成されており、いずれも金銭報酬としています。非常勤取締役および監査等委員である取締役は、その職務に鑑み、基本報酬のみで構成されています。業績連動報酬の指標には連結経常利益が採用されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 4名 1.8億円 43.8百万円
監査等委員(社外除く) 1名 6百万円 6.0百万円
社外取締役 4名 20百万円 5.0百万円


報酬等の総額は2.01億円であり、対象となる役員の員数は9名です。なお、上記金額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれておりません。連結報酬等の総額が100百万円以上である者は存在しないため、個人別の報酬開示はありません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。