【平均年収723万円】大崎電気工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収723万円】大崎電気工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

大崎電気工業は、電力量計の製造・販売とソリューションサービスの提供を主軸に、グループ各社とともに事業を展開しています。連結従業員数は2,504名で、国内計測制御、海外計測制御、不動産の3事業を展開し、直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、大崎電気工業株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


大崎電気工業は、電力量計の製造・販売およびソリューションサービスの提供を主軸とする企業です。同社グループは、国内計測制御事業、海外計測制御事業、不動産事業の3つの事業を展開しています。

単体従業員数は545名、連結従業員数は2,504名です。セグメントは国内計測制御事業、海外計測制御事業、不動産事業の3つです。

主な国内グループ会社は、当社、エネゲート、大崎電気システムズ、岩手大崎電気、大崎プラテックなどです。

当連結会計年度では、海外計測制御事業における中東・アフリカからの事業撤退や海外子会社での事業構造改革、政策保有株式および不動産の一部売却を実施しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


大崎電気工業は、電力インフラを支える計測制御技術を核に事業を展開する企業です。同社グループでは、長期的な視点での人材育成と多様な働き方を支援する環境づくりに力を入れています。安定した事業基盤のもと、従業員が安心してキャリアを築けるような制度が整備されている傾向が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


大崎電気工業では、従業員の平均勤続年数が長く、比較的安定した環境でキャリアを形成している傾向がうかがえます。平均年齢も40代前半であり、経験豊富な人材が多数在籍していることが特徴です。

項目 数値
平均年間給与 7,227,000円
平均勤続年数 16.2年
平均年齢 42.8歳
単体従業員数 545人
連結従業員数 2,504人
単体のグループ内比率 21.8%


退職給付制度として、同社および国内連結子会社の一部では確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方を採用しています。退職一時金制度も設けられています。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
なお、退職給付債務は41.3億円、年金資産は51.4億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


大崎電気工業は、パーパス「見えないものを見える化し、社会に新たな価値を生み出す」とビジョン「Global Energy Solution Leader」の実現に向け、人材を重要な経営資源(人的資本)と位置づけています。中期経営計画の達成と中長期的な事業構造変革に対応するため、人材獲得、育成、個が輝く職場環境づくりに取り組んでいます。

同社は職群という役割に基づく資格体系を採用しており、役割が大きくなるほど報酬が高くなる設定です。人事評価では業務目標に対する実績とパフォーマンスを創出する行動力を評価し、業務実績は賞与に、行動力は昇給に反映されます。基本給は職群ごとの習熟度に応じた範囲で昇給する仕組みです。

賞与については、2024年4月の評価・報酬制度見直しにより、高い成果をあげた社員へのインセンティブ付与を強化し、チャレンジを促す仕組みを導入しています。人材育成では「挑戦」「迅速」「革新」を体現できる自律型人材の育成を目指し、2025年4月より「スキルセットを軸とした人材育成の仕組み」を導入しました。DX推進人材の育成にも注力し、全社員のDXリテラシー向上やAI・データ活用に取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 6.0%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 68.3%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 68.9%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 61.1%

連結子会社の法定開示データ


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ ㈱エネゲート

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 1.7%
男性労働者の育児休業取得率 80.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 81.2%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 76.3%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 81.9%


▼ 大崎電気システムズ㈱

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 5.6%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 68.8%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 73.9%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 56.0%


▼ 大崎データテック㈱

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 5.6%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 55.3%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 62.9%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 51.6%

人材獲得

指標 数値
新卒求職者に占める女性の割合 36.4%
入社者に占める女性の割合 30.0%
経験者採用における女性の人数 2名
経験者採用者に占める女性の割合 20.0%

人材育成

指標 数値
Off-JTで提供される研修メニュー数 1,415メニュー
指名型研修受講率 99.2%
Off-JT 研修時間(1人当たり) 29.9時間
Off-JT 研修費用(1人当たり) 58,997円

個が輝く職場環境づくり

指標 数値
社員に占める女性の割合 22.8%
管理職に占める女性の割合 6.0%
役員に占める女性の割合 27.2%
男女の賃金の差異 68.3%
男性の育休取得率 100.0%
離職率 4.3%
休業災害度数率 0.99%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


大崎電気工業グループは、国内外で計測制御事業を展開しており、電力インフラを支えるスマートメーターが主要な製品です。また、不動産事業も手掛けています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、主に計測制御事業と不動産事業の3つのセグメントで事業を展開しています。国内計測制御事業が最大の事業規模を持ち、スマートメーター、計器用変成器、エネルギーマネジメントシステム、スマートロック、配・分電盤などを提供しています。収益は、スマートメーターの本格導入に向けた需要の取り込みや、配電盤事業での利益率改善によって得ています。

海外計測制御事業はこれに次ぐ規模で、スマートメーターおよび関連システムを主力としています。英国でのスマートメータープロジェクトにおける出荷増や、中東・アフリカでの追加受注が収益に貢献しています。一方で、オセアニアでの顧客の在庫調整による出荷減の影響も受けています。不動産事業は規模は小さいものの、不動産の賃貸を行っており、経営資源の有効活用と資本効率の向上を図るため、前期に一部の不動産を売却しました。同社グループの売上高は、関西電力送配電株式会社への売上が一定の割合を占めています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
国内計測制御事業 561億円 597億円
海外計測制御事業 406億円 409億円
不動産事業 4.6億円 3.3億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5期間にわたって増加傾向にあります。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益も同様に推移しており、特に直近の期間では大幅な増加を示しています。過去には親会社株主に帰属する当期純損失を計上した期もありましたが、その後は回復し、安定的な利益を確保しています。直近の当期純利益の増加には、事業ポートフォリオの見直しに伴う特別損失があった一方で、政策保有株式や不動産の売却益が貢献しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 762億円 893億円 951億円 971億円 1,009億円
経常利益 11.9億円 18.9億円 54.9億円 53.9億円 65.7億円
経常利益率 1.6% 2.1% 5.8% 5.5% 6.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 △6.6億円 13.2億円 24.1億円 35.0億円 57.8億円
1株当たり当期純利益(円) △13.42 27.86 51.36 75.47 129.22

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から当期にかけて増加しています。これは、組織全体の効率性が向上している傾向を示しています。また、従業員1人あたり営業利益も同様に増加しており、収益性の改善が見られます。これらの指標の向上は、同社グループの事業活動における生産性の高まりを反映しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 38.0百万円 40.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.2百万円 2.6百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


大崎電気工業グループの財務状況は、安定した基盤と健全な資金の流れを示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


大崎電気工業の財務基盤は、自己資本比率とROEの推移から安定していることがうかがえます。
当期の自己資本比率は56.9%であり、製造業のプライム市場平均46.8%と比較して高い水準を示しています。
ROE(自己資本利益率)も当期は10.6%となり、プライム市場平均の9.4%を上回っています。
手元資金である現金及び預金は前期の116億円から当期は159億円に増加しており、潤沢な資金を保持している状況です。
これらの財務指標は、同社グループが安定した経営基盤を築いていることを示しており、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 633億円 688億円
自己資本比率 51.9% 56.9%
ROE(自己資本利益率) 6.9% 10.6%
現金及び預金 116億円 159億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


大崎電気工業のキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローが前期の68.9億円から当期は88.6億円に増加しています。
これは税金等調整前当期純利益や棚卸資産の減少などが主な増加要因となっています。
投資活動によるキャッシュフローは、前期の△12.3億円から当期は48.3億円のプラスに転じました。
有形固定資産や投資有価証券の売却による収入が、有形固定資産や無形固定資産の取得による支出を上回ったことが要因です。
その結果、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは、前期の56.6億円から当期は136.9億円へと大きく増加しています。
財務活動によるキャッシュフローは、短期借入金の純減少や長期借入金の返済、自己株式の取得、配当金の支払いなどにより、前期の△30.3億円から当期は△88.1億円とマイナス幅が拡大しました。
同社グループは本業で安定的に資金を生み出し、投資活動でも資金を確保しているため、事業の安定性と成長に向けた基盤が整っている状況です。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 68.9億円 88.6億円
投資CF △12.3億円 48.3億円
財務CF △30.3億円 △88.1億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 56.6億円 136.9億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの主力製品であるスマートメーターは、国内外で有力企業と競合しており、価格競争のリスクがあります。
また、製品需要は地域の政治・経済状況や政策、主要顧客の業績や戦略によって変動する可能性があります。
海外事業においては、連結売上高の約40%を占める海外比率から、政治・経済情勢や紛争・テロ等の地政学的リスク、法令・制度に関する不確実性が挙げられています。
為替レートの急激な変動も、在外子会社の収益や資産に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、中長期的な事業戦略の実現には人材の確保・育成が重要であると認識しています。
採用競争の激化や労働人口の減少により、経営計画の推進に必要な人材を確保できない場合、業績に影響を及ぼす可能性があると記載されています。

④ 雇用安定性・リストラ

当期において、海外子会社で実施した事業構造改革費用が特別損失として計上されています。
この費用は事業再編や拠点統廃合、人員削減等に伴うものであり、転職先を検討する際に留意すべき情報です。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


大崎電気工業は、「見えないものを見える化し、社会に新たな価値を生み出す」という経営理念のもと、グローバルなエネルギーソリューションリーダーを目指しています。社会課題の解決と持続的な成長を両立させることを重視する企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


大崎電気工業は、2024年度より「見えないものを見える化し、社会に新たな価値を生み出す」を新たな経営理念(パーパス)として掲げています。この理念のもと、同社グループは「Global Energy Solution Leader」をビジョンとしています。スマートメーターを基軸とし、グループシナジーを最大限に活かしながら、脱炭素社会の実現といった社会課題に対する新たなソリューション提供を通じて、持続的な成長を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、企業理念とビジョンのもと、サステナビリティ基本方針を定めています。「大崎電気グループ企業行動憲章」では、グローバル社会におけるすべての人々の人権を尊重し、いかなる差別も行わないことを宣言しています。人権デューデリジェンスの強化や、ハラスメント防止に向けた規則の見直し、体制強化、教育実践を三つの柱として取り組んでいます。

また、多様な人材が強みや特性を活かして活躍できる職場環境・制度の整備を推進し、ダイバーシティを競争優位の源泉の一つと捉えています。「挑戦」「迅速」「革新」を体現し得る自律型人材の育成を目指しており、安全衛生の取り組みも重要な経営課題としています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社は監査役会設置会社であり、指名・報酬委員会や執行役員制度を導入することで、経営の効率性と透明性の向上を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社グループの株主構成を見ると、日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行といった信託銀行が上位に名を連ねています。また、海外の金融機関や事業会社、同社グループの取引先持株会、さらには同社の役員も大株主として名を連ねており、多様な主体によって支えられている資本構成となっています。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 12.97%
THE HONGKONG AND SHANGHAI BANKING CORPORATION LTD - SINGAPORE BRANCH PRIVATE BANKING DIVISION CLIENTS A/C 8221-623793(常任代理人 香港上海銀行東京支店) 8.85%
日本カストディ銀行(信託口) 4.71%
MM Investments 3.78%
大崎電気工業取引先持株会 3.59%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性8名・女性3名)で構成され、女性役員比率は27.0%です。取締役会長CEOは渡辺佳英氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。

氏名 役職 主な経歴
渡 辺 佳 英 取締役会長 CEO代表取締役 1977年野村総合研究所入社、1980年同社取締役社長室長、1988年取締役社長、2009年取締役会長、2024年取締役会長 CEO(代表取締役)より現職。
渡 辺 光 康 取締役社長執行役員 COO 代表取締役 1983年野村総合研究所入社、1986年同社入社、1988年取締役埼玉工場長、2014年取締役社長、2024年取締役社長執行役員 COO(代表取締役)より現職。
川 端 晴 幸 取締役副社長執行役員代表取締役 1970年同社入社、2000年取締役営業本部電力一部長、2014年取締役副社長(代表取締役)、2020年取締役副社長執行役員(代表取締役)より現職。
上 野 隆 一 取締役専務執行役員グループ経営本部長 2007年みずほコーポレート銀行主計部ディスクロージャー対応室長、2010年同社入社国際事業部副事業部長、2013年取締役経営戦略本部副本部長、2024年取締役専務執行役員グループ経営本部長より現職。


社外取締役は、水野正望氏(元勤労者退職金共済機構理事長)、笠井伸啓氏(元ローデ・シュワルツ・ジャパン代表取締役社長)、黒木彰子氏(帝京大学経済学部教授)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役7名中3名が独立社外取締役、監査役4名中2名が独立社外監査役です。また、独立社外取締役を委員長とする指名・報酬委員会を設置し、経営の監督機能と公正性の強化を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社グループの役員報酬は、基本報酬、業績連動報酬、譲渡制限付株式の3つの要素で構成されています。業務執行を担う取締役に対しては、企業価値の持続的な向上と業績向上へのインセンティブを目的として、連結及び単体営業利益率を基準とした業績連動報酬と譲渡制限付株式が付与されています。一方、監督機能を担う社外取締役の報酬は基本報酬のみとなっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 2.8億円 70.8百万円
監査役(社外除く) 2名 41百万円 20.5百万円
社外役員 5名 57百万円 11.4百万円


なお、非金銭報酬等は譲渡制限付株式の費用計上額であり、業績連動報酬は役員賞与引当金繰入額です。

個人別報酬が開示されている役員は、渡辺佳英氏(1.17億円)です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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