【平均年収537万円】岡谷電機産業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収537万円】岡谷電機産業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

岡谷電機産業は、コンデンサ製品やノイズ・サージ対策製品の製造販売を主軸に、表示・照明製品やセンサ製品も提供し、幅広い電子部品・機器の分野で事業を展開しています。連結従業員数は1,100名を超え、直近期は増収となりましたが、利益は損失が続いています。


目次

※本記事は、岡谷電機産業株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


岡谷電機産業グループは、商用電源からの電磁雑音や誘導雷サージによる誤作動・故障から機器を守る「コンデンサ製品」や「ノイズ・サージ対策製品」の製造販売を主軸としています。また、LEDを用いた「表示・照明製品」や、物体検出・監視システム用赤外LED光源などの「センサ製品」も提供しており、幅広い電子部品・機器の分野で事業を展開しています。

単体従業員数は157名、連結従業員数は1,101名です。

主な国内グループ会社は、東北オカヤ(電子部品及び機器の製造)、OSD(同)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


岡谷電機産業は、企業の発展成長の源泉は人材にあると考え、多様な人材の採用と能力開発に注力しています。従業員一人ひとりが能力を発揮しやすい環境づくりを目指し、公正な評価と処遇を重視する企業文化が特徴です。ワーク・ライフ・バランスの推進や快適な職場環境の維持にも積極的に取り組んでいます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


岡谷電機産業では、従業員の定着を重視し、長期的なキャリア形成を支援する環境が整っていると考えられます。平均勤続年数と平均年齢から、安定した人材構成と経験豊富な従業員が活躍している傾向が見られます。従業員が安心して長く働けるような職場づくりに努めていることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 5,369,000円
平均勤続年数 16.9年
平均年齢 44.9歳
単体従業員数 157人
連結従業員数 1,101人
単体のグループ内比率 14.3%


岡谷電機産業では、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を導入しています。国内の同社および連結子会社、一部の海外子会社が対象です。退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。退職給付債務は5.2億円です。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


岡谷電機産業は、「人」を中心とした経営を推進し、社是である「誠意」と経営理念「ファイネストカンパニー」「ファイネストワーク」に基づき、人材育成を基本理念としています。採用、育成、定着、組織風土に注力し、技術系人材の積極的採用や専門性と問題解決力を備えた人材の輩出に努めています。給与は、資格等級に応じた資格給と職務遂行能力によって決定される職能給をベースに、公正な評価のもと決定される方針です。

多様な価値観・発想を持つ人材の採用を図り、従業員一人ひとりの能力開発・発揮に主眼を置き、それぞれの能力の発展段階と成果に応じた公正で納得感の高い処遇を理念としています。社員と会社がともに成長し続ける組織風土づくり、メリハリのある評価処遇制度によるモチベーション向上、能力・キャリア開発の場提供と自己実現支援を方針としています。また、互いの多様性を受け入れ、自由闊達な組織環境を築き、ワーク・ライフ・バランスの重要性を理解し、仕事と家庭の両立を支援する制度の充実に努めています。安全で快適な職場環境の維持改善、ハラスメントの根絶、社員の健康増進への取り組みも積極的に推進しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

指標及び目標


これらの指標は、同社グループ内各社の事業形態を考慮し、主要な事業を営む同社単体の計数としています。

指標 数値
採用に占める女性の割合 18%
年次有給休暇取得の割合 76%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


岡谷電機産業は、電子機器の誤作動や故障を防ぐための製品を開発・製造・販売する企業です。電磁雑音や誘導雷サージから機器を守る製品群と、表示・照明、センサ関連製品を提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、コンデンサ製品、ノイズ・サージ対策製品、表示・照明製品、センサ製品の製造販売を主な事業としています。これらの製品は、商用電源や通信回線を通じて流入する電磁ノイズやサージから機器を保護し、安定稼働を支える役割を担っています。

コンデンサ製品

この事業では、電磁雑音による機器の誤作動や故障を防ぐコンデンサ製品を製造販売しています。海外の空調機器向けや産業機器向けが主要な収益源となっています。

ノイズ・サージ対策製品

電磁雑音に加え、誘導雷サージによる機器の誤作動や故障から機器を守る製品を提供しています。海外の空調機器向けと産業機器向けが収益を支えています。

表示・照明製品

LEDに代表される表示・照明関連製品の製造販売を行っています。前期に増加した防衛産業向けの需要が減少した影響が見られます。

センサ製品

物体検出用や監視システム用赤外LED光源などのセンサ製品を手掛けています。国内の産業機器向けや時計指針補正用などの需要が増加しています。

同社グループの売上高は、海外市場からの収益が全体の半数以上を占めており、国際的な事業展開を進めています。特定の顧客に売上が集中する状況は見られません。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
コンデンサ製品 38.9億円 47.1億円
ノイズ・サージ対策製品 32.3億円 34.5億円
表示・照明製品 22.4億円 17.5億円
センサ製品 2.3億円 3.1億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は変動を伴いながら推移しています。直近の2期間では、売上高は前期から増加に転じましたが、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は損失が続いています。

営業活動によるキャッシュ・フローは、直近2期間ともに支出超過となっており、本業でのキャッシュ創出力には課題が見られます。当連結会計年度の営業損失は、原材料調達コストの上昇や新製品立ち上げに伴う一時的な費用増加が主な要因とされています。また、投資有価証券売却益を計上した一方で、一部事業における減損損失も発生しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 134億円 171億円 143億円 96.0億円 102億円
経常利益 △3.5億円 8.3億円 4.3億円 △17.0億円 △17.7億円
経常利益率 △2.7% 4.9% 3.0% △17.7% △17.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 △4.4億円 6.1億円 1.2億円 △17.1億円 △16.2億円
1株当たり当期純利益(円) △19.51 27.42 5.41 △76.24 △72.47

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から増加しています。これは、売上高の増加に対して従業員数の伸びが緩やかであったことを示しています。

一方、従業員1人あたりの営業利益は、前期から損失幅が縮小する傾向にあります。これは、営業損失が続いているものの、その改善に向けた動きが見られることを示しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 9.1百万円 9.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) △1.7百万円 △1.6百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


岡谷電機産業は、当連結会計年度において営業活動によるキャッシュフローおよびフリーキャッシュフローがともにマイナスとなっており、財務状況は厳しい局面にあることが示されています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


岡谷電機産業の自己資本比率は当期で44.2%となっており、前期の50.3%から減少しています。これはプライム市場上場製造業の平均46.8%と比較すると、やや低い水準にあります。ROE(自己資本利益率)は当期で△25.0%となっており、プライム市場平均の9.4%を大きく下回る結果です。手元資金を示す現金及び預金は、前期の33.0億円から当期は25.9億円に減少しています。これらの状況は、会社の財務基盤が安定性を欠いている可能性を示しており、入社後の雇用や給与の安定性を検討する上で留意すべき点となります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 70.7億円 59.2億円
自己資本比率 50.3% 44.2%
ROE(自己資本利益率) - △25.0%
現金及び預金 33.0億円 25.9億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当連結会計年度における岡谷電機産業のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフローが△11.3億円の支出となり、前期の△4.0億円の支出からさらに支出が増加しています。これは、税金等調整前当期純損失の計上などが主な要因となっています。投資活動によるキャッシュフローは0.3億円の収入となり、前期の△1.8億円の支出から収入に転じています。これは投資有価証券の売却による収入が有形固定資産の取得による支出を上回ったことによるものです。財務活動によるキャッシュフローは3.2億円の収入となり、前期の△9.7億円の支出から収入に転じています。これは短期借入金の増額や長期借入れによる収入が長期借入金の返済による支出を上回ったことによるものです。

これらの結果、フリーキャッシュフローは当期で△11.0億円の支出となり、前期の△5.8億円の支出から悪化しています。本業で資金を創出できておらず、財務活動で資金を調達している状況は、コスト削減圧力が高まりやすく、雇用や給与の安定性に影響を及ぼす可能性があります。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF △4.0億円 △11.3億円
投資CF △1.8億円 0.3億円
財務CF △9.7億円 3.2億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △5.8億円 △11.0億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、顧客が属する業界の動向のみならず、サプライチェーンに含まれる全ての業界動向の影響を受けています。主力分野である空調機器向けは緩やかな回復基調が継続する一方、産業機器向けは回復が想定よりも遅れ、厳しい環境が続いています。

また、技術革新や顧客ニーズの変化を製品・サービスに反映できない場合、顧客が他社や代替技術に切り替える可能性があります。競合他社が競争優位性のある新製品を市場に投入した場合、同社グループの売上高に多大な影響が出ると見込まれています。

③ 人材・組織に関するリスク

労働人口の減少が進行するなか、限られた人員でこれまで以上のパフォーマンスを生み出すためには、自動化やDX化が必要不可欠です。これらの対応が遅れた場合、営業活動だけでなく、人材の確保や育成にも問題が生じる可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


岡谷電機産業は、「誠意」を社是とし、「ファイネストカンパニー(美しき良き会社)」、「ファイネストワーク(美しき良き仕事)」を経営理念に掲げる企業です。コア事業であるEMC対策で培った技術力を基盤に、社会に貢献する組織を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「誠意」を社是とし、「ファイネストカンパニー(美しき良き会社)」、「ファイネストワーク(美しき良き仕事)」を経営理念としています。

コア事業であるEMC(電磁両立性)対策で蓄積してきた技術力・ノウハウをさらに高め、デバイス単体での価値提供に留まらず、「ノイズ・サージ対策のパートナー」としての地位の確立を目指しています。

この目標達成を通じて、さらなる成長を目指していく方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社は、顧客からの信頼こそがOKAYAブランドそのものであると認識し、技術・品質・生産全体のレベルアップを推進しています。

人材育成においては、多様な価値観・発想を持つ人材の採用を図り、社員と会社がともに成長し続ける組織風土づくりを重視しています。また、メリハリのある評価処遇制度で社員のモチベーション向上につなげ、能力・キャリア開発の場を提供し自己実現を支援する方針です。

社内環境整備では、互いの多様性を受け入れ、自由闊達な組織環境を築くことを目指しています。ワーク・ライフ・バランスの重要性を理解し、すべての社員が仕事と家庭を両立しながら生き生きと働けるよう制度の充実に努めています。

安全で快適な職場環境の維持改善、事故・労働災害等の防止、ハラスメントの根絶、社員の健康保持・増進にも積極的に取り組んでいます。社会から信頼される企業として、グループ全体でサステナビリティ・CSRへの取り組みを強化し、岡谷グループ人権方針を制定してコンプライアンス体制の強化を図っています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、多様化するニーズに応える技術基盤の強化、生産能力並びに生産性の向上、コスト構造改革の推進に取り組んでいます。

組織体制の変更や専門人材の集約、受注から納品までを一元管理する基幹システムの刷新に向けた取り組みも進めています。新規ビジネス機会の創出や新技術の開発については、技術本部内の開発部署や社長直下の部署が協力し合うことで相乗効果を得られるように取り組んでいます。

緊急時への対応力強化として、グループ全体でのBCP(事業継続計画)運用に以前から取り組んでおり、主力製品の代替生産体制の整備や生産・調達体制の見直し等、BCPの実効性向上に努めています。

社会環境・構造の変化に対応するため、原材料価格の変動やエネルギー価格の上昇、中国の景気減速の長期化、不安定な為替市場等の事象に対し、業務の仕組みやインフラの見直しを図っています。今後も社会の変化に柔軟に対応し、社員の働き方や顧客サービス提供のあり方を見直していく必要があると考えています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


岡谷電機産業は監査役会設置会社であり、監督と執行を分離する執行役員制を採用しています。社外取締役や社外監査役による公正中立な監督と助言を通じて、機能的な会社経営を目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


岡谷電機産業の株主構成を見ると、筆頭株主はみずほ信託銀行 退職給付信託沖電気工業口であり、実質的には沖電気工業が議決権を行使する形となっています。その他、明治安田生命保険相互会社のような機関投資家や、TPRなどの事業会社が上位株主として名を連ねています。また、岡谷企業財形会や岡谷電機産業従業員投資会といった従業員関連の団体も上位に位置しており、幅広い層に支えられた資本構成となっています。

株主名 持株比率
みずほ信託銀行 退職給付信託沖電気工業口 15.86%
明治安田生命保険相互会社 9.10%
TPR 6.34%


なお、TPRは2025年10月1日を効力発生日とした株式分割により、保有株式数が240,000株増加しています。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長執行役員は高屋舗明氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。

氏名 役職 主な経歴
高屋舗 明 代表取締役 社長執行役員 1985年4月同社入社。オカヤ エレクトリック シンガポール プライベート リミテッド社長、営業本部事業営業統括部長などを経て、2017年6月取締役上席執行役員営業本部長。2022年4月代表取締役社長執行役員営業本部長、2024年4月より現職。
山田 尚人 取締役 会長執行役員 1980年4月同社入社。オカヤ エレクトリック シンガポール プライベート リミテッド社長、営業本部長などを経て、2016年4月代表取締役社長執行役員。2022年4月代表取締役会長執行役員、2025年4月より現職。
本間 勤 取締役 上席執行役員 1983年4月株式会社富士銀行(現株式会社みずほ銀行)入社。みずほコーポレート銀行欧州企画部次長などを経て、2013年4月同社理事。2020年7月取締役上席執行役員生産本部長、2022年4月より現職。


社外取締役は、房前芳一氏(元日機装執行役員流体機器工場長)、寺本進氏(元オリジン執行役員エレクトロニクス事業部副事業部長)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役および社外監査役が公正中立な立場から経営の監督と助言を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


岡谷電機産業の役員報酬は、役職や役割、会社の業績を総合的に考慮して決定されています。取締役の報酬は業績連動報酬とそれ以外の報酬で構成され、業績連動報酬の指標は営業利益です。社外取締役および監査役については、客観性、公平性、独立性を確保するため、業績連動型報酬制度は採用されていません。代表取締役社長が取締役会の決議に基づき報酬内容を決定する権限を持ち、社外取締役を委員長とする人事報酬委員会が諮問・答申を行っています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 3名 75百万円 24.9百万円
監査役(社外除く) 1名 5百万円 4.8百万円
社外役員 5名 32百万円 6.3百万円


当事業年度における役員報酬等の総額は1億1,117万円、対象となる役員の合計人数は9名です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。