※本記事は、株式会社IHI の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。
1. 企業概要:どんな会社?
IHIは、資源・エネルギー・環境、社会基盤、産業システム・汎用機械、航空・宇宙・防衛の4つの事業を主軸に、多岐にわたる製品とサービスを提供しています。同社グループは、社会インフラから最先端技術まで幅広い分野で事業を展開しています。
単体従業員数は8,199名、連結従業員数は26,224名です。セグメントは資源・エネルギー・環境、社会基盤、産業システム・汎用機械、航空・宇宙・防衛の4つです。
同社グループは、運搬機械事業やコンクリート建材事業、交通システム事業の一部を譲渡しました。また、社会基盤事業では、IHIインフラシステムとIHIインフラ建設が統合しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
IHIは、社会インフラを支える重工業分野で多岐にわたる事業を展開しており、安定した基盤を持つ企業グループです。技術力を重視し、長期的な視点で社会課題の解決に貢献する姿勢は、従業員の働き方にも影響を与えていると考えられます。専門性を高めながら、社会貢献性の高い仕事に携わりたいと考える方にとって、魅力的な環境が期待できるでしょう。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、従業員が長期的にキャリアを築き、専門性を深めることができる環境が整っている傾向が見られます。平均勤続年数や平均年齢から、人材の定着性が高く、経験豊富な従業員が多数在籍していることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 10,005,041円 |
| 平均勤続年数 | 15.2年 |
| 平均年齢 | 42.4歳 |
| 単体従業員数 | 8,199人 |
| 連結従業員数 | 26,224人 |
| 単体のグループ内比率 | 31.3% |
退職給付制度は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方を採用しています。適用範囲は国内グループ会社です。なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、「技術をもって社会の発展に貢献する」「人材こそが最大かつ唯一の財産である」を経営理念に掲げ、個人の可能性を最大限に引き出し、持続可能な成長を牽引する人財の育成に注力しています。また、新たな価値につながる挑戦と応援が連鎖する組織文化の浸透・実現、多様性を強みに変える新たなワークフォースの実現を重視しています。
従業員の給与その他の給付の額と内容については、同社グループの収益・成果、採用市場や物価の状況、そして「賃金改善」や「年間一時金」といった報酬に関する労使間の対話に基づいて決定されます。教育訓練を含む必要な諸施策を立案・実行することで、従業員への持続的な還元を目指しています。
人財戦略の重点領域としては、「持続的な高成長を実現する事業の変革」に向け、人財の獲得・育成・配置、働きやすい環境の整備、自律的なキャリア形成の促進、多様性を尊重し挑戦・越境を後押しする組織風土の確立を相互に関連づけながら変革を進めています。具体的には、経営人財・高度専門人財の育成に向けた計画的な育成プログラムの整備や、マネージャーの育成力向上、マネージャー360度フィードバックの導入、上司部下との1on1による対話を重視したマネジメントの浸透を進めています。さらに、DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)の理解浸透と実践、経営と従業員との対話、評価制度の見直しを通じて、挑戦や越境につながる行動が促される組織風土の確立に取り組んでいます。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。管理的地位にある労働者に占める女性従業員の割合については、出向者を出向元の従業員として集計しています。男性従業員の育児休業等及び育児を目的とした休暇の取得率については、出向者は出向先の従業員として集計しています。従業員の男女の賃金の額の差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しており、出向者は出向元の従業員として集計しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性従業員の割合 | 6.1% |
| 男性従業員の育児休業等及び育児を目的とした休暇の取得率 | 333.2% |
| 従業員の男女の賃金の額の差異(全従業員) | 68.4% |
| 従業員の男女の賃金の額の差異(正規雇用従業員) | 79.9% |
| 従業員の男女の賃金の額の差異(臨時従業員) | 28.4% |
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ IHI運搬機械㈱
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性従業員の割合 | 1.9% |
| 男性従業員の育児休業等及び育児を目的とした休暇の取得率 | 366.7% |
▼ ㈱IHI原動機
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性従業員の割合 | 1.1% |
| 男性従業員の育児休業等及び育児を目的とした休暇の取得率 | 600.0% |
▼ ㈱IHIビジネスサポート
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性従業員の割合 | 6.7% |
| 男性従業員の育児休業等及び育児を目的とした休暇の取得率 | 600.0% |
多様性・登用
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 役員に占める女性比率 | - |
| 女性基幹職比率 | - |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
同社グループは、資源・エネルギー・環境、社会基盤、産業システム・汎用機械、航空・宇宙・防衛の4つの事業を主軸としています。多岐にわたる製品とサービスを提供し、社会のインフラを支えるビジネスを展開しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、幅広い産業分野で製品の製造、販売、サービスの提供を行っています。各事業領域は、製品・サービス別のSBU(戦略的事業単位)を統括し、事業戦略の実行と経営資源の配分を管理しています。収益は主に製品の販売や工事の実施、役務の提供から得られており、特に民間向け航空エンジンではアフターマーケット事業が拡大しています。
事業ポートフォリオ改革として、運搬機械事業やコンクリート建材事業、交通システム事業の一部譲渡を進め、橋梁・水門事業の統合も行いました。これにより、環境変化に強い事業体質への転換と持続的な高成長を目指しています。外部顧客への売上収益では、日本が最大の市場であり、北米、アジアがこれに続いています。
資源・エネルギー・環境
当事業では、陸用・舶用原動機プラント、カーボンソリューション、原子力機器などの製造、販売、サービスを提供しています。受注高は、アジア拠点EPCやカーボンソリューションでの大型案件の受注、エネルギー分野の需要拡大により増加しました。売上収益は減収となりましたが、原子力や原動機での増収と採算性向上はありました。営業利益は、事業構造改革費用の計上や一部海外事業の採算悪化により減益となりました。
社会基盤
当事業は、橋梁・水門、交通システム、シールドシステム、コンクリート建材などを手掛けています。受注高は、交通システムやコンクリート建材の譲渡の影響により減少しました。売上収益も、コンクリート建材や交通システムの譲渡、橋梁・水門での前期大型工事進捗の反動などにより減収となりました。営業利益は、交通システムの譲渡による減益はあったものの、前期の構造改革費用計上の反動や橋梁・水門の採算性向上により増益となりました。
産業システム・汎用機械
当事業では、車両過給機、パーキング、回転機械、熱・表面処理、運搬機械、物流・産業システムなどを提供しています。受注高および売上収益は、運搬機械等の譲渡影響や回転機械の海外需要減少などにより、いずれも減少となりました。営業利益は、前期の車両過給機での事業構造改革費用計上の反動や、当期の車両過給機の販価改善、運搬機械の譲渡益計上などにより増益となりました。
航空・宇宙・防衛
当事業は、航空エンジン、ロケットシステム・宇宙利用、防衛機器システムを扱っています。受注高は、前期の防衛の大型工事受注の反動などにより減少しました。売上収益は、民間向け航空エンジンのスペアパーツ販売増や防衛事業の拡大により増収となりました。営業利益は、民間向け航空エンジンでの整備費用や研究開発費の増加などの影響により減益となりました。
同社グループの主要な顧客としては、一般財団法人日本航空機エンジン協会と防衛省が挙げられます。
| セグメント | 売上収益(2025年3月期) | 売上収益(2026年3月期) | セグメント利益(2025年3月期) | セグメント利益(2026年3月期) | 利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 航空・宇宙・防衛 | 5,557億円 | 6,517億円 | 1,228億円 | 1,124億円 | 17.3% |
| 産業システム・汎用機械 | 4,849億円 | 4,505億円 | 108億円 | 308億円 | 6.8% |
| 資源・エネルギー・環境 | 4,115億円 | 3,767億円 | 161億円 | 59.6億円 | 1.6% |
| 社会基盤 | 1,460億円 | 1,319億円 | △42.4億円 | 37.3億円 | 2.8% |
| その他の事業セグメント | 772億円 | 843億円 | 168億円 | 359億円 | 42.5% |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上収益は第207期に一時的に減少したものの、直近2期では増加傾向にあります。税引前利益および親会社の所有者に帰属する当期利益は、第207期に損失を計上しましたが、その後大きく回復し、当連結会計年度には過去最高の水準となりました。これは、事業ポートフォリオ改革や中核事業におけるライフサイクルビジネスの拡大が寄与しています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 1兆1,729億円 | 1兆3,529億円 | 1兆3,226億円 | 1兆6,268億円 | 1兆6,434億円 |
| 税引前利益 | 876億円 | 649億円 | △723億円 | 1,385億円 | 1,855億円 |
| 税引前利益率 | 7.5% | 4.8% | △5.5% | 8.5% | 11.3% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 661億円 | 445億円 | △682億円 | 1,127億円 | 1,610億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 62.82 | 42.07 | △64.40 | 106.41 | 151.88 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの連結従業員数は26,224人です。従業員1人あたり売上収益(連結)は62.7百万円、従業員1人あたり営業利益(連結)は6.3百万円となっています。これらの数値は、同社グループの事業規模と収益性を測る指標となります。同社単体の平均年間給与は10,005,041円であり、平均勤続年数は15.2年、平均年齢は42.4歳です。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上収益(連結) | - | 62.7百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | - | 6.3百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの経営の安定性は、転職を検討する上で重要な要素です。ここでは、財務基盤の健全性や資金の流れ、事業を取り巻くリスクについて解説します。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率とROE(自己資本利益率)からその健全性を確認できます。当期の自己資本比率は26.9%となっており、前期の21.5%から増加しました。プライム市場の製造業平均と比較すると低い水準ですが、非製造業平均よりは高い水準にあります。ROE(自己資本利益率)は28.4%と、プライム市場平均を大きく上回る高い水準を示しています。手元資金である現金及び現金同等物は1,551億円と、前期から増加しており、不測の事態への耐性があることがうかがえます。これらの財務指標は、同社グループの安定した事業運営と成長性を示しており、従業員の雇用や給与の安定性にもつながる要素です。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本 | 4,817億円 | 6,522億円 |
| 自己資本比率 | 21.5% | 26.9% |
| ROE(自己資本利益率) | 26.3% | 28.4% |
| 現金及び現金同等物 | 1,368億円 | 1,551億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、事業活動、投資活動、財務活動の3つの側面から資金の流れを示しています。当期の営業活動によるキャッシュフローは1,214億円の収入超過となり、前期の1,776億円から減少しました。これは、法人所得税の支払が増加したものの、利益の増加や営業債務の増加が主な要因です。
投資活動によるキャッシュフローは△184億円の支出超過となり、前期の△588億円の支出超過から支出が減少しています。これは、固定資産や有価証券の売却による収入があった一方で、設備投資を進めたことによるものです。財務活動によるキャッシュフローは△979億円の支出超過となり、前期の△1,162億円の支出超過から支出が減少しました。これは主に借入金の返済による支出があったためです。
営業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは1,029億円のプラスとなっており、本業で得た資金が投資を上回る優良な状態を示しています。これは、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来の成長に向けた投資余力も確保していることを示しており、従業員の雇用や給与の安定性にも寄与する要素です。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 1,776億円 | 1,214億円 |
| 投資CF | △588億円 | △184億円 |
| 財務CF | △1,162億円 | △979億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 1,188億円 | 1,029億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループはグローバルに事業を展開しており、各国・各地域の政治・経済・社会状況の変化、紛争、テロ、政情不安、為替取引の凍結などが業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。特に中東情勢の悪化や米中対立など、不確実性が高まっていると認識しています。また、研究開発活動は多額の投資と長期の開発期間を要するため、実用化機会の逸失や事業戦略・市場動向との不整合により、十分な成果に結びつかないリスクがあります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、事業基盤の維持と将来の成長のために、必要な人材の獲得、定着、育成、適正配置を重要視しています。外部人材の獲得や変革人材の確保・育成、適正な配置ができなかった場合、将来の成長や業績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
構造改革費用の計上は確認できます。この費用は事業再編・拠点統廃合・人員削減等に伴うものであり、転職先を検討する際に留意すべき情報です。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
IHIは、社会とともに発展する企業市民であることを第一義とし、技術と人材を重視する経営理念を掲げています。世界中の人々の安心・安全、豊かな暮らしを根幹から支えることを目指し、持続的な成長と社会貢献を追求する企業です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
IHIグループは、「社会とともに発展するよき企業市民」であることを第一義としています。
「技術をもって社会の発展に貢献する」「人材こそが最大かつ唯一の財産である」という経営理念を掲げています。
2040年に向けた「中長期の方向性」では、「世界中の人々の安心・安全、豊かな暮らしを根幹から支える」ことを実現し、日本の産業力・国力を高め、世界各国の経済・国家・エネルギーの安全保障に貢献することを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、圧倒的に強い技術を創出し、参入障壁の高い市場を形成する事業モデルを重視しています。
グローバル化や軍民両用(デュアルユース)化により事業を拡大し、ライフサイクルを通じた価値提供や新たなバリューチェーンの創造に取り組んでいます。
ESG経営を推進し、持続可能な社会の実現と企業としての成長を目指しており、環境や社会に配慮しながら社会課題の解決に事業機会を見出すことを表明しています。
「気候変動への対策」「人権の尊重」「多様な人財の活躍」「ステークホルダーからの信頼の獲得」を重要課題としています。
「良い+強い」会社と個人の「成長+幸せ」の両立を目指し、変革への挑戦を評価する制度改革と風土醸成に取り組んでいます。
個人の可能性を最大限に引き出し、新たな価値につながる挑戦と応援が連鎖する組織文化の浸透、多様性を強みに変える新たなワークフォースの実現を重視しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、成長機会の獲得に向けた先行投資を課題としています。
民間エンジン・防衛・原子力といった成長事業へのキャパシティ拡充投資や、クリーンエネルギー分野の育成事業への戦略的な経営資源のシフトを進めています。
財務基盤の強化も重要な課題であり、営業キャッシュ・フローの強化や事業ポートフォリオ改革、資産売却等を通じて自己資本の増加を図っています。
ステークホルダーからの信頼を得るためのリスクマネジメント及びガバナンスの強化も課題です。
連結子会社における不適切行為を受け、コンプライアンス意識の再徹底、組織風土の改革、不正を起こさせない仕組みづくりにグループ一丸となって取り組んでいます。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
IHIは監査役会設置会社であり、取締役会が経営上の重要事項の意思決定と職務執行の監督を行っています。取締役会には独立した社外取締役が参加し、客観的な視点からの助言や監視監督機能を果たしています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の株主構成を見ると、筆頭株主は日本マスタートラスト信託銀行(信託口)であり、複数の信託銀行や海外の機関投資家が上位に名を連ねています。これは、幅広い機関投資家によって同社の株式が保有されていることを示しています。特定の事業会社や創業家が突出して多くの株式を保有しているわけではありません。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 14.91% |
| THE CHASE MANHATTAN BANK, N.A. LONDONSECS LENDING OMNIBUS ACCOUNT | 7.12% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 5.73% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は17名(男性12名・女性5名)で構成され、女性役員比率は29.4%です。代表取締役社長最高経営責任者は井手博氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 井手 博 | 代表取締役社長最高経営責任者 | 1983年同社入社後、Jurong Engineering Limited社長を経て、資源・エネルギー・環境事業領域の要職を歴任。2021年より同社代表取締役社長最高経営責任者より現職。 |
| 盛田 英夫 | 代表取締役 副社長執行役員 | 1986年同社入社後、航空・宇宙・防衛事業領域で民間エンジン事業部長などを務める。2024年より同社代表取締役副社長執行役員、2026年より技術戦略室長より現職。 |
| 小林 淳 | 代表取締役 副社長執行役員 | 1988年同社入社後、社会基盤・海洋事業領域副事業領域長、ソリューション統括本部長などを歴任。2025年より同社代表取締役副社長執行役員より現職。 |
| 佐藤 篤 | 代表取締役 副社長執行役員 | 1991年同社入社後、航空・宇宙・防衛事業領域でエンジン技術部長、防衛システム事業部長などを務める。2026年より同社代表取締役副社長執行役員 航空・宇宙・防衛事業領域長より現職。 |
| 満岡 次郎 | 取締役 | 1980年同社入社後、航空宇宙事業本部長などを歴任。代表取締役社長、代表取締役会長を経て、2026年より同社取締役より現職。 |
| 瀬尾 明洋 | 取締役 常務執行役員 | 1987年同社入社後、ALPHA Automotive Technologies LLC社長、グローバルビジネス統括本部企画管理部長などを歴任。2022年より同社取締役常務執行役員、2025年よりインテリジェント・オペレーションセンター長より現職。 |
社外取締役は、中西義之氏(元DIC代表取締役社長執行役員)、松田千恵子氏(東京都立大学経済経営学部教授)、碓井稔氏(元セイコーエプソン代表取締役社長)、内山俊弘氏(元日本精工代表執行役社長)、田中弥生氏(元会計検査院長)、吉田憲一郎氏(いちごアセットマネジメント会長パートナー)です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役の職務執行を監査する体制をとっています。取締役会は12名で構成され、そのうち6名が独立社外取締役です。独立社外取締役は、経営陣から独立した立場で取締役会の意思決定に参加し、経営への助言や提言を行っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、固定の基本報酬、年度業績に連動する年次インセンティブとしての業績連動賞与、そして中長期的な企業価値と連動する長期インセンティブとしての業績連動型株式報酬および譲渡制限付株式報酬で構成されています。これにより、経営陣の健全な企業家精神の発揮と、持続的な企業価値向上への貢献を促す設計となっています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 9名 | 7.5億円 | 83.1百万円 |
| 監査役(社外除く) | 3名 | 72百万円 | 24.0百万円 |
| 社外役員 | 9名 | 1.2億円 | 13.6百万円 |
なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。
個人別報酬が開示されている役員は、満岡次郎氏(1.49億円)、井手博氏(1.59億円)、小林淳氏(1.89億円)です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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