【平均年収683万円】リーダー電子 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収683万円】リーダー電子 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

リーダー電子は、電子計測器の専門メーカーとして、映像分野の計測器や業務用映像関連機器の開発・製造・販売を手がけ、IP化やクラウド化に対応したデジタル技術製品に注力しています。直近の連結会計年度では増収となり、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は黒字に転換しました。


目次

※本記事は、リーダー電子株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


リーダー電子は、電子計測器の専門メーカーです。テレビや映画などの高精細画像に関連する映像分野を得意とし、放送局向け計測器や業務用映像関連機器の開発・製造・販売を手がけています。市場のIP化やクラウド化に対応したデジタル技術製品に注力しています。

単体従業員数は69名、連結従業員数は127名です。同社グループは単一セグメントで事業を展開しています。

当連結会計年度において、リーダー電子グループは連結の範囲変更を伴う子会社株式の取得を実施しました。これにより、画像生成AIアプリ・SaaSの開発運営などを手がける株式会社AI Picassoが連結子会社となっています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


リーダー電子は、映像コンテンツの計測・監視技術を長年培ってきた専門性の高い企業です。同社グループは、持続的な成長のために人材の確保と流出防止を最重要課題と位置づけ、多様な人材の活用やワークライフバランスを重視した働き方を推進しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均勤続年数が17年8ヶ月と長く、平均年齢も45歳7ヶ月と、従業員が長期にわたって安定して勤務している傾向が見られます。これは、同社が従業員の定着を重視し、働きやすい環境を整備していることの表れと言えるでしょう。

項目 数値
平均年間給与 6,830,933円
平均勤続年数 17年8ヶ月
平均年齢 45歳7ヶ月
単体従業員数 69人
連結従業員数 127人
単体のグループ内比率 54.3%


同社グループは、従業員の退職給付に充てるため、確定給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)と確定拠出年金制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する制度)を採用しています。これらの制度は、同社および一部連結子会社に適用されています。

退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、確定給付制度における退職給付債務は3.9億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、持続的な企業価値の向上とイノベーション創出を支える最大の経営資源を「人材」と認識し、従業員一人ひとりが能力を最大限に発揮し、自律的に成長できる環境の整備を進めています。成果や挑戦、組織への貢献度が公正に評価され、報われる人事評価制度を運用しており、全社目標や部門目標と連動した「社員個別KPI(重要業績評価指標)」を設定することで、客観的かつ透明性の高い評価を行っています。

具体的には、「技術・専門性の高度化と継承」「自律的キャリア形成の支援」「グローバル・マネジメント人材の育成」を人材育成の柱としています。放送・通信・車載分野の技術革新に対応するため、高度な専門知識と技術力を備えたプロフェッショナル人材の育成に注力し、熟練技術者のノウハウ継承も推進しています。階層別研修や資格取得支援、自己啓発への投資を通じて、従業員の自律的なスキルアップを多角的に支援しています。

また、グローバル対応力強化のため、英会話研修や外部語学検定試験の報奨金制度、英国子会社との「ディスカッションウィーク」を実施しています。次世代リーダー育成には「社内MBA研修」を導入しています。社内環境整備では、「多様性(ダイバーシティ&インクルージョン)の推進」「ワークライフバランスと健康経営の推進」を掲げ、性別、年齢、国籍、経歴等にかかわらず多様な人材が活躍できる組織風土を醸成しています。柔軟な働き方(テレワーク、時差出勤等)の推進や長時間労働の抑制、ストレスチェック制度の実施、ハラスメント防止規定に基づくコンプライアンス遵守を通じて、心身ともに健康で安心して働ける環境を整備しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社及び連結子会社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではありません。そのため、提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

多様性・登用

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 19%

育児・介護支援


当事業年度において、配偶者が出産した男性労働者がいなかったため、男性労働者の育児休業取得率は「-」としています。

指標 数値
男性労働者の育児休業取得率 -

人材育成・エンゲージメント

指標 数値
有給休暇取得率 74%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


リーダー電子は、電子計測器の専門メーカーとして、開発から製造、販売までを一貫して手掛けています。特にテレビや映画などの高精細画像を含む映像関連分野を得意とし、幅広い顧客層に製品を提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、電子計測器の開発と製造、販売を主な事業としています。放送局向けの計測器や業務用映像関連機器メーカーの開発・メンテナンス用計測器、スポーツイベント中継における信号監視用の計測器など、多岐にわたる製品を展開しています。特に映像関連分野では、市場のIP化やクラウド化の急速な進展に対応した、最先端のデジタル技術による製品に注力しています。

同社グループの事業は単一セグメントですが、品目別には「ビデオ関連機器」「電波関連機器」「その他」に分けられます。ビデオ関連機器は、映像信号発生器、波形モニター、IPネットワーク監視装置などが主要な製品です。主力の放送関連機器の販売が低調に推移し、前期から売上は微減となりました。

電波関連機器は、高周波信号発生器、テレビ電界強度計、地上デジタル放送用変調器/受信器などが主要な製品です。大型案件の獲得により販売が好調に推移し、前期から売上は大きく増加しました。その他には、カメラテストシステム、汎用計測器、修理、部品などが含まれ、前期から売上は減少しています。

地域別に見ると、日本国内の売上は減少しましたが、北米・中南米、中国、欧州、その他の地域では売上が増加しました。特に北米・中南米、中国、その他の地域では主力の放送関連機器の販売が好調に推移しています。欧州ではオリンピック・パラリンピックに関連する需要もあり、売上が堅調に推移しました。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
ビデオ関連 3兆5,838億円 3兆5,755億円
電波関連 2,484億円 4,790億円
その他 2,848億円 1,930億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、直近5年間で増減を繰り返しながら推移しています。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も変動が見られ、損失を計上した期もありました。直近の当連結会計年度では、売上高は前期から増加し、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は黒字に転換しています。前期に計上した経常損失と親会社株主に帰属する当期純損失から、当期は改善傾向を示しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 37.9億円 40.6億円 45.4億円 41.2億円 42.5億円
経常利益 1.5億円 △2.1億円 3.0億円 △2.2億円 1.2億円
経常利益率 4.1% △5.3% 6.5% △5.4% 2.8%
親会社株主に帰属する当期純利益 1.2億円 △6.4億円 1.4億円 △1.9億円 72百万円
1株当たり当期純利益(円) 26.02 △143.80 31.35 △54.81 19.66

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から増加しています。また、従業員1人あたり営業利益も前期のマイナスからプラスに転じ、大きく改善しました。これらの指標の改善は、同社グループの収益体質の強化と組織効率化の進展を示しています。特に営業利益の改善は、本業での稼ぐ力が回復傾向にあることを示唆しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 31.9百万円 33.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) △1.4百万円 0.2百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務基盤と資金の流れは、事業の安定性と将来への投資状況を示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率や手元資金の状況から確認できます。当期の自己資本比率は74.3%となっており、プライム市場上場製造業の平均と比較して高い水準を示しています。これは、同社グループの財務の安定性を示す一つの指標となります。

ROE(自己資本利益率)は2.1%であり、プライム市場上場企業の平均を下回っています。現金及び預金は当期末で13.1億円と、前期から増加しており、手元資金の厚みがある状態です。これらの財務状況は、同社グループが事業運営に必要な資金を確保し、安定した経営基盤を維持していることを示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 32.0億円 36.3億円
自己資本比率 70.7% 74.3%
ROE(自己資本利益率) - 2.1%
現金及び預金 12.3億円 13.1億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、事業活動、投資活動、財務活動における資金の流れを示しています。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは2.1億円の獲得となりました。これは主に売上債権の増減額による資金の獲得があったことなどによるものです。

投資活動によるキャッシュフローは△2.5億円の使用となりました。これは主に連結の範囲変更を伴う子会社株式の取得による支出があったことなどによるものです。この結果、フリーキャッシュフローは△0.4億円となり、本業で得た資金を投資に充てている状況がうかがえます。

財務活動によるキャッシュフローは1.1億円の獲得となりました。これは主に短期借入金の減少や配当金の支払いがあった一方で、自己株式の売却による収入があったことなどによるものです。全体として、同社グループは本業で資金を創出しつつ、将来に向けた投資を行っている状況であり、事業の成長性への取り組みが見られます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF △6.1億円 2.1億円
投資CF 4.2億円 △2.5億円
財務CF 1.4億円 1.1億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △1.8億円 △0.4億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、デジタル放送市場と電波関連市場に特化して事業を展開しています。放送市場向けの放送関連用計測器市場は漸減していくとみられており、市場の動向が業績に影響を及ぼす可能性があります。また、連結子会社の現地通貨建て財務諸表や外貨建て取引において、為替レートの変動が業績に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、技術力を保持するために技術者の確保と育成に努めています。また、技術者の流出を防ぐ取り組みを行っており、人材の確保と定着が事業運営上の重要な課題として認識されています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


リーダー電子は、計測技術の専門性を核に、常に新しい技術革新に挑戦し続ける企業です。グローバルな視点と社会的責任を重視しながら、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは「計測を通じ、豊かな社会づくりに貢献する」ことを経営理念に掲げています。エレクトロニクスの技術革新に果敢に挑戦し、独自の計測技術を確立することで、計測領域におけるリーディングカンパニーを目指しています。

また、事業環境の進化を先取りし、ハードウェアにこだわらないソリューションビジネスの展開も目指しています。これまでの「老舗計測器メーカー」から「映像・通信ソリューション企業」への進化を遂げることを目標としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、グローバル企業として永続的な成長と発展に努め、株主、顧客、社員、地域社会の全てに対し社会的責任を果たすことを基本方針としています。コンプライアンス精神に基づく企業統治の充実や、安全保障輸出管理、環境保全活動にも取り組んでいます。

多様な視点や考え方を取り入れるダイバーシティ&インクルージョンをグループ内に浸透させ、国籍や人種、性別、年齢にとらわれない公正・公平な人材活用を重視しています。社員のワークライフバランスを重視し、リモートワークや子育てのためのフレックスタイム導入など、働きやすい環境整備にも取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、持続的な成長と企業価値の向上を目指し、いくつかの課題に重点的に取り組んでいます。既存事業の深化と収益基盤の強化、新規事業の加速と領域拡大を推進しています。

具体的には、開発投資の最適化により、リソースを重点分野に集中させ、タイムリーな新製品投入と新規事業領域に向けたソリューション開発を進めています。また、サプライチェーンの強靭化や、コーポレート・ガバナンスの強化、コンプライアンスの徹底、環境負荷低減に向けたサステナビリティ経営の実践にも力を入れています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


リーダー電子では、株主、顧客、社員、地域社会といったステークホルダーへの社会的責任を果たすことをコーポレート・ガバナンスの基本的な考え方としています。取締役会と監査等委員会が連携し、迅速な経営判断と厳正な監査を行う体制が構築されています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


リーダー電子の株主構成を見ると、筆頭株主は投資事業有限責任組合であり、機関投資家が主要な株主の一角を占めています。また、同社の取引先持株会も上位株主として名を連ねており、幅広い関係者に支えられている資本構成となっています。

株主名 持株比率
IOCグロース1号投資事業有限責任組合 無限責任組合員 アイ・オー・キャピタル 19.76%
リーダー電子取引先持株会 4.32%
上田八木短資 3.46%


なお、当事業年度末において、IOCグロース1号投資事業有限責任組合 無限責任組合員 アイ・オー・キャピタルは、自己株式の第三者割当による処分により主要株主となっています。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は長尾行造氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
長尾 行造 代表取締役社長 通商産業省入省後、ブーズ・アレン・アンド・ハミルトン、コーポレイト ディレクションを経て、2014年7月に同社顧問に就任。2017年6月より代表取締役社長を務め、2026年4月よりバリュービジネスカンパニー長も兼任し現職。
松林 弘光 取締役 1994年4月同社入社後、海外子会社の社長や営業統括部長、執行役員などを歴任。2023年6月より取締役、2026年4月より現職。
松尾 元喜 取締役 日商岩井、コナミ、サトー、日立造船、インテージホールディングスを経て、2022年3月同社入社。経理部長、経営管理室長を歴任し、2024年6月より取締役。2026年4月より経営管理部門長を務め現職。


社外取締役は、黒田徹氏(元日本放送協会放送技術研究所所長)、小川克己氏(アクティベーションストラテジー代表取締役・監査等委員)、楠田喜彦氏(リジェネス取締役・監査等委員)、小野塚格氏(功記総合法律事務所パートナー・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、社外取締役が独立した立場から客観的かつ中立的な経営監視を行う体制を構築しています。監査等委員である社外取締役は、監査等委員会において策定された監査計画に基づき、内部監査部門や会計監査人と連携して監査を実施しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


リーダー電子の役員報酬プログラムは、基本報酬(現金報酬および譲渡制限付株式報酬)、役員賞与、有償ストックオプションで構成されています。これは、経営者としての職務専念と責任を全うするための基本報酬に加え、業績および株主価値向上へのインセンティブを目的として設計されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 3名 43百万円 14.4百万円
監査等委員(社外除く) 1名 12百万円 12.1百万円
社外役員 4名 11百万円 2.9百万円


なお、取締役の報酬等には、使用人兼務役員の使用人分給与は含まれていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。