【平均年収701万円】テクノメディカ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収701万円】テクノメディカ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

テクノメディカは、臨床検査用分析装置や医療機器の研究開発、製造、販売を手がけています。直近期は売上高が増加し、利益も前期を上回る増収増益となりました。研究開発から販売まで一貫して行い、製造を外部委託することで効率的な事業運営を目指しています。


目次

※本記事は、株式会社テクノメディカ の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


テクノメディカは、臨床検査用分析装置や医療機器の研究開発、製造、販売、輸出、および関連消耗品の製造・販売を主たる業務としています。採血管準備装置・システム、検体検査装置、消耗品等の3つの製品群を展開しています。

単体従業員数は239名です。同社は医療機器および関連消耗品の製造・販売を主たる事業とする単一セグメントです。

テクノメディカは、採血管準備装置や検体検査装置の研究開発・設計を社内で行い、製造工程は社外協力会社に委託しています。消耗品やヘルスケア製品は本社で製造・調整を行っています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


テクノメディカは、医療機器業界において専門性の高い事業を展開しており、従業員が長期的にキャリアを築ける環境が整っていると考えられます。給与水準や働き方に関する具体的なデータから、同社の安定性や人材への投資姿勢を把握することができます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高いことから、長期的なキャリア形成が可能な環境であると推測できます。安定して働き続けられる職場環境が整っている傾向が見られます。

項目 数値
平均年間給与 7,014,000円
平均勤続年数 11.8年
平均年齢 41.1歳
単体従業員数 239人


同社は、確定給付型の制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)を採用しており、国内および海外の従業員に適用されます。退職一時金制度があり、勤務期間に基づいた一時金が支給されます。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社は、2026中期経営計画において人材戦略を経営戦略上の重要な柱と位置づけ、「働きがい・生きがいの創造」を理念としています。多様な人材が能力を発揮できる制度と環境整備を進めています。

従業員の給与やその他の給付については、社員の役割、能力、成果を適切に評価し、処遇に反映することを基本方針としています。職能資格制度を基盤とした給与体系を軸に、「目標チャレンジシート」や人事評価表を活用し、期初目標設定から期末評価までのプロセスを経て、透明性と納得性のある処遇決定を行っています。

「社員のエンゲージメント(働きがい・生きがい)を高める施策の実行」を重要な人材戦略課題の一つとし、社員が心理的安全性を感じながら働きがいや生きがいを追求できる環境整備を目標としています。在宅勤務、フレックスタイム制、時短勤務、就業規則の見直しなど、多様な働き方を支援する施策を実施しています。また、社員が自らの役割を理解し主体的に行動できる「能動的人材」の育成を重視し、若手社員の基礎能力教育、役職者のマネジメント教育、キャリアプラン教育、部門別研修など、社内外の研修を継続的に実施しています。賃金体系を含む各種待遇改善を随時実施し、福利厚生の充実を図りながら、優秀な人材が長く活躍できる強固な組織づくりを推進しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男女の賃金の額の差異は、全労働者の2割以上を占めるパートタイム従業員の全員が女性であることや、管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合が少ないこと等によるものです。パート・有期労働者の男女賃金差異は開示されていません。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 3.1%
男性労働者の育児休業取得率 75.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 47.2%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 83.1%

多様性・登用

指標 数値
男女社員の平均勤続年数の差異 4.7年

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


テクノメディカは、臨床検査用分析装置や医療機器、およびそれらで使用する消耗品の開発、製造、販売、輸出、保守サービスを手掛けています。医療現場の効率化と質の向上に貢献する製品とシステムを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は、臨床検査用分析装置や医療機器の研究開発から製造、販売、輸出、そして保守サービスまでを一貫して行う事業を展開しています。子会社や関連会社を持たない単一セグメントの事業構造ですが、製品は「採血管準備装置・システム」「検体検査装置」「消耗品等」の3つに分類されます。

採血管準備装置・システムは、採血・採尿検査に関する受付業務から採血管準備作業までを自動で行う一連のシステムです。患者の待ち時間短縮や臨床検査技師、看護師の業務支援、検体の取り違え防止を目的としており、RFID技術を応用した検体情報統括管理システムも提供しています。検体検査装置としては、血液ガス分析装置や電解質分析装置、赤血球沈降速度測定機、尿中酸化ストレスマーカー測定システム、ヘルスケア製品などを販売しています。消耗品等には、各種装置で使用するラベルや標準血清、センサーカードなどが含まれ、装置の保守サービスも提供しています。

同社は研究開発と設計を社内で行い、製造工程は社外協力会社に委託することで、経営資源を研究開発や販売に集中する体制を構築しています。消耗品やヘルスケア製品の一部は本社で製造・品質検査を行っています。売上高は採血管準備装置・システムと消耗品等が主な収益源となっており、特に採血管準備装置・システムは国内・海外市場ともに売上が順調に伸長しています。消耗品等も堅調な売上が続いていますが、検体検査装置は国内市場での競合環境が厳しく、売上が減少する傾向が見られます。海外売上高が総売上高に占める割合は12.8%であり、国際的な事業展開も行っています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


当事業年度の売上高は前期から増加し、利益も営業利益、経常利益、当期純利益ともに前期を上回る結果となりました。特に営業利益と経常利益は大きく増加しており、収益性が向上している傾向が見られます。当期純利益も増加していますが、採血管準備装置の一部モデルの製造終了に伴う特別損失を計上した影響もみられます。


■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社の従業員1人あたりの収益性や生産性を示す具体的な数値は開示されていません。しかし、同社は研究開発から販売までを一貫して行う体制を構築し、製造工程を外部委託することで経営資源を集中しています。このような事業構造は、効率的な運営を目指す同社の姿勢を示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) - -

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社は強固な財務基盤と安定したキャッシュフローを維持しており、本業で得た資金を効率的に活用している状況です。将来に向けた投資も行いつつ、株主還元も実施していることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の財務基盤は非常に安定していることが示されています。自己資本比率はプライム市場の製造業平均と比較しても高い水準にあり、強固な経営基盤を構築していることがうかがえます。手元資金も潤沢に確保されており、不測の事態にも対応できる体制が整っていると考えられます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 143.9億円 144.1億円
自己資本比率 80.2% 80.2%
ROE(自己資本利益率) - -
現金及び預金等 90.6億円 89.8億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社は本業の営業活動で安定的に資金を生み出しています。当期は税引前当期純利益の計上により、営業活動によるキャッシュフローが増加しました。投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産の取得による支出があり、資金が減少しています。財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払いや自己株式の取得による支出があり、資金が減少しました。本業で得た資金で投資を賄い、さらに余剰資金を株主還元に充てている状況であり、安定した経営状況がうかがえます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 9.8億円 11.0億円
投資CF △0.3億円 △0.4億円
財務CF △4.7億円 △11.5億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 9.5億円 10.6億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社は、わが国の医療保険財政の緊縮化が事業に影響を及ぼすリスクを認識しています。また、総売上高の約70%を採血管準備装置・システム事業と関連消耗品が占めており、市場規模の縮小や次世代機で市場ニーズを捉えられない場合に業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


テクノメディカは、健康と医療の分野において、独自の製品とサービスを通じて社会貢献を目指す企業です。医療現場の課題解決に貢献し、お客様の期待に応えることを重視する文化が特徴となっています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


テクノメディカは、健康と医療の分野でオリジナリティあふれるオンリーワンの製品・サービスを提供し、社会に貢献することを経営方針としています。お客様の期待に応えるため、採血管準備装置・システムおよび血液ガス検査装置において、信頼性と品質の向上を図り、価値あるサービスを提供しています。

「在宅医療」「予防医学」「先制医療」「POCT」などをキーワードとした新製品の開発を通じて、新たな事業の創造を目指しています。同社は「2030長期ビジョン」の達成を見据え、日本国内にとどまらず、その技術力を活かして世界に貢献する企業を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社は、健康と医療分野における社会課題の解決を通じて企業価値を高めることを重視しています。持続可能な社会の実現のため、三つの製品分野でソリューション提供を通し、継続的に企業価値を創造していくことを目指す企業風土です。

サステナビリティ関連のリスク及び機会を経営上のリスクと一体的に管理しており、「リスク管理規程」に基づいた健全な経営体制を構築しています。また、人的資本への取り組みとして「社員のエンゲージメント(働きがい・生きがい)を高める施策の実行」を重要な人材戦略課題の一つと位置づけています。社員が心理的安全性を感じながら働きがいや生きがいを追求できる環境整備を目標としています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社は、医療施設における人手不足の深刻化や働き方改革への対応、運営コスト増加といった社会課題を経営戦略に組み込んでいます。医療機関のオペレーション効率化に寄与する採血管準備装置・システムを主軸に製品ラインナップの拡充を図り、円滑な医療機関の運営に貢献していくことを課題としています。

原材料費の高騰が続く中でも、安定した製品・消耗品等の供給維持に尽力しています。また、社員のエンゲージメント向上を目指し、賃金体系をはじめとする各種待遇改善や働きやすい環境整備、福利厚生の充実を図り、優秀な人材が長く活躍できる強固な組織づくりを推進しています。環境負荷の低減にも取り組み、原材料の削減やプラスチックから紙製品への転換、太陽光発電の活用などを進めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社は、経営の透明性と効率の向上、経営資源の有効活用、そして経営環境の変化に迅速に対応できる意思決定機関の確立をコーポレート・ガバナンスの基本方針としています。社外取締役が半数以上を占める報酬・指名諮問委員会を設置し、客観的で透明性の高い役員報酬および役員候補者の決定プロセスを構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の筆頭株主は事業会社であるオートニクスです。代表取締役社長の實吉政知氏も上位株主の一人であり、同社グループの経営に深く関わる株主が上位を占める構成となっています。複数の機関投資家や信託銀行も株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
オートニクス 14.50%
實吉 政知 12.63%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 6.63%
野村信託銀行(投信口) 5.69%
NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE FIDELITY FUNDS 5.45%

なお、前事業年度末に主要株主であった實吉繁幸氏は当事業年度末には主要株主ではなくなり、實吉政知氏が新たに主要株主となっています。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.0%です。代表取締役社長は實吉政知氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。

氏名 役職 主な経歴
實吉 政知 代表取締役 社長 1995年オートニクス入社、1999年同社入社、2009年同社取締役総務室長、2014年より同社代表取締役社長。
武田 真人 取締役 営業本部長 1986年三幸商会入社、1997年同社入社、2009年同社取締役西日本営業部長兼名古屋支店長、2016年より同社取締役営業本部長兼本社営業部長。
中野 靖 取締役 研究開発本部長兼 研究開発本部医療ソリューション開発部長 1993年エイアンドティー入社、2004年同社入社、2016年同社研究開発本部医療ソリューション開発部長、2019年より同社取締役研究開発本部長。
中原 志郎 取締役 経営管理本部長兼 経営企画室長 1981年三井東圧化学(現三井化学)入社、2016年三井化学産資取締役経営企画室長兼経理部長、2024年より同社取締役経営管理本部長兼経営企画室長。


社外取締役は、平井豊氏(元東芝産業機器システム戦略商品統括部長・監査等委員)、尾関純氏(公認会計士尾関会計事務所代表・監査等委員)、黒河内明子氏(柏木総合法律事務所代表パートナー弁護士・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である社外取締役3名全員が独立役員として指定されています。これにより、客観的な視点から経営の監督が強化される体制となっています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社は、取締役の報酬について、固定報酬としての基本報酬、短期の業績連動報酬、および譲渡制限付株式報酬を組み合わせて算定する方針です。報酬額の決定は、報酬・指名諮問委員会の答申内容を受けて取締役会で決定されており、透明性と客観性を確保しています。監査等委員である取締役には定額の基本報酬のみが支給されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 4名 1.2億円 29.8百万円
社外役員 3名 21百万円 7.0百万円

なお、譲渡制限付株式報酬は2025年7月2日の取締役会決議に基づき付与されたものであり、表中の金額は当事業年度に費用計上された額です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。