※本記事は、オカダアイヨン株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月16日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
オカダアイヨンは、建機アタッチメント、環境関連機器、林業機械、金属リサイクル機械の製造および販売を主たる業務としています。同社グループは、これらの製品を通じて国内外の建設・環境・リサイクル分野に貢献しています。
単体従業員数は273名、連結従業員数は497名です。セグメントは国内、海外の2つです。
主な国内グループ会社は、アイヨンテック(国内)などです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
オカダアイヨンは、建設機械の開発・製造・販売・サポートを核とする事業を展開しており、その事業特性から安定した雇用環境が期待されます。同社グループは、長期ビジョン「VISION 30」を掲げ、人材育成や働き方改革を通じて、従業員が働きがいを感じられる環境づくりを目指しています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高い水準にあります。このことから、従業員が長期にわたって安定して働き続ける傾向が見られ、経験豊富な人材が多数在籍していることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,833,000円 |
| 平均勤続年数 | 12年6ヶ月 |
| 平均年齢 | 41歳3ヶ月 |
| 単体従業員数 | 273人 |
| 連結従業員数 | 497人 |
| 単体のグループ内比率 | 54.9% |
同社グループは、従業員の退職給付に充てるため、確定拠出制度及び退職一時金制度を採用しています。確定拠出型は会社が拠出した資金を従業員が運用する制度、確定給付型は給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度です。これらの制度は国内および海外のグループ会社に適用されています。
退職一時金制度があり、退職給付として給与と勤務期間に基づいた一時金が支給されます。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
オカダアイヨンは、「社会に存在価値のある会社」という経営理念を実現するため、人材戦略を「VISION 30」の主要な戦略の一つと位置付けています。ダイバーシティや働き方改革を推進し、人事制度を見直すことで、「働きやすい、働きたくなる、働きがいのある」会社を目指しています。
具体的には、「人づくり」「人事制度」「働き方改革・エンゲージメント」の3つの観点から施策を検討・実施しています。人づくりにおいては、柔軟な採用形態の導入や女性採用比率の向上、社員教育・研修制度の充実、キャリアパスを考慮した人事配置に取り組んでいます。人事制度では、評価制度の見直しや社員待遇の改善、女性・外国人採用強化による人材の多様性確保、グループ間の制度統一を進めています。働き方改革・エンゲージメントの観点では、シニアの活用と待遇維持、社員幸福度の追求、社内風土改善、社内コミュニケーション活性化策の検討を行っています。
また、従業員の給与その他の給付は、「職群制度」「職能等級制度」「評価制度」「賃金制度」に基づいて決定されます。半期ごとの業績評価が賞与に、年次評価が昇給に反映され、評価の蓄積によって等級や昇格が決定される仕組みです。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 3.7% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 71.4% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 68.2% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) | 70.6% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) | 45.7% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
オカダアイヨンは、建設機械のアタッチメントや環境関連機器、林業機械、金属リサイクル機械の製造・販売を主軸とする企業です。国内外の幅広い顧客に向けて、多様な製品とサービスを提供しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、建設機械に装着するアタッチメント、環境関連機器、林業機械、金属リサイクル機械の製造および販売を主な事業としています。収益は、主に完成した製品を顧客に供給し、製品の納入時点において支配が顧客に移転して履行義務が充足されると判断していることから、当時点において収益を認識するモデルで得ています。
国内
国内セグメントでは、圧砕機や油圧ブレーカなどの建機アタッチメント、廃木材処理機などの環境関連機器、林業機械、金属リサイクル機械の製造と販売を行っています。子会社の株式会社南星機械が林業・金属リサイクル機械の製造とケーブルクレーン等の製造販売を、株式会社アイヨンテックが圧砕機の製造を担っています。解体・インフラ工事需要や大型プラント解体需要を背景に、油圧ブレーカや鉄骨カッターの売上が増加する一方、主力の圧砕機や林業機械、つかみ機は減少しました。アフタービジネスの修理売上高は増加しています。
海外
海外セグメントでは、破砕機をディーラーや海外ユーザーに販売しています。子会社のOkada America,Inc.、Okada Europe B.V.、Okada International Co., Ltd.、Okada Midwest,Inc.が販売活動を行っています。北米、欧州、アジア地域で事業を展開しており、特に欧州やアジア地域での販売が拡大しました。海外セグメントの売上高は同社グループ全体の約4分の1を占めており、前年同期に比べて増加しています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 国内 | 206億円 | 207億円 |
| 海外 | 59.8億円 | 63.3億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績推移を見ると、売上高は概ね増加傾向にあり、直近の連結会計年度では前年同期に比べて増加しました。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益も、直近の連結会計年度では前年同期に比べて増加しています。一方で、営業利益は前年同期に比べてわずかに減少しました。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 203億円 | 236億円 | 271億円 | 266億円 | 270億円 |
| 経常利益 | 18.1億円 | 19.6億円 | 28.1億円 | 22.4億円 | 23.4億円 |
| 経常利益率 | 8.9% | 8.3% | 10.4% | 8.4% | 8.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 11.9億円 | 14.1億円 | 18.9億円 | 14.8億円 | 14.9億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 148.63 | 176.33 | 235.07 | 183.46 | 185.27 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期に比べて増加しています。これは、事業規模の拡大や効率性の改善が進んでいることを示唆しています。一方、従業員1人あたりの営業利益は、前期に比べてわずかに減少しました。これらの指標は、同社グループの収益体質や組織全体の生産性の傾向を把握する上で参考となります。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 53.5百万円 | 54.3百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 4.6百万円 | 4.5百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
オカダアイヨンは、事業活動と投資活動を通じて資金を積極的に活用している状況です。財務基盤の安定性やキャッシュフローの動向から、同社グループの現在地を把握することができます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の製造業平均と比較して同程度の水準で推移しています。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均よりやや低い水準となっています。手元資金である現金及び預金は増加傾向にあり、一定の流動性を確保している状況です。これらの財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性を判断する上で参考となる情報です。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 172億円 | 181億円 |
| 自己資本比率 | 47.9% | 45.2% |
| ROE(自己資本利益率) | 8.9% | 8.5% |
| 現金及び預金 | 48.5億円 | 55.2億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの営業活動によるキャッシュフローは、当期にマイナスとなっています。これは主に仕入債務の減少や売上債権の増加、法人税等の支払いが要因となっています。
投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産の取得による支出が大きく、当期もマイナスを示しています。事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは、当期もマイナスで推移しています。
財務活動によるキャッシュフローは、長期借入れによる収入や短期借入金の純増、転換社債型新株予約権付社債の発行による収入が増加し、当期はプラスとなっています。同社グループは、事業拡大のための設備投資を積極的に行い、その資金を借入れや社債発行で賄っている状況です。これは将来の成長に向けた投資を優先していることを示しており、雇用や給与の安定性については、今後の事業成長と収益性の向上が重要となります。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | △0.1億円 | △1.9億円 |
| 投資CF | △11.3億円 | △30.9億円 |
| 財務CF | 14.8億円 | 40.7億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △11.4億円 | △32.8億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、主力商品の動向が事業に影響を及ぼす可能性があります。公共投資の減少や欧米及びアジアの需要低迷、都市型解体工事の減少などにより、それぞれのセグメント売上に影響が出る可能性があります。
また、海外売上高の比率が23.4%であり、海外事業は予期しえない法律・規制、不利な影響を及ぼす租税制度の変更、為替相場の動向にも左右されるリスクがあります。これらの事象が発生した場合には、事業展開が困難になる可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、さらなる成長を目指すために優秀な人材を確保及び育成する必要があります。新卒・中途採用者の採用に注力し、社内教育を行っていますが、求める人材の確保、育成が計画どおりに進捗しない場合には、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
オカダアイヨンは、「社会に存在価値ある会社」を経営理念に掲げ、事業活動を通じて社会貢献を目指しています。長期ビジョン「VISION 30」のもと、持続的な成長と企業価値の向上を追求する企業風土があります。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
オカダアイヨンは、「社会に存在価値ある会社」「会社に存在価値ある部門」「部門に存在価値ある個人」「向上の矢印で確実な前進」を経営理念としています。この理念に基づき、事業計画を策定し、各セグメントが年度計画を達成することで着実に前進することを基本方針としています。
お客様のニーズを捉えた製品とサービス提供を通じて、社員の成長、会社の発展、社会貢献を果たすことを使命としています。同社グループは、長期ビジョン「VISION 30」と新中期経営計画「Onyx(オニキス)」を掲げ、持続的な成長を目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
オカダアイヨンは、経営理念である「社会に存在価値ある会社」の実現に向けて、長期ビジョン「VISION 30」のもと「人は環境をつくる」をスローガンに掲げています。事業を通じて社会貢献を目指す企業です。
同社グループは、建設機械事業を核として、環境・社会・ガバナンスに配慮したESG経営を実践しています。全社横断組織「サステナビリティ委員会」を設置し、持続可能な社会の実現に取り組んでいます。
人材戦略では「働きやすい、働きたくなる、働きがいのある」会社を目指し、人づくり、人事制度、働き方改革・エンゲージメントの観点から施策を進めています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、ユーザー、協力会社、従業員の安全を最優先に、安定的な商品供給体制の維持・強化を重要な経営課題と認識しています。生産性向上、品質管理、アフターサービス体制の充実を通じて、顧客満足度向上を図っています。
また、外部環境の変動に柔軟に対応できる事業構造の構築も課題です。これらの課題に対応するため、新中期経営計画「Onyx」を策定し、着実な実行に取り組んでいます。
人材投資として、グローバル人材、サービス人材、次世代経営人材の育成も重点テーマです。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
オカダアイヨンは監査役会設置会社であり、社外取締役を含む取締役会が経営を監督し、社外監査役を含む監査役会が取締役会を牽制する体制を構築しています。これにより、透明・公正かつ迅速な意思決定を目指しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社グループの株主構成は、機関投資家や事業会社、創業家関係者が上位に名を連ねることで特徴づけられています。多様なステークホルダーによって支えられている資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 7.10% |
| 岡田 眞一郎 | 3.93% |
| 極東開発工業 | 3.72% |
| 三井住友銀行 | 3.00% |
| 三菱UFJ銀行 | 2.73% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は10名(男性8名・女性2名)で構成され、女性役員比率は20.0%です。代表取締役社長兼海外本部長は岡田祐司氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 岡田 祐司 | 代表取締役社長兼海外本部長 | 1996年11月同社入社。2013年6月取締役就任後、マーケティング本部長などを歴任し、2019年4月代表取締役社長に就任。2026年4月より代表取締役社長兼海外本部長を務めています。 |
| 前西 信男 | 専務取締役管理本部、経営企画部門担当兼経営企画室長兼株式会社南星機械取締役 | 1984年4月株式会社住友銀行入行。2014年5月同社管理本部副本部長として出向し、2015年6月取締役就任。2026年4月より専務取締役管理本部、経営企画部門担当兼経営企画室長を務めています。 |
| 山口 照和 | 常務取締役営業部門兼製造部門担当兼製商品開発(含、土木分野)総括兼株式会社南星機械取締役会長 | 1979年3月同社入社。横浜営業所長、東京本店長などを経て、2016年6月取締役就任。2026年4月より常務取締役営業部門兼製造部門担当兼製商品開発総括を務めています。 |
| 岡本 巌 | 取締役管理本部長兼総務部長兼Okada Aiyon (Thailand) Co.,Ltd.取締役 | 1988年4月同社入社。中部営業所長、海外事業所長などを経て、2025年6月取締役就任。2026年6月より取締役管理本部長兼総務部長を務めています。 |
社外取締役は、小林恵氏(株式会社神戸機材代表取締役社長・弁護士)、吉田晴行氏(元株式会社クボタ専務執行役員)、帆足寿味子氏(帆足法律事務所パートナー弁護士)です。
同社は監査役会設置会社であり、社外取締役3名と社外監査役2名を選任することで、外部からの客観的かつ中立的な経営監視機能を強化しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、固定報酬、譲渡制限付株式報酬、業績連動報酬としての年次賞与で構成されています。社内取締役はこれら全てが支給され、株価上昇や企業価値向上への貢献意欲を高める設計となっています。社外役員には譲渡制限付株式報酬は支給されませんが、年次賞与が支給されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 5名 | 1.2億円 | 23.3百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 13百万円 | 13.4百万円 |
| 社外役員 | 6名 | 19百万円 | 3.2百万円 |
連結報酬等の総額が1億円以上の役員は存在しないため、個人別の開示はありません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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