※本記事は、株式会社プラコー の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
プラコーグループは、プラスチック成形機の製造販売とIT・人材事業を主軸に事業を展開しています。インフレーションフィルム成形機やブロー成形機、リサイクル装置の提供に加え、ソフトウェア開発や人材派遣・紹介も手掛けています。
単体従業員数は72名、連結従業員数は83名です。セグメントはプラスチック成形機事業、IT・人材事業の2つです。
主な国内グループ会社は、(連結子会社)クラウドサービス(IT・人材事業)、(連結子会社)PBB(同)などです。
プラコーグループは、2024年12月に株式会社クラウドサービスを、2025年10月には株式会社PBBを子会社化しました。これにより、報告セグメントを「プラスチック成形機事業」と「IT・人材事業」に変更しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
株式会社プラコーは、プラスチック成形機事業とIT・人材事業を展開しており、持続的な企業価値向上を目指し、人材を重要な経営資本と位置付けています。従業員一人ひとりの能力を最大限に引き出し、働きがいのある環境づくりに注力していることがうかがえます。多様な人材の活用や計画的な人材育成を通じて、従業員の成長とキャリア形成を支援する方針です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
プラコーでは、従業員の平均年齢が40代半ばであり、平均勤続年数も比較的長い傾向が見られます。これは、従業員が長期的にキャリアを築きやすい環境が整っていることを示唆しています。同社は、従業員の継続的な成長とキャリア形成を支援する取り組みを進めており、安定した環境で専門性を高めたいと考える方にとって魅力的な職場であると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,708,000円 |
| 平均勤続年数 | 14.1年 |
| 平均年齢 | 45.0歳 |
| 単体従業員数 | 72人 |
| 連結従業員数 | 83人 |
| 単体のグループ内比率 | 86.7% |
プラコーは、従業員の退職給付制度として、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方を採用しています。同社は従業員の退職給付に充てるため、これらの制度を採用しており、連結子会社には退職給付制度を設けていません。退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。当連結会計年度における簡便法で計算した退職給付費用は2百万円、確定拠出制度への要拠出額は11百万円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
プラコーは、人材を最も重要な経営資本の一つと位置付け、働きがいのある企業への変革を経営戦略軸としています。個々の従業員の力を最大限に引き出し、持続的な企業価値の向上につなげることを目指しており、互いの個性を尊重し、職位・職階に必要な知識や専門知識の習得を重視しています。
同社では、従業員が自分らしく働き、高い幸福感を感じながら能力を発揮できる環境づくりに取り組んでいます。従業員の継続的な成長とキャリア形成を支援するため、雇用形態や職階、役割に応じた上長と部下による定期的な1対1面談を実施しています。給与やその他の給付に係る評価は、毎年、各部署の目標に対する行動や実績に基づいて行われ、本人と上司間の対話を通じて納得性と挑戦意欲の醸成を図っています。報酬については、前年度の会社業績を反映して当年度の賞与水準を決定し、個人ごとの賞与額には担当業務における前年度の個人実績も反映することで、業績向上への意欲喚起につなげています。
同社は、技術伝承の困難さや採用競争力劣後といった人材戦略上のリスクを認識し、これに対処するため、技術に精通した人材の育成や熟練者から若手層への技術継承、専門性の高い人材の確保を進めています。特にIT・人材事業においては、エンジニア一人ひとりの潜在能力やスキルアップ意識を把握し、キャリアパス実現に向けたスキル育成に注力しています。
具体的な施策として、一人ひとりに合わせた教育体制を整備し、市場価値のある人材育成を追求しています。また、外国籍を含む多様な人材の活用やフリーランス等の柔軟な雇用形態を推進し、人材の多様性と機会平等の実現を図っています。従業員の安全・福祉向上とワークライフバランスを尊重し、働きやすい環境づくりを進めるとともに、健康管理やストレスケアプログラムの導入も推進しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
株式会社プラコーは、プラスチック成形機事業とIT・人材事業の二つの柱で事業を展開しています。同社グループは、それぞれの事業領域で顧客のニーズに応え、収益を上げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、プラスチック成形機の製造販売と、IT・人材関連サービスの提供を主な事業としています。これらの事業を通じて、幅広い産業分野の顧客に製品やサービスを提供し、収益を得ています。
プラスチック成形機事業
この事業では、医療や食品包装向けのフィルム製品を成形するインフレーションフィルム成形機、自動車部品や日用雑貨品などの中空製品を成形するブロー成形機を製造・販売しています。また、環境に配慮したリサイクル装置の製造販売や、機械のメンテナンス、部品販売も手掛けています。収益は、これらの成形機や装置の販売、およびメンテナンスサービスから得ています。運営は、プラコーが行っています。前期は大型工事の追加コストにより損失を計上しましたが、当期は受注の回復とコストダウンにより黒字に転換しました。
IT・人材事業
この事業では、コンピュータシステムの受託開発、SE人材派遣、一般事務派遣、人材紹介サービスを提供しています。収益は、ソフトウェア開発の受託や、企業への人材派遣・紹介サービスから得ています。運営は、㈱クラウドサービスと㈱PBBが主な関係会社です。2024年12月に㈱クラウドサービスを、2025年10月には㈱PBBを子会社化したことで、この事業は堅調に推移しており、今後も成長が見込まれています。
同社グループの売上高は、日本国内が中心ですが、アジアやその他の地域にも顧客が存在しています。特定の顧客への売上集中は見られません。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| プラスチック成形機事業 | 21.3億円 | 21.8億円 |
| IT・人材事業 | 99百万円 | 5.0億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの直近の業績は、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも前期から増加し、黒字に転換しました。特に営業利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、前期の損失から大きく改善しています。プラスチック成形機事業における受注回復とコストダウン、IT・人材事業の堅調な推移が、全体の業績向上に貢献しています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | - | - | - | 22.3億円 | 26.8億円 |
| 経常利益 | - | - | - | △1.4億円 | 1.4億円 |
| 経常利益率 | - | - | - | △6.3% | 5.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | - | - | - | △96百万円 | 83百万円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | - | - | - | △10.71 | 8.72 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から増加しており、生産性の向上がうかがえます。また、従業員1人あたり営業利益は前期のマイナスからプラスに転換し、収益性の改善を示しています。これらの指標は、同社グループが事業活動を通じて効率的に収益を生み出す力が向上していることを示唆しています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 28.6百万円 | 32.3百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | △1.8百万円 | 1.7百万円
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
株式会社プラコーの財務状況は、事業活動を通じて安定的に資金を生み出し、手元資金も確保している状況です。これにより、今後の事業展開に向けた基盤が整っていることを示しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
株式会社プラコーの財務基盤は、自己資本比率が前期から改善し、安定した水準を維持しています。当期の自己資本比率は53.3%であり、プライム市場の製造業平均である46.8%を上回る水準です。
ROE(自己資本利益率)は当期に5.1%と黒字転換しており、収益性の改善が見られます。手元資金である現金及び預金は9.6億円を確保しており、事業運営における資金の安定性を示しています。これらの財務状況は、同社グループの事業継続性や将来の成長に向けた安定性を示すものとなっています。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 15.8億円 | 16.7億円 |
| 自己資本比率 | 51.8% | 53.3% |
| ROE(自己資本利益率) | -6.1% | 5.1% |
| 現金及び預金 | 11.4億円 | 9.6億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの当期の営業キャッシュフローはプラスであり、本業で資金を生み出している状況です。投資キャッシュフローもプラスとなっており、これは投資活動による収入が支出を上回ったことを示しています。その結果、フリーキャッシュフローはプラスであり、事業活動と投資活動を通じて自由に使える資金を確保している状態です。
財務キャッシュフローはマイナスですが、これは借入金の返済などによるもので、財務体質の健全化を進めていることがうかがえます。これらの資金の流れは、同社グループが安定した事業運営を行いながら、財務基盤の強化を図っていることを示しており、長期的な雇用安定性や給与安定性につながる基盤を構築していると言えます。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 1.0億円 | 35百万円 |
| 投資CF | 54百万円 | 10百万円 |
| 財務CF | △4.1億円 | △2.4億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 1.6億円 | 46百万円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、プラスチック原料価格の乱高下により、ユーザーが新規設備投資を控えることで売上高が減少する可能性があります。また、輸入品の為替レートの変動、特に急激な円安への変動が発生し、それを製品価格に転嫁できない場合には、受注高の減少または収益性の低下を招く可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、社員の定年退職や人材の流動化による退職等により、プラスチック成形機事業の技術継承が困難になるリスクを認識しています。また、IT・人材事業においてITエンジニア人材や一般派遣スタッフの採用及び育成が計画通りに進まない場合、競争力の低下や顧客企業に提供するサービスレベルの低下をもたらす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
プラコーは、プラスチック成形機事業とIT・人材事業を展開する企業です。
持続可能な社会への貢献と、多様な人材が活躍できる環境づくりを重視しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、プラスチック成形機事業において、競合他社を上回る製品開発と高付加価値製品への対応を目指しています。きめ細かいメンテナンスサービスを通じて顧客ニーズに応えることを重視しています。
IT・人材事業では、AIやクラウド、IoTといった成長分野でのシステム開発需要と人材不足に対応しています。事業基盤を拡大強化することで、同社グループの収益の柱を確立することを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、透明性と倫理を重視した経営を基本とし、倫理的なビジネス慣行を徹底しています。環境保護、社会的責任、ESG、SDGs、労働基準の順守を求めるポリシーを遵守しています。
持続可能なビジネス運営のため、サステナビリティへのコミットメントと透明性を追求し、信頼構築を目指しています。従業員の多様性、人格、個性を尊重し、安全で働きやすい環境の確保にも取り組んでいます。
スキル開発とキャリアパスの整備を通じて能力向上を支援し、年齢や性別、国籍等に関係なく活躍できる多様な職場環境の実現を推進しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、人材の流動化による技術伝承の困難さをリスクとして認識しています。競争力を維持するため、経営トップが採用活動に積極的に関与し、優秀な人材を継続的に確保する方針です。
計画的な人材育成の取り組みも継続しており、IT・人材事業ではエンジニア一人ひとりのスキルアップ意識を把握し、キャリアパス実現に向けた育成に注力しています。外国籍を含む多様な人材活用や、フリーランス等の柔軟な雇用形態を進め、人材多様性と機会平等の実現を推進しています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
プラコーは監査役制度を採用しており、取締役会と監査役会を中心に経営の透明性と健全性を確保しています。経営の基本方針や重要事項の決定、業務執行の監督を通じて、企業価値の継続的な向上を目指す体制です。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
プラコーの株主構成を見ると、筆頭株主は有限会社フクジュコーポレーションであり、事業会社が上位に名を連ねています。その他にも、複数の事業会社や代表取締役社長の古野孝志氏が上位株主として名を連ねており、多様な主体によって支えられている資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 有限会社フクジュコーポレーション | 9.46% |
| FUBON SECURITIES CO.,LTD A/C GLOBAL | 6.29% |
| 有限会社杉山製作所 | 4.36% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は古野孝志氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 古野孝志 | 代表取締役社長 | 1980年新日本製鉄株式会社入社、2001年エブリデイ・ドット・コム株式会社取締役、2011年スリープログループ株式会社取締役副社長、2020年同社代表取締役社長就任より現職。 |
| 菊池敏文 | 取締役副社長 | 1978年創成商事株式会社入社、1986年株式会社木下フレンド入社、1999年同社取締役業務部長、2020年同社取締役副社長就任より現職。 |
社外取締役は、本多敏行氏(和円商事代表取締役社長)、池上聖次郎氏(行政書士法人聖法務事務所代表社員)です。
同社は監査役制度を採用しており、取締役4名(うち社外取締役2名)と監査役3名(うち社外監査役2名)で構成されています。社外取締役は高い独立性と専門的な知見に基づき、客観的かつ適切な監視・監督を通じて企業統治の有効性を高める役割を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
プラコーの役員報酬は、能力、成果、貢献度を総合的に勘案して決定されています。基本報酬(金銭報酬)とインセンティブで構成されており、社外取締役には金銭報酬のみが支給される仕組みです。また、譲渡制限付株式報酬制度も導入されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 3名 | 27百万円 | 8.9百万円 |
| 監査役(社外除く) | 2名 | 8百万円 | 4.2百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 10百万円 | 2.0百万円 |
役員報酬の総額は45百万円であり、報酬等の総額が1億円以上の役員は存在しないため、個人別の開示は行われていません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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