【平均年収611万円】ジャパン・ティッシュエンジニアリング 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収611万円】ジャパン・ティッシュエンジニアリング 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

ジャパン・ティッシュエンジニアリングは、再生医療等製品の開発・製造・販売、再生医療受託、研究用ヒト培養組織のラボサイト事業を展開しています。直近の業績は売上高が減少し、各損益は損失が拡大しました。


目次

※本記事は、株式会社ジャパン・ティッシュエンジニアリング の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月18日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ジャパン・ティッシュエンジニアリングは、「再生医療をあたりまえの医療に」をビジョンに掲げ、ティッシュエンジニアリングを基盤とした事業を展開しています。再生医療等製品の開発・製造・販売、再生医療受託、研究用ヒト培養組織のラボサイト事業を手掛けています。

同社の単体従業員数は200名です。セグメントは再生医療製品事業、再生医療受託事業、ラボサイト事業の3つです。

ジャパン・ティッシュエンジニアリングは、ティッシュエンジニアリング技術を活用し、ヒトの細胞を培養して組織や臓器を作り出し、医療用途および研究用途に提供しています。

ジャパン・ティッシュエンジニアリングは2021年3月9日付で帝人グループの一員となりました。また、当事業年度より報告セグメントの名称を「研究開発支援事業」から「ラボサイト事業」に変更しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社ジャパン・ティッシュエンジニアリングは、再生医療という専門性の高い分野で事業を展開しており、社員の専門性向上と働きやすい環境づくりに注力している企業です。社員の定着を促し、多様な働き方を支援する方針が示されています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均勤続年数が比較的長く、社員が安定してキャリアを築いている傾向が見られます。平均年齢も30代後半から40代前半であり、経験豊富な人材が活躍していることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 6,112,834円
平均勤続年数 12.0年
平均年齢 39.7歳
単体従業員数 200人


同社は社内規程に基づく退職一時金制度と中小企業退職金共済制度を採用しています。

退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社は「再生医療の産業化」を経営理念、「再生医療をあたりまえの医療に」をビジョンに掲げ、この実現に向けて専門性の高い人材の確保・育成・定着を重視しています。経営戦略と人事戦略を密接に連動させ、持続的な価値創造と事業成長を目指しています。

専門人材の育成を目的として、細胞培養技術等の専門スキルを認定する独自の「マイスター制度」を導入し、技術・知識の継承と技能水準の向上に取り組んでいます。また、年齢、性別、専門分野等の多様な背景を持つ社員一人ひとりの特性や志向に配慮し、専門性の深化と自己成長を支援することで、自律的に挑戦できる人材の育成を図っています。

給与および賞与等の処遇制度は、社員に求められる役割と能力を適切に評価し、意欲的な挑戦や成果に報いることを基本方針としています。社員に付与された役割資格に対する発揮状況と、目標達成に向けた取り組みプロセスを重視する「役割発揮考課」および「業績考課」に基づき、公正かつ客観的に処遇を決定しています。再生医療分野における高度な専門人材の労働市場環境を踏まえ、外部の給与水準や社会情勢を継続的に把握し、市場競争力のある処遇水準の維持・向上に取り組んでいます。

社内環境整備においては、行動指針に掲げる「勇気を持って変化に挑戦する」「異なる文化や考え方を尊重する」を基軸とし、多様な専門性や価値観を持つ人材が能力を発揮できる組織風土の醸成に取り組んでいます。具体的には、ライフステージの変化にも柔軟に対応できる働き方を可能とする「ワークライフマネジメント」を推進し、社員が安心して継続的に就業できる環境の整備を進めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。女性管理職比率および労働者の男女の賃金差異は女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づき、男性育児休業取得率は育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律に基づき算出されています。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 36.4%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 76.6%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 77.9%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 43.0%

満足度

指標 数値
エンゲージメントスコア 64ポイント


同社は社員のエンゲージメント調査を年1回実施しており、2026年3月期のエンゲージメントスコアは64ポイントで、同期目標を上回りました。2027年3月期には65ポイント以上となることを目標としています。

離職

指標 数値
正社員離職率 2.0%


同社は事業年度単位で正社員離職率5%以下を目指しています。

有給休暇

指標 数値
有給休暇取得率 82.0%


同社は有給休暇取得率を適正なワークライフマネジメントの指標と捉え、当期水準の維持に努めています。

ジェンダー


同社では、年齢層によって男女比率が異なることや、女性社員が育児短時間勤務制度を活用していることなどを要因として賃金差異が生じています。

指標 数値
男女比率(全社員)男性 41.9%
男女比率(全社員)女性 58.1%
男女比率(管理職)男性 63.6%
男女比率(管理職)女性 36.4%
労働者の男女の賃金差異(正社員) 77.9%
労働者の男女の賃金差異(全社員) 76.6%


同社は2028年3月期において管理職の女性比率40.0%以上を目指しています。

育児休暇

指標 数値
育児休業取得率(男性社員) 100.0%
育児休暇取得日数(平均) 53日
育児休暇取得日数(最長) 77日


同社は男性社員が育児休業を取得しやすい社内風土および環境の維持に努めています。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ジャパン・ティッシュエンジニアリングは、再生医療を基盤とした事業を展開し、医療の質的変化と組織再生による根本治療を目指しています。同社は「再生医療をあたりまえの医療に」をビジョンに掲げ、多角的なアプローチで医療分野に貢献しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は、再生医療等製品の開発から製造、販売までを一貫して手掛ける再生医療製品事業を主軸としています。また、再生医療に関する開発や製造を受託する再生医療受託事業、研究用のヒト培養組織を開発・製造・販売するラボサイト事業も展開しています。これらの事業を通じて、組織再生による根本治療の実現を目指し、21世紀の医療そのものを変革しようとしています。

同社は2021年3月9日付で帝人グループの一員となり、親会社である帝人株式会社との協創により事業を拡大しています。帝人リジェネット株式会社とは再生医療CDMO事業で連携しており、グループシナジーを追求しています。同社の売上高は、主に本邦の外部顧客からの収益で構成されており、海外比率は低い傾向にあります。

セグメント別の売上高を見ると、再生医療製品事業が最も大きな割合を占めています。次いで再生医療受託事業、そしてラボサイト事業が続きます。前期と比較すると、再生医療製品事業と再生医療受託事業は縮小しましたが、ラボサイト事業は成長を示しています。

再生医療製品事業

再生医療等製品の開発、製造、販売を行っています。収益は、これらの製品の提供から得ています。

再生医療受託事業

再生医療に関する開発および製造等を受託しています。収益は、受託サービスに対する対価から得ています。

ラボサイト事業

研究用ヒト培養組織の開発、製造、販売を行っています。収益は、研究機関や企業への培養組織の提供から得ています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
再生医療製品事業 14.9億円 13.5億円
再生医療受託事業 7.1億円 5.5億円
ラボサイト事業 2.5億円 2.8億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社の直近の業績は、売上高が前期から減少しました。営業損益、経常損益、当期純損益はいずれも損失を計上しており、前期と比較して損失額が拡大しています。これは主に、投資有価証券評価損や固定資産除却損といった特別損失の計上が影響しています。


■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社の従業員1人あたり売上高は、当期において10.9百万円となっています。これは、当期の売上高と単体従業員数から算出されたものです。前期の従業員1人あたり売上高はデータがありませんが、当期の数値は企業の効率性や収益体質を測る指標の一つとなります。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(単体) - 10.9百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社の経営の安定性について、財務基盤と資金の流れから現状を把握します。直近の業績は損失を計上しており、財務状況に変化が見られます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の財務基盤を見ると、自己資本比率は前期から当期にかけてわずかに上昇しており、プライム市場の製造業平均と比較して高い水準を示しています。純資産は当期純損失の計上を主な要因として減少しています。手元資金に関する具体的な数値は開示されていませんが、流動資産の減少要因として現金及び預金の減少が挙げられています。これらの財務状況は、同社の雇用や給与の安定性を検討する上で重要な要素となります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 58.3億円 50.9億円
自己資本比率 89.4% 89.6%
ROE(自己資本利益率) - -
現金及び預金等 - -

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社のキャッシュフローの状況については、提供された情報に具体的な数値の記載がありません。そのため、事業活動、投資活動、財務活動における資金の流れを詳細に分析することはできません。キャッシュフローの状況は、企業の資金繰りや成長戦略、ひいては雇用や給与の安定性にも影響を与える重要な指標です。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF - -
投資CF - -
財務CF - -
フリーCF(営業CF+投資CF) - -

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク


同社は再生医療製品事業において、市場規模が限定的であり、対象患者の発生状況や他社の参入により売上高が大きく変動する可能性があります。また、再生医療受託事業では、開発状況や委託元の方針変更等により受託業務の解約や規模縮小のリスクがあります。これらの事業構造は、同社の収益性に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク


同社では、競合企業の増加やテレワーク導入企業の増加により、専門人材の離職リスクがあることを認識しています。専門性の高い従業員の離職は、補填や育成に時間を要するため、一時的な影響が出る可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ジャパン・ティッシュエンジニアリングは、「再生医療をあたりまえの医療に」というビジョンを掲げ、医療の質的変化と組織再生による根本治療を目指す企業です。再生医療の産業化を通じて社会に貢献し、持続可能な成長を追求しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社は、「医療の質的変化をもたらすティッシュエンジニアリングをベースに、組織再生による根本治療を目指し、21世紀の医療そのものを変えてゆく事業を展開する」ことを会社設立の趣旨としています。

経営理念として「再生医療の産業化を通じ、社会から求められる企業となる。法令・倫理遵守の下、患者様のQOL向上に貢献することにより、人類が生存する限り成長し続ける企業となる。その結果、全てのステークホルダーがより善く生きることを信条とする」を掲げています。

ビジョンは「再生医療をあたりまえの医療に」であり、このビジョンに基づき、再生医療のリーディングカンパニーとして持続可能な社会の実現に貢献し、企業価値の向上に努めることをサステナビリティ方針としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社は、以下の5つの行動指針を掲げ、社員の行動規範としています。
「一、一貫性と柔軟性のバランス感覚を持つ。」
「一、勇気を持って変化に挑戦する。」
「一、異なる文化や考え方を尊重する。」
「一、徹底的に現場を重視する。」
「一、J-TECを代表する社員として深く考え行動する。」

社員一人ひとりが持つ様々な事情や希望を踏まえ、すべての社員が活躍できるキャリア形成をサポートする方針です。社員が安心して生き生きと働ける職場環境の実現を目指し、多様な働き方が選べる制度を整備しています。

社内環境整備方針として、ワークライフマネジメントの推進、働くことのよろこび、持続可能な社会への貢献、コミュニケーションの充実を掲げています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社は、「再生医療をあたりまえの医療に」という長期ビジョンのもと、事業基盤の安定化と中長期的な企業価値向上に向けて取り組むべき課題を挙げています。その一つに「人的資本経営と基盤強化」があり、高度な専門性を有する人材の維持・育成が極めて重要であるとしています。

専門人材の安定的な確保と育成を重要な経営課題と位置付け、処遇改善、研修制度の充実、働きやすい職場環境の整備を通じて、人的資本への投資を継続する方針です。多様な働き方の推進や次世代リーダーの育成を進めることで、環境変化に柔軟に対応できる組織基盤の構築を目指しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ジャパン・ティッシュエンジニアリングは、執行役員制度を採用し、経営の意思決定機能と業務執行機能を分離しています。取締役会は6名の取締役で構成され、監査役会は3名の監査役で構成される体制です。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社は、再生医療の産業化を通じて社会に貢献するという企業理念を掲げています。筆頭株主である帝人株式会社が過半数の株式を保有しており、同社グループとの密接な連携を通じて事業を推進している点が特徴です。

株主名 持株比率
帝人 57.71%
ニデック 10.40%
前田 陽子 0.84%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性9名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長執行役員は山田一登氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
山田一登 代表取締役 社長執行役員 2000年6月 同社入社、研究開発部。2025年6月 同社代表取締役社長執行役員より現職。
大須賀俊裕 取締役 専務執行役員 1980年3月 ナトコペイント株式会社入社。1986年10月 ニデック入社。1999年2月 同社から出向、同社管理統括取締役。2021年6月 同社取締役専務執行役員より現職。
中野貴之 取締役 (非業務執行) 2000年4月 武田薬品工業株式会社入社。2021年1月 帝人入社 経営企画管掌補佐。2021年6月 同社取締役より現職。
若林晃伸 取締役 執行役員 2007年4月 帝人クリエイティブスタッフ株式会社入社。2023年10月 帝人から出向、経営管理部。2025年10月 同社取締役執行役員 経営管理部長より現職。


社外取締役は、正井俊之氏(元ニコン取締役兼常務執行役員)、北島康雄氏(社会医療法人厚生会中部国際医療センター名誉院長・理事)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会は経営方針及び経営戦略の策定ならびに業務執行の監督を行っています。独立社外取締役による多角的な視点を取り入れることで、経営の牽制機能を強化しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、業績向上への意欲を高め、企業価値の持続的な向上を図ることを基本方針としています。報酬は固定報酬のみで構成されており、業績連動報酬は支給されていません。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 6名 91百万円 15.2百万円
監査役(社外除く) 2名 10百万円 4.8百万円
社外役員 4名 10百万円 2.6百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。