※本記事は、大同メタル工業株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
大同メタル工業は、自動車用エンジン軸受をはじめ、舶用・産業用軸受、自動車部品用軸受、アルミダイカスト製品、精密金属加工部品などを製造・販売する企業です。同社グループは、幅広い産業分野で基盤部品を提供しています。
単体従業員数は1,374名、連結従業員数は7,267名です。セグメントはパワートレイン事業、マリン・エネルギー事業、ライフ事業、フロンティア事業、その他の5つです。
主な国内グループ会社は、大同プレーンベアリング注1(パワートレイン事業)、エヌデーシー注1(パワートレイン事業・ライフ事業)、大同インダストリアルベアリングジャパン(マリン・エネルギー事業)などです。
同社グループは、当連結会計年度より事業戦略を明確にするため、報告セグメントの名称を「パワートレイン事業」「マリン・エネルギー事業」「ライフ事業」「フロンティア事業」に変更しました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
大同メタル工業は、グローバルに事業を展開する製造業として、安定した事業基盤を持つ企業です。同社グループでは、従業員が長期的なキャリアを築きながら、専門性を高め、多様な働き方を実現できる環境づくりに注力しています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、比較的長く勤める従業員が多く、安定したキャリア形成が期待できる傾向が見られます。平均年齢も40歳代前半であり、経験豊富な人材が活躍していることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,712,000円 |
| 平均勤続年数 | 16.9年 |
| 平均年齢 | 41.4歳 |
| 単体従業員数 | 1,374人 |
| 連結従業員数 | 7,267人 |
| 単体のグループ内比率 | 18.9% |
同社は、退職一時金制度と企業年金基金制度、執行役員退職慰労金制度を設けており、2012年10月からは退職一時金制度の一部を確定拠出年金制度へ移行しています。国内連結子会社のうち2社は確定給付企業年金制度を、6社は退職一時金制度を採用しており、海外連結子会社の一部でも確定給付型または確定拠出型の退職給付制度、退職後医療給付制度等を設けています。
退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、確定給付制度における退職給付債務は183億円、年金資産は226億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
大同メタル工業グループは、人材を重要な経営資源と位置付け、経営戦略の実現に向けた人的資本の強化に取り組んでいます。「Daido Spirit(高い志、改善・改革する意欲、挑戦する心)」を根底に、多様な人材が自らの能力やスキルを高めながら、メンバーと自由闊達な議論を通じて事業の高度化を実現し、会社と社員が共に成長する組織の実現を目指しています。
従業員の給与等については、役割、職務の内容、責任の度合、及び能力に応じて、公平性及び透明性の確保を前提として決定する方針です。また、適切な評価制度の運用を通じて個々の成長及び組織全体の持続的な発展を促すとともに、多様な人材の活躍推進及びエンゲージメント向上にも配慮しています。
人的資本戦略においては、「主体性・挑戦」を体現する人材の育成と、「変化に強い組織」への転換、ならびにそれを支える「仕組み」の構築を重要なテーマとしています。これらの実現に向け、「人材育成・採用活動の強化」「働き方改革」「人事体制の整備」の三つを施策の柱として推進しています。具体的には、継続的な学習機会や経験機会の提供、キャリアパスの明確化、自己申告制度の活用等を通じて、成長を実感できる環境の整備を進めています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 4.8% |
| 男性育児休業取得率 | 90.9% |
| 男女賃金差異(全労働者) | 69.2% |
| 男女賃金差異(正規雇用) | 73.4% |
| 男女賃金差異(非正規雇用) | 67.8% |
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ 大同プレーンベアリング㈱
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 0.0% |
| 男性の育児休業等取得率 | 90.0% |
| 男女の賃金の差異(全労働者) | 71.1% |
| 男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) | 71.9% |
| 男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) | 68.7% |
▼ エヌデーシー㈱
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 5.3% |
| 男性の育児休業等取得率 | 100.0% |
| 男女の賃金の差異(全労働者) | 79.9% |
| 男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) | 83.4% |
| 男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) | 73.9% |
▼ 大同インダストリアルベアリングジャパン㈱
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 0.0% |
| 男性の育児休業等取得率 | 100.0% |
| 男女の賃金の差異(全労働者) | 72.9% |
| 男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) | 70.7% |
| 男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) | 67.6% |
「主体性・挑戦」に関わる指標
実績については、一部は連結会社、国内連結会社を含みます。目標について提出会社のみを対象にしています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 社内研修の受講者満足度(提出会社) | 93点 |
| 愛着者数比率(提出会社) | 33.7% |
| 定着率(提出会社) | 97.2% |
「変化に強い組織」に関わる指標
実績については、一部は連結会社、国内連結会社を含みます。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率(提出会社/連結会社) | 4.8%/16.5% |
| 男性育児休業取得率(提出会社/国内連結会社) | 90.9%/90.0% |
| 女性+外国人採用率(提出会社/国内連結会社) | 27.5%/31.2% |
| 残業時間(提出会社) | 158.6時間 |
「仕組み」に関わる指標
実績については、一部は連結会社、国内連結会社を含みます。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 健康経営銘柄の取得(提出会社) | 認定未取得 |
| 食堂利用率(提出会社) | 54.3% |
| 65歳定年延長制度の開始(提出会社) | 26年4月開始 |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
大同メタル工業グループは、自動車、船舶、建設機械といった幅広い産業分野において、各種軸受や高精度部品の製造・販売を国内外で手掛けています。多岐にわたる製品と技術で、社会の基盤を支える重要な役割を担っています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、自動車用、舶用、産業用などの潤滑軸受や無潤滑軸受、高精度部品、アルミダイカスト製品などを製造・販売しており、これらの製品の提供を通じて収益を上げています。事業は主に「パワートレイン事業」「マリン・エネルギー事業」「ライフ事業」「フロンティア事業」の4つの報告セグメントと「その他の事業セグメント」で構成されています。特定の顧客に収益が集中することなく、幅広い顧客基盤を持っています。
パワートレイン事業
この事業では、高性能・高品質な自動車用エンジン軸受を中心に、二輪エンジン用軸受やエンジン補機用軸受などを製造・販売しています。収益は、これらの自動車関連製品の提供から得ています。運営は、国内では大同メタル工業、大同プレーンベアリング、エヌデーシーなどが、海外では北米、アジア、欧州の子会社が行っています。当期は前期比で売上高が増加しました。
マリン・エネルギー事業
舶用低速エンジン用軸受、舶用・産業用中高速エンジン用軸受、発電用軸受、産業用軸受など、多種多様な分野で用いられる産業用軸受を製造・販売しています。収益は、大型船舶、中小型船舶、産業用発電機、建設機械、電力エネルギー、産業用コンプレッサー向け軸受などから得ています。運営は、国内では大同メタル工業、大同インダストリアルベアリングジャパンなどが、海外では欧州、北米の子会社が行っています。当期は前期比で売上高が大幅に増加しました。
ライフ事業
自動車部品(ショックアブソーバー、空調コンプレッサー、ステアリング、トランスミッション)用軸受などを製造・販売しています。収益は、これらの自動車部品用軸受の提供から得ています。運営は、国内では大同メタル工業、エヌデーシー、大同メタル佐賀などが、海外では北米、アジア、欧州の子会社が行っています。当期は前期比で売上高が増加しました。
フロンティア事業
自動車用アルミダイカスト製品や、自動車及び二輪向けの精密金属加工部品(曲げパイプ製品、切削加工製品、ノックピン)などを製造・販売しています。収益は、これらのアルミダイカスト製品や精密金属加工部品の提供から得ています。運営は、国内では飯野製作所、ATAキャスティングテクノロジージャパンなどが、海外ではフィリピン、中国、インドネシア、米国、メキシコ、タイの子会社が行っています。当期は前期比で売上高が減少しました。
その他の事業セグメント
電気二重層キャパシタ用電極シート、金属系無潤滑軸受、ポンプ関連製品、集中潤滑装置などを製造・販売しています。収益は、これらの製品の製造・販売に加え、製品の保管・配送管理や不動産賃貸などから得ています。運営は、国内では大同メタル工業、大同ロジテック、大同メタル販売などが行っています。当期は前期比で売上高が減少しました。
同社グループの売上高は、日本、米国、アジア、欧州など広範な地域から得られており、グローバルに事業を展開しています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| パワートレイン事業 | 721億円 | 745億円 |
| ライフ事業 | 210億円 | 229億円 |
| フロンティア事業 | 235億円 | 229億円 |
| マリン・エネルギー事業 | 179億円 | 198億円 |
| その他の事業セグメント | 18.1億円 | 19.2億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績推移を見ると、売上高は継続して増加傾向にあります。経常利益も概ね増加傾向を示しており、親会社株主に帰属する当期純利益も変動はあったものの、直近の当期では大幅な増加となりました。特に当期は、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも前期から増加しています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,040億円 | 1,155億円 | 1,287億円 | 1,363億円 | 1,420億円 |
| 経常利益 | 48.4億円 | 29.1億円 | 58.2億円 | 68.2億円 | 74.0億円 |
| 経常利益率 | 4.6% | 2.5% | 4.5% | 5.0% | 5.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 19.0億円 | △22.1億円 | 25.7億円 | 27.2億円 | 44.0億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 40.70 | △47.05 | 54.50 | 57.70 | 93.73 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は、当期において前期から増加しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から増加しており、同社グループ全体の収益体質や組織効率が向上している傾向を示しています。これらの指標は、同社グループが従業員一人ひとりの貢献を通じて、効率的に収益を生み出す力を高めていることを示唆しています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 18.6百万円 | 19.5百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 1.0百万円 | 1.2百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
大同メタル工業グループは、安定した財務基盤を構築しており、事業活動を通じて着実に資金を生み出しています。本業で得た資金を投資に回しつつ、余剰資金も確保している状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率が前期から増加し、安定性を高めています。しかし、プライム市場の製造業平均と比較すると、自己資本比率およびROE(自己資本利益率)は下回る水準となっています。手元資金である現金及び預金は増加しており、不況時への耐性も確保されている状況です。これらの財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性を判断する上で重要な要素となります。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 821億円 | 914億円 |
| 自己資本比率 | 37.0% | 39.2% |
| ROE(自己資本利益率) | 3.8% | 5.7% |
| 現金及び預金 | 291億円 | 295億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、法人税等の支払があったものの、減価償却費や税金等調整前当期純利益の増加により、前期から増加し資金を獲得しています。投資活動によるキャッシュフローは、主に有形固定資産の取得による支出があったものの、投資有価証券の売却による収入が増加したことで、前期に比べて支出が減少しました。その結果、事業活動で得た資金が投資を上回るフリーキャッシュフローは前期から増加し、プラスを維持しています。財務活動によるキャッシュフローは、長期借入れによる収入があった一方で、長期借入金の返済や短期借入金の純減額により、前期から支出が増加しています。
これらの状況は、本業で安定的に資金を生み出し、事業成長のための投資を行いながらも、手元に余剰資金を確保していることを示しています。これは、入社後の雇用や給与の安定性、そして会社の持続的な成長を支える基盤があることを示しています。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 109億円 | 137億円 |
| 投資CF | △83.9億円 | △78.2億円 |
| 財務CF | △23.9億円 | △47.7億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 25.3億円 | 59.0億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、グローバル事業展開に伴うリスクを認識しています。世界各地の政治・経済情勢の変動や地政学的リスク、各国の政策動向などが業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、原材料の需給環境の不安定化によるリスクも挙げられています。軸受の主材料である鋼材・非鉄等の価格変動や輸出規制強化が、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、人材確保に関するリスクを認識しています。日本国内の労働人口減少や海外での人材獲得競争の高まりにより、人材の獲得や育成が計画通りに進まない場合、事業活動の制限や企業成長の停滞が生じる可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
大同メタル工業は、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)をコアに、技術を通じて社会に貢献することを目指しています。同社グループは「あらゆる動きを支えて 豊かな暮らしに貢献する」ことをパーパスに掲げ、事業活動を展開しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
大同メタル工業は、「企業理念」や「行動憲章」などを経営方針として掲げ、事業活動を通じて社会に貢献することを目指しています。同社グループは、トライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑技術)の領域をコアとする技術立社として、テクノロジーリーダーであり続けることを志向しています。
「あらゆる動きを支えて 豊かな暮らしに貢献する」ことをパーパスとし、2025年度から2030年度までの新中期経営計画「Bridge to Daido 2030」を推進しています。同社グループは、世界唯一の総合すべり軸受メーカーとして世界No.1の企業であり続けることをビジョンとしています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
大同メタル工業は、経営方針として「企業理念」、「行動憲章」、「行動基準」、「行動指針」、「環境基本方針」を掲げ、事業活動を行っています。同社グループは「Daido Spirit(高い志、改革する意欲、挑戦する心)」を根底に、従業員が自らの能力やスキルを高めることを重視しています。
社内では自由闊達な議論を通じて創造性を発揮し、イノベーションを生み出すことを目指すカルチャーがあります。また、「大同メタルグループ行動憲章」では人権侵害行為の禁止を明文化し、2023年4月には「大同メタルグループ人権方針」を策定しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
大同メタル工業は、新中期経営計画「Bridge to Daido 2030」において、2030年度以降の成長戦略を見据えた4つの柱を掲げています。その一つに「非財務資本重視の経営の推進」があり、ESGの重要課題特定やカーボンニュートラル実現への取り組みを進めています。
新中期経営計画では、人的資本強化とDX推進・風土改革を重点テーマとしています。人的資本強化では「人事体制整備」や「働き方改革」、「人材育成・採用活動強化」を軸に、DX推進・風土改革では「組織活性化」や「風土改革」、「地域貢献」を軸に推進しています。これらの取り組みを通じて、活力ある組織づくりと従業員の生産性改善を図り、企業価値の向上を目指しています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
大同メタル工業は、持続的な成長と企業価値向上を目指し、取締役会体制と執行役員制度を導入しています。透明性・公正性を高めるため、社外取締役および社外監査役による監視監督を強化しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社は、機関投資家である信託銀行が筆頭株主となっています。また、従業員持株会や友栄会持株会が上位株主として名を連ねており、従業員による株式保有を推進する資本構成が特徴です。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行 | 7.40% |
| 大同メタル従業員持株会 | 4.34% |
| 大同メタル友栄会持株会 | 4.16% |
| 日本カストディ銀行 | 3.91% |
| THE SERI WATHANA INDUSTRY CO., LTD. | 2.10% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は12名(男性11名・女性1名)で構成され、女性役員比率は8.3%です。代表取締役会長兼CEOは判治誠吾氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 判治 誠吾 | 代表取締役会長兼CEO | 1965年4月同社入社、1993年6月取締役、1995年6月取締役社長、2007年6月取締役会長、2023年4月取締役会長兼社長を経て、2024年6月より現職。 |
| 古川 智充 | 代表取締役社長兼COO | 1984年4月同社入社、大同メタルコトールAD社長、大同メタルメキシコS.A.DE C.V.社長、エヌデーシー社長、大同プレーンベアリング社長などを歴任し、2024年6月より現職。 |
| 墓越 繁昌 | 取締役兼常務執行役員 人事企画ユニット長 兼 犬山事業所長 | 1986年4月同社入社、第3カンパニープレジデント、大同メタル佐賀社長、ダイナメタルCO., LTD.社長などを歴任し、2021年6月取締役、2024年6月より現職。 |
| 吉田 有宏 | 取締役兼常務執行役員 新製品開発ユニット長 | 1986年4月同社入社、経営企画室欧州地域本部ゼネラルマネージャー、技術ユニット長などを歴任し、2022年6月取締役、2025年4月より現職。 |
| 伊藤 啓貴 | 取締役兼常務執行役員 財務企画ユニット長 | 三井住友信託銀行で部長、執行役員札幌支店長などを務め、2020年7月同社入社、コンプライアンスユニット長兼法務センターチーフを経て、2024年6月より現職。 |
| 正田 健二 | 取締役兼常務執行役員 第1カンパニープレジデント | Bridgestone South Africa社長、ブリヂストンサイクル執行役員などを務め、2014年1月同社入社、執行役員大同メタルヨーロッパ社長を経て、2025年6月より現職。 |
社外取締役は、星長清隆氏(学校法人藤田学園 理事長)、白井美由里氏(慶應義塾大学商学部 教授)、石原真二氏(石原総合法律事務所所長)です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役の職務執行の決定と監督を行う取締役会と、取締役の職務執行を監査する監査役会を設置しています。社外取締役は経営の監督・監視に加え、広範な見識から事業への助言を行う役割を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬体系は、月額報酬、賞与、株式報酬で構成されています。社外取締役の報酬は独立性・中立性を確保するため、月額報酬のうち固定報酬のみが支給されます。月額報酬は固定報酬と連結業績連動報酬からなり、株式報酬は業績連動部分と固定部分で構成されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 6名 | 3.8億円 | 63.0百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 15百万円 | 15.0百万円 |
| 社外取締役 | 4名 | 36百万円 | 9.0百万円 |
| 社外監査役 | 2名 | 26百万円 | 13.0百万円 |
なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。
同社グループの役員報酬等の総額は4億55百万円であり、対象となる役員の合計は13名です。
個人別報酬が開示されている役員は、判治誠吾氏(1.55億円)、古川智充氏(1.03億円)です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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