【平均年収673万円】遠藤照明 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収673万円】遠藤照明 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

遠藤照明は、照明器具の製造販売、レンタル、家具販売をグループ各社とともに展開しています。多くの従業員を擁し、直近の業績は売上高が増加し、経常利益も増益となりましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社遠藤照明 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


遠藤照明は、照明器具の製造販売、照明器具および省エネ機器のレンタル、家具の販売を主な事業内容としています。同社グループは、これらの事業活動をグループ各社とともに展開しています。

単体従業員数は508名、連結従業員数は1,648名です。セグメントは照明器具関連事業、環境関連事業、インテリア家具事業の3つです。

主な国内グループ会社は、(製造・販売)、当社、(販売)、(レンタル・販売)、イーシームズなどです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


遠藤照明は、照明器具関連事業を中心に展開する企業です。同社グループの給与水準や働き方について、具体的なデータからその特徴を見ていきましょう。社員の定着性や多様な働き方への取り組みについても確認できます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均勤続年数と平均年齢から、比較的長期にわたって働く社員が多い傾向が見られます。これにより、組織としての安定性や培われた専門性が期待できる環境であると言えます。

項目 数値
平均年間給与 6,729,000円
平均勤続年数 12.8年
平均年齢 41.6歳
単体従業員数 508人
連結従業員数 1,648人
単体のグループ内比率 30.8%


同社グループは、従業員の退職給付制度として、確定給付型と確定拠出型の両方を採用しています。確定給付型は給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度、確定拠出型は会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。

これらの制度は、同社および連結子会社に適用されています。退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

なお、退職給付債務は22.0億円、年金資産は20.7億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


遠藤照明グループは、「個と組織の調和と永続」を経営目的とし、社員と組織が目標を共有し共に成長できる組織を目指しています。長期ビジョン「エシカルソリューション No.1リーディングカンパニーへ」の実現に向け、中期経営計画では「ソリューション人材」の育成と「社員の活躍が組織の持続的成長を生み出す組織」づくりを強化する方針です。

同社の従業員の給与は、『役割』を基軸とする役割等級制度に基づき決定されています。社員に求める役割を成果の質、難易度、責任の度合いによって職群別・グレード別に明確にし、目標と職責を効果的に評価することで報酬が決まります。公正な評価制度と成果に報いるインセンティブ制度の実現を通じて、従業員エンゲージメントの向上を図っています。

また、女性の活躍を不可欠と考え、女性が個性を活かして活躍できる職場環境の実現を目指し、改善に取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データを示します。人的資本に関する指標及び目標は、各連結子会社の規模・制度の違いから、提出会社単体の記載となっています。男性労働者の育児休業取得率は、過年度に配偶者が出産し当該年度に育児休業を取得した男性社員が含まれるため、取得率が100%を超えることがあります。男女の賃金格差は、同一労働の賃金に差はなく、等級別人数構成の差によるものです。

指標 数値
女性管理職比率 11.5%
男性労働者の育児休業取得率 106.3%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 72.9%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 74.7%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 48.5%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ イーシームズ㈱

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 20.0%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 70.1%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 74.0%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 43.8%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


遠藤照明は、照明器具の製造販売を主軸に、環境関連事業やインテリア家具事業も展開する企業です。同社グループは、高付加価値空間の創造を通じて、持続可能な社会の実現を目指しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


遠藤照明グループは、照明器具の製造販売を核として、省エネ機器の販売やレンタル、さらにインテリア家具の販売を手掛けています。顧客のニーズに応じた多様な製品とサービスを提供し、事業活動を展開しています。収益は主に製品の販売とレンタルから得ており、国内外の幅広い市場で事業を展開しています。

照明器具関連事業

この事業では、主に照明器具の製造と販売を行っています。高効率なLED照明器具の開発に注力し、無線照明コントロールシステムや次世代無線調光調色器具シリーズ「Synca」などの販売促進を強化しています。国内では既存照明器具の取り換え需要や商業施設・オフィス向け需要を取り込み、海外では欧州とアジア市場で地域ニーズに合わせた施策を推進しています。収益は、照明器具の販売から得ています。

環境関連事業

環境関連事業では、主に省エネ機器の販売、および照明器具や省エネ機器のレンタルを行っています。電気料金の高騰やサステナビリティへの意識の高まりを背景に、照明更新による電気代削減や内装改装、自家消費太陽光発電システムなどの提案を通じて、顧客の節約意識に応えています。収益は、省エネ機器の販売と照明器具・省エネ機器のレンタルから得ています。

インテリア家具事業

インテリア家具事業では、主にインテリア家具やインテリア用品の販売を手掛けています。屋外空間の有効活用需要の拡大に対応するため、海外アウトドア家具メーカーとの独占販売契約を締結し、新市場の開拓とブランド認知度向上に取り組んでいます。収益は、インテリア家具やインテリア用品の販売から得ています。

同社グループの売上高は、日本国内が最大の割合を占めていますが、アジア、英国、欧州といった海外地域からも収益を得ており、国際的な事業展開を進めています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
照明器具関連事業 422億円 431億円
環境関連事業 101億円 112億円
インテリア家具事業 13.9億円 11.6億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


遠藤照明グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は一貫して増加傾向にあります。経常利益は変動が見られるものの、直近の期では増加となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、直近の期で減少しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 406億円 457億円 517億円 537億円 555億円
経常利益 42.5億円 36.3億円 57.2億円 54.1億円 59.4億円
経常利益率 10.5% 7.9% 11.1% 10.1% 10.7%
親会社株主に帰属する当期純利益 33.3億円 29.6億円 46.5億円 48.0億円 43.4億円
1株当たり当期純利益(円) 225.37 200.48 314.67 324.85 294.00

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


遠藤照明グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から増加しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から増加しており、同社グループ全体の生産性が向上している傾向が見られます。これらの数値は、組織の効率化が進み、従業員一人ひとりが生み出す価値が高まっていることを示しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 32.9百万円 33.7百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 3.0百万円 3.5百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


遠藤照明グループは、安定した財務基盤を維持しながら事業を展開しています。本業で得た資金を適切に活用し、将来に向けた投資も行っている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率が高く、手元資金も増加傾向にあります。これは、事業活動を通じて安定的に資金を生み出し、財務の健全性を保っていることを示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 441億円 500億円
自己資本比率 65.1% 65.3%
ROE(自己資本利益率) 11.6% 9.2%
現金及び預金 157億円 240億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当連結会計年度において、同社グループの営業活動によるキャッシュ・フローは増加しました。これは、本業で安定的に資金を獲得していることを示しています。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の増加などにより減少となりましたが、フリーキャッシュ・フローはプラスに転じています。財務活動によるキャッシュ・フローは、有利子負債の増加などにより増加となりました。

これらの状況は、同社グループが本業で稼いだ資金を投資に回しつつ、手元資金を増やしていることを示しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 29.2億円 102.8億円
投資CF △43.2億円 △43.0億円
財務CF △0.1億円 11.3億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △14.1億円 59.8億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、経済情勢や景気動向、特に建築需要動向や企業の設備投資動向が、経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があると認識しています。また、照明器具業界は新規企業の参入による厳しい価格競争の環境にあり、販売価格の引下げを余儀なくされる可能性もリスクとして挙げています。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


遠藤照明グループは、「企業は公器」という経営理念を掲げ、社会的存在価値を高めることを目指しています。人と地球に優しい高付加価値空間を創造し、社会に貢献する企業としての「エシカルソリューションカンパニー」を目指す姿勢が特徴です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「企業は公器」という経営理念のもと、社会的存在価値を高めることに経営資源を集中しています。人間(組織)の持つ無限の能力と可能性を最大限発揮させる経営の仕組みづくりと、社会に貢献する経営を優先することを目指しています。

この理念に基づき、「個と組織の調和と永続」と「ありがとう創造企業に」という二つの経営目的を掲げています。これらを通じて、人と地球に優しい高付加価値空間を創造し社会に貢献する「エシカル(=倫理的な、道徳上の)ソリューション カンパニー」というコーポレートミッションの実現に取り組んでいます。

長期ビジョンとしては、「エシカル ソリューションNo.1リーディングカンパニーへ」を掲げています。継続的な成長と安定した高収益を生み出す企業体質を確実なものとするため、各事業セグメントの強化と総コストの徹底した削減を進めています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


遠藤照明グループは、経営理念「企業は公器」のもと、一人ひとりが自ら考え、行動し、創意工夫することを重視しています。個人と組織が生き生きと成長と繁栄を実現する「個と組織の調和と永続」を大切にしています。

また、お客様と周囲の人々から多くの「ありがとう」をいただける個人と会社であることを目指す「ありがとう創造企業に」という経営目的を掲げています。経営基盤の強化においては、人事制度改革の深化と経営人材の育成、企業風土改革、IT化・デジタル化の推進による業務改善に取り組んでいます。

サステナビリティに関するガバナンス体制として、代表取締役を委員長としたサステナビリティ委員会を設置しています。この委員会は取締役会と連携し、サステナビリティ関連のリスク及び機会のモニタリング・監督・議決を行うことで、ガバナンスの効いた体制を構築しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


遠藤照明グループは、顧客のニーズや期待に応えるために会社価値と経営品質の向上を経営目標として掲げ、顧客密着型経営を推進しています。長期ビジョンである「エシカルソリューションNo.1リーディングカンパニーへ」の実現に向けて、強固な経営基盤を「サステナビリティ経営強化」と「企業価値の向上」の二つの視点から構築することを目指しています。

不透明な外部環境変化による収益性悪化リスクに備え、業務プロセスの適時見直しやデジタル活用による効率化を進めています。これにより、筋肉質な経営体質を目指す方針です。

また、事業成長の根幹となる新たな照明ソリューションの創造を実現するため、人材・組織づくりの強化のための制度変更や積極投資を行っていくとしています。外部の豊富な知見や経営支援を活用した企業変革の取り組みも全社プロジェクトとして推進しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


遠藤照明は、取締役会と監査役会を設置し、迅速な意思決定と業務執行の監督を行っています。社外役員が経営全般への助言や監査を通じて、透明性の高い企業統治体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


遠藤照明の株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社であるアーバンです。同社グループの資本構成は、特定の事業会社が比較的高い持株比率を占めている点が特徴です。その他、信託銀行や生命保険会社も上位株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
アーバン 33.40%
日本カストディ銀行(信託口) 4.41%
日本生命保険相互会社 2.46%
BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC) 2.28%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 1.75%


所有株式数は、千株未満を切り捨てて示しております。発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合は、小数点第2位未満を切り捨てて表示しております。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長は遠藤邦彦氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。

氏名 役職 主な経歴
遠藤 邦彦 代表取締役社長 1997年4月株式会社富士銀行入行。2001年1月同社入社。2006年6月同社取締役、2014年6月より同社代表取締役社長現職。
菱谷 清 取締役常務執行役員 開発・品質・生産担当 1980年4月松下冷機株式会社入社。2016年5月同社入社。2016年6月同社取締役、2022年6月より同社常務取締役現職。
奥村 昌之 取締役上席執行役員 営業本部長 1988年3月同社入社。2016年4月同社執行役員、2025年6月より同社取締役現職。


社外取締役は、土屋郁子氏(Hacobu社外監査役)、山葉隆久氏(Yamaha Labo代表)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会による迅速な意思決定と業務執行の監督体制を構築しています。社外取締役は客観的な視点から経営全般への助言を行い、監督機能の強化に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


遠藤照明の役員報酬は、企業価値の持続的な向上と株主利益との連動を重視した体系です。業務執行取締役には固定報酬としての基本報酬、業績連動報酬、および譲渡制限付株式報酬が支給されます。社外取締役には、その職務内容に鑑み基本報酬のみが支給される仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 1.8億円 43.8百万円
監査役(社外除く) 2名 22百万円 11.0百万円
社外役員 7名 15百万円 2.1百万円


なお、退職慰労金については、当連結会計年度に係る役員退職慰労引当金繰入額に計上した役員退職慰労金(功労加算金)の合計額を記載しています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。