【平均年収672万円】ブイ・テクノロジー 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収672万円】ブイ・テクノロジー 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

ブイ・テクノロジーは、半導体・フォトマスク装置やFPD装置の開発、製造、販売、関連サービスをグループ各社とともに展開しています。連結従業員数は千名を超え、直近期は売上高、利益ともに大きく増加しました。


目次

※本記事は、株式会社ブイ・テクノロジー の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ブイ・テクノロジーは、半導体・フォトマスク装置事業とFPD装置事業(液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等)を主たる業務としています。同社グループは、これらの分野で製造装置や検査装置の開発、設計、製造、販売、関連サービスを提供しています。

単体従業員数は246名、連結従業員数は1,027名です。同社グループの事業セグメントは、半導体・フォトマスク装置事業、FPD装置事業、その他事業の3つです。

主な国内グループ会社は、(連結子会社)ナノシステムソリューションズ、(連結子会社)オー・エイチ・ティー、(連結子会社)LE-TECHNOLOGY、(連結子会社)リソテックジャパンなどです。

2025年8月には、連結子会社であるKunshan V Technology Co., Ltd.がShanghai V Technology Co., Ltd.に社名変更しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ブイ・テクノロジーは、半導体・FPD装置事業をグローバルに展開しており、多様な人材が活躍できる環境づくりに注力しています。従業員の個性や価値観を尊重し、能力に応じた公正な評価と登用を重視する企業文化が見られます。働き方においては、ワークライフバランスの向上や安全な職場環境の整備にも取り組んでいます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


ブイ・テクノロジーの単体従業員は、比較的高い平均年齢と平均勤続年数を示しており、一定の経験を積んだ人材が長く活躍している傾向が見られます。これは、専門性の高い事業領域において、長期的なキャリア形成が可能な環境であることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 6,724,000円
平均勤続年数 8.6年
平均年齢 47.5歳
単体従業員数 246人
連結従業員数 1,027人
単体のグループ内比率 24.0%


同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を採用しており、同社及び連結子会社に適用されます。
退職一時金制度も採用されています。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
退職給付債務は9.4億円、年金資産は2.9億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


ブイ・テクノロジーは、FPD装置事業から半導体・フォトマスク装置事業への転換・拡大を見据え、変化に対応できる人材の採用と育成を人材戦略の基本方針としています。若手の中途採用を積極的に行い、新卒採用も再開することで、組織の若返り化とスキル継承、活性化を図っています。また、グループ全体の人材情報を統一化し、適正な人材配置を進める方針です。

報酬制度については、市場環境やビジネス分野の変化に対応するため、同分野・同職種の調査に基づき初任給の見直しを検討しています。ダイバーシティ推進にも力を入れており、女性のキャリア形成と活躍の場を拡大し、女性管理職比率の向上を目指しています。

従業員の多様な価値観や個性を尊重し、海外現地法人を含め、性別や国籍、採用ルートに関わらず能力に応じた公正な評価と管理職登用を進めています。職場環境の整備では、従業員の安全と健康を最優先とし、休日出勤時の振替休日100%取得や有給休暇の計画的取得を推進しています。さらに、最大1時間の時差出勤制度を導入し、多様な働き方を支援しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


同社及び連結子会社は、女性活躍推進法および育児介護休業法に基づく公表義務の対象ではないため、法定開示項目は記載を省略しています。

提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

人的育成方針


当期の指標および目標値は、提出会社(単体)の数値を基に算出・記載されています。

指標 数値
管理職に占める中途採用者比率 90.0%以上
管理職に占める外国人登用比率(現状) 3.0%
管理職に占める外国人登用比率(2030年代目標) 10.0%

社内環境整備方針


当期の指標および目標値は、提出会社(単体)の数値を基に算出・記載されています。

指標 数値
有給休暇計画的取得率(2025年度実績) 80.2%
有給休暇計画的取得率(2030年代目標) 100.0%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ブイ・テクノロジーグループは、半導体・フォトマスク装置事業とFPD装置事業を主軸として、幅広い産業分野に貢献しています。これらの事業を通じて、顧客の生産性向上と技術革新を支えるビジネスを展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、主に半導体製造工程やFPD製造工程で使用される装置の開発、設計、製造、販売、および関連サービスの提供を行っています。収益は、これらの製品販売と、有償修理・保守・移設といった役務提供から得ています。

半導体・フォトマスク装置事業

半導体製造工程における製造装置、検査装置、フォトマスク用装置などの開発、設計、製造、販売、関連サービスの提供を行っています。アドバンストパッケージ向けDI露光装置やウェハ検査装置などが事業を牽引しています。収益は、主に製品の販売と関連サービスの提供から得ています。

FPD装置事業

FPD製造工程における製造装置、検査装置などの開発、設計、製造、販売、関連サービス、およびOLED用蒸着マスクをはじめとする部材の提供を行っています。大型パネル向けを中心に市況は堅調に推移しており、高採算案件の増加により収益性が大きく改善しました。収益は、主に製品の販売と関連サービスの提供から得ています。

その他の事業セグメント

IT事業や農業事業など、多角的な事業を展開しています。

同社グループの売上高は、FPD装置事業が最も大きく、次いで半導体・フォトマスク装置事業が続きます。地域別に見ると、中国市場からの売上高が最も大きな割合を占めており、特定の顧客からの収益集中も見られます。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
FPD装置事業 298億円 320億円
半導体・フォトマスク装置事業 149億円 196億円
その他の事業セグメント 14.7億円 14.3億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5年間で変動しながらも、直近の期には増加傾向を示しています。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も、同様に直近の期で大きく増加しました。これは主に、半導体・フォトマスク装置事業の伸長と、FPD装置事業における高採算案件の増加による収益性改善が牽引した結果です。一方で、営業外費用では持分法による投資損失の増加が見られました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 514億円 431億円 373億円 462億円 530億円
経常利益 58.7億円 17.0億円 11.1億円 18.9億円 34.7億円
経常利益率 11.4% 3.9% 3.0% 4.1% 6.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 42.0億円 2.6億円 7.8億円 8.0億円 23.0億円
1株当たり当期純利益(円) 434.21 26.92 80.65 84.07 243.48

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から当期にかけて増加しました。また、従業員1人あたりの営業利益も前期と比較して大きく増加しており、生産性の向上が見られます。これらの指標の改善は、同社グループの収益体質の強化と組織効率化の傾向を示しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 47.7百万円 51.6百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.9百万円 3.7百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、財務の安定性を示す自己資本比率がプライム市場平均を上回っています。また、手元資金も増加傾向にあり、堅実な財務基盤を築いていることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は前期から増加し、49.6%となっています。これはプライム市場の製造業平均(46.8%)と比較しても高い水準にあります。ROE(自己資本利益率)も前期の2.4%から当期は6.6%へと改善しており、収益性が向上していることを示しています。

手元資金である現金及び預金も増加傾向にあり、事業運営における資金の安定性が確保されている状況です。これらの財務指標は、同社グループが安定した経営基盤を維持していることを示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 336億円 362億円
自己資本比率 45.8% 49.6%
ROE(自己資本利益率) 2.4% 6.6%
現金及び預金 267億円 295億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益の計上や売上債権の減少により、前期に引き続きプラスとなっています。投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産の取得や子会社株式の取得による支出があったものの、定期預金の払戻による収入もあり、引き続きマイナスとなっています。財務活動によるキャッシュフローは、長期借入金及び短期借入金の返済による支出が、短期借入れ及び長期借入れによる収入を上回ったため、マイナスとなりました。

これらの結果、フリーキャッシュフローはプラスを維持しており、本業で安定的に資金を生み出し、投資活動を賄えている状況です。この資金の流れは、同社グループが事業の成長に向けた投資を継続しつつ、財務的な安定性も確保していることを示しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 53.4億円 57.5億円
投資CF △14.7億円 △17.0億円
財務CF △4.7億円 △15.7億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 38.7億円 40.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、主に電子デバイス製造装置の市場で事業を展開しており、市場環境の変化や新事業領域への展開に関するリスクを認識しています。装置市場は需要動向、技術進化、産業政策や世界経済の変化による影響を受けやすく、設備投資計画の延伸や受注キャンセルが発生した場合には業績に影響を及ぼす可能性があります。また、生産の外部委託(ファブレス化)を進めており、委託先の経営状態の急変やサプライチェーンの混乱、部材供給の遅滞などが生じた場合、製品の安定供給や利益率に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、研究開発に関するリスクを認識しています。お客様の将来の要請に先駆ける製品の早期実用化を目指し、先進的な技術開発に継続的に取り組んでいますが、開発中の技術に対抗する技術の登場や研究開発の大幅な遅延が発生した場合、収益獲得に繋がらない可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ブイ・テクノロジーは、電子デバイス製造分野において世界最高のイノベーションを創造し、社会に貢献することを掲げる企業です。成長分野への事業ポートフォリオ転換を推進し、持続的な企業価値向上を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ブイ・テクノロジーグループは、「大いなる志と溢れる情熱で、世界最高のイノベーションを創造し、社会に貢献します」という経営理念を掲げています。同社グループは、電子デバイス製造における課題をトータルで解決する「パッケージ戦略」を展開しています。

中長期的な企業価値向上を目指し、従来のFPD分野から半導体分野への成長ドライバ転換と事業ポートフォリオの変革を基本方針としています。特にAI用半導体向けのアドバンストパッケージ分野へ経営資源を集中させ、次世代半導体製造に向けたトータルソリューション提供体制の構築を進めています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


ブイ・テクノロジーグループは、サステナビリティに関する基本方針として「世界最高のイノベーションの創造を通じた社会・地球への貢献」「経済活動における法令遵守」「人権や様々な価値観の尊重」を掲げています。従業員の多様な価値観や個性を尊重し、グローバル展開においては国や地域ごとの文化や慣習への相互理解に努めています。

性別、国籍、採用ルートによらず能力や識見を公正に評価し、管理職への登用を進める多様性確保の考え方のもと企業活動を行っています。また、従業員の安全と健康を最優先とした職場環境の整備にも取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


ブイ・テクノロジーグループは、顧客満足度向上と関係性深化のため、迅速なオペレーションとマーケティング活動を基本方針としています。ガバナンス面では、2025年6月に監査等委員会設置会社へ移行し、意思決定の迅速化と監督強化を図っています。また、内部監査部門との連携によりリスク情報の集約を迅速化し、内部統制の高度化を進めています。

半導体分野では、2026年3月に「アドバンストパッケージ事業推進本部」を新設し、グループ組織の一元化により顧客ニーズへの迅速な対応を推進しています。研究開発拠点であるYRPイノベーションセンターでは、エンジニアが直接装置に触れることでイノベーションを創出し、製品競争力の向上に取り組んでいます。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ブイ・テクノロジーは、監査等委員会設置会社として、取締役会の監督機能と監視体制の強化を図っています。経営の迅速化と透明性を重視した企業統治体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ブイ・テクノロジーの筆頭株主は杉本重人氏であり、同氏が経営に深く関与していることがうかがえます。上位株主には信託銀行も名を連ねており、安定した資本構成となっています。

株主名 持株比率
杉本 重人 12.27%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 11.86%
日本カストディ銀行(信託口) 4.03%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は5名(男性3名・女性2名)で構成され、女性役員比率は40.0%です。代表取締役兼社長執行役員は杉本重人氏が務めています。社外取締役比率は60.0%です。

氏名 役職 主な経歴
杉本 重人 代表取締役兼社長執行役員 1981年4月 測機舎(現トプコン)入社。1997年12月 同社代表取締役社長。2019年6月 同社代表取締役兼社長執行役員より現職。
神澤 幸宏 取締役兼専務執行役員 1987年4月 住友信託銀行(現三井住友信託銀行)入社。2005年6月 同社入社。2023年6月 同社取締役兼専務執行役員管理本部長より現職。


社外取締役は、若林秀樹氏(東京理科大学大学院 経営学研究科 技術経営専攻教授・監査等委員)、立山純子氏(第一中央法律事務所弁護士・監査等委員)、小川加織氏(小川公認会計士事務所代表・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会の監督機能を強化しています。監査等委員会は3名の独立社外取締役全員で構成されており、高い独立性と客観性を持った監査体制を構築しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ブイ・テクノロジーの役員報酬は、業務執行取締役に対しては基本報酬と株式報酬で構成されています。一方、監査等委員である取締役と社外取締役の報酬は基本報酬のみであり、業績連動報酬は導入していません。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 2名 1.9億円 97.5百万円
監査役(社外除く) 2名 4百万円 2.0百万円
社外役員 8名 29百万円 3.6百万円


なお、総額には期中に退任した役員の報酬が含まれます。

個人別報酬が開示されている役員は、杉本重人氏(1.42億円)です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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