【平均年収618万円】重松製作所 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収618万円】重松製作所 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

重松製作所は、防じんマスクや防毒マスクなどの呼吸用保護具を中心とした労働安全衛生保護具の製造販売を手がけています。単体従業員数は399名で、直近の事業年度は増収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社 重松製作所 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月29日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


重松製作所は、防じんマスク・防毒マスク・送気マスク等の呼吸用保護具を中心とする労働安全衛生保護具の製造販売を手がけています。エア・ウォーター防災製の自給式呼吸器の国内販売総代理店としての販売、保護具の保守点検整備・修理も行っています。

単体従業員数は399名です。同社は労働安全衛生保護具の製造販売事業の単一セグメントで事業を展開しています。

重松製作所は関係会社を一切持たず、独自に事業を営んでいます。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


重松製作所は、従業員の長期的なキャリア形成と働きがいを重視している企業です。人材育成と能力開発に力を入れ、多様な人材が活躍できる環境づくりに取り組んでいます。給与体系についても、社会情勢や労働組合との協議を通じて、安定的な処遇の維持・向上を目指しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員が長く安心して働ける環境が整っており、平均勤続年数からその定着傾向がうかがえます。年齢構成もバランスが取れており、幅広い世代の従業員が活躍していることが特徴です。

項目 数値
平均年間給与 6,179,000円
平均勤続年数 16.9年
平均年齢 42.3歳
単体従業員数 399人


同社は確定給付型の退職給付制度を設けており、給与や勤続年数に応じて将来の給付額が決まる仕組みです。この制度は国内グループ会社および海外子会社を対象としています。なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

退職給付債務は10.9億円、年金資産は19.3億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社は、経営ビジョンの実現に向けた戦略に基づき、人材育成と能力開発を重要な課題と位置付けています。職場ごとに社歴や役割に応じた知識・技能を整理し、段階的に習得すべき内容を明確化することで、従業員の主体的な成長を促し、組織全体の人材力向上につなげています。また、従業員一人ひとりの適性や能力、経験を踏まえた適材適所の配置を進め、個々の強みを活かした組織運営を推進しています。

人材の多様性の確保を含む人材の育成および社内環境の整備も重視しており、性別・国籍等の属性を問わず、優秀な人材を積極的に採用および登用しています。女性活躍推進法に基づく行動計画を策定し、全ての従業員が働きやすい職場環境の整備に努めています。従業員給与等については、労働組合との協議を踏まえ、社会一般の賃金水準や経済動向を総合的に勘案し、安定的な処遇の維持・向上を基本として決定しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男女の賃金格差は、管理職における女性の割合が低いことや、賃金水準の高い定年後再雇用者における女性の割合が低いことが要因となっています。

指標 数値
女性管理職比率 9.1%
男性育児休業取得率 57.1%
男女賃金差異(全労働者) 73.3%
男女賃金差異(正規雇用労働者) 77.9%
男女賃金差異(パート・有期労働者) 57.0%

任意開示指標

指標 数値
採用者に占める女性比率 52.6%
従業員一人あたりの月間時間外労働削減 16.1時間

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


重松製作所は、働く人々の安全と健康を守るための労働安全衛生保護具の製造販売を主軸とする企業です。呼吸用保護具を中心に、研究開発から生産、販売、保守点検までを一貫して手掛ける事業構造となっています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は、防じんマスク、防毒マスク、送気マスクといった呼吸用保護具の製造販売を主力事業としています。また、エア・ウォーター防災製の自給式呼吸器の国内販売総代理店としての販売も行い、さらに各種保護具の保守点検整備や修理も手掛けています。関係会社を持たず、独自に事業を展開していることが特徴です。

事業は研究・設計、生産・品質保証、営業・発送の各部門が連携して運営されています。技術研究所では国内外の最新情報を収集し、素材から完成品、製造技術に至るまで幅広い研究開発を実施しています。生産は船引事業所と第二船引事業所で行われ、独自の自動製造装置や先進技術を導入し、品質と性能にこだわった製品を製造しています。本社事業所をはじめ全国13ヵ所の営業所と1つの出張所を通じて顧客対応を行い、埼玉事業所と西日本サービスセンターで製品の発送業務を担っています。

主要な顧客は製造業であり、製品受注が好調に推移しています。また、化学物質対策におけるリスクアセスメント対象物質に対する保護具の商品受注も堅調です。海外への輸出も行っており、当事業年度の輸出割合は全体の14.2%を占め、特にアジア地域が主要な輸出先となっています。特定の取引先であるトラスコ中山株式会社への販売実績は、総販売実績の10.7%を占めています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


直近の事業年度において、同社の売上高は増加傾向を示しています。一方で、営業利益、経常利益、当期純利益はいずれも減少となりました。売上高の増加は、主要顧客である製造業からの製品受注の好調や、化学物質対策関連の保護具の商品受注が堅調であったことによるものです。

利益面では、材料費や労務費の増加、第二船引事業所第三工場の竣工に伴う費用負担などにより製品原価率が悪化しました。また、積極的な営業活動に伴う広告宣伝費の増加や人件費の上昇、新たな基幹システムに関わる費用負担などにより販売費及び一般管理費も増加しています。さらに、第二船引事業所第三工場建設に係る資金調達のためのシンジケートローン手数料を計上したことも、経常利益の減少に影響しています。


■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社の従業員1人あたり売上高は、当事業年度において39.1百万円となっています。この数値は、従業員一人ひとりが生み出す売上の規模を示しており、組織全体の収益体質や効率性を測る一つの指標となります。前期の従業員数が不明なため、前期との比較はできません。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高 - 39.1百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


重松製作所は、財務の安定性という観点から、事業活動で得た資金を将来への投資に充てている状況を示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の自己資本比率は、当期に43.7%となっています。これは前期の47.5%から減少しています。プライム市場上場企業の製造業平均である46.8%と比較すると、やや低い水準にあります。

ROE(自己資本利益率)については、当期・前期ともにデータがありません。手元資金の状況は、事業活動や投資活動によって変動するものです。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
自己資本比率 47.5% 43.7%
ROE(自己資本利益率) - -

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


重松製作所は、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローが当期に12.1億円のプラスとなっています。これは前期の2.3億円から増加しています。一方で、投資活動によるキャッシュフローは当期に△27.3億円のマイナスとなり、前期の△22.1億円から支出が増加しています。

これは主に有形固定資産の取得による支出が要因であり、第二船引事業所第三工場の竣工に伴う生産ライン移設費用などが含まれています。その結果、自由に使える資金を示すフリーキャッシュフローは当期に△15.2億円のマイナスとなり、前期の△19.8億円からマイナス幅は縮小しています。財務活動によるキャッシュフローは当期に24.9億円のプラスとなっており、主に長期借入による収入が要因です。

これらの資金の流れは、同社が本業で資金を生み出しつつも、将来の成長に向けた設備投資を積極的に行い、そのための資金調達も実施している状況を示しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 2.3億円 12.1億円
投資CF △22.1億円 △27.3億円
財務CF 18.3億円 24.9億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △19.8億円 △15.2億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社の経営成績は、民間企業の業績動向や官公庁の財政状態の影響を受けることが多く、景気低迷や官公庁の財政悪化により業績が悪影響を受ける可能性があります。また、エア・ウォーター防災株式会社からの仕入高が商品仕入高の71.0%を占めており、販売状況の変化によりこの比率が変動する可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

管理職における女性の割合が9.1%と低いため、男女の賃金格差が発生する要因となっています。また、賃金水準の高い定年後再雇用者における女性の割合が16.0%と低いため、男女の賃金格差が生じています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


重松製作所は、働く人々の安全と健康を守ることを使命とし、社会貢献と環境保全を重視する企業です。創業以来培ってきた専門性と技術力で、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


重松製作所は1917年の創業以来、呼吸用保護具を中心とした労働安全衛生保護具の普及に努めてきました。同社の信条は「働く人の安全衛生の向上に寄与し、社会へ貢献する」ことです。

この基本方針のもと、国内外の働く人々の健康と幸福を支え、地球の環境保全にも貢献することに誇りと責任を持って取り組んでいます。同社は、本邦最初の労働安全衛生保護具の専門会社として、更なる企業価値の向上と働く人の安全衛生向上を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


重松製作所では、「働く人の安全衛生の向上に寄与し、社会へ貢献する」という信条のもと、誇りと責任を持って仕事に取り組むことが求められています。同社は常に創造と改善に努め、経営全般の合理化と効率化を推進する姿勢を大切にしています。

また、気候変動などの地球環境問題への配慮をはじめとするサステナビリティ課題への対応を重要な経営課題と認識しています。ISO 14001に則った環境方針を定め、リスク管理体制の整備にも努めています。

人材の多様性の確保を含む育成と社内環境の整備を重視し、性別や国籍を問わず優秀な人材を積極的に採用・登用する方針です。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


重松製作所は、労働安全衛生保護具の専門会社としての社会的責任と使命を果たすことを重点テーマとしています。具体的には、製商品の安定供給と、ユーザーのニーズに応える新製品開発に引き続き注力しています。

多様なユーザーニーズに対応する製品をタイムリーに市場に供給するための研究開発を充実させています。また、省資源、省エネルギー、資源の再生使用に注力するなど、環境問題に配慮した技術開発にも積極的に取り組んでいます。

生産性及び品質の維持向上を図り、経営全般の合理化、効率化を推進していく方針です。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


重松製作所は監査役制度を採用しており、取締役会と監査役会が業務の監督および監査を行っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


重松製作所の筆頭株主はエア・ウォーター防災です。上位株主には事業会社が複数名を連ねています。また、代表取締役社長である重松宣雄氏も上位株主の一人であり、同社の資本構成は事業会社や経営陣によって支えられている特徴があります。

株主名 持株比率
エア・ウォーター防災 10.32%
千代田テクノル 9.93%
重松宣雄 6.28%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は16名(男性15名・女性1名)で構成され、女性役員比率は6.3%です。代表取締役社長は重松宣雄氏が務めています。社外取締役比率は16.7%です。

氏名 役職 主な経歴
重 松 宣 雄 取締役社長 代表取締役 1979年4月同社入社、1988年6月取締役技術研究所所長代理、1997年6月代表取締役副社長、1998年6月代表取締役社長より現職。
森 田 隆 取締役副社長 代表取締役 1976年4月三菱銀行入行、2004年12月同社入社経理部次長、2005年6月取締役経理部長、2020年6月代表取締役副社長より現職。
小 野 研 一 専務取締役設計担当 1983年4月同社入社、2006年4月設計部長、2009年6月取締役設計部長、2019年4月専務取締役設計担当より現職。
工 藤 心 平 専務取締役生産担当 兼第二生産本部長 1984年4月同社入社、2015年6月取締役生産技術部長兼姫路製造部長、2024年4月専務取締役生産担当兼第二生産本部長より現職。
二 戸 応 典 専務取締役営業本部長兼海外事業本部長 1993年4月同社入社、2017年6月取締役マーケティング部長、2023年6月専務取締役営業本部長兼海外事業本部長より現職。
野 口 真 専務取締役研究部長 1995年4月同社入社、2016年6月取締役品質保証部長、2017年3月取締役研究部長、2025年6月専務取締役研究部長より現職。
坂 野 信 常務取締役 管理本部長兼総務部長 1985年4月三菱銀行入行、2013年4月同社入社管理本部長付主任部員、2014年6月取締役経理部長、2023年6月常務取締役管理本部長兼総務部長より現職。
小 西 晶 彦 常務取締役第一生産本部長 1988年4月同社入社、2017年6月取締役船引第一製造部長、2024年4月取締役第一生産本部長、2025年6月常務取締役第一生産本部長より現職。
谷 和 生 常務取締役経理部長 1994年4月三菱銀行入行、2023年4月同社入社総務部次長、2024年6月取締役経理部長、2026年6月常務取締役経理部長より現職。
今 村 太 陸 取締役営業部長 1999年4月同社入社、2019年4月マーケティング部長、2023年6月取締役営業部長より現職。


社外取締役は、佐山利夫氏(元中野冷機専務取締役)、飛田成史氏(群馬大学名誉教授)です。

同社は監査役制度を採用しており、取締役会と監査役会が業務の監督および監査を行っています。社外取締役は独立した立場から経営の監督と助言を行い、コーポレートガバナンスの強化に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


重松製作所の役員報酬は、株主総会で決定された報酬総額の最高限度額に基づいています。報酬等の内容は月例の固定報酬のみで構成されており、業績連動報酬や退職慰労金、非金銭報酬等は含まれていません。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 11名 3.6億円 32.6百万円
監査役(社外除く) 1名 17百万円 16.7百万円
社外役員 5名 21百万円 4.3百万円


なお、報酬等の対象となる役員の員数は、当事業年度末現在の役員数とは異なります。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。