【平均年収715万円】曙ブレーキ工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収715万円】曙ブレーキ工業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

曙ブレーキ工業は、グループ各社とともに自動車用ブレーキや産業機械・鉄道車両用ブレーキの製造・販売を展開しています。連結従業員数は5千名を超え、世界6つの地域でグローバルに事業を展開しています。直近期は減収増益となりました。


目次

※本記事は、曙ブレーキ工業株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


曙ブレーキ工業は、自動車用ブレーキおよび産業機械・鉄道車両用ブレーキの製造・販売を主な事業としています。同社グループは、これら製品の研究開発、物流、サービスなども展開しています。

単体従業員数は745名、連結従業員数は5,096名です。セグメントは日本、北米、欧州、中国、タイ、インドネシアの6つです。

主な国内グループ会社は、曙ブレーキ山形製造(日本)、ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ(-)などです。

同社グループは、2025年12月15日付でAkebono Brake Foundry (Thailand) Co., Ltd.の合弁契約を終了し、出資比率を100%としました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


曙ブレーキ工業は、自動車部品製造という事業特性から、安定した基盤を持つ企業グループです。同社グループでは、従業員一人ひとりの成長と活躍を重視し、多様な働き方を支援する環境整備に力を入れています。長期的な視点でのキャリア形成を支援しつつ、ワークライフバランスの推進にも取り組んでいることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、従業員の長期的な定着を重視する傾向が見られます。平均勤続年数が長く、平均年齢も高めであることから、経験豊富な人材が多数在籍し、安定したキャリアを築いていることがううかがえます。

項目 数値
平均年間給与 7,147,943円
平均勤続年数 20.8年
平均年齢 46.0歳
単体従業員数 745人
連結従業員数 5,096人
単体のグループ内比率 14.6%


同社および一部の国内連結子会社は、確定給付企業年金制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出年金制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する)を設けています。一部の在外連結子会社も確定拠出型または確定給付型企業年金制度を設けています。退職給付債務は125.5億円、年金資産は177.5億円となっています。なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、中期経営計画の達成に向け、最も重要な要素を「人財(社員)」と位置づけ、人財戦略を推進しています。従業員の成果と企業業績の連動性を高める報酬制度の見直しを進め、貢献意欲の向上と企業価値向上への行動を促進する方針です。また、目標設定および評価においては、公正性・透明性・納得性の向上を軸に、プロセスの可視化とコミュニケーションの充実を通じて、従業員の成長実感の向上を図っています。

働く環境の整備も重視しており、安全かつ健康的・衛生的な環境を最優先としつつ、多様な人財が能力を最大限に発揮できる環境づくりを進めています。これらの柱を支える基盤として、採用・教育戦略の強化、労務コンプライアンス教育の徹底、健康経営の促進に取り組んでいます。具体的には、社員一人ひとりが自ら学び成長できる仕組みの構築を目指し、選抜型研修やITリテラシー、DX推進等のリスキリングプログラムを拡充しています。公開講座「Ai-Campus」や通信教育講座「あけぼのビジネススクール」を通じて、幅広い知識やスキル習得の機会を提供しています。

多様化推進においては、年齢、性別、国籍を問わず、新卒採用だけでなく経験者採用にも力を入れています。管理職登用・昇格候補者向けの研修も実施し、多様な人財が活躍できる環境づくりを進めています。ワークライフバランスの推進では、育児や介護と仕事の両立をサポートするキャリアパートナー制度、コアタイムなしのフレックス勤務制度、在宅勤務制度、事業所内保育所「あけぼの保育園 Ai-Kids」などを導入しています。健康経営にも積極的に取り組み、「健康経営優良法人」に9年連続で認定されています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。労働者の男女の賃金の差異については、時間外労働や深夜労働の有無、育児や介護による短時間勤務等、働き方の違いによる影響を除けば、同じ役職・等級に在籍する正規雇用労働者に男女の賃金の差異はありません。差異の要因として、女性労働者に占める管理職や上位等級在籍者が少ないことが挙げられます。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 5.9%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 74.2%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 73.3%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 79.0%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。連結子会社における男女の賃金の差異は、時間外労働や深夜労働の有無、育児や介護による短時間勤務等、働き方の違いによる影響を除けば、同じ役職・等級に在籍する正規雇用労働者に男女の賃金の差異はありません。

▼ 曙ブレーキ岩槻製造㈱

指標 数値
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 76.5%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 72.5%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 97.9%


▼ 曙ブレーキ山陽製造㈱

指標 数値
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 83.7%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 80.1%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 132.9%

多様性・登用


これらの指標は、提出会社および主要な連結子会社を対象とした集計値です。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合(提出会社) 5.9%
管理職に占める中途採用者の割合(提出会社) 27.2%

育児・介護支援


これらの指標は、提出会社および主要な連結子会社を対象とした集計値です。

指標 数値
男性労働者の育児休業取得率(提出会社) 100.0%

健康・安全


これらの指標は、提出会社および主要な連結子会社を対象とした集計値です。

指標 数値
メンタルヘルス(セルフケア)研修受講率 100.0%

人材育成・エンゲージメント


これらの指標は、提出会社および主要な連結子会社を対象とした集計値です。

指標 数値
リスキリングプログラムの受講者数 3名

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


曙ブレーキ工業は、自動車用ブレーキおよび産業機械・鉄道車両用ブレーキの製造・販売を主軸とする企業グループです。グローバルに事業を展開し、各地域でブレーキ製品の供給と関連サービスを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、自動車用ブレーキおよび産業機械・鉄道車両用ブレーキの製造と販売を主な事業内容としています。これに関連する研究開発、物流、サービスも展開しており、製品の販売から収益を得るモデルです。事業は「日本」「北米」「欧州」「中国」「タイ」「インドネシア」の6つの地域セグメントに分かれており、各地域の現地法人が戦略を立案し事業活動を行っています。

セグメント別の売上高を見ると、日本セグメントが最も大きく、次いで北米、インドネシアが続きます。海外セグメントの売上高合計は日本セグメントを上回っており、同社グループの事業はグローバルに展開されていることがわかります。為替相場の変動が業績に影響を与える状況も示されています。

日本

主要な事業内容は、ディスクブレーキ、ディスクブレーキパッド、ドラムブレーキ、ドラムブレーキライニング、クラッチフェーシング、ホイールシリンダー、産業機械・鉄道車両用ブレーキ等の製造および販売、研究開発です。物流も行っています。当期は自動車用補修品や鉄道車両用製品の受注増加、価格転嫁、合理化、経費削減により営業利益が増加しました。

北米

ディスクブレーキ、ディスクブレーキパッド、ドラムブレーキ等の製造、販売、研究開発を行っています。当期は新型車向け製品の受注増加があったものの、一部車種の生産終了や生産量減少、円高の影響により売上が減少しました。賃金上昇や工場閉鎖に向けた一時的な人員増加による労務費増加、関税影響などにより営業損失は横ばいとなりました。

欧州

ディスクブレーキの製造および販売を主な事業としています。当期は一部車種のモデルチェンジに伴う生産終了や完成車メーカーの生産量減少により、売上高が大幅に減少しました。人員適正化や経費削減、価格転嫁に努めたものの、受注減少の影響が大きく営業利益も減少しました。

中国

ディスクブレーキパッドの製造、販売、研究開発、およびディスクブレーキ、ドラムブレーキの製造、販売を行っています。当期は中国系完成車メーカーの新型車向け製品の立ち上げにより売上が増加しました。受注増加に加え、人員適正化や材料合理化の影響により営業利益も増加しました。

タイ

ディスクブレーキ、ディスクブレーキパッド等の製造、販売、ブレーキ用鋳鉄部品の製造、販売を行っています。ブレーキ部品の販売、管理・販売促進等の支援サービス、研究開発も手掛けています。当期は円安の影響により売上が増加しました。生産性向上などの合理化により営業利益も増加しました。

インドネシア

ディスクブレーキ、ディスクブレーキパッド、ドラムブレーキ、ドラムブレーキライニング、マスターシリンダー等の製造、販売、および二輪車用ディスクブレーキ、マスターシリンダーの製造、販売を行っています。当期は二輪車用製品の受注増加により売上が増加しました。原材料価格やエネルギーコストの販売価格への転嫁、受注増加により営業利益も増加しました。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
日本 588億円 596億円
北米 491億円 487億円
インドネシア 243億円 246億円
中国 106億円 115億円
欧州 122億円 86.1億円
タイ 66.1億円 71.1億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は直近の2期で減少傾向にありますが、その前の3期は増加傾向を示していました。経常利益は、直近前期に損失を計上したものの、当期は大幅な増益に転じています。親会社株主に帰属する当期純利益も、前期から当期にかけて大きく増加する結果となりました。

当期は、原材料価格やエネルギーコストの販売価格への転嫁、経費削減、生産性向上などの合理化により営業利益が増加しました。また、為替差損が為替差益に転じたことや、資金調達費用の減少などにより経常利益が改善しています。親会社株主に帰属する当期純利益は、米国エリザベスタウン工場の不動産売却益や繰延税金資産の計上による税金費用減少が寄与し、大幅な増益となりました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 1,355億円 1,540億円 1,663億円 1,617億円 1,601億円
経常利益 60.7億円 22.6億円 37.8億円 △22.7億円 47.9億円
経常利益率 4.5% 1.5% 2.3% △1.4% 3.0%
親会社株主に帰属する当期純利益 41.5億円 9.6億円 34.5億円 1.7億円 18.4億円
1株当たり当期純利益(円) 31.10 7.19 25.84 1.01 6.79

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から当期にかけて増加傾向を示しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から当期にかけて増加傾向にあり、生産性の改善が見られます。これらの指標の改善は、同社グループが事業基盤の再構築に取り組み、合理化や経費削減を進めていることと関連していると考えられます。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 30.2百万円 31.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.6百万円 1.1百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


曙ブレーキ工業は、事業基盤の再構築に取り組む中で、財務の安定性向上を目指しています。本業で得た資金を投資に充て、事業の健全な成長を支える資金の流れを示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


曙ブレーキ工業の財務基盤を見ると、2026年3月期の自己資本比率は39.2%となっています。これはプライム市場の製造業平均46.8%と比較すると下回る水準です。ROE(自己資本利益率)は3.7%であり、プライム市場の製造業平均9.4%を下回っています。手元資金である現金及び預金は181億円を確保しており、事業運営に必要な流動性を維持しています。これらの財務状況は、同社グループが事業基盤の再構築を進める中での安定性を示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 559億円 576億円
自己資本比率 38.6% 39.2%
ROE(自己資本利益率) 0.3% 3.7%
現金及び預金 183億円 181億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


曙ブレーキ工業のキャッシュフローを見ると、2026年3月期は営業活動によるキャッシュフローが48.1億円のプラスとなりました。これは、税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上、リコール関連損失に係る支出がなくなったことなどにより、前期から増加しています。投資活動によるキャッシュフローは△24.2億円のマイナスとなり、前期のプラスから減少に転じました。これは、米国エリザベスタウン工場の不動産売却による収入があった一方で、インドネシアでの工場移転などの設備投資による支出があったためです。

その結果、フリーキャッシュフローは23.9億円のプラスとなっています。財務活動によるキャッシュフローは△9.3億円のマイナスで、前期のリファイナンスに伴う長期借入金の返済による支出がなくなったことなどにより、支出が減少しました。同社グループは本業で安定的に資金を生み出し、事業成長のための投資を行いつつ、資金繰りも改善傾向にあることが示されています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 14.5億円 48.1億円
投資CF 59.7億円 △24.2億円
財務CF △185.4億円 △9.3億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 74.2億円 23.9億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、市場や顧客ニーズ、業界の技術の急激な変化に対応した新技術・新製品の開発がタイムリーに行えない場合、事業に悪影響を及ぼす可能性があります。また、主要市場における経済状況の変動や自動車需要の減少、競合他社との競争環境の変化も、事業の業績や財政状態に影響を与えるリスクとして挙げられています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、若手社員の人材育成・確保や特定のスキルを持つ社員の流出、適材適所の配置の遅れが、長期的な事業、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があると認識しています。グローバルな事業活動を一層進める中で、活躍できる人材の育成・確保が急務であるとしています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


曙ブレーキ工業は、「摩擦と振動、その制御と解析」を通じて「いのちを守り、育み、支え続ける」ことを企業理念に掲げています。持続可能な社会の発展に貢献するため、サステナビリティを経営の基軸と位置づけている会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社は企業理念として、「私達は、『摩擦と振動、その制御と解析』により、ひとつひとつのいのちを守り、育み、支え続けて行きます。」と定めています。この理念のもと、モノづくりを通じた新たな価値の創出と、企業価値・株主価値のさらなる向上を目指しています。

重要保安部品メーカーとして、お客様、株主様、お取引先様、社員、地域社会を含む全てのステークホルダーと、健全で良好な関係を維持・促進し、持続可能な成長、発展を遂げていくことを重要だと考えています。また、サステナビリティ方針では、「曙ブレーキグループは、サステナビリティを経営の基軸と位置づけ、『曙の理念』のもと、持続可能な社会の発展に貢献していきます。」と掲げています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、「会社を成功に導く最も重要なファクターは『人財(社員)』である」という考えのもと、「自律型人財」の育成を進めています。社員一人ひとりの能力を最大限発揮できる組織づくりが必要不可欠と考え、その人らしい働き方や生き方を尊重し、それぞれが活躍できる機会を提供していく方針です。

サステナビリティに関する重要課題(マテリアリティ)として、「安全・安心な製品・サービスの提供」「誰もが活躍できる会社の実現と社会への貢献」「地球温暖化防止への貢献と環境負荷低減の推進」の3項目を特定し、取り組んでいます。特に「誰もが活躍できる会社の実現と社会への貢献」では、サプライチェーンを含めた人権尊重、多様性の尊重、ワークライフバランス推進、持続的成長を実現する人財育成を目指しています。

社内環境整備方針として、人財育成の再構築とキャリア支援、多様化推進、ワークライフバランス推進、健康経営に取り組むことを掲げています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


曙ブレーキ工業は、東京証券取引所プライム市場の流通株式比率の上場維持基準に適合しておらず、2030年3月末までの計画期間内で適合に向けて取り組んでいます。企業価値向上の実現に向けた事業運営として、ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第弐号投資事業有限責任組合(JISファンド)との連携及び信頼関係を強化していく方針です。

また、本事業計画及び中期経営計画の着実な遂行に鋭意取り組んでいます。IR活動の強化も重点テーマの一つであり、経営トップのIR活動への積極的な関与により投資家と同社経営層の対話を促進し、IRサイトによる情報発信を充実させることで企業としての透明性向上を目指しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


曙ブレーキ工業は監査等委員会設置会社として、取締役会の迅速な意思決定と監督機能の強化を図っています。取締役会は代表取締役が議長を務め、社外取締役を含む構成で経営の監視体制を整備しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


曙ブレーキ工業の筆頭株主はジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第弐号投資事業有限責任組合であり、事業投資ファンドが主要な株主となっています。また、トヨタ自動車やいすゞ自動車といった事業会社も上位株主に名を連ねています。同社は2019年9月に発行したA種種類株式が存在し、A種種類株式を有する株主は株主総会における議決権を有していません。

株主名 持株比率
ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第弐号投資事業有限責任組合 50.75%
トヨタ自動車 5.70%
いすゞ自動車 4.46%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 4.34%
曙ブレーキ誠和魂従業員持株会 1.08%


なお、2019年9月に発行されたA種種類株式が所有株式数に含まれており、A種種類株式を有する株主は株主総会における議決権を有していません。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役執行役員社長CEOは長岡宏氏が務めています。社外取締役比率は57.1%です。

氏名 役職 主な経歴
長 岡 宏 代表取締役執行役員社長CEO 1986年4月日産自動車株式会社入社。同社常務執行役員、三菱自動車工業株式会社専務執行役員などを歴任。2025年1月同社執行役員社長CEO、Akebono Brake Corporation Chairmanに就任。2025年2月同社代表取締役、2025年9月同社内部統制担当より現職。
安 藤 昌 明 取締役執行役員 1988年10月同社入社。Ambrake Corporation President、同社執行役員などを経て、2020年8月同社執行役員、グローバル営業部門長。2023年6月同社取締役。2025年4月自動車営業部門長、2026年1月自動車営業担当より現職。
戎 野 順 一 取締役 2006年4月新日本監査法人入社。GCAサヴィアン株式会社、ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ株式会社を経て、2025年6月同社取締役。2025年7月ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ株式会社シニアマネージングディレクターより現職。


社外取締役は、駒形崇氏(ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ取締役・投資部門共同部門長)、丹治宏彰氏(元旭テック代表執行役社長・監査等委員)、河本茂行氏(河本総合法律事務所代表弁護士・監査等委員)、片山智裕氏(片山法律会計事務所代表弁護士・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である社外取締役が取締役会における議決権を持ち、経営の監督機能を強化しています。監査等委員会は独立性の高い社外取締役3名で構成され、より独立した立場からの監査体制を確保しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


曙ブレーキ工業の役員報酬は、取締役(監査等委員及び社外取締役を除く)に対して固定報酬と業績連動報酬で構成されています。社外取締役および監査等委員である取締役は固定報酬のみです。業績連動報酬は短期業績連動報酬(金銭)、中期業績連動報酬(新株予約権)、長期業績連動報酬(新株予約権)で構成され、連結営業利益とフリー・キャッシュ・フローを業績指標としています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 3名 1.0億円 33.3百万円
社外役員 6名 42百万円 7.0百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


関連記事

曙ブレーキ工業の転職研究 2026年3月期決算に見るキャリア機会

曙ブレーキ工業の2026年3月期決算は、売上高が微減の1,601億円となったものの、営業利益は構造改革の進展により前期比78.2%増の56億円と大幅に伸長しました。米国工場の閉鎖や中国事業の再編など、収益基盤の再構築を急ぐ同社において、転職希望者がどの事業で、どんな役割を担えるのかを整理します。